英文法の袋小路(EAC)5

英文法の袋小路(EAC)
英文法の袋小路(EAC)4



[75] Thu Sep 30 20:02:31 JST 2004
raintree
大西先生の答えがでたので、次にいきます。

The door was closed smoothly because my dad had rememberd to oil the hinges.

この文での誤りは was closed ですよね。

The door closed smoothly because Mary had rememberd to oil the hinges.

なくてはなりません。clesed は他動詞ではなく自動詞。でもねぇ なんか上の
間違いの文でもしっくりきてしまう人も多いのではないでしょうか。いわゆる
典型的な間違い。これってヨシカワさんの指摘しているモチベーションの違い
からくるものなのでは。
ドアは軽く閉まるし閉められる。英語の場合は the door closed smoothly.のみ。
誰が閉めても軽く閉まるのは変わらないからかな。
This shirt washes easily. もそうですね。



[76] Fri Oct 1 11:47:31 JST 2004
ヨシカワ-1

>raintreeさん

そうですね。raintreeさんのおっしゃるように、「モチベーションの違い」も関わってくる問題だし、自動詞/他動詞の「意味(やまさんのこだわり方に即したら「使い方」かな?)の違い」かということにも関わってくるように、私には思えます。

“closedは他動詞ではなく自動詞”とお書きでしたが、それって、あくまでも「この文脈上でふさわしいのは」という前提つきですよね。

(A) The door was closed.(他動詞として使われている)
(B) The door closed.(自動詞として使われている)

と、文章の前半だけを切り出せば、両方、OKだし。で、この2つの文章の「モチベーション(言いたいことの)の違い」は、こんな風に整理できるのではないでしょうか。


(A)→(誰か/何かの“行為”によって)ドアが閉じた“状態”になっている。
(B)→ドアが、閉じるという“動作”をした。

で、ポイントは、(A)の( )付けした“行為”については、英語話者の頭の中にはさしあたってあまり意識されていない(言いたいことではない)というところだと思います。

もし、「誰か/何かの“行為”の結果として、ドアが閉じた状態になった」ということが言いたいなら、“「作用するもの」→「どういう作用を行うのか」→「作用されるもの」”という普通の流れにそって、能動態で「I closed the door.」みたいに言うのでしょうね。



[77] Fri Oct 1 11:48:28 JST 2004
ヨシカワ-2

で、soothly〜以下の文章の「意味」は(お父さんがヒンジに油をつけ忘れなかったから、なめらかにね……)ということだから、当然、“ドアの状態”のことではなくて、“ドアの動作”のことを語っている(B)が正解ということになるんではないでしょうか?

(A)×The door was closed smoothly because my dad had remembered to oil the hinges.
(B)○The door closed smoothly because Mary had remembered to oil the hinges.


私たち日本語話者が、この文章で「混乱」してしまうのは、(A)を、「行為ないしは、行為するもの・行為を受けるものがクローズアップされる」日本語の“受身”感覚で捉えてしまうからではないでしょうか。

The door was closed.→*ドアが閉められた。

こういう直訳で理解すると、「ドアが(smoothly:なめらかに)閉められた」も、当然OKのように誤解してしまう。なんか、そういうことなのかなぁと、私は思っています。



[78] Fri Oct 1 12:05:48 JST 2004
ヨシカワ-3

ちなみに、This shirt washes easily.について。

私は、「wash」には、「洗い清めるという“行為”/他動詞」「洗い清まるという“動作”/自動詞」という「使い方の範囲」をもつ動詞なんだと思っています。

This shirt washes easily.は、「The door closed.」と同じように、話者の意識は、washしたりcloseしたりする“行為”のことにはフォーカスされておらず、「洗い清まる」「閉まる」という“動作”にフォーカスされている。私の場合、そういうふうにとらえると、わりとスッキリするんですが。“動作”という言葉では、微妙に言い得てない感じして、ちょっと座りが悪いんですけどね。



[79] Fri Oct 1 12:09:05 JST 2004
ヨシカワ


うー。読み返してみると、「てにをは」が、いろいろと変ですね。どうも、すいません。



[80] Fri Oct 1 20:51:06 JST 2004
raintree
>ヨシカワさん
やまさんにはヤレヤレな話題なのですが、ご勘弁を。
ヨシカワさんの指摘した

