孤島事件簿序章13


午後9時 食堂


食事を終えた後もそれぞれが持ち寄った酒やつまみで粘っていたが、それも一通り片付いたようだ。


「主、明日の支度もありますゆえ、そろそろこの部屋を空けて頂きたいのだが…」
「ふむ、そうか。 ならば宴の続きは館の広間で行うこととしよう。
 ロッジに戻っても構わんが、まだ余力のある者は是非来い。」

「いえーいっ♪ 夜はまだまだこれからだよねぇNくんっ?」
「はっはっはっは! オレも行くぜ! しかし姫菜ちゃんにアルコールってな最強のコンボかもなぁオイ?」
もともとよくしゃべる上にかなりテンション上がっている姫菜とヤムチャ両名。 もはや学生の飲み会である。

「…お前の方がひどくはないかヤムチャよ」
「もっとひでぇのがいるがな…」
そう言ってソルは部屋の隅のほうで何やらふらついている青年を指差した。

「あははははは…あ〜なんか頭がクラクラ………」
「ちょっとアシュトン大丈夫…?」
「え? マリアさん? えぇ、もちろん大丈夫ですよー」
「あ、あしゅとん…?」

「やれやれ…ここまでとはな……しかし明らかに一番飲んでいたのはお前だろう?」
「分解能力の差だ…それに酔ってねぇっつうんなら水銀燈だってそうじゃねえか…」
「おばかさぁん…人間なんかと一緒にしないでちょうだい…ってアナタも人間じゃなかったわねぇ…」



「じゃ、部屋に帰るぜ俺は。 あばよ…」
「…お前は一体なにをしにきたのだ?」



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2007年12月12日(水) 00:59:52 Modified by ID:IrOa8HEmTQ




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