「政治」Part1

2007/7/29「政治」


出演:鈴木謙介、柳瀬博一、仲俣暁生、佐々木敦、斎藤哲也、津田大介、森山弘之

※以下の発言まとめは、正確な番組での発言とは異なる場合があります。

MP3その1


鈴木:参議院選挙の結果が出ていて、自民党の歴史的大敗が明らかになりつつあります。原因となったのは失言や不祥事が続いて、安倍総理の思惑がはずれたから。自民党に対する懲罰票。分析や責任問題はこれから。今日問題にしたいのは有権者側の話。争点がぼやけちゃった。何を争点にすべきか。今回の投票率は前回より2ポイント増、1000万人が期日前投票。自分の周囲でも選挙に行くという声が。
でも、増税けしからんって言っても、民主党は上げないと言ってないし、憲法は自民も民主も変えると言ってる。というわけで今日は「参院選、これが私の争点」というテーマでメールを募集。
今日は街頭で録音もしてきたのでまずはそれを聞きましょう。

街の声1:選挙はこれから行きます。民主党に入れる。不祥事で自民党に入れたくない。障害者の方の活動に力を入れて欲しい。いま自分が仕事でやってるので。そう言うところにお金が下りてない、手弁当。選挙で変わるという気持ちはない。

街の声2:他の人の悪口言ってるばっか。なんかなー。政治にはあまり期待するものはない。遠い存在。なんとかしてもらいたい問題はない。

街の声3:選挙いってきました。今回は争点は何もなかった。二大政党制になるならそれもよし。いつもは共産に入れてるけど今回は民主に。唯一対等に戦える。変わらないよりは変わった方が良い。国民が怒ってるってマスコミが言ってるだけ。税金が安ければどっちでもいい。選挙で世の中が変わるという感覚はない。有事には変わるかもしれないけど。システムができあがってるところでトップだけ変えてもしょうがない。

鈴木:というわけでサブパーソナリティ紹介。まずは柳瀬さん。どうですかこの結果。

柳瀬:あまりに予定通りに想像していたとおりの結果。自民党の負け方、民主党の躍進ぶり。

鈴木:一昨年の選挙の時はマスコミの予測が大はずれしたけど、今回は数字としてもかなり近い。

柳瀬:より厳しい方に出たという感じ。

鈴木:よろしくお願いします。続いては佐々木さん。今日のマイ争点は?

佐々木:普通に考えたらこうなるだろうなという予測の方に梶が切られた。小泉時代がおかしかったということ。それがなかったら、もっと前にこうなってもおかしくなかった。さっきの街の声でも、民主党に入れたわけじゃないという声。変わらないよりは変わった方が良いというのが共有されていただけ。僕もとりあえず変わった方が良いという人なので、これはそうかなと。

鈴木:続いて仲俣さん。さっきの録音でも若い人が何も変わらないって言う一方、税金とか問題はある。どうでしょう。

仲俣:僕は今回の選挙は政権選択とまではいかないけど、戦後レジームからの脱却とかについて考えた。僕らが20代の頃は自民党が盤石で、変わらないといったら変わらない。今は世の中の方が変わっているので、「政治は変わらない」って言うのも、昔の感覚とは違うんだと思う。

鈴木:政治の変革の前に起こっていることがある。続いて苗場帰りの津田さん。フジロックの若者はどうでした。

津田:20人くらいに聞いたら7割くらいは期日前投票に行ってた。若い子なんかも普通に行ってた。

鈴木:政治が変わる前に期日前投票が周知徹底されたことが変わった点かもしれない。続いて斎藤さん。

斎藤:自民党がいやだって言って投票する人が多いってのは予想されてたけど、民主に集まるのかばらけるのかって点に注目してました。僕らが学生の頃、スポーツ平和党とかカーニヴァル的な党があったんですけど、全部民主にいっちゃったなあと。

鈴木:社民も国民新党も、議席を取るかという世界。二大政党制。最後は森山さん。新婚ですよね。家族ができると意識が変わるとかありますけど、どうですか。

森山:すぐには変わらないですけどw みなさん選挙は行きました?

