コロネル/ポリフル

成分名

ポリカルボフィルカルシウム

薬剤の特徴

過敏性腸症候群における便通異常(下痢、便秘)及び消化器症状の治療に用いられる。胃内の酸性下でカルシウムが脱離してポリカルボフィルとなり、小腸や大腸の中性下で膨潤、ゲル化する。
消化管内水分保持作用及び消化管内内容物輸送調節作用により下痢、便秘を改善すると考えられる。(能書)

物理的な腸症状改善薬の側面と、カルシウム含有製剤としての側面がある。

用法用量

ポリカルボフィルカルシウムとして一日量1500〜3000mg(製剤として1.8〜3.6g)を3回に分けて食後に水とともに投与する。
下痢状態では一日1500mgでも効果が得られているので、1500mgからの開始が望ましい。

禁忌

消化管に対する物理的効果
  • 急性腹部症状(虫垂炎、腸出血、潰瘍性結腸炎等)の患者
  • 術後イレウス等の胃腸閉塞を引き起こす恐れのある患者
カルシウム含有製剤
  • 高カルシウム血症の患者
  • 腎結石のある患者
  • 腎不全(軽度及び透析中を除く)の患者(組織への石灰沈着を助長する恐れがある)
その他
  • 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

相互作用

Caイオンとのキレート形成
  • テトラサイクリン系薬
  • ニューキノロン系薬
血中Ca濃度の上昇/薬効の減弱(Caが脱離しにくくなる) 
  • 活性型V.D3製剤、Ca製剤
胃内pH上昇による薬効減弱(Ca脱離抑制)
  • PPI
  • H2拮抗薬
  • Mg・Al系制酸剤

副作用

  • 承認時副作用頻度 7.19%
  • 嘔気・嘔吐、発疹、口渇、浮腫、そう痒感など

使用上の注意

  • 途中につかえた場合膨張し、喉や食道を閉塞する可能性があるので、多めの水で服用。
  • 1000mg当たり、約200mg(アスパラCA 1錠分)のカルシウムを含む。
  • 長期に渡って漫然と投与しない(効果判定2週間程度)、長期投与の安全性は確立されていない。
(曽布川洋平)
2008年07月14日(月) 21:03:34 Modified by foliaschool




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