ゴッドイーターでエロパロスレの保存庫です

「わたし、今日誤射が少なかった気がします!」
「カノン…頼むから誤射率をゼロにしてくれないか」
ミッションを終えるたびに聞く台詞に呆れた反応を見せるブレンダン。
大森タツミは、先程のアラガミとの死闘を忘れさせてくれる日常的な二人のやり取りを見ながら
安堵する。今日もアラガミの脅威を振り払えたのだと。
「正直、カノンは回復弾だけ撃ってくれればいいんだけどなァ〜」
「あっ、タツミさんひどいです!!」
「ハハッ、冗談冗談。今日のカノンはがんばったと思うぜ!」
そんな会話を交わしながらアナグラへ帰還したタツミたちは、ミッションの成功報告と
報酬の受け取りのためエントランスへ向かった。

「ミッションは無事成功ですね。お疲れ様です」
竹田ヒバリはタツミ達へ事務的に言葉を投げかけると、先程まで続けていた作業を再開するため
PCのディスプレイに視線を落とす。
そんなヒバリを一瞥しただけで自室に戻ろうと歩き出したタツミを、ブレンダンは
訝しげな表情で見た後、口を開いた。
「今日はいつものしつこいナンパは無しか…」
「…!?ちょっと、ブレンダンさんっ!?」
その一言を聞いた途端、キーボードをたたく手を止め、表情を硬くするヒバリ。
タツミは乾いた笑い声を響かせながら振り返る。
「悪ィな、ちょっと疲れてたんだ。
まあ多少疲れてても、ヒバリちゃんが俺とデートしてくれるってんなら、いつでも飛んでくぜ!!」
「もう…ブレンダンさん余計なこと言わないでくださいよ」
困ったような、呆れたような表情でヒバリはブレンダンに怒る。
ブレンダンは少し後悔したかのような素振りを見せるも冷静に詫びた。
そんな二人を尻目に、タツミは止めた足を再び自室へ向け去っていった。

「タツミ、行ったようだな」
「やれやれですよ…。ホントに」
一息おいたところで、ブレンダンが静かに口を開く。
「――タツミのやつ、最近いろいろ一人で抱え込んでるみたいだ
リンドウさんが帰ってきて戦力が大幅に戻ったとはいえ、アラガミによる被害はいまだ
増え続けてる。この間も居住区が荒らされたところだ」
ブレンダンが淡々と語り始めるのを、ヒバリは神妙に聞いていた。
「ほら、あいつ防衛班班長だろ。表には出さないが自分の責任だなんて思い込んでるんだろうな。
第二部隊には新人も入ってきたからその教育も忙しい。」
「…タツミさん、心配ですね。あっ!!いやそのっ…少しだけ、少しだけですよ!?」
「フッ、心配なら息抜きに食事にでも誘ってやったらどうだ?
きっと、普段の元気すぎるタツミに戻るんじゃないだろうか」
「う〜ん…まぁ、一応考えてはおきます」
そう言ってヒバリは作業に戻る。ブレンダンも少し微笑んで去っていった。

数時間後。
タツミは自室のベッドの上で横たわり、物思いにふけっていた。
壁にかけられた時計を見ると、針は午後8時を指していた。
「そろそろメシにするかァ。…っと」
上半身を起こしたところで、携帯が震える。ポケットから取り出すと、メールの受信を告げていた。
「なんだよこんな時間に…、ん!?ヒバリちゃんからだ!!」


件名:夜遅くにすみません
本文:タツミさん、先程は疲れてるって言ってましたが大丈夫ですか?
次のミッションに障らぬよう、十分に休んでください。
それはそうと、あの…。
私、明後日なら空いてますので、ミッションの後食事でもどうですか?
いや、タツミさんがいつもあまりにもしつこいので、仕方なく!です。
お返事お待ちしています。


メールを読み終えた瞬間、タツミは喜びからか勢いよく飛び上がる。
ベッドの上だったこともあり、天井に頭をぶつけたタツミはそのまま布団の上にダイブした。
「うおおぉお!!いってぇええ!!
けど、やった!!やったぞ!!うおっしゃああああ!!」
雄たけびを上げながら即、OKの返事を打ち込むと送信した。