斎藤:僕は誕生日だったので行かなかったんですがw

鈴木:意味が分からないw

森山:今日これだけ言いたかったのは、はじめて自分が投票した人が当選確実になってるんですよ。

鈴木:常に少数派の方に流れてたという。僕らが話すときは若者の問題に偏ってて、前々回も運動ってやったけど、政治の季節の盛り上がりと言うことで、運動の会に出てくれた松本さんに電話が繋がってます。

松本:こんばんわー。

鈴木:今日の結果を見て一言。

松本:自民党ざまあ見ろって感じですよね。大笑いじゃないですか。

鈴木:これは予想してました?

松本:こんなに大敗するとは思ってなかったですね。

鈴木:他に注目する点とかありますか?

松本:貧乏人に優しいというか、ホントに困ってる人とかいるじゃないですか。そう言う人からすると、民主党が勝ったところでうちらの味方じゃないと思うんですよ。

鈴木:どこに入れても変わらないかもしれないけど、自分の意見を代表する人に投票するのが政治。今回はそう言う人はいなかった?

松本:俺は九条ネットに入れたんですよ。とりあえず左派が勝たないとダメだけど、共産党政権になっても俺なんか虐殺されるし。

鈴木:そんなことないでしょうw

松本:ともあれ左派が一番親和性があると思うんですよ。

森山:松本君、国政には出ないの?

松本:300万円かかるので、、、300万円拾ったら出ますよw

森山:小政党が議席を取るのが難しいっていうのはどうですか。

松本:それはよくないと思うんですよ。泡沫がまったく通らないじゃないですか。ちょっと小さめの意見のあるところは一議席でもとっておかないと。

森山:僕も、自分の一票が死票になったらって思うんですよ。

松本:小選挙区制ってまさにそうですよね。1か0かになっちゃうと怖い。変に現実味を追求するばかりで、大衆に媚びるイメージでやるところばかりが伸びることになるというのが気持ち悪い。

鈴木:少数派の意見が通らないという話でしたけど、どうやって政治という数の論理の世界に食い込ませていけばいいのか、何かアイディアはありますか?

松本:やっぱり選挙以外のところでのさばっていくしかないんじゃないか。俺は高円寺でやってるけど、政治的な主張と繋がりつつムーブメントを作って、そこそこ大きくなると国民新党くらいになる。わけわかんない奴のネットワークがあって、知られるくらいのムーブメントになれば、当選は別として、選挙でクローズアップされ、インパクトになるのかなと。

森山:それは選挙なり党を組むってことでできることなのかね。

松本:党を君で選挙で変えていくってのはもう信用してないんですよ。ムーブメントを起こして、国政の場でも注目されていくっていうバロメーターくらい。

鈴木:ムーブメントを広げるたくらみとかないんですか。

松本:思いついたらすぐやっちゃうし、やってないから思いついてないのかな。地道に、高円寺に劇場作ろうとか、ゲストハウスとか、工房作ろうとかっていうのはあるんですけど。大変なことにしますよこれから、高円寺から。

鈴木:期待してみてます。ありがとうございました。さて、仲俣さん、選挙じゃ変わらないからムーブメントの話。下北にしても、選挙を通じて何かしようって厳しいって言うのは広がってないですか。

仲俣:こないだの高円寺vs下北沢ってイベントをやって思ったんだけど、高円寺の場合、日常活動なわけじゃない。何年かに一回選挙があるときだけ政治を考えるでしょ。でも政治は日常のものだから、日常のライフスタイルに組み込まないとだめ。素人の乱の新しさは、店をやってるということ。民主だって社民だってカフェとかやればいい。

柳瀬:それはつまり日常と言うことでもあり、経済行為にしていくということでもありますよね。僕もこれだけ成熟した社会になると、数年に一回、数万人に一人の代表を選ぶというのは違うと思う。これだけ情報が行き渡ってる中で、間接民主主義の一番洗練された形式としての選挙というものが、物理的にナンセンスなんじゃないか。

鈴木:さっきの松本さんの話にも繋げると、情報が行き渡り、変化も早い時代には選挙システムに耐用年数がきてるという話。先ほど仲俣さんが話をされたイベントにはメールもいただいていて、メール、高円寺vs下北沢、行ってきました。会場は超満員。どんな街に住みたいか、暮らしたいかというのが地方の選挙でも争点にならない。ロハスとか消費の対象になって議論にならない。
生活の中に政治が入ると、ロハスみたいに経済活動も否定しないってものになっても何か物足りない。選挙以外の手段でやってたらどうかっていってもライフスタイルになって終わり?みたいな。
津田さん、フジロックとかだと、環境に配慮みたいなのがありますけど。