(A) The door was closed.(他動詞として使われている)
(B) The door closed.(自動詞として使われている)

ですが、(B)については異論はないと思います。
では、(A)はどうでしょうか。もちろんヨシカワさんの解釈もありですが、
自動詞と感じられませんか。受身はその行為者が明確でないと成立しないと
すれば、(A)は自動詞とも考えられます。(つまり完了の意味を持つ。もっとも
自動詞のbe+p.pは完了っていうのも疑問であるように思えますが)

それはヨシカワさんのこのレスの後半の

(A)→(誰か/何かの“行為”によって)ドアが閉じた“状態”になっている。
(B)→ドアが、閉じるという“動作”をした。

で、(A) が状態を表していることから 自動詞 >大西先生のレスSat Sep 25 10:53:57 JST 2004参照
  (B) は動作を表していることから 他動詞の受身と考えます。>小生のレスSat Sep 25 22:03:14 JST 2004参照。
 be+p.pじゃないのに受身?っておかしいと思われるでしょうが、このcloseは他のロマンス系の再帰動詞と同種のものとされる自動詞、非対格動詞(能格動詞)と考えるとどうでしょう。
能格動詞(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%83%BD%E6%A0%BC%E5...
さきの再帰受身は再帰代名詞とともに用います。この文を

The door closed smoothly itself.

英語の場合itselfは目的語なのでcloseは他動詞に感じられます。



[81] Fri Oct 1 21:00:11 JST 2004
訂正
>それはヨシカワさんのこのレスの後半の
それではヨシカワさんのこのレスの後半の


[82] Fri Oct 1 21:18:39 JST 2004
raintree
なんだか自動詞といってもいろいろなタイプがあるようですね。
ヨシカワさんの分析によるとwashも独特だし。以前にカキコした小生の>Wed Sep 29 07:07:25 JST 2004をもう一度見てください。他のスレでヨシカワさんがカキコされたように 自動詞他動詞といった極めて常識的な二項対立を越えていかなければ解決しようが
ない問題を含んでいるという予感・・・がします。

さて、(粘着と言われても仕方がないのですけど)exciting/excitedの問題ですが、
ネィテイブで意見がわれたということに未だハァ?状態な小生ですが、母語であっても
受身の表現を使うようになるのはかなり成長してからだと思います。excitedを選択する
ことが可能だといい、違和感がないネィテイブって言語運用能力において何か欠落したものがあるのかなぁとか、なんで理系の分野においてはexcitedの表現が可能なのかとか
80ハァ?くらい。


[83] Sat Oct 2 19:05:03 JST 2004
ヨシカワ

>raintreeさん

おー。たくさんレスをつけてくれてますね。週末は落ち着いて書き込む時間がとれないので、週が明けたらレスをつけたいと思います。ちょっと、いつになるかは確約できませんが、しばしお待ちを。

>やまさん

なんか、しばらく登場されてませんが、まだWatchされてますか?受身・完了/自動詞・他動詞について、まだいろいろとお話したいことがあるのですが。なかなか、本質的で興味深い話題なので。ひとつ、よろしくお願いします。



[84] Sat Oct 2 23:00:56 JST 2004
やま
>ヨシカワさん
見てますよ。あとでもう少し書きます。

私は、be+他動詞の過去分詞=「受身」というのを「前提」にしていいんですか、「法」として扱っていいんですか、という問題提起をしています。みなさん、一度、そのフィルター(常識)を外して英語を見てみませんか。

すり傷は、「乾かさない」が正解だったんですよ。


[85] Mon Oct 4 01:27:45 JST 2004
あいねぇ

一度終わりをつけた話題を蒸し返しますが、「I've finished it./I'm finished」でも書きました通り、
As soon as the star player came in, the game (became=came to be) exciting.
As soon as the star player came in, the game (became=came to be) excited.
について意見を聞いてきました。
そこでの話しを要約すると、同じく「I've finished it./I'm finished」で書いたとおり、excitedが形容詞であるというのも面白い話ですが、加えてexcitingは人を興奮させるパワーを発するものに使い、excitedはそのパワーを受けるものに使うんだそうです。だからthe game became excitedにはならない、なぜならばモノであるgameがそのパワーを受けて興奮することはないからということでした。
で、もちろん、the gameが選手や観客を含むとしてexcitedを使うと言うことはないのか確認したのですが、パワーを発する側としてthe gameに人間を含むことはあっても、パワーを受けるものとしてthe gameを使うことはないとのことでした。もしexcitedしてるものをその主語とする時、それは明確に人の事を指しているのだから、それはその時点で主語は必ず人となるとのことです。


