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ともだち

635 名前:名無しさん@秘密の花園[sage] 投稿日:2007/12/12(水) 22:12:03 ID:fl4Swc2m
一期見直したら書きたくなったんで投下します
小学校一年生の時の喧嘩の直後のアリサ、すずか、なのはの話
4レス使用予定

637 名前:ともだち[sage] 投稿日:2007/12/12(水) 22:12:45 ID:fl4Swc2m
「これとかどうかしら?」
 アリサの選んだソレを見て鮫島は無言で頷いた。
「べつにこれは、だれかへのぷれぜんととかじゃないんだからね!?
 これはちょっとわるいことしたから、わびをいれるってやつよ。
 そう、わびさびよ。わびさびってやつよ!」
 間違えた日本語を指摘しようとした鮫島だったが、彼を無視して既にアリサは歩き出していた。
「なにやってんの……? さっさとカイケイすませるわよ」
 その言葉に鮫島はそっと懐からサイフを取り出すと、黙ってアリサの後に付き従った。



「おそい! いつになったらくるのよ!」
 突然叫びだしたアリサに、校門をくぐっている登校中の生徒達の視線が一斉に集まった。
 アリサは思いも寄らぬ注目を浴びてしまったことに苛立って、歩みを止めた子供達を睨んで追い払う。
 皆が再び歩き出したのを見届けてから、校門前の道路に視線を戻すと、足踏みをしながらあの娘を待った。
 いつまで待たせる気だろうか。あの娘がいつ来てもいいように三十分も早く家を出たのというのに。
 既に学校に着いてから三十五分も経っている。これでは早起きした意味がまるでない。
 そんな風にアリサが憤慨しているとスクールバスが目の前に停車し、大量の生徒を吐き出し始めた。
 本日何度目かのその光景に飽き飽きしていたアリサだったが、
 その中に長く艶やかな髪のあの娘を見つけると自然と姿勢を正していた。
 あの娘はアリサに気付くと一瞬びくりとしたが、
 何事もなかったかのようにゆっくりとアリサの下へと歩み寄ってきた。
「お、おはよう……」
 小さな声で遠慮がちに挨拶をしたあの娘にアリサは鋭い視線を向けると、無理やり校門脇に連れ込んだ。
 何をされるのだろうかと小動物のように震えるあの娘をよそに、
 アリサは鞄からソレを取り出すと押しやるようにして突きつけた。
 うまく事態が飲み込めないあの娘の視線は、差し出されたソレとアリサを行ったり来たりしていた。
「ちょっと、うけとりなさいよ」
 アリサのつっけんどんな物言いに、あの娘は訝しげに首を傾げた。
「はやくうけとりなさいよ」
「えと……どうして?」

638 名前:ともだち[sage] 投稿日:2007/12/12(水) 22:13:16 ID:fl4Swc2m
「べ、べつにあんたのことがすきとかそういうんじゃないんだからね!?
 こ、これは、きのうあんたのたいせつなものとったことのおわび、なんだから……。
 その……わるかったわ」
 予想外のアリサの謝罪にあの娘は目を丸くしたが、アリサの言葉が本心からのものだとわかると、
 押し付けるようにして出されたソレを小声でありがとう、と言って受け取った。
「べつにあけてもいいわよ?」
 相手の反応が気になっていたアリサは、我慢ができずに中身を見るように促した。
 あの娘がゆっくり丁寧にリボンを解いていくと、中からクリーム色のヘアバンドが顔を出した。
「さいしょはあたしのすきなあかにしようとおもったんだけど、はでなのきらいそうだし。
 でも、いまつけてるのとおなじしろっていうのもいやだし。それで、それにしたんだけど……」
 最後の方は自信なさげにそう言って、アリサはあの娘の表情を窺った。
 あの娘は最初は驚いていたが、満面の笑みで再びありがとう、と言って、
「でも、わたし、なにもおれいできない……」
 そう言って暗い表情になってしまった。
「そんなのきにしないでいいわよ。おわびでもってきただけだし」
 嘘偽りのないアリサの返答は、しかし、あの娘を満足させる事ができなかった。
 暫くあの娘はうなだれていたが、何か閃いたかのようにあ、と小さく呟くと、
 鞄から苺キャンディーを一つ取り出した。
 そして、にこりとするとこれ、と言ってアリサの手にそっと手渡した。
「ちょっと、せんせいにみつかったらおこられるんだけど?」
「ご、ごめんなさい」
 はっと気付き、キャンディーを取り戻そうとして伸びたあの娘の手を、アリサはすっと避けた。
「まあいいわ。もらっといてあげる」
 おどけるアリサにあの娘は再び笑顔になると、深呼吸を一度してから口を開いた。
「あ、あのね――」
「あ、ふたりともおはよ〜」
 突然の呼びかけに驚いてアリサは後ろを振り返った。その声の主を確認してアリサは思った。
 昨日取っ組み合いをしたツインテールの娘だと。関係ない事に首を突っ込んだお節介な娘だと。
「ふたりともこんなところでなにしてるの?」
「あんたにはかんけいないでしょ」
 つんけんしたアリサにツインテールの娘は笑いかけた。
「あ、アリサちゃんつめた〜い」

