なりいたの一日 深夜

一日の終わりは近く。
間も無く十二月十五日を迎えるこの時間、俺はNON団として一つの活動をしにいく。
それは、部屋の見回りだ。
目的はコテの悩み相談・名無しとの交友……というわけではさらさらなく、ただの雑談。
まぁ頼まれれば前者をやらないこともないが。
今日は特に悩みを抱えたコテというのもおらず、従って、気の向くままになりいたをうろつくだけだった。


「にゃにゃ? おぬしはNではないかにゃ♪ 良かったらネコ缶食べるにゃ? ただし代金は抜け猫目無く請求36円也。バーゲン品なのにゃ♪」
「安かろう不味かろうだ。それ以前にネコ缶など食わん」

「ん? あぁ、カタパルトさ」
「俺には背後霊に見えるが……」

「N。此処のご飯はシロウの作るものより美味しくない。早急に改善すべきだ」
「それを俺に言うな。シロウとやらのコテをどこからか引っ張って来ればいいだろう」

「……おかしい。俺は水銀燈の部屋に入ったはずだが……」
「フ……また一人、愚か者がやってきたか」


しかし何というか、なりいたは真っ当な奴がとても少ない。
俺の知る限り、アシュトンとかその辺りくらいか……いや、あいつもあいつで時々アレだが。

さて、次の部屋は……。
黒焦げになった闇カイの部屋が目に入る。
中からは激しい剣戟・雷撃の音が響き渡っており、時折悲鳴らしきものが発せられる。
闇カイの声に混じってチップやらヴェノムやらザトーやら二人分のソルの声やらが聞こえてくるし、これは一体……。

「何だか知らんが、一般人の俺は入らない方が良さそうだな」


今日はこの辺にして、もう部屋に戻るとしよう。


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2007年12月15日(土) 17:50:09 Modified by nariita




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