多人数で神話を創る試み『ゆらぎの神話』の、徹底した用語解説を主眼に置いて作成します。蒐集に於いて一番えげつないサイトです。

フェーリム

竜騎士バイエルンの剣、アーヴァスキュアレの正体。
嘗て龍帝を屠った剣であり、其の為に滅多に使われる事は無かった。

身体能力

アーヴァスキュエルの身体能力はフェーリム(天使)の中でも突出している。
素早さで知られる空の魔女との戦いの際に一瞬で相手との間合いをつめたことからも明らかだ。
身体能力だけならフェーリムの長フレナフェレにも勝るだろう。

ラプンセルナイトが持ち出した事

使わないならくれたっていいのになぁと、ラプンセルナイトは常々思っていた。

ラプンセルナイトはある時、師がいない間にこっそりその剣を持ち出してしまった。

「やった!これでボクも一人前の竜騎士だ!」
だが、次の瞬間、アーヴァスキュアレから翼が生え、ラプンセルナイトごと空高く舞い上がってしまった…!!

ラプンセルナイトの意に添わぬままに飛び回るアーヴァスキュアレ。その上、窮地にあった彼に更なる危険が迫っていた。
【空使い】リーナガルズの従妹である彼女は、仇を討つ機会とばかりにラプンセルナイトに襲い掛かったのである。

「従兄の仇よ!その首貰い受ける!空閃輪!!」
空を割く闘輪がラプンセルナイトに迫った!
「うぁぁぁ!!お師様!お師様!!お師様ぁ!!!」

その時だった。
巨大な【竜】が二人の上空に出現したのだ。
「騎士殿!」
竜の背に乗っていたのは彼の主、ラプンシエルその人である。
では、この【竜】は一体誰なのか。
その【竜】こそ、滅多に見せる事のないバイエルンのもう一つの姿、ディシルキュトスであった。

「ラプンシエル様!お、お師さわぁぁぁ〜〜〜!!!」
轟音がして、風使い諸共吹き飛ばされるラプンセルナイト。
ドラゴンブレスだ。もっとも、ディシルキュトスにとってはただの欠伸に等しかったが。
「ちょ…ちょっと、ディシルキュトス。騎士殿まで飛ばされてしまってるわ!」
「いたずらっ子には、それ相応の罰を与えねばなりませんよ、姫君。それに、あの子は意外と気が利くんです…ほらね」
空の彼方に、小さき騎士を抱えた天使アーヴァスキュエルが、にっこり微笑んで浮かんでいた。

アーヴァスキュエル「久しぶりに目が覚ましてみれば、こんな状況だとは。聖剣になっている時は夢うつつで自分でも何をしているのか判らないのです。おかげでラプンセルナイト殿には怖い思いをさせてしまいました。友バイエルンよ、この小さき騎士どのを安全なところまで運んであげてください。」
リーナ「従兄(あに)の仇を逃がすなんて…そうはさせない!」
アーヴァスキュエル「じゃあ貴女は地味に死ぬなり墜ちて下さい。龍帝】の遺族の皆さんを刺激するのもあれなので、私も地味に殺して墜とすように心掛けます。」

天使アーヴァスキュエルが言う「地味」とは素手でボコボコにすることであった。

アーヴァスキュアレは強かった。
数合ののち、こりゃかなわんと思ったリーナは命辛々逃げ去ったのである。
『空使い』は逃げ足も素晴らしかった。

アーヴァスキュエルは剣の姿に戻るのを嫌がって、周囲の者たちを困惑させた。

そのことを含め、ラプンセルナイトはバイエルンから大目玉をくらったのだった。

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