2008/9/28日放送「経済成長」Part2

Part2
charlie:文化系トークラジオLife,今夜は「経済成長」をテーマに,赤坂TBSのスタジオから,経済学者飯田泰之さんと,朝の四時まで生放送でお届けしおります。さっきのパートでは,飯田さんに経済成長っていうのはね,って話とか,今の日本っていうのは実は景気拡大とは言われているけれども好景気ではなくてね,っと色々説明はいただいたんですけど,まだまだなんとなく我々の実感には遠いなぁという感じがしていてですね,いくつかメール読ませてください。ラジオネーム「火曜サザエ」さん。

メール:経済成長とか,国力ってそもそも何なの?国民の暮らしを犠牲にして国がお金を持っても意味が無いじゃん。国益?なにそれ?

charlie:ラジオネーム「まさぼん2号」さん。26歳,契約社員。

メール:今回のテーマ発表を聞いて,正直愕然としました。世界規模の金融会社が破綻して,不景気どころか世界恐慌まっしぐらと言われる今。経費削減のため,「ハツラジ」をはじめ深夜の生放送番組が次々打ち切られるTBSラジオの今。身時かなところから見ても経済成長するという仮定論すら無意味にしか思えません。日本の人口は減少に傾いていて,経済を動かす力,特に生産能力は縮小する方向に向かっているはずです。縮小する部分を人間で補填することは人件費の費用対効果が悪いため実施せず,パソコンやロボットなどの「モノ」で補填している現状です。それで生産能力が維持できたとして,対になる消費能力はどうなるのでしょうか。お金を使える人が少なくなる中,消費が冷え込むのは当然の流れだと思います。僕は少子高齢化で労働力人口と消費者人口が減少傾向にある中,経済成長は見込めないと思います。共に減少しつつある収益を食い止めるだけで精一杯なのではないでしょうか。ある程度成熟した経済状況なら安定期みたいなものが合っても良いと思います。常に上昇志向であらねばならない理由も知りたいです。

charlie:というようなメールをいただいていてですね,もう一個くらい行こうかな。ラジオネーム「リフレクソロジー」さん。男性,28歳。

メール:経済成長なんて結局ごく一部の金持ちと大企業が豊かになるだけで,僕のようなワーキングプアにはお金は回ってこない。むしろ,グローバリゼーションの状況においては,僕らのような非正規雇用の労働者をいいように買い叩いて,徹底的に搾取することによってしか経済成長できないのではないですか?

charlie:…という,経済成長って金持ちが儲かるだけで俺たちの所には降りてこないじゃないかという,まぁ正直な実感だと思うんですけど。

飯田:あーいやいや,その通りだと思うんですよね。いや,「その通り」って言うのは賛成じゃなくて(笑),そういう感想は多いだろうなぁ,と思って来たんですけども。まず,経済成長と国力っていうのを結び付ける事は,比較的経済学者はやらないですね。何よりも経済成長って言うのはたまたまその日本国内に居住してる連中の平均的な収入が伸びていくっていう話なので,それが国力とどの程度結びつくかと言われると,それはもうケースバイケースなんじゃないかと僕は思っている。むしろ,「国民の暮らしを犠牲にする」というよりも,「国民の暮らしが豊かになる事」を経済成長と呼ぶんだと。

charlie:なるほどなるほど。

飯田:…というのが一つの答えなのかな,と。

charlie:じゃあ今起こっている事は何なんですか?

飯田:「今起こっていること」と言うと?

charlie:つまり,金持ちだけこんなに儲かってて俺等の所には何も恩恵が無いんだけれども,経済成長でないというのならばこれは一体何なんだ,っていう話ですよね。

飯田:やっぱりそこで…今日のテーマにもすごく近いというか,みんなが思ってる疑問にも近いんじゃないかと思うんですけど,さっきお話しした「実力を発揮できているか発揮できていないか」。で,実力を発揮できていない状況がまぁ不景気な訳ですよね。で,実は僕はこの日本の現在の社会…というかニートフリーター問題もそうですけれども,非正規雇用の問題,かなりの部分が,長期的に景気が悪い事によって引き起こされているんじゃないかと。経済成長をしない,世の中があまり動かない社会,こういった社会っていうのは,非常に,それまでずっとうまくやってきた人が強くて,例えば新しく仕事を始めた人であるとか,新しく会社をたてた人にとっては結構厳しいんですよね。世の中がどんどん動いていく状況だと,比較的,まぁ「社会の流動性が高まる」っていう言い方は社会学者の方が良くするかもしれないですけれども,それに対して不景気で且つ経済成長しない社会っていうのは,さっきの「リフレクソロジー」さんとかもそうですけれども,むしろ景気が悪ければ悪いほど,ある程度の既得権益的な地位を今既に持っている人っていうのはどんどん有利になっていくんじゃないかと。