二日後、タツミ、ブレンダン、カノン、アネットの4人は小型アラガミの反応が複数みられた
地区を回っていた。
「おーい、アネット!!少し間合いの取り方を考えたほうがいいぜ。小型の敵とはいえ、
それじゃいつ反撃を受けてもおかしくないぞ」
「す、すみません…タツミさん」
「分かればよろしい。お前新型だし、期待の星だからな!!これからも俺たちが背中預けられるくらいに
成長してくれよ!!」
「はいっ、頑張ります!!」
小型アラガミとの連戦の中、つかの間二人のやり取りをカノンとブレンダンが遠目に眺める。
「なんだかタツミさん、最近元気ない気がしてましたけど、今日は絶好調ですね!!」
「ああ、そうだな。多分、竹田さんのおかげだな」
「えっ…と、ヒバリさんがどうかしたんですか?」
不思議そうにブレンダンを見るカノンに、苦笑を浮かべながら何でもないと言葉を返す。
「休憩はこれぐらいにして…次いくぞ」
「えっ?あ…はいっ!!頑張りましょう!!」
意気揚々と神機を掲げるブレンダンとカノン。
そんな二人を尻目に、アネットが不振な表情で遠くを見ていた。
「どうかしたのか…?」
そんな様子を不思議に思ったのかタツミが尋ねる。
「いえ…その、なんか気配がしたような気がして」
「アラガミか…?おい、ブレンダン、カノン!!近くにアラガミがいるかもしれない。警戒しろよ!!」
アネットが感じた気配はアラガミのものである可能性が高いと判断したタツミは、残る二人に警戒を呼びかける。
しかしその声は、突如死角から現れたヴァジュラの雄たけびによってかき消された。
現れたヴァジュラから一番近い位置にいたアネットは、奇襲の一撃で吹き飛ばされる。
ブレンダンは地面に伏したアネットを咄嗟に抱え、駆け出したカノンがヴァジュラの顔面に放射弾をお見舞いする。
ひるんだ隙にタツミが手にしたブレードで素早く連撃を繰り出した。
「くそっ…!!不意打ちなんでやってくれるじゃねえか!!
おいブレンダン、アネットは無事か?
「ああ、気絶しているが何とか大丈夫そうだ。だが、早く撤退しないとまずいぞ」
「うそ…、ヴァジュラがこんなに!!」
最初に現れたヴァジュラに応戦し勝利した4人だったが、気づいたころにはヴァジュラの大群に周囲を取り囲まれていた。
「最近小型アラガミしか見ねェと思ったら…。力を蓄えてやがったのか!!」
「どどど…どうしよう!!」
焦るカノン。ブレンダンも冷静さを装いきれずアネットを抱えたまま身動きが取れない。
「仕方ねェ!!ブレンダンとカノンはアネットを連れて退却しろ!!
ここは俺が引き受ける…!!」
「だめですっ!!タツミさんが残るならわたしもっ…」
「カノン!!…タツミには悪いがここは任せるべきだ。俺一人、アネットを抱えたままではここを切り抜けられないだろう。
お前は周囲の敵を寄せ付けないようについてきてくれ。それからアナグラへの連絡を頼む!!」
「そんなっ…タツミさん!!だめですっ。わたし見捨てられません!!」
取り乱したカノンに、タツミはアラガミと応戦しながら叫んだ。声を枯らすほど力強く。
「俺なら心配ねえぇ!!ヒバリちゃんとデートもせずに死ねるかあああ!!
おいブレンダン!!ヒバリちゃんに、デートには少し遅れるって言っといてくれ!!」
「分かった…。タツミ、絶対に死ぬなよ!!」
ブレンダンはアネットを抱えなおし、駆け出す。タツミの決意を見届けたカノンも、泣きそうな顔になりながらブレンダンを追うように
走り去った。


同じころ。アナグラには憂鬱そうな表情で仕事を片付けているヒバリの姿があった。
「はぁ〜。今晩、タツミさんと食事かぁ…」
カノンから、緊急の連絡が入ったのはこの頃である…。

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