質問箱(旧)

ワイド３点以内と３連複１７点以内だとどちらがいいですか?

この問題を議論してみましょう。
これ暫く考えてたんですが、かなりの難問だと思いました。
果たしてどっちがいいのか・・・・・・?また、的中率重視で行くのか回収率重視で行くのか、で随分回答も変わると思います。
みなさんの意見はどうなんでしょうか?

単純比較が難しいと思うので、取りあえず条件に従った「組み合わせ」数がどの程度あるのか、そしてそれで見込める的中率を比較して議論して行きたいと思います。

取りあえず3連複1頭軸の場合何通りの組み合わせ数があるのか考えてみましょう。

現在の競馬では、最大18頭立てなので、1頭軸の場合ヒモの数は最大17頭だと考えられます。そうすると、単純に2～17頭のボックスでの組み合わせを考えればいいという事になります。

3連複17点以内、と言う事は単純に考えるとヒモ候補は6頭以下、と言う事になりますね。1頭軸－6頭ボックスでその最大組み合わせ数が15。最大でヒモ6頭と言う条件で考えて行きましょう。

まずは一般論から行きます。
題意として「馬A一頭軸での3連複最大15点とワイド3点どっちを買うべきか?」
15点は買い過ぎなんじゃないか、と思う向きもありますが、一応僕の答えを述べておきます。
僕だったら「3連複15点」を選びますね(笑)。別に冗談ではないですが(笑)。
理由は次のような事です。僕なら1頭軸で3連複15点買う、って判断をした時点で押さえ(保険)に馬Aの複勝を迷わず購入するでしょう。これなら軸1頭が信頼できれば、最低限全額取り返すように資金配分を組む事が理論的には可能だからです(オッズ次第によりますが)。
仮に1点100円で3連複15点、計1,500円投資、と踏んだ時点で、オッズが1.5倍程度だったら馬Aの複勝に3,000円、計4,500円突っ込むでしょう。
資金配分自体の方策は色々考えられますが、馬Aの軸さえブレなかったら、一応回収は100％は狙えます。これが一応基本戦略ですね。

普通だったら上記の戦略でいいハズなんですが、問題は次の条件が加わっている事です。

＞１番人気の１頭軸と考えてください。

これが問題の難易度をハネ上げるんですね(苦笑)。果てさてどーしたものか?

議論を始める前に、では一般に単勝1番人気1頭軸の3連複の配当を調べてみましょう。
とは言っても、このテの検索はさすがのTARGET frontier JVでも凄く苦手な分野で、と言うか、ハッキリ言うと不可能です(笑)。TARGET frontier JVは簡易検索としては有用なソフトなんですが、この辺りがSQL言語を用いる汎用データベースよりも全然融通が利かない辺りなんですね。
SQL言語さえ出来れば、TARGETより優秀なデータベースソフトもあるにはあるらしいんですが、取りあえず今回はしょーがないので、日本競馬投資協会発行の書籍「競馬1,000万円情報」に載ってる数字で間に合わせましょう。
同書には単勝1番人気軸の3連複が6点紹介されているんですが、この6点を買った場合、どの程度の回収が見込めるのか、ちょっと見て行きたいと思います。

①－②－③	8.3倍
①－②－④	12.5倍
①－②－⑤	16.9倍
①－③－④	19.1倍
①－③－⑤	25.8倍
①－④－⑤	34.9倍

※○内は単勝人気順位

これは題意に即して、単勝1番人気1頭軸でのヒモが単勝2～5番人気ボックスへの流しに相当します。
さて、仮にこの6点買いをした場合、これらの払戻期待値は幾らくらいなんでしょうか?合成オッズを用いて計算してみましょう。

合成オッズ≒2.6

つまり、この6点買いですと、合成オッズが約2.6倍で、殆ど単勝1番人気の単勝平均オッズ(約2.1倍)に近づいています。
問題はこのまま15点買いまで手を広げても・・・・・・ちょっと苦しいかもしれませんね。
そこで、他の人たちがコメント欄で言ってたようにワイド3点の方がいい、って結論になるかもしれません。
しかしちょっと待ってください。もうちょっと考えてみましょう。

ここで仮に最悪のケースの想定として、ワイド①－②、ワイド①－③、ワイド②－③の3点買いのパターンを考えてみます。

ワイド①－②	2.4
ワイド①－③	3.3
ワイド②－③	4.5

この3点買いの合成オッズは

合成オッズ＝1.1倍

いや、こうなると単勝1番人気の複勝元返しと殆ど変わんなくなっちゃうんですよ(苦笑)。
もちろんこれは最悪のケースですし、場合によっては「買わない」と言う選択肢もあってしかるべきです。しかしながら題意に沿って議論を展開する以上、

①的中率はなるべく高くしたい
②それなりの好配当を得たい

と言った矛盾をどうやって解決するべきか、と言った話になります。
果たしてそんな事が可能なのか?考えてみましょう。

ちなみに上記の3連複6点買いとワイド3点ボックスの的中率を比較してみましょう。
もちろんこれはあくまで単勝人気順による条件付き確率の範疇でしかないのですが、あくまで概要を知るのは戦略的には非常に重要だから、です(決して単勝人気順で馬券を購入すべき、と言ってるわけではありません。お間違いなく)。

