小説の短編集

短編集:殺し屋シュウの第六話。

キスの雨を降らせた後、本人が薄いと気にしている胸に吸盤のように吸いついて、

皮下出血の跡を付けてみる。

愛の印だ。

「困るよ、シュウ……」

美加が呻き声で言う。困らせてやったのだ。明日、美加を指名してやってきて、あわよくば

携帯電話の番号を聞こうとする客に、「なあんだ、男がいるじゃん」と失望させてやればいい。


登場人物
  • シュウ:首都大学文学部助手。本名「畑中修(おさむ)」
  • 美加:シュウの恋人。
  • かれん:高級娼婦。
  • 匠謙造:大企業向けの人材派遣会社の社長。

武器
  • レミントン・デリンジャー:全長十二センチ足らず、上下二連発式で四十一口径。

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