なりいたの一日 エピローグ

こうして俺は自室に戻り、あくびをしながら時計を見遣る。

十二月十五日、午前0時。

あれからちょうど、一日が過ぎたようだ。
これで『なりいたの一日』は終わりか……。

耳を澄ましてみれば再び、昨日と同様の喧騒が届いてくる。
今日も今日とてにぎやかな夜になりそうだ。
だが俺はあいつらには付き合えない。いくら俺でも二十四時間の活動は不可能だからな。

パチン、と部屋の明かりを消す。
さて、これで俺の一日も終わりだ。深夜のなりいた盛り上げ役はあいつらに任せ、俺は就寝するとしよう。
布団に潜り、目を瞑る。薄くなっていく意識の中で思うのは、一つだ。


願わくば、明日も今日のような『なりいたの一日』であらんことを。




……なんてな。祈らなくてもそうなることは明白だ。やれやれ。


深夜へ  明日へ
2007年12月15日(土) 14:50:14 Modified by nariita




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