第24回運営懇談会
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archives_osk 2010年03月15日(月) 22:27:12履歴
会議録 
- 注 このページの議事録は、傍聴時の複数のメモにもとづいて12月17日に速報版として作成したものです。大阪府からも公式の議事録が公開されています。こちらをご覧になって下さい。公式記録でも紛糾している様子がじゅうぶん伝わります（汗）。
- 日時 2009年12月17日（木） 14:00〜16:00
- 会場 大阪府公文書館3階会議室
- 出席者（敬称略）
山中永之佑（大阪大学名誉教授）座長→以下「座長」
�眦直鏤囲此文蟻膾緝椰融�委員会事務局長）→以下「�眦聴儖�」
村田保（財団法人住吉村常盤会理事）→以下「村田委員」
山中浩之（大阪府立大学人間社会学部教授）→以下「山中委員」
※上田さち子（大阪府立大学名誉教授）は欠席
【事務局】
情報公開課長 村田守男→以下「課長」
大阪府公文書館長 村田茂→以下「館長」
米澤調査役・藤野調査役・二之丸主任専門員（再任用職員）
矢切専門員（非常勤職員）
- 傍聴者10名
- 配布資料
- 会議次第
- 第12期大阪府公文書館運営懇談会委員名簿（五十音順）
- 「公文書館の運営状況について」（館の概要を説明した資料です→館の運営概況などに追記していきます）
- 平成21年度特別展歴史講座・映像上映会アンケート結果
- 府立中央図書館への移管資料明細（→本エントリー添付ファイル欄のPDF）
- 第24回大阪府公文書館運営懇談会 配席図
【発言要旨】時系列的に。あとで他のメモと付き合わせて補正します。正式な会議録は後日府の公文書館で取りまとめられ、公表されます。
- 館長より開会あいさつ、各委員の紹介
- 課長 4月より館が総務から情報公開部門に移った。館ではデジタルアーカイブ化、大阪府公報のPDF化、文書管理システムのデジタル配信（これはまだ2件だが）を進めている。館を府民に知ってもらうため特別展、アーカイブズフェアを実施している。2008年2月に改革プログラムがスタートし、府公文書館を取り巻く状況は大変厳しい。移転が充実したものとなるよう期待する。
- 以下、座長に議事進行引き継がれる
- 座長 議事は、�仝�文書館の運営状況について�△修梁勝△箸覆辰討い襪�、定例的な業務報告は後回しとして、�△�ら議論したい。館長より、府立中央図書館・府立中之島図書館に資料を移管したい、残りは廃棄することを了承してもらいたいと連絡があった。府民の代表として館の円滑な運営のために公文書館の図書を移管することについて審議してもらいたい。
- 山中委員 図書の移管は即決できる問題ではない。突然のことで大変遺憾。リストが出されているが〔注：本ページ添付のPDFファイル〕、どう選ばれたのか、アーカイブズに必要なものも含まれている。このようなことは委員会を通して決定してもらいたい。 他にも新聞報道で出ている児童文学館跡への移転について、館としてはWTCを希望しているとのことであるが、なぜ懇談会に諮られないのか。 また、公文書管理法の成立を受けて、公文書の収集・保管・公開が強化され、第34条で地方の役割について明示されている。府の公文書館も全史料協の幹事館の経験があるので認識はあるはずだが、府はどういうふうに取り組むつもりか？きちんと対応していくことが必要。それらの点についてお聞きしたい。
- 座長 重要な指摘だ。それぞれ何冊移管されるか？移管される文献はインターネット上に登録されていたはずではないか？取り消したのか？移管の図書はどう決めたのか？専門職3名の役割はどうなっているのか？平成元年に公文書館法の解釈が官房副長官より出され、「移管文書の選別も行う役割を担うのが専門職員」とされているが、府の場合の専門職にあたる「専門員」の意見を聞いた上で決めたのか？ 移管というのは歴文規程〔注：文書の収集プロセスを定めたもの→関連要綱等参照〕や公文書管理法をクリアした上で行われているのか？ 村田館長は、どのような理念をお持ちなのか？