[86] Mon Oct 4 01:27:58 JST 2004
あいねぇ

更にはthe gameに何を含むか、というのは文法の問題ではなく、もっと哲学的(といっていました。)な領域になる、あるいはもう少しやわらかく言えば文化的な問題であり、その人の世界観であり(ずいぶん壮大な話しだなぁ)そしてbe+PPが受身が、完了か、もしくは両方かと言うのもものの見る方向性の問題であり、究極を言えばそれはその人のものの見方であって、誰かに決め付けられるのものではない、というのが彼らの結論でした。特に英語は大変多様な人によって使われているコミュニケーションの道具ですしね。
Sat Oct 2 23:00:56 JST 2004でのやまさんの問題提起は、私たちが常に、様々なことに対して、問う価値のある姿勢だと思います。故に、やまさんの問題提起に先立って、そもそも「法」とは何かを問うことを提案します。もしこのまま哲学的(?)の問答を続けたいとするならば、この定義をすり合わせておくのは重要です。ちなみに私はそういうの好きです。ある意味専門分野です。(ホントか?)権威ではありませんが。

「乾かした」方がいいすり傷もあります。「乾かさない」方がいいすり傷も、なるほど、あるのかもしれないですね。試したことはないですが。状況によりけりでしょう。



[87] Mon Oct 4 07:23:16 JST 2004
あいねぇ

おはようございます。
補足(?)ですが自分たちが当たり前と思っていることをホントに当たり前かと問う事自体は普通に必要なことですよね、それ自体が物凄く哲学的というわけではなく。
あんま、難しいことじゃなくてただ単純に「法」というものがどういうモノを、どういう性格のものを指しているのかが分かったら、すっきりするかなぁと思ったんです。どうぞよろしくお願いします。


[88] Mon Oct 4 07:50:55 JST 2004
raintree
>あいねぇさん
>もっと哲学的(といっていました。)な領域になる、あるいはもう少しやわらかく言えば文化的な問題であり、その人の世界観であり(ずいぶん壮大な話しだなぁ)そしてbe+PPが受身が、完了か、もしくは両方かと言うのもものの見る方向性の問題であり、究極を言えばそれはその人のものの見方であって、誰かに決め付けられるのものではない、というのが彼らの結論でした。

こんなレスを待ってました。

で、ネィテイブで容認派と非容認はにわかれるのは何なのかということです。



[89] Mon Oct 4 18:28:27 JST 2004
ヨシカワ

>あいねぇさん

>故に、やまさんの問題提起に先立って、そもそも「法」とは何かを問うことを提案します。

うわー。これはすごい問題提起ですねぇ。故に、なんか、文体にも力が入ってる(笑)。
“「法」とは何か”では、あまりにも範囲が広すぎるので、せめて“「文法」とは何かを問う”というくらいに限定した方が考えやすいのではないでしょうか。それでも、でかい話だけど、結構、根本的で面白いかも(ちょっと話してみたいこともあるし)。ただ、このスレッドがさらに重層的になって読みにくくなりそうなので、新たにスレッドを立てて、話をパラレルに進めたらどうですか?



[90] Mon Oct 4 22:13:53 JST 2004
raintree
文法ですか。別スレでヨシカワさんも述べてますが、いわゆる普遍文法(変形生成文法をはじめとした諸言語の根底にある普遍的な秩序の存在)は後から在るべきであると考えだされたもので、ソシュール(一般言語学第3回講義 http: //www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4901188038/250-2876584-1655457)によると文法はギリシャ人が発明し、その後フランス人(当然近代ヨーロッパってこと)が継承した。しかし、言語自体に対する哲学の目を持たず、むしろ論理への関心を示し、全ての伝統的な文法は規範文法であり、すなわち偏見に満ちていたとしています。ポール・ロワイヤル派が論理学との摺り合わせにによって近代文法を確立しました。これが一つの一般化とするならばソシュールの一般化は、変化はすべてパロール(言語活動のうちの個人的・瞬間的・具体的・個別的な側面)から始まり、それが受け入れられるかどうかは共同体の気まぐれでしかないつまりは恣意性である。ラング(言語活動のうちの社会的・恒常的・抽象的・一般的な側面)のある種平均であるものを絶対視したのがエリクチュール(書かれた言語)と考えた。つまりこのエリクチュールを前提にして文法書が書かれたんだけど、例えばココで問題になっている品詞。形容詞なのか動詞なのかといった問題もパロールレベル(個々の問題として)で考えればどうにでもとれるわけです。究極的にはその人が動詞と思えば動詞だし、形容詞と思えば形容詞。恣意的ですから。