charlie:そうするとある種の格差拡大みたいな話につながってくると思うんですけど,こちら「経済成長と一緒に格差拡大だべ?」というタイトルでいただいているんですけど,

メール:現42歳であと二日後に無職になります。貯金ゼロ円,免許,資格なし,保険,年金未加入。携帯すら持ってません。で,携帯がないとのたれ死になのでなんとかするべとなりましたが身分証明が不能なため,対応不能と相成りました。原付免許の試験すら受けられず,パスポートの申請もできません。ついこないだまで住民票一通で出来ていたことが何も出来ない国になっていました。日本の経済成長ってこういうことですよ。

charlie:…という,経済成長したは良いけれども,住民表一通で出来ていた事すら出来なくなって,何か手を出そうにもチャンスも何も無い,と。それで先ほど既得権を持っている人は有利だけれども,そうじゃない人はどんどん落ちていくのみだ,っていう,特に今の格差拡大論の中でこういう話も出てきているとは思うんですけど,ちょっと経済とはずれる話であるとは言え,なぜ既得権を持っている人達だけこんなに恩恵を受けていてね,元々能力が無くて…なんかチャンスを掴まないと何にも出来ない人の所にチャンスやお金が降りてこないっていう,これは景気や経済成長とは関係ないのかもしれないですけれども僕らの素朴な実感としてやっぱありますよね。なんでこんなことになっていくんでしょう。これ普通こんな事が起こるものなんですか?経済学的には。

飯田:一つはやはり,不況って結構怖い所がありまして,不況になったときどうするか,つまり需要が無いとか,または世界全体の景気が悪くなったと,そういうときに,全員平等に収入を下げるならば,今おっしゃったような「仕事が無くなる」って問題ないけども,その時に各社の中のコア労働者,つまりは正社員であったり,正社員の中でもある程度出世組であったりっていう連中は,自分の待遇は下げたくない訳ですよね。一部の人が,経済全体が停滞してく中で一部の人の生活を守るためにはどっかを下げなければいけない。で,非正規雇用の問題っていうのが10年かけてこんなに深刻になっていったのは,やっぱり10年間経済成長が無いと。だけれども経済成長しないけど今まで通りの暮らしはしたい,っていう奴等は絶対にいる。「奴等」って言ってはいけないですね,そういう人達は絶対にいて,その人達の生活水準を維持するためにはどうしたらいいか。どっかを切り詰めなければいけない訳です。

charlie:うーん,なるほど。その「犠牲」になった人達がいる,っていう話だと思うんですけど。

斎藤:まぁ要するにあれですよね。僕らは実感として,「いざなぎ越え」とかって聞くからすごくこれまで景気拡大したんだ,しているんだと,なのに全然自分達は豊かになって無いじゃないか,と思っている人達が圧倒的多数で,それに対して飯田さんは,実はほとんど成長してないんだ,と言う感じなんですよね?

飯田:そうですね。

斎藤:むしろ成長していない事が,みんなが不満に感じていることの原因なんだ,っていうのが飯田さんの今までのお話ですよね。

飯田:そうですね。ごく簡単なイメージとしては,一昨年の中くらいから,去年の頭くらいまでは確かに景気が良かった。その頃バイトの時給ってどんどん上がっていくんですよね。なぜならばナイトの時給上げないと人間を確保できなくなる。

charlie:「こんな時給じゃ働かねえよ」ってみんなが思うと。

飯田:で,僕が例えば今フリーターや非正規雇用で悩んでいる,または苦しい生活を強いられている層っていうのはもう一回常道のレールというか,まぁ「中流のレール」というと良くないのかもしれませんが,普通の生活状態,安定的な生活状態に戻るためには,今不安定な雇用状態にある人を,「金積んで雇わないとどうも人が足りなくてしょうがない」っていう状態にしてやらないといけない。そのためにも,経済成長は必要だ,っていうのがいつもの僕のお題目になるんですけども。

