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「TeX」って？
書き方
基本骨格
この本文は基本的には普通にテキストエディタと同じように打てばよいが，思ったような文章を作るためには，改行の仕方が少し特殊な点やコマンドの用い方などを知る必要がある．
また，この部分に関しての詳細は後述予定．
改行
数式
数式の書き方基本
上付き，下付き
テンプレート
ギリシャ文字
記号
画像挿入
ファイルの分割
ファイル分割時のコンパイル
タイトル
「TeX」って？ 
書き方
基本的には文章を打っていけばＯＫ．ですが，出来上がる状態を見ながら作業するWordのように何となく感覚で作れるものではないものの，慣れればWordよりも使いやすいかもしれません．何せレイアウトを考えなくてもそれなりの見た目の文章になる点や，Wordのように重たかったり勝手にいろいろしない点がある（というのが個人的な感想）．
どんな項目があるのかは，上の目次で見てくださいm(_ _)m
どんな項目があるのかは，上の目次で見てくださいm(_ _)m
基本骨格
\documentclass[12pt,a4j]{jsarticle}と書き，
\begin{document}
\end{document}
\begin{document}と
\end{document}の間に本文を書く．
この本文は基本的には普通にテキストエディタと同じように打てばよいが，思ったような文章を作るためには，改行の仕方が少し特殊な点やコマンドの用い方などを知る必要がある．
\documentclass[12pt,a4j]{jsarticle}はどんな文字でどんな用紙にどんなスタイルで書くのかを示したもの．以下ではこの基本骨格を元に文章を書いていくことを考える．
また，この部分に関しての詳細は後述予定．
改行
本文は基本的にはテキストエディタと普通に打てばよいが，テキストエディタと同じように改行しても，改行されずに，例えば
以下に，改行の方法とそれぞれについての特徴を述べる．
abcと書いても
de
abc deとスペースとなって出力される．（ただし，これはcが半角の時であり，cが全角であればスペースは表示されない．つまり，日本語入力時はこのような改行は無視される．）
以下に，改行の方法とそれぞれについての特徴を述べる．
| 改行方法 | 特徴 |
|---|---|
| １行あける | abc de と書くことで改行を行う． このように書いても間に１行空行が入ることは無い．また，１行以上あけても，間に空行が入ることは無い． 改行後は次の段落と言うことで，字下げされる． ワードなどで言えば，「Enter」を押した状態に相当か． |
| \\ | abc\\de と書くことで改行が行われる．上と異なり改行後の字下げは行われない．（まだ同じ段落内にあるというイメージかな？） ワードで言えば「Shift + Enter」に相当か． 例えば\\\\と書けば２回改行． |
数式
普通に文章を打つだけなら上記の事柄だけでなんとなかるだろうが，TeXの特徴でもあるきれいな数式を入力するには，その方法を知る必要がある．
別に本文中に「a=b」のようにかいてもそれは数式ではあるが，分数や累乗を書くにはこれでは無理であるので，きれいな数式を書くならこれから書く方法を理解する必要がある．
別に本文中に「a=b」のようにかいてもそれは数式ではあるが，分数や累乗を書くにはこれでは無理であるので，きれいな数式を書くならこれから書く方法を理解する必要がある．
数式の書き方基本
数式を書くときは，どこからどこまでが数式であるのかを示す文字で数式の部分を挟んでやればよい．それにはいくつかの方法があるが，それを以下で述べる．
| 書き方 | 特徴 |
|---|---|
| $〜$ | 文中に数式を書きたいときに使う． あいうえお$a+b=c$かきくけこ と書けば あいうえおa+b=cかきくけこ と出力される． |
| $$〜$$ | この書き方を用いると，数式は別の行に表示される． あいうえお $$ a+b=c $$ かきくけこ と書けば（改行しているのは数式部分を見やすくするためで，それ以外に意味はない．） あいうえお a+b=c かきくけこ と出力される． |
