PINKちゃんねる-エロパロ&文章創作板「依存スレッド」まとめページです since2009/05/10

作者:籠城戦◆DppZDahiPc氏


 オレは質屋に住み込みで働いている。
 根っからの勉強嫌いを直すことなく高卒後、NEET街道を一直線に進んでいた所、
伯父さんが営んでいる質屋に預けられ――現在に至る。
 三十余年質屋を続けてきた伯父さんは、店に閉じこもりがちだった生活に嫌気
が差していたらしく、この五年というもの、店に顔を出すのは盆暮れ正月位だ。
 最近では写真に凝っているらしく、風景写真を撮っては自慢してくるのだが。
この前などは、三週間も顔を見せず、どこかで事故にでもあっているんじゃない
かと心配していると。
 フィヨルド山脈の写真を撮るためだけに、北欧に行くような豪放な人だ。……
少しは、周りの者のことを考えてもらいたい所だ。――と、これは蛇足。
 そんなこんなで。いつのまにやら、それなりに質屋の経営をやれるようになっ
てきている。
 最初はテンテコマイだったのも、いつの間にか余裕が出てきて。それまで気に
することもなかった、品を持ってくる客について、少しか考えるようになってい
た。
 考えるといっても、風貌や様子から『この人はどうして金がいるのだろうか?』
と毒にもならないことだが。
 それで分かったのは、質屋に来るのは大まかに分けて、三種類の人間。
 まず、盗品を流す場として、質屋を利用する者。
 次に、スーツやコートなど、高級な衣類の預け所として質屋を使う者。
 そして、借金を抱えている者ばかりではないだろうが、今直ぐ金が入り用で、
サラ金に頼れない者。

「……ちょっと、聞いてるの。幾らになるの、このバッグ」
「はいはい、聞いてますよ」
 ――今訪れている客は、その後者だ。
 薄いガラス越しに立つ女は、苛立たしげに体を揺らし、靴で何度も床を叩き、
オレの査定を待つこの女が来るのも、今月だけで二度目だ。
 前回は装飾品を持ってきた、ブランド品のネックレス。それなりの品だったた
め一万渡した。
 まだ流れてはおらず、店頭にある。
 しかし買い戻す気はないのだろう、首には新たなチョーカーが巻かれている。
 若い頃日焼けした名残のある肌。波だった長い髪は茶色く染めあげられ。化粧
は濃くないが、少しばかり雑な印象を受ける。
 マニキュアを塗らず爪をのばしていないのは、趣味のためだろう。
 スーツを着ているが、働いていないのは知っている。
 有馬京花――パチンコ狂いの二十八歳、子持ちの人妻だ。

「――三千円、よくて五千円ですね」 
 オレは淡々とそういった。
「は? 嘘言わないでよ。十万もしたのよ、ソレ」
 今回に限って誓おう。駆け引きや、買い叩こうというわけではない。簡単な話
である。
「コレ、クィレルの九十八年モデルと言われましたが、模造品ですよ。しかも、
ハインラのバッグの」
 オレがそういうと、有馬は顔色を変えた。
「嘘よっ」
「本当ですよ」
 商品を受け取るための口から、ここ十年で発売されたバッグの写真付き一覧表
を提示する。
 最初は、顔を真っ赤にして怒こっていた有馬だが。次第に青ざめていき――
「………うそでしょ…」
 力なく呟いた。
「残念ですが、本当です。まあ、こちらとして出せるのは、できる限り高く見積
もっても五千円ですね。品の状態はいいので」
 説明したが、明らかに耳へ届いていない。
 彼女は自らの顔を掴むや、かきむしるようにし、何事かをブツブツとつぶやき
繰り返している。
「学費……バレたら殺される……バレたら……」
「この価でいいなら――」
 言おうとしたら、睨みつけられた。
「お願い。どうしても十万要るの、十万ないと困るのよ」
 ――十万で買った物を十万でかよ。
 懇願する彼女の顔に魅力を感じたが、商売は商売だ。
「無理ですね」
「そんなっ……」
「どうしてもお金が要るなら、金貸しにでも頼ったらどうです」
「旦那にバレたらどうするのよっ。それにああいう連中は怖いのよ、テレビでよ
くやってるものっ」
 怒鳴られた。……そのテレビで、パチンコ狂いの怖さはやっていなかったのだ
ろうか?
 オレはクサクサした気分で、投げやりに答えた。
「なら、クラブとかソープとか――なんなら、ウチのほうから紹介しても」
 というと。
「イヤよ。面倒臭そうだし、キモイし。それに、旦那にバレたら離婚されちゃう
かもしれないじゃない。だから、貴方が素直に十万渡せばいいのよ」
 ……さいですか。
 オレは、まあ関わりたくない客とはいえ、馴染みの客だ。少しは親切働かせて
やろうと考え。
「今着ているコートとスーツ、靴、指輪、チョーカーもお売りいただけるなら。
五万までは出せますが」
「五万じゃなくて十万よ、それに裸になって帰れっていうの? バカじゃないの、
アンタ。」
 ――叱られた。オレが悪いんだろうか?
「それに服売ったらバレるのよ…………あっそうだ」