斎藤:まぁ成長が足りん,と。

charlie:でもね,斎藤さん,いや森山さんでもいいんだけど,ある種の今の既得権益の話があって,世の中が成長していない時には下の方にいる人達からどんどん落ちていくのに,上の方ではまだしがみついてる奴がいると。そう考えるとですね,ある種のロストジェネレーション問題の中でも言われる事ですけれども,このしがみついてる奴から全部はぎ取って,こいつ等の分を俺によこせばみんな幸せじゃん,と。お前等いつまでしがみついてるんだよ特に高齢層,みたいな事を言う人が結構いる訳ですよ。経済成長はとりあえず横に置いておいて,まぁしてもしなくても良い,と。とりあえずあそこに持ってる奴がいるんだから今すぐそれをよこせ,っていう話がある訳じゃないですか。

森山:でもその既得権益を今持ってる人ね,じゃあこれから経済成長すると。で,僕さっきから聞いていて「平均所得」っていうのがなんか,「平均」っていう言葉がなんかくせ者なんじゃないかと思って。結局それを手放すんですかね?っていうか,その既得権益って言うのを。それは経済成長するのはじゃあ良いとして,手放さないんじゃないですか?

飯田:じっさい僕は手放さないと思ってるんですけれども,ただ過去のどの国でもそうですけれども,経済成長が起きると産業構造が変わるんですよね。例えば日本だったら「造船行っときゃ間違いねぇ」っていう世代から,「へ,造船?何それ?」と。今は電機・機械でしょう,自動車でしょう,と。で,また,自動車って言ってた所からITでしょう,と。っていう風に移り変わっていくと,既得権益層っていうのが今までの権益をギッと握っていたとしてもそれが大した権益ではなくなっていってしまう。で,僕は既得権益の解体には二つの方法があって,一つがとにかく今いる既得権益層から貧しいもに配れ,と。それも一つの方法だし,もう一つは,世の中自体がどんどん変わっていくから,持ってる既得権が大したものじゃなくなっていくと。で,この二つの道のうちどっちを取るのかって言った時に,僕は後者を取りたい。

charlie:いや,言いたい事は僕分かりますよ。分かりますけれども,多分今起こっている事は既得権にしがみついた奴等が産業構造まで変えさせないと,ITの業界では言われている話で,あの,放送の現場でこういう事を言うと大変な事になりますけれども,やっぱり放送業界が持っているこれまでの権益構造というのがあって,これを維持するために,例えばネットに放送を出さないんだ,って言うような文句が散々こう突き上がっている訳だ。つまりどっちかの道があるっていう時に,どっちの道も取らないためにこうしがみつきながら産業構造も変えさせない,っていう状況があって,それが日本をダメにしてるんだ,っていうある種のその池田信夫さんみたいな人がいる訳ですよ(笑)。

斎藤:電波利権みたいな。

charlie:で,それって多分僕ら世代で…そうだ言い忘れてた,飯田さんは僕の一個上で75年生まれですよね。で,僕ら世代でITとか勤めてるとある種のリアリティは確かにあると思うんですよ。やっぱりこう出て行こうとしても様々な規制があったりなんなりで,既成の構造を変えようにも変えられないと。じゃあゼロからもうすごいイノベーションを起こして既成関係ねえよ,っていう新しいビジネスモデルを作れるかっていうとそこまでの力も無い,やっぱり潰されちゃう,っていう状況の中で,結局降りてこないじゃんっていう話になってるんだと思うんですね。

