時間が止まった。
そう言っても良い瞬間だった。
開かれたブリーフィングルームのドアの向こうに、驚きに目を見開く新人くんがいる。
そして彼の前で、机の上に寝そべり、大きく開いた股の間に指を這わせて快楽を貪る痴態を晒しているのが、私、アヤ・コバヤシ。
声は抑えてたつもりだったけど、かすかに廊下に漏れていたみたい。
新人くんも、何となく様子を見てみようとドアを開けたら、上官の言い訳出来ない痴態がそこにあったものだから、ほとんど思考停止に陥ってるようだった。
私は机から下りて、固まったままの新人くんを中に引き入れ、ドアを閉めた。
「お願い!この事は誰にも言わないで!」
私は彼の胸にすがりつき、懇願する。
「こんな事がバレたら、チームのみんなに迷惑がかかってしまうわ!だからお願い!どんな事でもするから、誰にも言わないで!」
必死だった。
場所もわきまえず自慰にふける変態と思われるのもイヤだったし、チームのみんなまで変な目で見られたりしたら、たまったものじゃないもの…。
「お願い…お願いよ…誰にも言わないで…」
知らず、声が震えた。
新人くんは、そんな私の髪を優しく撫でた。落ち着かせるように、安心させるように。
「大丈夫です、大尉。誰にも言いません」
新人くんは、いつも通りの穏やかな笑顔で答えてくれた。
その言葉に安心して彼の顔を見上げた瞬間、彼のもう片方の手が、私のお尻に伸びた。
「あっ…」
ビックリして、声が出てしまう。
それは撫でるとか触るとかではなく、尻肉を掴むような荒々しい手つきだった。
「……?」
どちらかと言えば物静かな、普段の新人くんからは想像も出来ない行為に、私は別の不安に駆られる。
「俺は誰にも言いません…だから、その代わりに…」
ミニスカートの上からお尻を揉みしだく新人くん。
その目は、暗い光を宿していた。
「大尉も、どんな事でもしてくれますよね?」
耳元でささやきながら、新人くんはゆっくりと私のミニスカートをめくり上げた。

***

その日の訓練を終え、私は憂鬱な気持ちで、更衣室でパイロットスーツを脱いだ。
ヴィレッタ隊長もマイも、既に着替え終わり更衣室を出ていて、私一人。
「ハァ…」
この後の事を考えると、ため息が出た。
と、不意にドアの開く音がした。
そして、ドアを閉め鍵をかける音。
「……?」

誰かが忘れ物を取りに来たのかしら?でもそれなら、何故鍵をかけるの?
訝しみ、私は下着姿のままそちらの方を向き、凍り付いた。
新人くんが、そこに立っていた。
私はとっさに両肩に腕を回し、胸元を隠す。
「な、何の用なの?ここは女子更衣室よ、出て行きなさい!」
なるべく気丈に振る舞ったつもりだけど、かすかに声がうわずってしまう。
「外に掃除中の看板出しときましたから、誰も入って来ませんよ」
新人くんはズカズカと歩み寄り、私の腰に腕を回した。
「それに、何の用かは、大尉もわかってる筈でしょう」
グイッと私を抱き寄せ、お尻に手を這わす新人くん。
撫で回す手つきには、自分の所有物に対するような馴れ馴れしさがあった。
「…お昼に、してあげたばかりでしょう?」
私は腰が動きそうになるのをこらえながら、遠回しに彼の要求を拒絶した。
「…俺、誰にも言ってませんよ?」
新人くんが耳元でささやく。
「――!」
その一言で、私はもう彼を拒めなくなる。
今の自分の立場を思い出す。
「だから、お願い出来ますよね。俺、誰にも言いませんから」
それは、遠回しな宣告だった。