- 館長 山中委員の仰った移転候補について…（と話しかけて）
- 村田委員 移転とはどういうことか？私は反対している。いつそんなの決まったのか？移転してどうするのか！？
- 館長 設置時から暫定的な施設だったという経緯がある…
- 村田委員 そんなのは聞いてない。議事録を調べてほしい。
- 館長 移転について。堺市の女子大図書館や本庁舎が移転後に移転する計画があったが、21年度は移転しない旨報告した。財政当局より、21年度前半までに館のあり方を議論し、移転の予算要求をせよとの指示があった。09年4月より府民目線に立ったサービス提供を考えて、結論を得た。�”槎吋機璽咼垢箸靴突�用状況が低い要因として、都心から離れている、断片的な歴史情報では府民の関心を呼ばない、したがって府政情報センターと一体化して運営することが望ましいと考えている。このことでワンストップサービスが実現し、窓口要員が減らせる。また、グループ長（館長）も減らせる。府政情報センターがWTCに移転する時期は不明だが、センターはWTCに移転する要求を出している。�⊃渊餞曚箸力�携、公文書館におさまりきらないぶんは高倉書庫にも置いているが手狭である。公文書館としてどういうものを残していくか、府が作成した公文書・行政刊行物のみ収集することとし、府立図書館に移管可能なリストを提示し、中央図書館648冊、中之島図書館約4000冊が選定された。府立図書館に移管するものとは別に、公文書館として不要となったものについては歴文規程を変えて廃棄することも検討したい。�８�文書管理法について。府にはすでに行政文書管理規則があり適切に対応できており、特段の施策は不要と考える。専門員はレファレンス・調査・展示などを担当してもらっている。図書館と連携をすることで多くの利用に供するという点から移管を行うので、専門員から特に意見を求めることはしていない。
- 山中委員 公文書館としての機能を維持するために必要な資料もある。連携という名目で移管することはおかしい。自治体史・法令全書など基本資料・図書類が含まれている。これでは障害が出てくる。
- �眦聴儖� びっくりしている。今までの懇談会で情熱をもってやってきた、25年間いろいろな専門員が尽力してきてくれた。将来大阪府政を進める上で、非常に重要。努力して集めてきたものをやめるなんて、根本的認識として誤っている。予算が厳しいのは分かるが、世界中で文化国家として、図書館・博物館にならぶ崇高な理念をもつものだ。だから法もできているのに、なぜ大阪府は逆行するのか、図書館とは違う。財政難や利用が少ないからといって、やめてしまうようなものではない。
- 村田委員 公文書館は裁判所のようなものだ。これがあるから職員は悪いことをしない。
- �眦聴儖� 府政が過去の誤りを反省しようとする時に、記録が残されていないと何もできない。将来の誤りがないように記録は大事なものであるという認識を持ってもらわねば。それを踏まえないのであれば、この25年はなんだったのか。また、府民から「公文書館だから」と任せられた寄託資料もある。図書の移管は初めて聞いた。移転の話しは昔あった。府の文化認識を根本的に改めてもらう必要がある。
- 村田委員 土地を売却するのか。この土地は、女子教育のため地域のためにと山田市郎兵衛が寄付した土地だ。なぜ売却するのか。
- 館長 理念についてお尋ねがあったが、公文書館とは重要な公文書を収集し行政の説明責任を果たす場である。府政の透明性、業務の円滑な執行のために置かれている。今回移管するのは、公文書ではない、府にとって要らない資料であり、これまで府民に閲覧されたことはないので、委員にも理解いただけると思っていた。公文書館として収集・保管する資料の内容についても、閲覧サービスの提供のありかたとして見直しを進めている。