津田:ゴミ処理とかで、分別を細かくやってて、環境系NGOのアシード・ジャパンってところがボランティアでやってて。その辺は参加者の方も意識が徹底してますよね。

鈴木:でもどこかでその場で終わりみたいなのもあると思うんですけど、参加者は普段から環境に気を遣うのか、フジロックだからそういうノリってことなのか。

津田:普段からそんなこと考えられないけど、フジロックは山の中で、環境を考えようってのは伝わり安いんですよね。それで東京に帰ったらどう思うかってのは人それぞれだと思うけど、一年に一回、ああいうところに集まって色んなことを考えてというのは良いと思いますけどね。

鈴木:朝霧JAMもそうだけど、自然の中で考えるっていうのも政治だと言えば、盛り上がってるのかなと思う。でもこうやって自民党大敗!とか言っても、予想通りだよねーみたいで冷めてる部分もある。政治の気持ちが盛り上がってるということと、選挙とのかかわりで、私の争点っていうのを掘り下げていきましょう。

〜曲〜

MP3その2


鈴木:メール、日韓戦とかのもやもやが晴れた。こんなはっきり結果が出たのは初めて。今回は期日前でどっちも民主に。
はっきり結果が出たという意味では、佐々木さん、はっきりはしてますよね。

佐々木:メールも含めてみんなの論調もそうだと思うんだけど、結果ははっきりしてる一方で、根本的に変わるわけでもないよねーってのが両方出てる。ただ、今回投票率が上がっていることも含めて、浮動票って言葉があるじゃないですか。どっちに行くか分からないってことなんだけど、それでもかつては選挙に行かなかった人たちが、ものすごい数行くようになって、それがこの結果に反映されている訳じゃない。だとすると、もちろん何にも変わらないって冷静な判断も一方にあるんだけど、もう一方では、選挙に行けば現政権くらいは簡単に変えられちゃうってのが証明されたんじゃないか。

鈴木:2年前の優勢解散後の総選挙でも、ある意味ではっきりと小泉と言うことで出た。さっきも曲の裏で柳瀬さんと話してたんですけど、今回自民党に対してノーが突きつけられたということなんだけど、これは一体何に突きつけられたノーなんでしょう。

柳瀬:結局、自民党にノーというだけでなく、日本語の戦後を作ってきた、一貫したシステムを作ってきた官僚たちに対するノー。選挙で何年かに一度選ばれる政治家たちがいて、顔の方は彼らがやってるけど、実態は官僚が日本の基礎構造を作ってきた。でもその耐用年数ってのが出てきてる。年金問題ってのは典型ですよね。財政赤字なんかも。高度成長期の日本をモデルにしたものが全部崩れつつある。その一番のものが、官僚と政治家が一体になった55年体制。そう考えると、小泉の時の選挙というのは、徹底した行政改革で、アメリカやイギリスがやったような小さな政府作りをやりましょうという意味で。それは今回の選挙と一緒なんですよね。小泉は役人たちの首をばさっと切っちゃった。あれはだからある種の官僚や古い自民党のシステムに対する不信任投票。今回もその延長に過ぎない。小泉から安倍に繋がった後のていたらくや、その後の結果。安倍さんだけでなく、赤城さんなんかも含めて、2世、3世議員なんですよね。官僚の問題も二重構造になっていて、官僚の中の上級職の人たちだけでなく、民主党の支持基盤でもある現場の役人なんかの腐敗の問題だってある。だからみんな性格に民主党に票を入れてるわけでもない。官僚と政治がガバナンス、チェックがきかないまま数十年続いてきたシステムは、なんとなくノーじゃないのか。だとすると今のままのサイズで政府が続いていくのはあまりおいしくないと思ってる。共産党や社民に票が入らないのも、旧来の左翼は政府を大きくする傾向にあるから。他方で貧乏人を救えって話と増税問題とかはあるんですけど、国民の意識が、官僚と政治の癒着を崩さないとダメだって方向に行ったのが、今回の流れかなと。

斎藤:今回って、自民党にとってタイミング悪く、年金、閣僚の問題があった訳じゃないですか。たらればの話をしてもしょうがないけど、これが起こってなかったらどうなってたんですかね。

