孤島事件簿事件編17

10時45分 3号棟


ザー……

雨が降りしきる。 特に1人になると雨音がよく聞こえるものだ。
ブリジットは1人、右手でペンを回しつつ考えを巡らせていた。

「電話線………う〜ん、やっぱりこの時間帯しかあり得ないはず…」
手元の紙には各人の時間ごとの行動が事細かに記されている。

「となると候補は3…いや4人……その中で今日の朝のことも考えると…かなり絞れるんですけどねぇ………」


全神経を以って思考に集中していたために、ブリジットは背後から迫り来る影に気づいていなかった。

「………うわっ!?」
その気配に感づいて振り返ったが時既に遅し。




ドカッ………







次の瞬間、ブリジットは床に倒れ伏していた。
その鈍い音はブリジットの声と同様、雨の音にかき消され誰に届くこともなかった…



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2007年12月13日(木) 22:09:19 Modified by ID:IrOa8HEmTQ




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