- 座長 移管のリストを見たが、失礼ながら判断能力がないと思った。この件は、国立公文書館長も注視している。山崎理事〔注：国立公文書館理事・山崎日出男〕からも5回くらい電話をもらい、公文書管理法に反することをするのはまずいので不明な点を説明した。例えば「法令全書」、山崎理事は国法は府政と一体化したものであると言っている。公文書管理法の趣旨に則って府も適切な条例を作って欲しい。また移管についてあるが、国立公文書館は図書館を資料の移管先として想定していない、可能性があるのは宮内庁書陵部・外交史料館であって、府にはそれに該当するものはない。資料は永久に保存することが原則で、廃棄にあたっては非常に慎重な態度が求められることが〔注：公文書管理法〕25条に明記されている。公文書の管理、歴史的行政文書の管理はアーキビストの意見を聞くべきで、昨今では学習院大学・九州大学・筑波大学が養成課程を作っている。大阪府の場合、アーキビストにあたるのは専門員で、その意見を聞くことが必要だ。なぜそれをしないのか。
- 村田委員 なにか明日にでも移管できるようになっている状況だ。なぜ、運営懇談会に諮らないのか。法務課から情報公開課に所管が変わったのもおかしい。
- 座長 情報公開制度と歴史的公文書は必ずしも一致しない。私は個人情報保護審査会の役職をいくつかの自治体で務めているが、理念の異なるものを一緒にすることはそもそも問題だし、設置した時に当時の課長さんたちと相談したのは情報公開制度とくっつけたほうが予算化しやすいという政治的な側面もあった。
- 館長 京都府・奈良県では公文書館は図書館と一体化しているし、広島市は情報公開制度と一体化している。府でも情報公開課、府政情報センターと一体的に運用することが、サービスの質を高めると考えている。
- 座長 それこそ最も認識不足の考え方である。情報公開は現用の文書、公文書館は歴史的な文書を扱っている。利用者の数が少ないのは当たり前で、ドイツ・ロンドン・アメリカなど外国でもたくさん来ているわけではない。来館者数が多い云々の問題ではない。大阪府公文書館に来れば成果があがるというためには、公文書館に図書があることが必要。公文書館には調査・研究という機能もある。公文書館に一般文献がなければ、その機能の一つである調査・研究ができない。知事もいう関西州の中心としての大阪府と言えない。WTCのほうが、行くのに不便ではないか。明治からの非現用文書があり、かつ関連文献が揃っていることが必要だ。国立公文書館長の高山さんは「大阪で考えるよりも、東京は大阪を意識している」と言っている。現用文書と歴史的文書とでは利用する層が異なる。
- 課長 公文書の一元的な管理が必要だ。今のままだと別れているのが不便だ。それに行政文書を移管することを考えているのではない。図書館に資料のリストを提示して、図書館がほしいものはありますか、といって、図書館の方からこういう資料がほしいという話を受けて、この移管リストがある。この移管リストに入っているものは、一般文献のみである。図書館に移すことで貴重な資料をたくさん利用してもらいたい。
- 座長 課長の発言は情報公開の立場からものだ。歴史的公文書の場合とは異なる。「法令全書」や国会の議事録をなぜ手放すのか。山崎理事も誤りだと言っている。現在の移管リストを見ただけでも、選んだ方の判断能力がないのが分かるし、専門職が関与していないのはおかしい。移管リスト作成に関わった者の判断能力は低いと言わざるを得ないのではないか。
- 村田委員 利用者が少ないと言うが、本当に公文書館を利用しなといけないのは、官僚や府会議員ではないのか。その利用が少ないといことは、庁内に大事な資料は握ったままにしていて、どうでもいい公文書しか公文書館に入れていなかったと思われても仕方がないのではないか。それが私は心配だ。
- 座長 多くの府民に見てもらおう、という時、歴史的公文書を見たい人はWTCに行く。だけど本は東大阪〔注：府立中央図書館の所在地〕、では全然おかしい。これは府民目線と言えない、逆行しているし、公文書館機能の低下にもつながる行為である。近頃、世間では、知事が財政状況から予算削減を進めているが、それを受けて、府の役人は自分のやりたくないところから予算を削っているのではないか、とよく言われていますよ。予算が減り知事は喜ぶが、役人にしたらやりたくない仕事が減って楽になる。そう世間では言われていますよ。一度、府民の方に聞いてごらんなさい。