| \begin{equation}〜\end{equation} | 基本的には「$$〜$$」と同じだが，これの場合は最後に数式番号が入る． 数式番号は自動的に順に(1),(2)，，，とつけられる． 好きな数字に変更することも可能． あいうえお \begin{eqnarray} a+b=c \end{eqnarray} かきくけこ ↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓ あいうえお a+b=c (1) かきくけこ |
| \begin{eqnarray}〜\end{eqnarray} | 複数行にわたる数式を書くときに使う． 改行は「\\」で行う． 各行に数式番号が付くので，特定の行にしか行番号をつけたくないときには，行番号をつけたくない行に「\nonumber」と書き，全部の行に行番号をつけないときは「eqnarray」を「eqnarray*」にすればよい． 「\nonumber」は基本的に行末(改行記号「\\」の直前)に a+b=c\nonumber\\ と書けばよいだろうが，行頭に \nonumber a+b=c\\ と書いても，行中に a+b\nonumber =c\\ と書いても問題ない． ただし， \nonumbera+b=c\\ のように\nonumberの後のスペースをつけずに数式を続けると，エラーが出る． なお，複数行に数式を書くときに例えば各行の「=」をそろえたいと言う時は，そのそろえたい「=」を「&」で囲い，「&=&」とすればよい． |
上付き，下付き
a1,a2,,,というように下付きの文字をつけたり，累乗を書くときに上付き文字を書きたいときがあります．その時の書き方を紹介します．
「〜」の部分には，上付き・下付き文字にしたい文字を書く．
・補足
上付き・下付きに関しての補足．
・・上付き，下付きにしたい文字が１文字の場合は{ }をつけなくても大丈夫．
逆に，複数文字(sita)を上・下付きにしたいと思い，
a_sita
のようにしたとしても，
asita
となります．
・・例えば
a_{sita}^{ue}
のように書いた場合，下付きの「sita」と上付きの「ue」の左右の位置は
のように同じになります．
のように，位置をずらしたい場合は，
{a_{sita}}^{ue}
のようにa_{sita}を{ }で囲んで，それに対して^{ue}をつけると言うように書けばよいです．．
・・数式以外使っても，思ったような結果が得られるかもしれませんが，エラーが出るはずです．数式外で使いたい時は，$〜$で囲んで数式モードで使ってください．
| 何をするか | どうするか |
|---|---|
| 上付き | ^{〜} |
| 下付き | _{〜} |
・補足
上付き・下付きに関しての補足．
・・上付き，下付きにしたい文字が１文字の場合は{ }をつけなくても大丈夫．
逆に，複数文字(sita)を上・下付きにしたいと思い，
a_sita
のようにしたとしても，
asita
となります．
・・例えば
a_{sita}^{ue}
のように書いた場合，下付きの「sita」と上付きの「ue」の左右の位置は
のように同じになります．
のように，位置をずらしたい場合は，
{a_{sita}}^{ue}
のようにa_{sita}を{ }で囲んで，それに対して^{ue}をつけると言うように書けばよいです．．
・・数式以外使っても，思ったような結果が得られるかもしれませんが，エラーが出るはずです．数式外で使いたい時は，$〜$で囲んで数式モードで使ってください．
テンプレート
数式では色々な記号が出てくるが，その中でも積分や分数などの数式エディタでテンプレートと呼ばれる類の記号（上や下，中に他の記号を書くような類の記号たち）の書き方をまとめる．
| テンプレート | 書き方例 | 備考 |
|---|---|---|
| 総和・シグマ | 例えば \sum_{ }^{ } | \sum_{i=1}^{n}a_i と書けば  と出力される． _{ }と^{ }は逆に書いてもよく，書く必要がなければ書かなくてもよい．(ただし，両方を単に消去して\suma_iとしてしまうと，\sumaで１つと認識するのでエラーが出るので，\sum a_iというようにスペースを空けること．) |
| 積分 | \int_{}^{} | 基本的に上の「総和・シグマ」と同じ． 例えば \int^{a}_{b}x^2 と書けば  と出力される． 以下同文． |
| 極限 | \lim_{ } | 例えば \lim_{x \to \infty}x と書けば  と出力される． これでも今までのものと同様に_{ }は書かなくてもよい． ちなみに，矢印(→)は\toで，無限大(∞)は\inftyで出力される． |