>あいねぇさん

論理か哲学か that's a question.でつ。



[91] Mon Oct 4 22:23:26 JST 2004
raintree
When you click the close box, the window (1 closes 2 will be closed ).

まだ結論はでてませんが、くろーずぼっくす を くりっく すると ういんどうが とじるよ。といった表現においては、closes を使う人も will be closed を使う人もいます。(ぐぐりますた)この表現のエリクチュールが確立していないのか、個々のパロールが活発なのか。単になんも知らんわたしがアホなのか。


[92] Tue Oct 5 00:19:04 JST 2004
raintree
訂正です
エリクチュール(なんだこれ お菓子か?)→エクリチュール


[93] Tue Oct 5 10:33:38 JST 2004
あいねぇ

おはよーございます。(挨拶の出来んやつは仕事も出来んらしい。)

>ヨシカワさん
>うわー。これはすごい問題提起ですねぇ。故に、なんか、文体にも力が入ってる(笑)。

ははは、でも結構使えるやり方だと思います。大体人と話をしていて話がかみ合わないときはキーワードの捕らえ方がかけ離れてることが多いんですよね。で、単純にお互いの前提が見えてないのがそもそもの問題だったりして。
でも私はそんなに難しい話をするつもりはなくて、基本的には「I've …」でヨシカワさんの入っておられること(Mon Oct 4 11:43:08 JST 2004)みたいな話が頭にありました。
ただ、そーですね、ここはいろんな方が居られて、知識幅や好みも様々なので、あの力の入った(様に見えるかもしれませんが、別に入ってないですよ〜)はちょっと危険かもしれません。w
というわけで皆様、努めて皆様のご自分の言葉を使っていただけると大変ありがたいです。
Chomsky とか言われてもわかりません。「先生が良く行くPUBでよく見かける、結構早い時間から出来上がっちゃってる近所のおじさん」ではないだろうなぐらいはわかりましたけど。(そういう意味では学生ん時って恵まれてましたねぇ。似たようなこと勉強してるわけだから話が早い。本読む時間もたっぷりあったし。)なかなか頭と忍耐の必要なことかと思いますが、どうぞよろしく。

>raintreeさん
パロールとラングのつながりが今ひとつようわからんかったのです。個々それぞれの性格の強いパロールが(気まぐれに)受け入れられれば結果ラングになるってことですか?あとソシュールという言葉が出てきた意義がつかみきれませんでした〜。とりあえずパロールとラングとエクリチュールでとりあえず一杯一杯、十分面白い話が出来そうだと思いました。でも言語活動が何をさしているのかが自分に明確ではないので消化不良です。というわけで言語活動とは何をさしているかを教えてください。簡単に。

窓閉めの話はまだぜんぜん目も通してないので、はやく読みたいとこなのですが、我慢してまた今度にします。


[94] Tue Oct 5 18:28:37 JST 2004
raintree
>あいねぇさん

>個々それぞれの性格の強いパロールが(気まぐれに)受け入れられれば結果ラングになるってことですか?

そうゆことでつが、正確に言えばエクリチュールです。
言語活動ですか。ソシュールに言わせるとそれがランガージュを指すのですが。
話す・聞くというありのままの総体をいいます。これがラングとパロールという
二面性を持つというのです。ソシュールは書くと言う行為を重視しない傾向があった
とされていてラングの書くバージョンがエリクチュールと私は理解しています。
(つっこみどころ)まあラング=エリクチュールと考えてもいいかも(よくないねやっぱ。)規範文法はこのエリクチュールを基になってるんです。書き言葉が。会話は完全なものではないけどエリクチュールは完全を目指してるんです。