- 課長 歴史的文書だって図書館にもある。どちらかに集約する方がいいと思ったわけだ。
- 座長 大阪府公文書館を作るときに、図書館の郷土資料のうち、少なくとも庄屋文書は全部公文書館へ持っていこうという意見が大半の意見であった。しかし図書館の方は、決して手放そうとはしなかった経緯がある。課長の言われることはその通りだ。ただ一元的に管理すべき場所は、公文書館に一元的に管理すべきであって、公文書館を充実すべきなのである。図書館へ行かれる府民の方と、公文書館へ行かれる府民の方とは、目的とか利用方法が異なっている。そういう認識が必要だ。
- 課長 どちらかに集約することが大切と考えている。現実にバラバラなのはおかしい。
- �眦聴儖� 課長さんは公文書館創設のときのことをもっと勉強して欲しい。当時は情報公開窓口もない。歴史資料の施設もない。全部をひっくるめた一元的な施設ができればよいが、それは財政的に難しかった。いま、一元化がよいからとして資料を移管すればよいというような課長発言はだめだ。これは学者だけで決めたことではない。昭和59年頃から岸昌知事を筆頭に府の部課長が検討して決めたことなんだ。座長の言われる認識不足とはそういうことだ。東京都やほかの自治体の公文書館では、公文書だけでなく行政刊行物も全部残していっている。
- 館長 府の行政刊行物はすべて残す。ちょっと誤解のないように…。府以外の、ほかの機関の作成したものを移管する。
- 課長 例えば大阪市史とか枚方市史とか、高槻市史とか。
- �眦聴儖� 他の公文書館にいっぺん行って御覧なさいよ。大阪府内の市町村の市史、府内の市町村と大阪府は密接に関係している訳だ。そういう論理でどこの公文書館でも管内の市町村史などはしっかり保管している。府が作っていない行政刊行物だから移管すればよい、とするのは大間違いだ。25年間も集めてきたものを。
- 座長 判断能力がないというのはそういうことである。
- 館長 今後も府が作成したもののみ収集・保存していくつもりだ。
- 座長 それは情報公開の視点で公文書館の視点ではない。
- �眦聴儖� 川中家文書。これは庄屋文書だが、当時の行政文書でもあるわけです。庄屋などは当時の行政の末端である。
- 山中委員 府立中之島図書館に行くという4000点の中身は？その中にはそういうものは入っていないのか。入っているはずは当然ないと思うが。
- 座長 中之島図書館に移管するという4000冊の中身が問題だ。中央図書館への移管する書籍の量とは比べ物にならないほど多い。ただ、この中央図書館への移管リストをみただけでも、例えば他の公文書館の人に見せたら笑われるだろう。誰が判断したのかと。
各委員が、「笑われる」、「あまりひもひどすぎる」と述べる。
- �眦聴儖� こんなことを強行されたら、もう委員を辞めなきゃならない。それくらい恥ずかしい。
- �眦聴儖� 公文書館というのは革袋です。時間をかけて発酵するのを待っているのだ。大阪府は他に較べて遅れてますよ。移管するのも、よそへ移すのもだめです。
- 座長 公文書管理法の趣旨に反しますよ。
- �眦聴儖� 中之島にも古い文書があったんです。廊下の通路にあったんです。それを公文書館に移管してくれとお願いしてまわったんだけどね。内国博〔注：1903(明治36年)に大阪市で開催された第5回内国勧業博覧会〕や大正初めの資料、貿易館に水が入ってしまって破壊の危機にあったものを歴史学者が必死になってね。
- 山中委員 中之島図書館の4000冊の中身は？
- 館長 府が作成していない行政刊行物がほとんどで、例えば、国とか県とか。
- 座長 それは中央図書館が判断されているのか。
- 館長 そうだ。
- 山中委員 それは中央図書館では保管されていないものを選んでいるということか。
