マクロスFのキャラクター、早乙女アルトとランカ・リーのカップルに萌えた人たちのための二次創作投稿所です。

アルトの里帰りの続きです。100%アルラン。



「ねえアルトくん、今日は心配させちゃってごめんね?」
早乙女宅からの帰り途、手を繋ぎながら帰る2人。
車で送りましょうと言う言葉を断って、夕暮れの道をのんびり帰る。
「ああ、今日は本当に心配したぞ。・・・でも結果的に良かったかもしれない」
「・・・それって、アルトくんのお父さんとの事?」
「うん。・・・いつかは帰るつもりだったけどな。その時は多分一人だったろうし。
 今日ランカが居てくれてよかった」
「わたし何もしてないよ」
ランカが俯いて答える。
「そんなことねぇよ。お前が側に居てくれるだけで俺は勇気を持てた。
 ちゃんと親父と話が出来たのはお前のお陰だと思ってる」
「・・・そうだったら、嬉しいな」

2人を包む穏やかな時間。これから先もこんな時間を2人で過ごすことができるのなら、それはとても幸せなことだと思った。

「なあランカ。グリフィスパークに寄って行かないか」
「うん、もちろんいいよ」


夕焼けに包まれたグリフィスパークの丘は、いつかと同じ風が吹いていた。
「不思議だな。船団の中でお前の歌を聴いたときに感じた風と、今この星で感じる風。
 違う筈なのに何故だか同じ気がするよ」
「ふふ。私もそんな気がするな」
迷っていた心を後押ししてくれた風。今度も力を貸してくれるだろうか。
アルトは母に教えてもらった紙飛行機を折る。この紙飛行機は本物の空を飛んでいくだろう。いつかの母の願い通り。
「ランカ」
発した言葉と同時に紙飛行機を飛ばす。
「何、アルトくん?」
上手く風に乗った紙飛行機は見る見る間に遠ざかって行った。
それを確認してから、アルトは言った。

「俺と、一生一緒に居てくれないか」
2人の間を柔らかな風が通り過ぎる。
「俺は、ずっとお前と、ランカとこんな時間を過ごしたい。
 楽しいことや嬉しいこともお前が居ればきっと何倍も大きく感じられる。
 辛いことや悲しいこともお前となら乗り越えていける、そんな気がする。
 そうして2人で年を取って、爺や婆になった時、全てが良い思い出話になるんだ。
 その相手がお前なら、俺はきっと幸せだと思う。・・・だめか?」
ランカの顔を覗き込むと、大きな瞳が潤んでいる。一瞬で血の気が引いた。
駄目だ。断られる。受け入れてもらえない。意識が遠くに行きそうになったそんな時。
全身全霊をかけて抱きついてくる愛しい少女。
「・・・わたし、わたしもっ!ずっとアルトくんと一緒にいたい!」
安堵のあまり力が抜けて、ランカを抱きかかえたまま地面に座り込む。
「ありがとう、ありがとうランカ・・・」
受け入れてくれたことが嬉しくて、ランカを抱きしめた両腕に力をこめて感謝の言葉を呟いた。
「アルトくん・・・っアルトくんっ!ありがとう、大好き・・・!」
ランカもアルトに抱きついたまま”ありがとう”と”大好き”を呟き続ける。

そのままどちらからとも知れずキスをしたとき、グリフィスパークの風はまるで祝福するかのように優しく2人を包み込んだ。



ここまで読んでくださった方には分かると思いますがプロポーズしてます。
前の話でアルラン分が足りないと思ったので書いたらまさかのプロポーズ話。
明け方のノリって怖い☆


まる

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