飯田:そう,例えばちょっとね,個人的な話というか,個別の話になってしまうんだけれども,例えばバブル時代って会社おん出てベンチャー起こして失敗したらどうしよう,ってなっても,どっか雇われる先があるんですよね。そうするとある程度の冒険もできるようになる。僕の友達なんかは,田舎の高校の先生やっててもう30過ぎてるのに何をトチ狂った…というとアレなんだけれども,いきなり東京に,当ても無いのに出てきて通訳をやっていたら,気付いたら大学の先生になってたと。「大学院行かない?」とか言われているうちに大学院行ったら結局最後は大学の先生になりましたと。で,そういう大冒険を今したらどうなるか。まぁ,よっぽど凄い人じゃない限り,上には行けないし更に言うと途中で失敗したとしても,まぁ僕のその友達の先生なんかは「まぁ失敗したらしたで田舎に戻って私立の先生だったらまだあったし」とかそういうことがまだ言える,または英語の先生だったので英語はある程度できるから,まぁ別の企業で翻訳の口くらいはあると。で,それが一つ新しくチャレンジできるためには,ちょっと景気が噴いていた,やり過ぎなくらい景気が良い状態っていうのは非常に良いんですね。で,その電波利権じゃないですけれけど,どんどん強く経済成長している状態で,例えばその産業の変化を押しとどめようとしてもこれは押しとどまらないというのはほとんど歴史的にも明らかだと。どんなに頑張っても,馬車業界は自動車産業を止められない。ラジオ業界はテレビを止められない,テレビはITを止められないかもしれない。で,こういう流れが経済成長によって強く進むと,まぁその経済成長を起こすために産業構造を転換させなければならないっていうのは僕はなかなか難しいと思うんですね,なぜならば次世代に何産業が来るのかなんて全然分からない。

charlie:まぁ当たってみないと分からないですよね。

飯田:あ,関係無いけど,経済学者で「次は○○産業だ」とかって言ってる人は大体イカサマだなと僕は思っているんですけど。

charlie:わぁお(笑)。

飯田:いや実際そうで,そんな次の産業とか分かるんだったらさっさとビル・ゲイツにでも孫正義にでもなってください,大学の臭い給料もらってる場合じゃないぜ,っていう。

charlie:まぁアレでしょ,「次は○○産業だ」って言って,それが宝くじみたいに当たった時には俺にもよろしく,って事でしょ?

飯田:そうそうそう!それは確かにそうだよね。

charlie:ま,それは人の生きる道なので色んな人がいると思うんですけど,ただね,確かに産業構造が変われば,とか,今しがみついていられる人がいてね,っていうのがあって,それがやっぱり一つ世代っていう問題に今ロストジェネレーションで格差でっていう話が今出たんですけど,その世代で対決をしたときにね,えっとラジオネーム「八百屋のD助」さん,長野県飯田市の方です。

メール:日本と言う国の中で,特定の地域に属して,そこに生きる人のために働く,私は八百屋でございます。経済成長という言葉に期待するものはありません。それより,経済停滞とか,経済衰退と言う事態にどう生きるかを考えてしまいます。長野県民ですので,最近静かな森山さんが残念です。今日出ているなら地域からの経済成長批判を言ってやってください。うちらのとこには恩恵が回ってこないんじゃー!

charlie:…というもの。もう一つ。38歳,独身,男性の方,「基礎化粧品にこそ課税を!」ということで(笑)

メール:日本は人口が減っているのだから,日本が経済成長すれというのは夢物語ではないでしょうか?より儲けの良いことに手を出せば,人や資源が少なくても経済の規模は増やせる,という論理は,先日のリーマン・ショックで破滅の具体例を示した気がするのですが,どうでしょう?飯田さんには,日本が経済成長するために取ろうろしている筋道を具体的に教えていただきたいです。

charlie:という訳で,経済成長っていうその言葉の中身はとりあえず置いておくとして,なんとなく儲かってそうな人が都市部に集中していて,で若い奴はどんどん人口が減っていくと。で,構造を変えようにもそもそも数で太刀打ちできないみたいな。まだ団塊の方がお金持ってて既得権にもしがみついているから消費能力があって,「これからは若者向けビジネスじゃなくて団塊向けビジネスだ」とかって訳ですよ,森山さん(笑)。

森山:だから今のね,さっきのアレだけど,その飯田さんの。分かる部分もあるんですけど,その,それこそ正規雇用,非正規雇用とか,そのじゃあ既得権益のその循環みたいな所の解消の説明にはなってないっていうか,経済成長自体がね。だからなんで経済成長したいって言ってるのかが分からない。

charlie:そうですよね。だから人口も減少していってるし,何かこう「経済成長すれば解決」っていうのを誰も信じてない状況が今ある訳じゃないですか。あ,もう一個来ましたメールが。ラジオネーム「鮭缶(ry」。「ならさー」,ということで,

