レックス×タバサ 219@Part17

「あ、タバサ、何してるの?」
タバサが青いマントを前に絵筆を置いたのを見てレックスが言った。
「明日のハロウィンの衣装、作ってるの。」
「そう言えばそうだっけ。すっかり忘れてたよ。」
「そうだろうと思って準備してたの。これがレックスの衣装。」
錆びだらけの剣と模様を描いたマントを渡す。
「ね、付けてみて。」
レックスは服についていたマントをはずすと代わりにそれをつける。
「そう言えばタバサはどんな……」

レックスの目の前でタバサが姿を変えていく。手足には鋭い爪と硬いうろこが、そして尻尾も生えてきた。
「ドラゴラム。戦うときは意味ないけど、こういう使い方もできるようになってきたの。
それと……」
タバサが腕を振り、レックスは風が通ったのを感じた。
はらり。
全身に違和感を感じ、下を見るとレックスの服が真っ二つになっていた。
「……タバサ?」
「それ、亡霊剣士の格好なの。だからね、」
「ひぅっ」
タバサは腕を伸ばすとレックスの胸の先端を軽く爪でひっかいた。
「こんな恰好できるわけ……」
思わず後ずさりながらタバサの目を見ると、うまくだませたと言っているかのように笑っていた。
「ねえ、レックス。」
タバサがレックスへ一歩、近づく。
「や……嘘までついて……」
「嘘じゃないよ。私とレックスだけのハロウィン。」
レックスのかかとが何かにぶつかる。そして背中にも。壁だ。

「トリック・オア・トリート。」
レックスに抱きつきながら言う。

レックスでも竜となったタバサの腕の力にはかなわない。
そのまま絨毯の上に押し倒されると、尻尾を見た。
ぐねぐねとうねっている。それをなぜかレックスは淫猥に感じた。
「レックス、何をするかわかるよね。」
タバサは組み伏せているレックスに問う。
「や……やめて……」
「トリック・オア・トリート。」
先ほど言った言葉を繰り返す。
「や……ボク、お菓子なんて……」
タバサはレックスに軽く口づけるとレックスの耳をなめながら囁いた。
「お菓子がないならいたずらしかないじゃない。」

タバサから生えた尻尾がレックスのお尻を触る。
「や……やあ……」
タバサは右手で軽くレックス自身に触れながら
「レックス、もっと正直になったら?ここみたいに。」
さらに上下にさする。
レックスの眼は固く閉じられている。
それが却って何をされているかわからなくなり、快感を高める結果になることにレックスは気づいていない。
いや、心のどこかで気づいているのかもしれない。そしてさらにタバサにめちゃくちゃにされたいとも……。

尻尾の先端がレックスの中に侵入する。
思わずレックスの目が開かれる。
「ひっ……っ、つめたっ……くっ……」
容赦なくぐりぐりとレックスの中を蹂躙しながら尻尾は進んで行く。
「あっ……や、そこ、ダメ……」
「ここ?気持ちいいんだよね、レックス。」
「ひ、ぐぅっ……」

「やっ、もっ……だっ、駄目っ」
レックスが臨界に達しようかという時、
「いたずらだけで終わるなんて思わないでね。」
タバサは服をまくりあげる。
下着をつけていない、無毛の肌が現れる。
「いただきます。」
ぬぷり
タバサがレックス自身を飲み込み、柔らかな肉の感触に
「や、あっ、あぁっ!」
「レックスの……熱くて気持ちいい……。」
レックスが自身の中で脈打つ感覚にうっとりとするタバサ。
そして、
「レックス、前からがいい?それとも後ろから?」
「タバサ……「トリック・オア・トリート」って言ってたのに……。」
タバサはくすりと笑うと言った。
「じゃあ……トリック・アンド・トリート。」
「そんな……後から変えるなんて……ひっ」
「答えがないから両方ね。」
体を動かしながらレックスに口づける。
さらに舌もねじ込んでやるとレックスの顔がだんだん赤みを増してくる。
うまく呼吸できていないのだろう。
レックス自身もタバサの中で膨らみ、そして暴発する。
なおも止まらない。ついにタバサも絶頂すると同時にレックスの口を解放する。
「がはっ、はっ、はっ」
新鮮な空気を求め、レックスの口から音が漏れる。

「やぁっ、そこ、グリグリしちゃダメぇ……もう出ないの……、や……、あっ……」
「レックス……また出てる……」
何度目かの同時の絶頂。
「もう、いいよ……。」
タバサが倒れ込みレックスから尻尾を抜いた。
ドラゴラムも解除し、レックスの胸の中でまどろんで行こうとした時、
「ベホマ」
レックスが呪文を唱える声が聞こえた。
レックスを追い詰めていた時のタバサのそれとそっくりな顔。
「ねえ、タバサ。」
タバサは覚悟を決めるしかなかった。
耳元でレックスの囁く声。
「トリック・アンド・トリート。」
タバサは床に寝転がると手足を投げ出す。
ハロウィンの前夜は、始まったばかりだった。
2013年08月08日(木) 17:32:35 Modified by moulinglacia




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