- 館長 そうだ。中央図書館で欠けているものを総合的に移し、向こうは充実する。
- 課長 図書館で歯抜けになっているものを移管する（※しかし調べた限りでは、中央図書館への移管リストの中には、既に中央図書館に所蔵されている書籍も入っていることがわかりました）。
- 山中委員 そういう選び方で良いのか？それだとこちらが困るのではないか。何か調べようとする時に困る。そういった資料は府立図書館が購入すればいいではないか。
- 座長 法令の趣旨に反するということが問題です。
- 館長 「移管」は歴文規程に規定されていない。歴文規程11条（細則）には「この規程に定めるもののほか、歴史的文書資料類の収集及び保存に関し必要な事項は、別に定める」とある。「移管」は細則に定められていないので、規程に違反すると考えていない。
- 座長 廃棄をしないというのが立法の趣旨で、歴文規程第9条に規定されている廃棄可能な場合も、よほどの場合でない限り廃棄できないように定めているわけだ。極端な話では規程がなければ、何でもできるということか。それは暴論だ。法律をまったく理解していない。
- 館長 移管についてはできると考えている。
- 座長 歴文規程でも、よほどの場合以外は廃棄できないようにしている（9条、破損・汚損して閲覧・利用できない状況でマイクロフィルム等に収録した時にはじめて処分できる）。それが立法趣旨である。規定がないから行政の裁量でなんでもできるという発想は、法の趣旨を曲げるものだ。法学を少しでも学んでいればありえない行為だ。
- 村田委員 できるだけ資料を集めようというのに、なぜ移管するのか。
- 館長 スペースが足りていない。何を集めるかと言うことについて原点から見直す時だと思う。
- 村田委員 現に、この公文書館の周囲の土地も広い建物・土地があった。それも勝手に売却した。
- 座長 それは館のほうで、あなたたち職員が工夫されるべき事ではないですか。廃止された学校の空き教室・図書室などもあると思います。図書館に移すのは安易で、工夫が足りない。我々から見れば、楽をしているようにしか思えない。WTC移転というなら、利用者や専門員をWTCから東大阪の中央図書館へ行かせるんですか。あなたたちは府民目線、府民目線というが、来館者の便宜など一つも考えていないではないか。判断能力がないですよ。インターネットにのせていていつでも府民が検索できる状態になっていた資料を、ある日突然勝手に抹消してしまったんでしょう。
- 課長 それは移管リストの資料の話だと思う。
- 座長 移管リストに挙げられている資料は、既に抹消してしまっているんでしょ。
- 課長 そうだ。だから、それは図書館で見ることができる…。
- 座長 それだって、従来は公文書館にくれば見れることになっているもので、それを予定して来られた方には、東大阪の図書館へ行けというのか。しかも、中央図書館・中之島図書館が移管してほしいといった以外の資料は廃棄すると館長は以前来られた時におっしゃった。
- 課長 廃棄の規程は今はないから、廃棄のために新たに規程を作ろうと考えている。
- 座長 その規程の作り方も問題だ。廃棄という発想そのものが、歴文規程の本来の趣旨を曲解しているし、公文書管理法第25条でも廃棄の規程を厳密に制限している。公文書管理法は既に公布はされたのだから、施行はまだだといっても、公務員として施行前の法令順守をする必要はないということはないはずだ。府の運営懇談会としても了承したということになれば、こちらの責任であり恥ずかしい。
- �眦聴儖� 2月の運営懇談会でこんな話は出てなかったし、困ったことがあったら相談してくれと念押したじゃないですか。9ヶ月間何もないなと思っていたら、根本的な変化になっている。おかしい。「今日移管します」というのでは困る。運営懇談会は円滑な運営をはかるために置かれてるんじゃないですか。
- 村田委員 これでは懇談会は要らないと言っているようなものだ。
- �眦聴儖� 宮本又次先生以来の蓄積が台無しじゃないか。あまりにも強引だ。まるで言うとおりにせよ、と言われているようだ。