| 分数 | \frac{ }{ } | 例えば \frac{a}{b} と書けば  と出力される． これまでのものとは違い，^や_を{ }の前に書いてはいけない． 最初の{ }に書かれたものが分子に，あとの{ }に書かれたものが分母にくる． |
| 平方根・ルート | \sqrt{ } | 例えば \sqrt{a} と書くと  と出力される． |
| 累乗根 | \sqrt[ ]{ } | 例えば \sqrt[a]{b} と書くと  と出力される． |
ギリシャ文字
| ギリシャ文字 | 書き方 | ギリシャ文字 | 書き方 | ギリシャ文字 | 書き方 | ||
|---|---|---|---|---|---|---|---|
 | \alpha |  | \beta |  | \gamma | ||
 | \delta |  | \epsilon |  | \varepsilon | ||
 | \zeta |  | \eta |  | \theta | ||
 | \vartheta |  | \iota |  | \kappa | ||
 | \lambda |  | \mu |  | \nu | ||
 | \xi |  | \pi |  | \varpi | ||
 | \rho |  | \rarrho |  | \sigma | ||
 | \varsigma |  | \tau |  | \upsilon | ||
 | \phi |  | \varphi |  | \chi | ||
 | \psi |  | \omega |  | \Gamma | ||
 | \Delta |  | \Theta |  | \Lambda | ||
 | \Xi |  | \Pi |  | \Sigma | ||
 | \Upsilon |  | \Phi | | \Psi | ||
| \Omega |
記号
数式で用いる記号．
注：「\ll(\gg)」で「≪(≫)」だけど，「\l(\g)」で「<(>)」ではなく，「<(>)」は「<(>)」
| 記号 | 書き方 | 備考 |
|---|---|---|
| × | \times | 2かける4は8． Two times four makes eight. |
| ÷ | \div | 割り算をする＝divide |
| ≠ | \neq | not equal |
| → | \to | |
| < | \leq | less than or equal to |
| > | \geq | greater than or equal to |
| ≪ | \ll | less ２つ |
| ≫ | \gg | greater ２つ |
注：「\ll(\gg)」で「≪(≫)」だけど，「\l(\g)」で「<(>)」ではなく，「<(>)」は「<(>)」
画像挿入
まず，
そして，挿入する画像の名前が「img.eps」であるとすれば，挿入したいところに
\documentclass[12pt,a4j]{jsarticle}から
\begin{document}の間に
\usepackage[dvipdfm]{graphicx}と記述．
そして，挿入する画像の名前が「img.eps」であるとすれば，挿入したいところに
\begin{figure}[tp]と書けばよい．
\begin{center}
\includegraphics{img.eps}
\caption{キャプション}
\label{ラベル}
\end{center}
\end{figure}
ファイルの分割
長い文章を書くときに，1つのファイルにまとめて書くとややこしくなるので，章ごとに分けて書きたいときがある．
そんなときに使える方法．
以下のように書くことで，その部分に「a.tex」の内容が挿入される．
上記の例で\includeのかわりに\inputを用いれば改ページはされない．
つまり1ページ目に「あいう」と表示される．
そんなときに使える方法．
以下のように書くことで，その部分に「a.tex」の内容が挿入される．
\include{a}ただし，\include{}を用いるとその前後に改ページが入ったような形になる．
例：main.texにsub.texを挿入する
---main.texの中身---