639 名前:ともだち[sage] 投稿日:2007/12/12(水) 22:13:47 ID:fl4Swc2m
 不意に馴れ馴れしく名前を呼ばれた事にアリサは反感を覚えた。
「ちょっと、なにかってになまえよんでるのよ!」
「おともだちならなまえよぶのはあたりまえだよ〜」
「いつあんたとともだちになったのよ」
「なぐりあったらともだちさ、ってあにめでいってたよ?」
「なにそれ? あんたへんなあにめみてるのね」
 その言葉にツインテールの娘はむっとした。
「またあんたっていった。わたしはたかまちなのは。なのはだよ」
「そーですか、たかまちさん」
「む、ともだちはなまえをよぶんだよ。なのはってよんでよ」
「はいはい、たかまちさん」
「なのはだよ」
「たかまち!」
「な・の・は!」
「あ、あの!」
 それまでアリサとなのはをおろおろと見ていたあの娘が割って入るように大声をあげた。
「わ、わたしも……」
 だが、そこまで言ってその後を言葉にできずに黙ってしまった。それを見てアリサは肩を竦めた。
「いいたいことがあるなら、はっきりいいなさいよ」
「ちょっとアリサちゃん、いいかたがきついよ」
「なによ。うじうじしてるのみるとイライラするの」
「アリサちゃん、いいすぎだよ」
「いいすぎじゃない! あたし、そういうのきらい」
 アリサの言葉にあの娘はビクッとした。その様子を見てなのはは声を張り上げた。
「アリサちゃん!」
「なによ、やるき?」
 睨み付けるアリサに今にも飛びかかりそうななのは、一触即発の緊張感が二人の間に漂う。
 今にも繰り返されそうな昨日の取っ組み合いを防いだのは、拳をぐっと握ったあの娘だった。
「あ、あの」
「なによ」
「わ、わたし、つきむらすずかです!」


640 名前:ともだち[sage] 投稿日:2007/12/12(水) 22:14:18 ID:fl4Swc2m
 すずかの唐突な名乗りにアリサとなのはは面食らって顔を見合わせる。
 お互いの顔に?マークが浮かんでいるのが確認できた。
「だ、だからすずかってよんでほしいな……ア、アリサ、ちゃん……なのは、ちゃん……」
 すずかの名乗りの意味を理解したなのはは笑顔で、すずかちゃん、と呼びかけたが、
 アリサは戸惑った挙句にそっぽを向いてしまった。
「なんで、あんたをなまえでよばなきゃいけないのよ」
 名前を呼ぶ意味をわかっていながら、アリサはそう尋ねずにはいられなかった。
「ともだちになってほしいから…………。わたしと、ともだちになってください!」
 顔を真っ赤にして叫んだすずかに、アリサも同じく顔を赤くして髪を掻き揚げながら答えた。
「べ、べつに、あんたがどーーーーっしてもっていうなら、ともだちになってあげてもいいわよ?」
「どーしてもなってほしいです、アリサちゃん」
「な、なによ……。そ、そこまでいうなら、なって、あげ、る、わよ……すずか」
 語尾はとても小さな声だったが、すずかの耳にははっきりと届いた。
 頬を染めて笑いかけるすずかに、アリサははにかみながら笑い返した。
「わたしともともだちになってほしいな〜、アリサちゃん」
 一人置き去りにされていたなのはが不満そうに口を開いた。
「……あんたしつこそうだし、ついでだからあんたともともだちになってあげるわよ……なのは」
 漸く発せられた自分の名前に、やったー、と言ってなのはは正面からアリサに抱きついた。
「ちょっと、はなれなさいよ!」
「えー、いいじゃん。たのしいよ〜」
「あたしはたのしくない!」
 そんな二人を見ていたすずかは意を決すると、ぎゅっと後ろからアリサに抱きついた。
「……なにやってんの、すずか」
「わたしもともだちだから……」
「ともだちだからって、だきついたりはしない!」
「だきついたっていいよね〜? すずかちゃん」
「うん、いいとおもうよ」
「んなわけあるか〜!」
 アリサの絶叫が校門付近に響き渡ったが、それに振り返る生徒は最早一人としていなかった。
 それと同時に朝のチャイムが無情にも三人の遅刻を告げた。

641 名前:名無しさん@秘密の花園[sage] 投稿日:2007/12/12(水) 22:14:51 ID:fl4Swc2m
以上です
会話文が全部ひらがなで読みにくかったら申し訳ない
子供っぽいかもという安直な表現でした
この後アリサがすずかルートへ進むか、なのはルートへ進むかは脳内で補完してください
一期はなのフェイもいいけどアリすずもいいよね
2007年12月14日(金) 11:30:44 Modified by nanohayuri




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