お前は俺の奴隷だ。

そう言っていた。
「わ、わかったわ…してあげるから、誰にも言わないで…」
私はそう答えると、ゆっくりと彼の足下にひざまずいた。
震える手で、ズボンのジッパーを下ろし、合わせ目から彼の男性を取り出す。
既に欲望を目一杯にみなぎらせたそれは、怖いくらい太くて、たくましくて…私は思わず生唾を飲み込む。
新人くんの視線を頭上に感じながら、私は熱のこもった幹に、ゆっくりと舌を這わせた。
「う…」
幹を根元から先端へと舐め上げると、新人くんが小さく呻く。
唾液を塗りたくるように、何度も舌を往復させた後、私は先端を口に含み、そのまま丸みに沿って舌を動かす。
同時に、唾液で滑りが良くなった幹を手でしごく。
指が回りきれない程の太さ…熱と硬さ、感触を、指の一本一本に刻み込むように、丹念にしごく。
「相変わらず上手いですね…」
うっとりとした声で新人くんがつぶやく。
その一言で、私の今までの性体験を覗き見されたようにも思えて、私は頬がカァーッと熱くなってしまう。
この恥辱から早く逃れたい…私は口の中に唾液を溜め込んで、本格的なストロークを始めた。

ヂュプヂュプといやらしい音を立てながら、新人くんのたくましい男性を口いっぱいに頬張り、しゃぶりたてる。
先端から滲み出る露を、唾液と一緒に吸い立てて、飲み下す。
一心不乱にしゃぶっていると、やがて口の中で男性がヒクヒクと震え、射精が近い事を告げる。
「出しますよ…大尉の好きなザーメン、いっぱい飲ませてあげますからね」
そう言うと新人くんは私の頭を掴み、乱暴に腰を振る。
「ん…んんうっ…!んむぅ〜っ…!」
喉奥にまで突き込まれ、私は苦しげに呻く。
少しして、新人くんは小さな呻きと共に、私の口の中で射精した。
ビクビクと震える男性から、濃厚な精液が大量に吐き出される。
教えられた通りに、私はそれを全て口の中に溜め込む。
射精が終わると、尿道の中の残り汁も吸い出し、口の中でグチュグチュと撹拌し、唾液と混ぜ合わせる。
そうでもしないと、新人くんの精液は濃くて飲みきれないから…。
そして、彼の顔を見上げながら、喉を鳴らして飲み込む。
「んくっ…!」
背筋をゾクゾクと、甘い衝撃が走った。
喉の内側を通過する、精液のドロリとした感触に、達してしまった。
「いったんですか?顔射でもいくし、精飲でもいくし、大尉は本当にザーメン好きなんですね」
「〜〜〜!」
新人くんのなぶるような物言いに、私は反論が出来ずにうつむいてしまう。
事実、私は顔射でいった事がある。
昼休み、男子トイレの個室に引きずり込まれ、奉仕を命じられた。
そして彼の欲望を顔で受け止めた。
額や頬を伝い落ちる精液の感触と、嗅覚を侵略する青臭い匂いに、私は達してしまった。
思い出すのも忌まわしい…顔射や精飲でいくなんて…脅迫されて、仕方なく従っているだけなのに…。
「あっ!」
突然床の上に、乱暴に押し倒された。
「大尉、お尻出してください」
「ま、まだするの…?」
「当たり前じゃないですか。ほら、大尉の好きな勃起チンポをハメてあげますから」
「………!」
何よそれ…まるで、私がこういう関係を望んでるみたいじゃない…!
でも、私はこの子に逆らえない…あの事がバレたら、基地中の男たちが、そんな淫乱になら何をしても平気だろうと言わんばかりに、襲いかかってくるかも知れない。
ヴィレッタ隊長やマイも同じように思われて、ヒドい目に遭わされてしまうかも知れない。