3連複6点買いの的中率・・・・・・30.6％

さて、ワイド3点買いの場合はちょっと計算がややこしいのですが、次の確率の加法定理を用いて計算します。

P(A∪B∪C)＝P(A)＋P(B)＋P(C)－P(A∩B)－P(B∩C)－P(C∩A)＋P(A∩B∩C)

これを利用する理由は、ワイドの的中率と言うのは排反事象ではないので、同時に的中する事があります。すなわち、ワイド①－②とワイド①－③とワイド②－③の的中率の間には単純な「足し算」が成り立たないのです。
そこで、∪を「または」、∩を「かつ」と読み替えて、ワイドの的中率は排反事象ではないけど独立と仮定し(つまり例えばワイド①－②が的中したからと言ってワイド①－③の的中率自体は何の影響も受けない)、すなわち、

P(A∩B)＝P(A)×P(B)
P(B∩C)＝P(B)×P(C)
P(C∩A)＝P(C)×P(A)
P(A∩B∩C)＝P(A)×P(B)×P(C)

が成り立つとすると、ワイド①－②またはワイド①－③またはワイド②－③が的中する確率P(A∪B∪C)は計算上、

P(A∪B∪C)＝57.2%

となります。かなりの的中率なんですね。
ところで、最初の題意で言う「3連複17点買い」で果たして57.2％も的中率が稼げるか、と言うと多分無理なんです。
と言うのも、例えば単勝1番人気1頭軸で総流しをかけた場合、理論的にはそれは単勝1番人気の複勝1点買いに当たります。
ところで単勝1番人気の複勝の的中率が66.4％。そしてそれは単勝1番人気1頭軸で最大で3連複136点買いをして始めて達成される数字です。そしてその 136点買いをどうにか15点買いまで減らさないとならない。しかしながら、的中率を66.4％のラインか、もしくはギリギリ57.2％のラインまで「121点も削って」達成できると仮定していいのか・・・・・・・。まあ、全ての買い目が等確率である、とは決して言いませんが、別の方策を考えた方が良さそうだな、とは思います。

ここまで纏めてみると、

ワイドボックス3点買いの利点:少ない点数で的中率を稼げる

ただし、

ワイドボックス3点買いの欠点:単勝1番人気を含めると合成オッズが極端に低くなってしまう傾向がある

そして、

単勝1番人気1頭軸の3連複多点買いの利点:それなりの配当が見込める

単勝1番人気1頭軸の3連複多点買いの欠点:点数を多くしてもあまり的中率が稼げない

と言う事です。
で、考えたのが・・・・・・だったら、ワイドボックス3点買いに単勝1番人気を含めなければいいんですよ、多分(笑)。
つまり、一番バランスのいい買い方は次のようなものだと思います。単勝1番人気の軸馬を馬Aとしてヒモを馬B、C、Dとした時、

3連複A-B-C
3連複A-B-D
3連複A-C-D
ワイドB-C
ワイドC-D
ワイドB-D

の6点買い、です。
つまり、予想法としては、「単勝1番人気が絡む」と取りあえず考えておいて、単勝1番人気以外の馬を3頭ピックアップして、それでワイドボックスを作ります。これを基本として、単勝1番人気に「ワイドボックスから流す」発想にすればいいと思います。
仮に単勝1番人気がコケても、ヒモ2頭が3着以内に絡めば成功ですし、仮に絡まなかったら、それは「予想が失敗した」と言う事です。これは潔く諦めるしかありません。
もう一つ、3連複が的中すれば必ずワイド1点は的中するんですね。これも大きな魅力だと思います。
配当の面から言っても、仮に単勝1番人気が1本被りの人気だとしても、逆に1番人気絡みではないワイドは傾向として配当が良くなるんです。その辺りも多分実戦向きなのではないか、と思います。
こう言う「単複の同時的中法から若干ズラした」半同時的中を狙う戦略もリスクマネージメントの観点からは必要だとは思います。

ではちょっと次の例を見てみます。
仮に最悪のケースでワイド②－③、ワイド②－④、ワイド③－④を選ばなければならなかった場合、的中率はどうなるのでしょうか?

ワイド②－③:	17.6％
ワイド②－④:	13.3％
ワイド③－④:	10.1％

この3点のいずれかが的中する確率は35.8%です。
だいぶ落ちたと思うかもしれませんが、3連複で単勝1番人気1頭軸から人気サイド 2～5まで流した的中率よりいまだに上回っているのです。また、あくまで行うのは「予想」なので、当然予想に拠ってはこのワイド3点の的中率より上回る事も可能でしょう(そして配当も、です)。
次に一番最悪の場合の合成オッズを平均オッズを使って出してみましょう。

3連複①－②－③:	8.3
3連複①－②－④:	12.5
3連複①－③－④:	16.9
ワイド②－③:	4.5
ワイド②－④:	6.3
ワイド③－④:	8.0

この合成オッズは平均で1.3倍です。ちょっと低い、と感じるかもしれませんが、別に人気順で買うわけではないので「最悪のケースでは」こうなる、ってだけです。しかも重要なのは、依然と「同時的中」を諦めているわけではない、と言う事です。3連複1点－ワイド1点の的中か、ワイド3点同時的中の可能性もある、って事を押えておいて下さい。

本来はこう言う「購入馬券の組み立て」と言うのは予想法とワンセットで考えなければならないんですが、スナイパーさんの的中実績見る限り、こう言った少々アクロバットな組み合わせもありかな、と思います。

カテゴリ：ギャンブル > 競馬

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2007年03月01日(木) 18:12:01 Modified by masashi_kameda

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