- 座長 私は館に嫌がらせをしているのではないです。法令違反にならないよう国立公文書館に尋ねたんです。中野目徹君という筑波の先生にも意見を聞きました。彼なんかはもっと強い意見で、いったんアーカイブに入ったら歴史的公文書と考えるべきだと言っていた。そういうこともいわなければならない。移管リストを見てびっくりした。よその館に笑われますよ。施設の充実という点からすれば後退です。来館者はますます減ってしまう。
- �眦聴儖� 「移管」して、将来公文書館を無くすということなのか。館の中身は少ない、頑張ってきてもやっぱり少ない。それを手放すということは、館をなくすということなのか。一元化というがまるで子どもの考えることだ。
- 課長 行政文書を移管するわけではないんです。
- 山中委員 図書館自身がそろえれば良いじゃないですか。
- �眦聴儖� このペーパーでは経過についてメモも取れないです。みんなに分かるようにメモを出して欲しい。
- 座長 館長に月曜日〔12/14〕に移管の理由を文書で出してください、とお願いしたが不可だと言われました。
- 高田委員 なぜか。
- 座長 理由は言われなかった。
- 村田委員 女子の高等教育のために府が寄付を受けた土地を売る、女子大は府立大学と合併したのに、府立大学も理系だけを残すということになっているのもおかしいです。
- 座長 利用者からすると二元管理。府民目線ではない。情報公開とは違う、公文書と行政刊行物だけあればよいというのはおかしい。移管にしても選別に関わっていない課長を責めているのではないのです。移管資料は専門員に選ばせる、その上で運営懇談会を通して選ぶこと。見識が全くない。図書館の側に選ばせた館長も主体性がない。勝手にインターネットから削除するなんて府民に対する背信行為です。
- 課長 いやそれは府民にとっての利便性の問題でしょ。
- 座長 だからさっきから言っているように利便性の問題だ。公文書館の利用者にとって不便だと言っているのだ。館長も先ほどここの立地が不便だといった。立地も不便だというのにさらに利用者の方に不便を与えるのか。立地が不便だとは私は思わないが。府民目線と言いながらあなたの言われることが矛盾している。
- 村田委員 なにか行政のいいわけだ。
- 課長 私は矛盾しているとは思わない。
- 座長 どういう点が矛盾していないというのか。
- 課長 今は府政情報センターと公文書館の窓口を一体化するという話だ。
- 座長 だから、一体化が必ずしも府民の便利につながるとは限らないと言っているのだ。
- 山中委員 行政的能率だけで、一体化なんて言われているだけだ。
- 座長 情報公開と公文書館は違うという理念のきちんと押さえたうえでなければ、公文書館機能の充実にならない。
- 課長 現用文書を10年前のものにさかのぼって見たい、というニーズはあるが、現在は一元化していないので対応できない。移管対象に府の行政文書は含まれていない。
- 座長 だから、それに関連する資料を置いていないのにどうするのか。
- 課長 だから、そういうやつは置いてますって。
- 座長 いや置いていない。現にこの移管リストの中に関連する資料が入っているじゃないか。なぜ「法令全書」が中に含まれているんですか。
- 課長 それは大阪府の刊行物じゃない。
- 座長 先ほどから言っているように、情報公開の視点からであればよいが、歴史的公文書を見る場合には関連資料が必要なんです。戦前の大阪府などは現在のような自治体でなく、内務省の出先機関ですよ。移管リストの中には、「内務省日誌」だって入っているじゃないですか。これはもう驚き入りましたよ。
- 山中委員 公文書館として必要な資料を置いておかないといけない。
- 課長 そう仰るが、図書館がもう一つ要るということになる。どうおこなうのか。移管対象は14万件のうちのたったの4600件だ（※しかし移管分は4600件だが、図書館へ移管しないものについては廃棄する予定という説明であったため、相当量の資料が廃棄されることになります）。10万件以上の資料を一元的に持つことは変わらない。
