ティアナ・ランスターの憂鬱
245 名前:小ネタ1/2[sage] 投稿日:2008/02/10(日) 21:46:44 ID:ftNcwB/m
「ほんならみんな、よろしくな。」
『はい!』
機動六課の訓練内容について打ち合わせを終えた前線メンバーは、それぞれ会議室を後にした。
今週は部隊長自ら訓練に参加して、主に支援特化型との合わせ方及び対処方法を集中的に訓練することになった。
「今週は色々と忙しくなりそうやなー。」
「いいのか、はやて? 部隊長自ら訓練に参加するなんて。」
部隊長の八神はやてと副隊長のヴィータは、会議室の後片付けをしていた。
普段はフォワードメンバーが行っているが、この日は備品の総点検等を行う必要があるため、はやてが買って出た。
このようなフラットな組織形態は、部隊長の意向でもある。
「部隊長としての仕事は減ったし、わたしもそろそろ実戦訓練しとかな、またいつ現場に出ることになるかもしれへんからな。
それに、せっかくやからフォワードメンバーには、色々な戦い方を教えたいし。特にティアナとキャロには。」
「ま、確かにそろそろ直接ぶつかるだけじゃなくて、
高度な支援魔法が存在する状況での戦い方も教えようとは思ってたけどさ。」
「それだけあの子たちも強(つよ)なったってことやな。」
ここではやては、ふと手を止めた。
「そういえば、久々の二人っきりやな、ヴィータ。」
にこやかにヴィータに視線を送る。
「確かにそうだけど……はやて、まさか!?」
その視線に不穏なものを感じ、思わず後ずさりするヴィータ。
「ふっふっふ〜。よいではないか、よいではないか〜♪」
手をわきわきさせながら、はやてはヴィータに近づいた。
「ちょ、はやて、落ち着いて! こんなとこ、人に見られたら……」
ヴィータの進言を無視し、後ろから抱き着いて胸を揉み始めた。
「いやー、これはこれで味のある……」
「はやてぇ、くすぐったいよぉ。」
普段の厳しい態度からは考えられないほど甘えた声を出すヴィータ。
はやてと二人きりの時はこのようになる。これが素の性格であるという説もある。
「大丈夫、大丈夫。この時間、ここには誰も来(こ)うへんよ。」
JS事件の事後処理による多忙で、溜まっていたらしい。ちょっと激しくセクハラを敢行するはやて。
「それに、見られたらそれはそれで面白そうやな。いつも厳しい副隊長が、こんなことになってるんやから……」
「やめてよ、はやてぇ〜……」
246 名前:小ネタ1/2[sage] 投稿日:2008/02/10(日) 21:48:01 ID:ftNcwB/m
その時、開くはずのないドアが開いた。
「WAWAWA忘れ物〜……のぅわ!?」
何となく歌いながらやってきたティアナが、開いたドア越しに驚き立ち尽くした。
『…………』
全世界が停止したかと思われた。3人分の沈黙が辺りを支配する。
「……失礼しました。ごゆっくりぃ〜!!」
一瞬早く状態異常から回復したティアナは、敬礼すると一目散に逃げ出した!
しかし回りこまれてしまった!