\documentclass[12pt,a4j]{jsarticle}
\begin{document}
あ
\include{test2}
う
\end{document}
---sub.texの中身---
い
出力結果
1ページ目
あ
2ページ目
い
3ページ目
う
上記の例で\includeのかわりに\inputを用いれば改ページはされない．
つまり1ページ目に「あいう」と表示される．
ファイル分割時のコンパイル
上記の例のようにファイルを分割したとき，コンパイルするのは「main.tex」である．
もし仮に「sub.tex」をコンパイルするとエラーが出る．
しかし，章ごとに分割した場合には子ファイル(sub.tecのこと)を編集する状況のほうが多く，ついつい子ファイルをコンパイルすることも多いであろう．
そこで，子ファイルをコンパイルしても親ファイルがコンパイルされるようにしたい．
色々検索すると，子ファイルに親ファイルの名前を書いてどうとかこうとかというものもあったけど，WinShellを使用している場合は以下のような方法があるので紹介．
一度設定したら，それ以降は保存してあるプロジェクトを開けばいい．
あとついでに書いておけば，プロジェクトウィンドウを表示させれば全体の目次とか図や表や参考文献のラベルなんかが見れて,ダブルクリックでそこに移動(プロジェクト内にファイルがあればだけど)．
（「オプション(O)」→「表示(V)」→「プロジェクトウィンドウ(P)」で表示させられる．）
もし仮に「sub.tex」をコンパイルするとエラーが出る．
しかし，章ごとに分割した場合には子ファイル(sub.tecのこと)を編集する状況のほうが多く，ついつい子ファイルをコンパイルすることも多いであろう．
そこで，子ファイルをコンパイルしても親ファイルがコンパイルされるようにしたい．
色々検索すると，子ファイルに親ファイルの名前を書いてどうとかこうとかというものもあったけど，WinShellを使用している場合は以下のような方法があるので紹介．
「プロジェクト(P)」→「新規プロジェクト(N)...」で適当にプロジェクトを作成．こうしておけば，子ファイルをコンパイルしても親ファイルがコンパイルされる．
「プロジェクト(P)」→「追加(D)」→「主となるTeX文章(M)」で親ファイルを選ぶ．
「プロジェクト(P)」→「追加(D)」→「TeX文章」で子ファイルを選ぶ．
「プロジェクト(P)」→「プロジェクトの保存(S)」で保存．
一度設定したら，それ以降は保存してあるプロジェクトを開けばいい．
あとついでに書いておけば，プロジェクトウィンドウを表示させれば全体の目次とか図や表や参考文献のラベルなんかが見れて,ダブルクリックでそこに移動(プロジェクト内にファイルがあればだけど)．
（「オプション(O)」→「表示(V)」→「プロジェクトウィンドウ(P)」で表示させられる．）
タイトル
タイトルをつける方法．
基本骨格の
タイトルの内容は以下のように書く．
「\date{}」がなくてもエラーは出ず，勝手に日付が入る．日付を出力したくない場合は{}内を空欄にしておけばよい．
タイトル，著者名を省略したいときも{}内を空欄にしておけばよい．（タイトルを書かないとはおかしな話だが・・・）
タイトルページを独立させたきゃ，改ページ(\newpage)でも適当に入れればいいじゃん．
参考までに関わりのありそうな商品
基本骨格の
\documentclass[12pt,a4j]{jsarticle}と
\begin{document}の間にタイトルの内容を記入し，
\begin{document}の後，タイトルを挿入したい位置に
\maketitleと書く．
タイトルの内容は以下のように書く．
\title{タイトル}「\title{}」がないとエラーが，「\author{}」がないと警告が出る．
\author{著者名}
\date{日付}
「\date{}」がなくてもエラーは出ず，勝手に日付が入る．日付を出力したくない場合は{}内を空欄にしておけばよい．
タイトル，著者名を省略したいときも{}内を空欄にしておけばよい．（タイトルを書かないとはおかしな話だが・・・）
タイトルページを独立させたきゃ，改ページ(\newpage)でも適当に入れればいいじゃん．
参考までに関わりのありそうな商品
このページへのコメント
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