一向がアクシズへ向かっている最中のことだった。
「ちきしょう。ツグミの奴、ありゃあ一体どういうことなんだ。」
モンシア中尉は、アイビスの恋人に立候補したものの、ツグミに軽くあしらわれてしまったことを根にもっていた。
「アクシズまでの間、戦闘の一つもなけりゃ、憂さ晴らしもできねぇぞ。」
東京で買って、艦にこっそりと持ち込んでいた秘蔵のウイスキーを喉に流す。
モンシアの喉と胃と顔と股間が、カァッと熱くなった。
「クソッ。この持て余した性欲を、どうしろってんだ…。」
ロンド=ベルのときもそうだったが、この艦は美人が多いものの、大概は虫つきや意中の相手がいる者ばかりで、フリーの女はそれほどいない。
いたとしても、モンシアにとっては子供にしかみえない者ばかりだ。
そんなモンシアにとって、アイビスは久々の「当たり」だった。
「別にアイビスはツグミとレズってわけじゃないんだよな…。」
殿方の見分け方はレクチャー済みと、ツグミは言っていた。
「だが、ありゃあツグミの趣味だろ? 俺はアイビス本人から拒否されたわけじゃねぇ。」
モンシアはグラスを一気に飲み干し、テーブルに叩き降ろした。
「んじゃまぁ、アイビス本人に直接聞いてきますか…ヒック…。」
そう言ってモンシアは自室を出て、アイビスたちの部屋に向かった。
コンコン…。
「はい…。どなた?」
ドアをノックすると中からはアイビスの声。
「俺だぁ、モンシア中尉だ…うぷっ!」
「モンシア中尉?」
特に警戒もせず、アイビスはロックを外してドアを開けてしまう。
「よう、アイビス…。」
「モ、モンシア中尉…。酔っ払ってるの!?」
ドアが開くなり、モンシアはアイビスを押しのけて、ノロリノロリと、アイビスの部屋に勝手に入り込んだ。
「酒厳禁の軍艦で…酔っ払うはずねぇだろ…。なんでぇ、ツグミはいねぇのか?」
「うん…。今はお風呂に行ってるから…。」
アイビスの目にはモンシアは完璧な酔っ払いにしか映らなかった。
(いったい何なのよ、モンシア中尉…。)
モンシアはアイビスの部屋をキョロキョロと見回す。
「あ、あの…。何か用があるんですか…?」
「…お前、本当は遊んでたんだろ?」
「は…?」
キースがした質問を、モンシアはもう一度してみた。
「だ、だから私はずっとDCで操縦桿を握って…。」
「男の操縦桿をか?」
モンシアは前が膨らんだ腰をズンと突き出して言い、アイビスの視線は、すぐにそれに奪われてしまう。
「あ…、いや、だから…!!」
顔を一瞬で真っ赤にしてしまうアイビス。
「…ってぇことは、処女ってわけか?」
「うっ…。」
そうモンシアに言われて、アイビスは詰まった。
(この年で経験ないからって…馬鹿にして…。)
アイビス自身、実はかなりコンプレックスを抱いていたことだった。
(好きなれる人がいないんだから、仕方ないじゃない…。)
俯き、黙り込むアイビスを見て、モンシアの口がニヤリと歪んだ。
「安心しろ。この俺が、お前を女にしてやる。」
「えっ…? うわっ!!」
突然、モンシアは当て身をして、アイビスをうつ伏せにベッドに押し倒した。
「何を!!」
「動くな!!」
モンシアに銃口を向けられ、アイビスは抵抗を止めざるを得なかった。
「何考えてるんですか、中尉…。」
「動くなと言ったはずだぞ。」
起き上がろうとしたのを止められ、アイビスは顔だけモンシアの方に向けた。
「よーし、いい子だ…。そのままでいろよぉ…。」
銃口を向けたままモンシアはアイビスの後ろに回ると、馬乗りになって、アイビスの両手首をロープで後ろ手に縛った。
「ちょっと、これ何のつもりなの!?」
「へへっ…。」
そのまま身体を反転させ、今度はアイビスの両足首を縛る。
「よーし、出来上がりだ。お次はと…。」
「モンシア中尉!!」
モンシアはアイビスの声を無視して、今度はナイフでアイビスのズボンを切り裂く。
「い、いやっ!!」
「動くなって。これは良く切れる奴なんだからよ…っと。ヤベ、下着も切っちまったか…。」
チッ、と舌打ちして、モンシアは布切れと化したアイビスのズボンと下着を取り去った。
「ほら、ちょっと腰を浮かせろ。」
「や、やめて…こんなこと…。ヒィッ!!」
モンシアの眼前に突き出された、若い女の尻。
その間に見える、汚れを知らぬクレバスに、モンシアは口付けをした。
「うぅ…、いやぁ…。」
アイビスは恐怖から、微かな声しか出せなくなっていた。
頭を枕に押し付けて自身の体重を支えるので精一杯だった。
そのままモンシアが舌でクリトリスを刺激していると、徐々にアイビスの秘裂が、潤い始めてきた。
「そろそろだな…。さぁ、開通式だ。」
「えっ…?」
アイビスは後ろを向こうとするものの、首はそこまで回らない。
グイッとアイビスの腰がモンシアに抱え込まれた。
そして…。
「ふんっ!!」
「っ!?」
アイビスは一瞬、何が起きたのか分からなかった。
(何…この感じ…。痛い…!?)
「ほぅれ、これで晴れて、お前も一人前の女だ。」
モンシアは確かめるように、アイビスの中を大きく一突きした。
「う…うそ…。」
その時。
「アイビス…?」
いつの間に戻ったのか、開けられたドアの前でツグミが呆然と立っていた。
「ツグミ!!」
「ご、ごめんなさい!!」
二人の視線を受けて、ツグミははっとして背中をを向けてしまう。
「ツ、ツグ…んんっ!!」
アイビスがツグミに助けを求めようとしたのを、モンシアはアイビスの口を手で塞いで止めた。
「わ、わりぃなツグミ…。俺たち、こういう関係なんだわ…。」
しばらくツグミは何か考えていたようだが…。
「私、アルテリオンの整備してるから…。」
そう言って、ツグミは振り向くことなく部屋を出て行ってしまう。
「んんん……。」
最後の抵抗の手段を失って、アイビスの身体から力が抜けた。
そのまま、アイビスはモンシアに一晩中犯され続けたのだった…。

コメントをかく


「http://」を含む投稿は禁止されています。

利用規約をご確認のうえご記入下さい

編集にはIDが必要です