第25回運営懇談会
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archives_osk 2010年12月23日(木) 02:26:46履歴
2010年12月22日に大阪府公文書館第25回運営懇談会が開催されましたので、議論の概略をまとめておきます。正式な議事録は後日大阪府から発表されます。
会議のあらまし
議事概要
冒頭挨拶
運営状況についての説明（添付1）
WTC移転部局に対する特別調査を実施（2010年8月〜継続中）
大阪府立特許情報センター閉館にともなう資料移管について
広報事業
府公文書館の移転について（添付2）
新体制の概要
新体制のもとでの公文書館機能の拡充
地域資料の収集体制について
座長まとめ
会議のあらまし 
- 2010年12月22日 14:00〜16:00
- 大阪府公文書館3階 会議室
- 出席者（敬称略）
- 委員 中平正子（財・大阪府文化財センター専務理事兼事務局長）、林真貴子（近畿大学法学部准教授）、村田保（財・住吉常盤会理事）、山中浩之（大阪府立大学人間社会学部教授）、山中永之佑（大阪大学名誉教授・座長）
- 大阪府 府政情報室長、大阪府公文書館長、専門員2名ほか
- 傍聴者 5名
- 配付資料（下の添付ファイルをご覧ください）
- 公文書館の運営状況について（概要）＝添付1
- 公文書館の移転について＝添付2
- 公文書館でアーカイブしよう！（庁内web掲載誌）＝添付3
- 〈参考資料〉＝添付4←ただしアップ可能なファイル容量制限のため要綱等は除いています。
- 会議次第…議事1件「公文書館の移転及び運営状況について」を記す
議事概要
冒頭挨拶
- 室長 7月の懇談会（非公開）で委員から提起された新体制の名称・書庫量について、府としての考え方を説明する。公文書管理法が来年4月に施行され、歴史的公文書・現用公文書が一体的に運用されることになるが、府の体制も移転により法に準じた体制と理解している。
- 委員の互選により山中永之佑委員が座長に選任される
運営状況についての説明（添付1）
WTC移転部局に対する特別調査を実施（2010年8月〜継続中）
- 5/12文書主任会議で、WTC移転に伴う資料散逸防止と歴史的資料の収集について、各室課の協力を要請
- 移転部局のすべての室課に調査票送付→回答に基づき書庫調査し、現在も調査を継続中。約400簿冊の移管を受ける（11月末時点で登録件数3900件超、昨年度1950件より大幅増加中）。統計関係史料などを収集、文化財保護課はたくさんあるようで再度調査予定。
- 庁内周知のため、庁内web向けのミニコミ誌「公文書館でアーカイブしよう！」を創刊、5号まで発行（添付3）。年内に6号発行できるよう準備中。
大阪府立特許情報センター閉館にともなう資料移管について
- 2度出張しリストを確認、特許情報は紙媒体だったものが99年に電子データが提供され、情報センターの利用者が減少したため閉館するという経緯。
- 42万簿冊が所蔵される。担当は商工部ものづくり支援課。当初は一括移管先を探したものの、引き取り手がなかったようだ。
- 府公文書館としては戦前期の3000点程度を引き取る予定。簿冊総数は膨大だが、同一特許でも分類ごとに重複して綴じられているため、実際にはそう多くはない。
- 一部関東大震災により東京で原本が失われたものについての移管希望があり、府公文書館が戦前期のものを一括して引き取るということにはならなかった。だだし、東京に移されるものについては、複写など代替手段による収集を検討中。
- とりあえず旧児童文学館書庫に移動させたうえで、次年度以降登録を行うことになると思われる。
広報事業
- 10/12〜22にアーカイブズフェア特別大展示を実施、159名来館
- 10/17に府政学習会開催、59名参加
府公文書館の移転について（添付2）
新体制の概要
- 施設名称
- 「大阪府公文書総合センター」とし、現用文書（府政情報センター）と歴史的文書（公文書館）を扱うそれぞれの部門に名称をつける。
- 書庫
- 現在の所蔵資料3700fmに対し、5700fm（本館地下4000fm+旧児童文学館1700fm）を確保
- 本館地下に3200fm、旧児童文学館に500fmの資料を移動する。
- 戦前期の行政文書は複製を作成し、原本は旧児童文学館に。利用頻度の低いものも旧児童文学館に。旧児文館への職員常駐は行わない。利用者の利便性が下がることがないように検討している。
- 再開時点で、2000fmの余裕がある。例年の増加量が100fmであり、今後20年分の移管に対応可能
- 山中委員 本館地下書庫に貴重書庫を設ける必要→室長 財政状況からすれば望むべくもない
- 人員
- 現状維持＝全庁的な削減方針からすれば、人員維持できたことは成果と見てもらいたい
新体制のもとでの公文書館機能の拡充
- 歴史的公文書にそくした公開基準のあり方
- 館長 現状は情報公開条例を踏まえたものだが、意見は出されている。公開基準の整備を検討してきたい
- 特定歴史公文書の収集のあり方
- 村田委員 運営懇談会に移管権限を与えることを検討したらどうか
- 室長 府の現用文書は、新規作成時に文書管理システムに載せられ、この時点で保存年限が決まる。どれを残すか、が公文書館の出番に
- 館長 移管のための細かい内規はあり経験も蓄積されているが、業務のあり方などで変わっていく部分もあり、客観的にシロクロつけられるような基準があるわけではない。手作りの面はある。効果は検証していきたい。
- 座長 公文書管理法は移管文書の廃棄に極めて慎重、懇談会がその役割になうことはできないか。
- 全史料協
- 館長 館長の全国会議には出席している
- 座長 再加入を検討してもらいたい
- 各学会からの要望書
- 座長 真摯に対応してもらいたい
地域資料の収集体制について
- 山中委員 行政文書以外の地域の古文書の受け入れ体制を整備してもらいたい。埼玉・群馬・千葉など公文書館に地域資料が受け入れられる事例は多くある。府の体制は貧弱で、府内に資料館未設置の自治体も少なくない。個人での保存は限界があり、散逸リスクが高まりつつある。それを防ぐことも公文書館の役割ではないか。
- 中平委員 「公文書」とは行政文書だけを意味するのではないか。
- 座長 館設立時に江戸時代の公文書としての性格から庄屋家文書などの古文書も収集対象とした経緯と、府立図書館の地域資料を公文書館に移管すべきどうかについて図書館側との見解の相違があり実現しなかったことについて説明。
- 室長 公文書館が地域資料を扱うことは重たい課題で、府の行政文書の管理・調査をどうすすめるかが第一の課題。庁内の組織的議論は全くできていない。公文書管理法への対応でいっぱい。法が地方の努力義務をうたうなら、交付税措置がほしいところなのだが。
- 林委員 大阪の歴史の深さを考えるためにも、庄屋文書の収集は必要。今年度は近世・近代資料の収集が0件だが理由は？
- 館長 寄贈がなかった。寄贈の申し出があった場合には、館で資料を確認して受け付けるかどうか判断している。
- 村田委員 地域資料の収集には府立中之島図書館との棲み分け・話し合いが必要
- 座長 地域資料の収集も努力してもらいたい
座長まとめ
今後の体制の充実を図ることが大切、公開基準をつくること、府立特許情報センターの資料収集に取り組むこと、公文書館の現課に対する権限の拡大を行うこと、府内への周知活動を行うこと
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