そうならないようにするためには、私が新人くんを満足させるしかない。
私がまいた種だもの…辛くても我慢しなくちゃ…!
自分に言い聞かせ、私は四つん這いになり、新人くんにお尻を差し出す。
「ああ…いつ見ても、綺麗なお尻だ…」
新人くんの手が、慈しむようにお尻を撫で回す。
「本当に夢みたいだ…こんなエロくて綺麗なお尻を独り占め出来るなんて…」
ぶつぶつと呟きながら、新人くんは私のパンティをずり下ろす。
「大尉。いつものアレ、お願いします」
言われて、私は床に突っ伏し、両手で自らの女性を広げた。
トロリと、愛液がこぼれ落ちるのがわかる。
「あ、アヤのぐちょぐちょスケベマンコに…ご主人様の…硬くてたくましい…勃起チンポ様を…ぶ、ぶちこんで、ください!」
「よく言えましたね。さぁ、ご褒美ですよ」
新人くんが私のお尻を鷲掴みにして、ゆっくりと侵入してきた。
「んああっ…!」
先端が奥にまで届き、声が漏れる。
私の中の感触を確かめるように、新人くんはゆっくり動き始めた。
だけど、すぐに動きは速くなった。
背中にのしかかり、私の乳房を引きちぎらんばかりに荒々しく揉みしだく。
「んっ…くっ…うぅ…くぅん…!」
私は新人くんの獣のような激しい責めに、指を噛んで声を押し殺し、耐える。
だけど、それは悲しいくらい無駄な抵抗だった。
新人くんの男性が深々と打ち込まれる度に、私の中で何かが壊れていく…。
ダメよ、我慢しなきゃ…私が我慢すればそれで良いんだから…。
必死に自分に言い聞かせる。
そうよ、我慢すれば…私が我慢をすれば…。
…我慢…ええっと…何を我慢するんだっけ…?
というより、どうして我慢しなきゃいけないの…?こんなに…こんなに、気持ち良いのに…!
もう、何も考えられない…頭が、ボゥッとする…気持ち良い…おチンポ気持ち良い…おマンコずこずこ…気持ち良いの…!
「…っと…もっとして…もっとおマンコずこずこしてっ!」
あれ?私、何を言ってるの?
どうして私、自分からお尻をくねらせてるの?
わからない…わからないけど、気持ち良い!もっと!もっと気持ち良い事したい!
「了解です大尉。いっぱい気持ち良くなってくださいね」
新人くんは更に激しく、狂ったように腰を打ちつけ、私を責め立てる。
「はぁぁあぁんっ!良いの!おチンポ太くて気持ち良いのぉ!」

「良いですか?俺のチンポ好きですか?好きですよね?」
「好き!好きよ!おチンポ大好き!ガチガチ勃起チンポ様大好きぃ!もっとして!いっぱいおチンポしてええええ!」
ああ…いやらしい言葉を口にするって、快感…。
私は淫らな言葉を吐き続けながら、お尻をくねらせ、新人くんに犯され続ける。
「大尉、そろそろいきますよ…今度は大尉のそのエロい顔にぶちまけてあげますね」
「う、嬉しい!かけて!精液かけて!アヤのエロエロなお顔を精液で汚してえ!」
私の言葉で更に興奮した新人くんは、トドメの一撃を深々と打ち込んだ。
「んあああっ!」
その一撃で達した私は、すぐに仰向けになり、口を開けて舌を突き出す。
一旦離れた新人くんは、私の顔をまたぎ、さっき出したばかりとは思えない量の精液を放出した。
口に…鼻に…額に…頬に…ビュルルッと音が聞こえてきそうな激しい射精。
「あぷ…はふ…ふああっ…んふっ!」
立ち込める雄汁の匂いに、私はまた達してしまったのだった。

***

私は裸のまま床に寝そべり、ぼんやりと天井を見つめている。
顔の精液は新人くんが綺麗に拭き取ってくれていた。
新人くんは、陵辱の余韻でぐったりしている私の下着を奪い取り、後で部屋に来るようにと言って、更衣室を出て行った。

ブリーフィングルームでの時以来、私は毎日彼の部屋へ通い、この肉体で沈黙の代償を支払っていた。
最初はお口での奉仕だけだったけれど、要求は段々エスカレートしていき、二ヶ月を過ぎる頃には、二人きりになれば時間も場所もお構いなしに、身体を求めてくる。

今夜は、彼のお部屋で何をされるんだろう?
昨日のように、手錠で拘束されて、いやらしいオモチャでいたぶられるの?
それとも先週みたいに、恥ずかしい服を着せられるの?
そして私は、さっきのように浅ましく快楽を貪ってしまうの?脅迫されているというのに…?

…違う!さっきのあれは、彼を満足させるための演技よ!そうすれば、少しでも早く解放されるんだもの!
私は自分に言い聞かせながら、軍服に着替えた。
そして更衣室を出ると、新人くんの部屋へと歩き出す。
何故か、胸が高鳴っていた。

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