- 座長 府民目線、府民目線というが、言葉の上だけで、一つも府民のことを考えていないではないですか。
- 課長 なんでですか。
- 座長 府民が公文書館に来たら、関連資料は東大阪に見に行かないといけないではないか。それに京都府立総合資料館は図書館とは別です。京都府には府立図書館があります。
- �眦聴儖� そうだ京都でも総合資料館と図書館は全然違う。全史料協の会長館もしながら理念もない、金もない、利用者もない。判断能力もない
- 課長 実際に閲覧者が少ないではないか。
- 山中委員 だから、利用者の多い少ないで判断するものではないんですよ。
- 村田委員 それはあなた一人の考え方にすぎない。
- 課長 図書館のほうが利用者の母数は多い。利便性も増す。
- 山中委員 図書類は絶対に必要です。館の活動が妨げられる。専門員に移管対象を精査させることが必要。本と資料が揃っていて初めて公文書館といえます。
- �眦聴儖� 図書館は文書を非公開にできない。公文書館は将来の公開に備えて非公開という処置もできる。…大阪府の認識は乏しいですよ。
- 座長 公文書管理法では「特定歴史公文書」は永久に保存しなければならないと定めている。
- 館長 それは移管できない、ということではないのでは？
- 座長 図書館は移管先として想定されていないんですよ。
- �眦聴儖� 館は勉強して財政当局に説明して欲しい。いまの「府民目線」ではない、将来の府民目線を。
（傍聴席より「勉強しろ」という声）
- 座長 時間も来ましたので、そろそろ結論をまとめたいと思います。結論として、公文書館の意義を公文書館が理解できていない。文書の図書館への移管は、ますます公文書館機能の低下をもたらし、ますます利用者が減ることをもっとよく考えて欲しい。最近の催し物（アーカイブズ・フェア）も「府政だより」に載っていませんね。もっと利用される方法を考えるべきだ。情報公開は現用文書だけだが、歴史的文書には非現用文書と文献が必要。これは公文書管理法に反すると山崎理事も言っている。十分に歴史的意義を理解していない。この移管文献リストをみても、歴史的文書かどうかを判断する十分な能力を持った方が選別されたとは決して考えられない。したがって、まずは専門員に移管リスト（中央図書館および中之島図書館への移管文献）を再点検してもらう、そのうえで府の運営懇談会にかけて了承をとるということにしたいと思います。また、歴文規程の改正を考えているなら、十分に趣旨を考え、100年先の府民に残すために、移管リストと同様に、まず専門員に諮り、そのうえで運営懇談会に諮り了承を得ること、移管・廃棄はとにかく慎重に。アクセス数を増やすというのは短絡的。情報公開と公文書館はニーズが異なるということ理解せず、一元化すればよいと言うのは物笑いのタネになってしまう。公文書館は文化のシンボルです。国立公文書館も充実した方に向かうかどうか注視をしています。このままでは府の公文書館は機能低下に向かってしまう。府民共通の財産である歴史的文書を、調査・研究される府民の目線からいっても、文書の移管は、非常に困ることになる。府の公文書館が、調査・研究にいて充実したものとなり、利用価値の高いものになるということは、知事のいう地方分権を進めることにもつながり、関西の中心としての大阪府の位置を高めることにもつながります。公文書館の事務方のいっそうの努力を期待します。
- 館長より閉会の挨拶
こちら（第23回運営懇談会・2009年2月5日実施）もあわせてご覧になってくださいませ。
会議で配布された府公文書館から府立中央図書館に移管する図書の一覧表（648件、全12頁）を添付しています。下記（小さい字で分かりにくいですが）をクリックしてダウンロードしてみてください。PDFファイル2点です。
府立中央図書館では自治体史など既に所蔵されているはずですが…。
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