鈴木:それに関して言うと、年金や不祥事はあったけど、メール、今回投票するに当たって考えたのは東京都地方の格差。故郷の沖縄に帰ったら、明らかに待ちが寂れている。高校時代の同級生も失業中。これまではどこに投票したらいいか分からなかったけど、今回は、今の自民党政権のままではふるさとがダメになると考えて民主党に入れた。地方のことも考えて欲しい。
メール、私にとっての争点が争点にならないことが争点。人口の多い団塊世代の争点が自動的に選挙の争点になる。年金だって、30歳の人が30年後にもらえるか問題ではない。だから年金問題を早く解決することが重んじられ、根本的な解決は軽んじられる。
捻れた部分があると思うんですよ。毎日のウェブサイトで、色んな争点にチェックを入れてお薦めの政党を出すっていうのをやると、多くの人が格差にチェックを入れるので、国民新党がお薦めって出ちゃう。これって笑えない話で、もしかしたら、柳瀬さんが仰ったように、昔のシステムを復活してもダメだ、ってのはあるかもしれないけど、昔みたいに、地方を軽んじないで欲しいし、年金だって安心してもらえるようにして欲しいっていう、強固な社会でいて欲しいというのがある。この二つに引き裂かれている状態があって、自民党がダメだと言うときにも、古い自民党にノーっていった人と、小泉以降の格差を容認する自民党がダメだって人といるわけですよ。でも他の党が頼りないから民主党?ってのが層としてあいのりしてるんじゃないか。

柳瀬:アンビバレンツな問題に票が重なって、ある種の逆神風が吹いたってのは、まさに斎藤さんの仰るとおり。僕が思ったのは、それにしても、今回いつになく投票率が伸びた。この伸び方は、直感的に言うと、自民党だけでなく、民主党?国民新党?っていうシステムへの不信任票だと思う。数年に一回の選挙で政治家を選んでも、争点別にパッチワークになって、あるところでは賛成できるけど、あるところではまずいぞ、みたいな情報がたくさん流通するようになる。普通はそうすると選挙に行けなくなる気がする。選挙に行かない人を僕は批判したくないし、良心的に考えると誰にも投票できなくなると思うんですよ。

斎藤:選べないよね。

仲俣:就職と同じで。

鈴木:投票率そのものは前回の2ポイント上。期日前投票は投票率に入らないし、統一地方選とかぶっている年の参院選は投票率が下がるというジンクスを跳ね返しての今回ってことだと思うんですけど、ただ、どこに入れるかって言ったら、柳瀬さんが仰ったように、民主党が自民党に対する批判をちゃんとやるかというと、共産党なんかが批判してましたけど、増税に関して言うと、サラリーマン増税はけしからんって言ってても、増税しないとは言ってない。民主党が躍進したことで、今後争点になるのが消費税。下手をすると通らないとも限らない。

仲俣:今回の選挙の特徴は、安倍政権に対する批判はあっても、政策は論じられてない。前回の小泉選挙と似てて、ワンセットだと思うんですよ。ただ利口になったのは、自分たちが選挙に行けば民主党を勝たせられると気付いたこと。影響力があることが分かった。今回大きいのは、期日前投票が1000万人ってことですよね。日本の有権者って一億人くらいなんですって。一割くらいの人が遊びに行くことを前提に期日前投票に行ったっていうのは、これからもうみんな期日前に行けば良いんじゃないかなって。

佐々木:今回は現体制へのノーって結果であって、何かへのイエスではないことは明白なんだから、この後色んなことが変わっていくときに、民主党だとどうなのかってのが分かってくると、逆反動が起きる可能性もある。今後の過程の中で、ピンポン運動が起こる可能性があるよね。

鈴木:事前の予想で40切るってのはそうだろうと思ってたんですけど、その票が民主に集まるか、他にばらけるかが重要だと思ってたんですね。で、民主に集まるなら話は簡単で、有権者の意識はピンポン運動起こすので、それに合わせて政界ガラガラポンやりやすいって話でしょ、っていう。

佐々木:ピンポン運動が今後起きていく可能性の中で、あれ、みんな同じじゃん、って気付いたときに、今後どうなるかっていう。

鈴木:今起こってるのは、昔の大きくて温情的な日本に戻せって人たちが、右も左も手を取って地方が大事だって言ってる。一方で、そう言うシステムは何の利益にもならないからぶっ壊せ、と。

森山:それは地方をぶっ壊せってこと?