 有馬はさぞ名案を思いついたのか、ニマニマと笑顔を浮かべるや。
「トイレ貸してくれないかしら?」
 脈絡もなくそういった。


 店部分にトイレはなく、家屋になっている二階まで案内し、トイレまで連れて
いくや。
「――ちょ、なにして。引っ張らないでくださ――引っ張るなよ」
「いいからいいから」
「服が伸び――ていうか、なにする気――」
「楽しいことよ」
 トイレに引っ張り込まれた。


   ※※※


 洋式便座に座らされたオレは、キッと有馬を睨みつけ。
「脅されても、金は渡しませんから」
「脅すなんて、そんな、ねェ?」
 有馬の指先が、オレの顎に触れようとした――払い落とす。
「ウチにも監視カメラはありますし、台帳にも貴女の――って」
 ――唐突に。
 それはもう、一瞬目の錯覚かと想った。
 有馬が脱ぎ始めたのだ。
「ま、ままま、待て」
 コートとジャケットが床に落ちる。ブラウスのボタンが一つ一つ外されていく、
生生しい人妻の肌が見え。知らず、オレは唾を呑み込んでいた。
 ブルーのキャミソールは薄く、下に着けている濃紺のブラジャーが見え、布地
に包まれた膨らみの輪郭が目に焼き付く。肌は、どこまでも生生しい
 パチンコ狂いの女が、オレを混乱させる。
「……な、なんのつもりだ」
 絞り出すようにオレは喘いだ。
 パチンコ狂いは、自らのたっぷりとした肉球を持ち上げ、
「ここまではサービス」
「……はっ?」
 意味が分からなかった――といえば嘘になる。
「裸見せてあげるから、十万ちょうだい」
 オレより四歳上の人妻は、淫媚な笑みを浮かべ、オレの顎に触れた。前屈みに
なった有馬の胸元、深い深い深い肉の谷間。
「――とは言わない。五千円でいいや」
 傲岸不遜としかいいようのない、交渉とは言えぬ、一方的な取引。
 パチンコ狂いの淫魔が哄う。
「写真撮らせたげるから一万円ちょうだい。おっぱい揉ませてあげるから五千円。
質屋さんの膝の上でオナニーしてあげるから一万円。まんこ舐めさせたげるから
一万円。舐めてあげるから一万」
 淫魔が笑う。
 オレの下腹部を撫でる。
 緊張しているオレ自身に、布越しに触る。
 淫魔が嘲う。
「犯らせたげるから、五万、ちょうだい」
 ずいっと身を乗り出し、オレの耳に息を吹きかける――ぞわっとしたエクスタ
シー。深い谷間が眼前、目も眩むような煙草と酒と女の臭いがした。

「い、っかい、五万は高いな」
 上擦った声で、意地を投擲する。
 ――息が失せる。
 二十代後半のくせに、弾力のある肉の塊がオレの顔に押しつけられた。
 意識が――爆ぜる。
「なら、一回一万でいいから、十回しよ」
 布越しに、何かが擦りつけられる。
 乳房で阻まれる視界、手で触れ理解した。
 女はタイトスカートをまくりあげ、股間をオレの下腹部に擦り付けてきている。
「――は、……頭、狂しいんじゃないか」
「そうね…………ねぇ」
 果ての虚無へ誘うような――というと大げさだろうか。
 ならば女としか、興奮した女が放つ特有の臭いが、鼻の中、肺の中いっぱいに
充満する。
「試してみて、よかったら、お金ちょうだい」
 わらった、ような気がした――――――オレが。


   ※※※


 昼下がり、しなびた質屋の通りからも店内からも見えぬ、カウンターの下に一
人の女がいた。
 裸に剥かれた女は、店内に流れる音楽ですらかき消せぬほど、音を立てながら
店主の陰茎に喰いつく。
 人妻であるという逡巡も悔いもない、在るのはただ、肉の杭と銀の玉。
 店主がわずかに呻く。
 赤黒い陰茎の先端から、白い液が放たれる。
 女――有馬は、懸命にそれを飲みこもうとし、口端から一筋こぼす。
「こぼしたから、三千円だ」
 彼は、有馬の割れ目に丸めた千円札を三枚押し込む。
 有馬は、何か反論しようとしたが――
「あの……」
 質屋に入ってきた場違いな少女の声に、無垢な歓喜を見せた。
「お母さん、ここにいるって聞いたんですけど……」
 今年十歳になる、有馬京花十八歳の時に産んだ娘は、不安げな顔を彼へ向ける。
 彼は、ひどくうれしそうな顔をした。
 カウンターの下で、京花は嘲う。
「二十万よ、二十万」
 彼は苦笑した。
 自分だけならまだしも、娘まで質入れした女の浅ましさに。
 それに、それを受け入れている自分に。
「分かってるさ」
 彼は哄った。
 これから半日、少女を好きにできる喜びが溢れるためであり。
 何時かは質流れすることになるだろう、母娘の運命を。

 少女が悲鳴をあげ、店内を逃げまどう。
 陰茎を出した男は、だんだんとそれを追い込んでいき――娘は母を見つけた。
「あ、お母さ――」
「じゃあ、パチンコ行ってくるから」
 母は、笑ってその場から立ち去った。
 少女は、


――END

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