「ティ〜ア〜ナ〜……」
グラーフアイゼンを突きつけながら、ヴィータは物凄い殺気を放ってティアナを室内へ押し戻す。
「み、見てませんから! あたしは何も見てませんから!!」
「ところでティアナ。さっきのヴィータ、どうやった?」
「八神部隊長に甘えるヴィータ副隊長は、とってもかわいかったです……はっ!?」
「やっぱりティアナは素直な、ええ娘やな〜♪」
「あうあう……」
顔を真っ赤にした副隊長にバインドを掛けられ、ちびだぬき部隊長に物凄くいい笑顔で迫られたティアナは、もはや成す術がなかった。
その後、つやつやした笑顔で、顔を真っ赤にしたヴィータを連れたはやてに、おんぶされて連れ去られるティアナの姿が目撃されたという。
「『夜天の主』って、ひょっとして『夜の帝王』の別名だったんですか〜!?」
ティアナ・ランスターの憂鬱(了)
248 名前:名無しさん@秘密の花園[sage] 投稿日:2008/02/10(日) 21:49:58 ID:ftNcwB/m
以上、SS04+谷口ネタでした。
原作準拠なら、「忘れ物〜忘れ物〜」ですけどね。
ヴィータのあまりの豹変振りに、SSをはじめて聞いた時は思わず吹き出してしまいました。
「ほんならみんな、よろしくな。」
『はい!』
機動六課の訓練内容について打ち合わせを終えた前線メンバーは、それぞれ会議室を後にした。
今週は部隊長自ら訓練に参加して、主に支援特化型との合わせ方及び対処方法を集中的に訓練することになった。
「今週は色々と忙しくなりそうやなー。」
「いいのか、はやて? 部隊長自ら訓練に参加するなんて。」
部隊長の八神はやてと副隊長のヴィータは、会議室の後片付けをしていた。
普段はフォワードメンバーが行っているが、この日は備品の総点検等を行う必要があるため、はやてが買って出た。
このようなフラットな組織形態は、部隊長の意向でもある。
「部隊長としての仕事は減ったし、わたしもそろそろ実戦訓練しとかな、またいつ現場に出ることになるかもしれへんからな。
それに、せっかくやからフォワードメンバーには、色々な戦い方を教えたいし。特にティアナとキャロには。」
「ま、確かにそろそろ直接ぶつかるだけじゃなくて、
高度な支援魔法が存在する状況での戦い方も教えようとは思ってたけどさ。」
「それだけあの子たちも強(つよ)なったってことやな。」
ここではやては、ふと手を止めた。
「そういえば、久々の二人っきりやな、ヴィータ。」
にこやかにヴィータに視線を送る。
「確かにそうだけど……はやて、まさか!?」
その視線に不穏なものを感じ、思わず後ずさりするヴィータ。
「ふっふっふ〜。よいではないか、よいではないか〜♪」
手をわきわきさせながら、はやてはヴィータに近づいた。
「ちょ、はやて、落ち着いて! こんなとこ、人に見られたら……」
ヴィータの進言を無視し、後ろから抱き着いて胸を揉み始めた。
「いやー、これはこれで味のある……」
「はやてぇ、くすぐったいよぉ。」
普段の厳しい態度からは考えられないほど甘えた声を出すヴィータ。
はやてと二人きりの時はこのようになる。これが素の性格であるという説もある。
「大丈夫、大丈夫。この時間、ここには誰も来(こ)うへんよ。」
JS事件の事後処理による多忙で、溜まっていたらしい。ちょっと激しくセクハラを敢行するはやて。
「それに、見られたらそれはそれで面白そうやな。いつも厳しい副隊長が、こんなことになってるんやから……」
「やめてよ、はやてぇ〜……」
246 名前:小ネタ1/2[sage] 投稿日:2008/02/10(日) 21:48:01 ID:ftNcwB/m
その時、開くはずのないドアが開いた。
「WAWAWA忘れ物〜……のぅわ!?」
何となく歌いながらやってきたティアナが、開いたドア越しに驚き立ち尽くした。
『…………』
全世界が停止したかと思われた。3人分の沈黙が辺りを支配する。
「……失礼しました。ごゆっくりぃ〜!!」
一瞬早く状態異常から回復したティアナは、敬礼すると一目散に逃げ出した!
しかし回りこまれてしまった!
「ティ〜ア〜ナ〜……」
グラーフアイゼンを突きつけながら、ヴィータは物凄い殺気を放ってティアナを室内へ押し戻す。
「み、見てませんから! あたしは何も見てませんから!!」
「ところでティアナ。さっきのヴィータ、どうやった?」
「八神部隊長に甘えるヴィータ副隊長は、とってもかわいかったです……はっ!?」
「やっぱりティアナは素直な、ええ娘やな〜♪」
「あうあう……」
顔を真っ赤にした副隊長にバインドを掛けられ、ちびだぬき部隊長に物凄くいい笑顔で迫られたティアナは、もはや成す術がなかった。
その後、つやつやした笑顔で、顔を真っ赤にしたヴィータを連れたはやてに、おんぶされて連れ去られるティアナの姿が目撃されたという。
「『夜天の主』って、ひょっとして『夜の帝王』の別名だったんですか〜!?」
ティアナ・ランスターの憂鬱(了)
248 名前:名無しさん@秘密の花園[sage] 投稿日:2008/02/10(日) 21:49:58 ID:ftNcwB/m
以上、SS04+谷口ネタでした。
原作準拠なら、「忘れ物〜忘れ物〜」ですけどね。
ヴィータのあまりの豹変振りに、SSをはじめて聞いた時は思わず吹き出してしまいました。
2008年02月10日(日) 22:22:11 Modified by nanohayuri