アトキンソン
１）
達成動機づけ理論の中で、最も正統的な系譜にあるのは、アトキンソンとワイナーの、期待×価値モデルに立脚した達成動機づけ理論である。
２）
アトキンソン理論では、以下の３つの仮定が理論構成を支えている。
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第一の仮定は、達成志向行動（achievement-oriented behavior）は、成功への接近傾向と失敗からの回避傾向の葛藤の結果として生じるというものである。すまわち、最終的な達成傾向の強さ（Ta）は、課題達成を促進する成功接近傾向（Ts）と課題達成を抑制する失敗回避傾向（Taf）の合成傾向によって規定されると考える。これは、以下のように表わされる。
この仮定には、ミラーの葛藤モデル、レヴィンらの合成バレンス理論などの影響がうかがえよう。
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第二の仮定は、成功接近・失敗回避の各傾向が、動機（Mｓ、Maf）,期待（主観的確率：Ps,Pf）,価値（誘因価：Is,If）の乗算的関係によって規定されるというものである。これは、おそれぞれ以下のように表わされる。
Msは達成要求または成功動機と呼ばれる。アトキンソンは、これを「達成した時に誇りを体験できる能力」と定義するが、実際にはTAT測定された達成動機が用いられる。Psは成功の主観的確率で、実験的には、課題の困難度に関する提供情報や、実際の課題の困難度の変化によって操作される。Isは成功の誘引価で、具体的には成功時に感じられる誇りの感情が想定されている。一方、Mafは失敗回避動機と呼ばれ、「目標が達成できなかった時に恥を体験できる能力」と定義されるが、実際にはマンドラーとサラソンのテスト不安尺度を用いるのが一般的である。したがって、伝統的な手続きでは、Msの測定には投影法を用い、Mafについては自己評定質問紙のスコアをあてることになる。Pfは失敗の主観的確率で、アトキンソンはPs＋Pf=1と考えられることから、Pf=1-Psと表わすことができるとしている。Ifは失敗の誘因価で、具体的内容としては失敗時に感じられる恥じの感情が想定されている。
達成動機づけ理論の中で、最も正統的な系譜にあるのは、アトキンソンとワイナーの、期待×価値モデルに立脚した達成動機づけ理論である。
２）
アトキンソン理論では、以下の３つの仮定が理論構成を支えている。
��
第一の仮定は、達成志向行動（achievement-oriented behavior）は、成功への接近傾向と失敗からの回避傾向の葛藤の結果として生じるというものである。すまわち、最終的な達成傾向の強さ（Ta）は、課題達成を促進する成功接近傾向（Ts）と課題達成を抑制する失敗回避傾向（Taf）の合成傾向によって規定されると考える。これは、以下のように表わされる。
Ta=Ts−Taf
この仮定には、ミラーの葛藤モデル、レヴィンらの合成バレンス理論などの影響がうかがえよう。
��
第二の仮定は、成功接近・失敗回避の各傾向が、動機（Mｓ、Maf）,期待（主観的確率：Ps,Pf）,価値（誘因価：Is,If）の乗算的関係によって規定されるというものである。これは、おそれぞれ以下のように表わされる。
Ts=(Ms×Ps×Is)
Taf=(Maf×Paf×Iaf)
Msは達成要求または成功動機と呼ばれる。アトキンソンは、これを「達成した時に誇りを体験できる能力」と定義するが、実際にはTAT測定された達成動機が用いられる。Psは成功の主観的確率で、実験的には、課題の困難度に関する提供情報や、実際の課題の困難度の変化によって操作される。Isは成功の誘引価で、具体的には成功時に感じられる誇りの感情が想定されている。一方、Mafは失敗回避動機と呼ばれ、「目標が達成できなかった時に恥を体験できる能力」と定義されるが、実際にはマンドラーとサラソンのテスト不安尺度を用いるのが一般的である。したがって、伝統的な手続きでは、Msの測定には投影法を用い、Mafについては自己評定質問紙のスコアをあてることになる。Pfは失敗の主観的確率で、アトキンソンはPs＋Pf=1と考えられることから、Pf=1-Psと表わすことができるとしている。Ifは失敗の誘因価で、具体的内容としては失敗時に感じられる恥じの感情が想定されている。
2005年09月12日(月) 11:38:19 Modified by gedo5