鈴木:地方というより、地方のごく一部の人しか守らないんだから、そんなものはぶっ壊して平等にスタートできるようにしろ、という人たちもいるわけですよ。これが民主でも自民でも、同じ党の中に呉越同舟してて、これからはっきりと分かれてくる。

柳瀬:本来の言葉通りの、自由主義派と民主主義派、マーケットメカニズム重視の小さな政府か、福祉国家か、という。

鈴木:アメリカで言うところの「右・左」ですよね。ヨーロッパや日本で右っていうと伝統主義だと思われるけど、アメリカは伝統のない人口国家なので、市場主義を追求するのが右、福祉国家を追求するのが左という構図。それにだんだん争点が近づいていく。

佐々木:そうするとさっきの松本さんの話じゃないですけど、これからの流れの中で社民・共産の可能性が相対的に浮上してくるかもしれない。自民と民主ってのがひとつの軸になっちゃうから。

鈴木:名前で言うと、小泉さんと小沢さんとか。

柳瀬:で、古賀さんあたりが、みたいなw そうするとその辺り、今回、原発の話なんかも風のひとつになりましたけど、ドイツではチェルノブイリの後緑の党が躍進して、政権に参加するくらいにまでなった。その経緯を見ると、環境問題の高まりとか時代の流れ、お金の流れを見ると、社民や共産のポジションってあるはずなんですよね。でも彼らは議席的にはマイノリティ。その辺を押し出せばよかったんだけど、さっきの街頭インタビューでもあったように、マイナー政党が他人の悪口を言って通る時代は完璧に終わったと思うんですよ。

斎藤:終わった後のコメントでもさ、自分たちだって勝ってないんだけど、自民党の悪口しか言ってないんだよね。

柳瀬:あれ辛いですよね。

鈴木:もっとポジティブにやりたいことの話をすればいいのに、あいつとは違う、っていうね。もちろん一枚めくってみれば、本音のところでは増税しかないと思ってても、それ言うと選挙に落ちるから、あいつは違う、みたいなことが起こるんだと思うんです。そういう選挙の建前論に対しても、耐用年数って部分はあると思うんですよ。
でも選挙行った方がいいんじゃないかってメールも多くて、メール、以前仲俣さんが選挙に行かないこともあるって話をしててがっかりしました。個人的には選挙権があるのに選挙に行かないというのは政治について語る資格はないってことだと思ってしまいますが。

斎藤:そんなことないよねー。

仲俣:丸川さんは選挙に行ってなくてもうかったよねw

鈴木:メール、ペルーでは投票が半義務化されていて、選挙の期間は移動で大混乱。大イベントです。
ペルーって政情が日本とまったく違うので、みんなが選挙に行くようにしないと不都合な人たちがいるってことだとは思うんですが、やっぱり選挙に行かないと喋る権利ないよ、って話は、一昨年の総選挙の時も、そういう意見を周囲から聞いたんですね。だから選挙に行かなきゃ、って空気は盛り上がっていて、ただ、有権者も自民党はイヤ、みたいなネガティブな票。自民党への逆風は民主党への追い風じゃない。有権者の方も、意志を示さなきゃって言ってもノーの票を投じるだけになって難しいなと。

柳瀬:同じ時期、大統領選挙の予備選挙をやってるわけですが、YouTubeをガンガン使ったり、ってのを見ると、僕はむしろ選挙の手法そのものが、インターネットがこれだけ発達してるのに、解禁されていないという問題がある。

鈴木:なし崩しって話もありますけどね。

柳瀬:実質的になし崩しのところもあるんだけど、僕のような普通のサラリーマンやってると、誰の演説を聴くこともできなかった。まあ、聞いても無駄なんですよ、何とかの一つ覚えだから。だとすると曲の後くらいに、選挙の手法そのものを問わないと、誰に投票するかの判断ができないんじゃないかってのはあると思うんですよね。

鈴木:というわけで曲の後では選挙の状況なんかも聞いてみましょう。

「政治」Part2
2007年08月03日(金) 09:03:50 Modified by life_wiki




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