メール:大企業の最高収益って何?

charlie:…っていう。要するに経済成長がちっちゃいのに「最高益の売り上げ」とか言っている企業がボンボン出てるんすけど,っていう話があって,儲かってないなら,みんな儲かってないって言ってくれりゃあまだ良いんだけど,どう考えても「最高収益だ」って言ってるんだけど,みたいな。

飯田:確かにそれは一つは中国とアメリカの大きな景気に食らいつけたっていうのが大企業の収益がでかい事の一つの理由だと思っていて,で,実を言うと僕は,大企業収益と経済成長っていうのはそんなに強く関係していないと思っていて,なぜならば例えば「トヨタって日本企業ですか」って言われた時,トヨタの株主が全員日本人だってことはあり得ない訳ですよね。で,更に最近だと,例えばじゃあリーマンは今後どこの国の会社だと言えば良いのかと。アジア部門は野村が買ってまう訳なんで,じゃああれは日本企業ですかって言われたらなんか違和感ありますよね。でそういう訳で企業っていうのはどんどんこれから「どこどこの国の」っていう性格を無くしていくと思うんですね。だから例えば様々な今日本企業と呼ばれているものも,なんか「日本から生まれた企業」であっても,現在の活動は決して日本国内でやっている訳でもないし,労働者も日本人ばっかりかって言ったらむしろ日本人の方が少ない会社もある。で,その中で,大企業の最高益の一つの理由になっているのは国際的な景気成長がここ90年代後半非常に好調だった。で,その中で日本国内に目を転じると,日本国内だけでやっていた企業はやはりまぁ日本の景気が悪いので,そんなに大した収益を上げていない。で,経済成長の話をするときに,やはり最初の…まぁ一番最初に言った事でもあるんですけれども,やはり一人当たりの所得が増えていかないと長期的な経済成長とは呼ばない訳なので,それがなんとか日本国内の成長に結び付けていけるような政策が必要だと。でちょっと具体的な,という話があったので,これはまぁ具体的な話は是非していきたいんですけど。

charlie:そうですよね。政策と言うか,その日本の財界というのは何を考えているのかというのは僕もちょっと興味のある所で…

森山:ちょっと見えてこないねぇ…。

一同:(笑)

charlie:いや森山さん森山さん,あの,つまりね,今の飯田さんのお話っていうのは,大企業,グローバリゼーションに乗っかってて世界が儲かってればそれについていける大企業があると。で,その一方でローカルな市場にくっついている所であったり,あるいはそういうグローバルな所と直接の関係がない地方の小さな個人商店だったりとかあるいは中小企業だったりとかっていうところにはどちらかというと恩恵がないどころかむしろマイナスになってしまっているという状況ですよね。その中でその経済政策とか景気対策とか言われたって,それ結局グローバリゼーションにくっついてる大企業が大儲けしてるだけじゃねえの?っていうイメージはどうしても出てきちゃうと思うんですけど。

森山:いやむしろそのイメージしか無いですよね,今の話だと。

charlie:なんかこう,どうですか,ここまで聞いていて,あのこの後ちょっと曲を森山さんに紹介してもらった後で森山さんにどんどん突っ込んでってもらいたいんですけど,「これちょっと曲の間に飯田さん考えておいてよ」みたいなものがあれば。

森山:だからあの,色々現状の説明にはなってるんだけど,もうちょっと具体的にね,まぁこれから具体的になるんでしょうけど,飯田さんがどうしたいのか,どうなるのか,どの党に入れたら良いのか。

一同:(笑)

charlie:総選挙もありますからね。

森山:そこまで参考になるような事をお願いします。で,飯田さんのエコーズを聴いていたら,ちょっとね,どうしてもこの曲が聴きたくなったんで。

charlie:じゃあその曲をお願いしますよ。

森山:えー。90年代後半に僕も練馬の六畳間…豊島園の六畳間でこの曲を聴いていました。ピチカート・ファイブで「不景気」。
2008年09月30日(火) 13:10:07 Modified by ID:GqWSHUrrWg




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