[95] Tue Oct 5 18:43:44 JST 2004
raintree
ていせい
何度もやってしまう。エリクチュール→エクリチュール。



[96] Tue Oct 5 19:21:31 JST 2004
raintree
>あぃねえさん
>努めて皆様のご自分の言葉を使っていただけると大変ありがたいです。
読み落としてました。

一般言語学第3回講義 は昨年出版されたばかりの本。いいすよ。

で、ようは 規範文法的要素の強い文法は穴ばかり。品詞と構造分析といった
パラメータだけでは、言語活動をとらえることは出来ないと思います。ある文法が
正しい否かというよりはどの程度有効かどうかということ。ある文法が個々の創造的な
言語活動を制限していること。そしてその制限は通事的な側面において破られること
があるということ。

厨房(中学生)の理念に沿えば 「法は破るためにあるんだ」ってこと。青いね。


[97] Tue Oct 5 19:39:29 JST 2004
あいねぇ

>raintreeさん
ご尽力、感謝します。一回読んだだけではわかんなかったけど、ぱっと見で拒否反応を起こさずに済む程度には噛み砕いていただいたんじゃないかなと思います。相変わらず聞きたいこと一杯ですが。w
できれば読んでみたいです。一般言語学第3回講義。そうしたらraintreeさんのいいたいことがもっとわかるし、自分の話にも厚みが出るかもしれないし。
とりあえず、今は自分に課した分をこなすべく、raintreeさんの書き込みも理解できぬままいったん去ります。でも本当にありがとう。

>厨房(中学生)の理念に沿えば 「法は破るためにあるんだ」ってこと。青いね。
くくく。


[98] Tue Oct 5 21:46:38 JST 2004
ヨシカワ

>あいねぇさん、raintreeさん

わー。やっぱり、ものすごく話が重層的になっている。
「法」とは何か、あるいは「文法」とは何か、といったことについては、語るべき(語りたい)「切り口」がいろいろあると思うので、このままこのスレッドで続けると、えらいことになると思いますよ。
このスレッドは、やっぱり今しばらくは、“やまさんの話の筋”で進めた方が混乱せずにすむかも。
新しいスレッドを立てるまでもない、ということなら、「言葉の豊かさ・言葉と体験の関係II」スレッドの方で話を続けてはいかがでしょう?(なんか、あのスレッドを受け皿にばっかり使ってますけど)
ということで、あっちの方へちょこっとだけレスを書いておきます。



[99] Tue Oct 5 22:27:39 JST 2004
raintree
話を進めます。
×The door was closed smoothly because my dad had remembered to oil the hinges.
であるのは言語活動に制限を加える規範文法がこの言語を使う共同体の中で確立していると考える。(The door closed smoothly〜がエクリチュールとして成立したので)ゆえにThe door was closed....の箇所を多数の者が違和感を感じる。(もちろん日本人はのぞきます。)

When you click the close box, the window (1 closes 2 will be closed ).

マックやウィンドウズ等のGUIの歴史は浅く、うぃんどうを閉じるのを 能動/受動で
表現する選択は未だ規範文法として確立していないので何れの表現も可能。(個々の
パロールが活発化している。)

日本語でもそうすよね。 ちょいと古典的ですが、ら抜き言葉。られるという助動詞
には 可能・尊敬・受身・自発といった意味がありますが、ら抜きの れるには可能
の意味しかありません。尊敬でも受身でも自発(自発って難いよね)もなく可能の意味
だと限定してつまり判りやすく使うときは便利です。(ここのサイトの住民でもしかして私だけ?)もちろん今でも規範文法で言えば ら抜き はアウト。ただ、若者の活発なパロール優勢って感じじゃないすかね。尊敬なんて何?日が遠くないかも。


[100] Wed Oct 6 03:00:28 JST 2004
やま

1. 過去分詞は、完了・状態、という「意味」
2. 自動/他動は、動詞の使い方、という「機能」
と、仮定します。

例えば、The door「closed」 は「閉まる」という動作で、The door was「closed」は「閉まっている」という状態。ならば、動きを表す副詞smoothly は、The door closed と組み合わさる、ということではないですか。the window will be closed. は、「ウインドウは閉じた状態になるだろう。」ではないですか。

話し言葉は音声情報ですよね。音を聞いた「瞬間」に情報を処理しなくてはいけない。それなら、語を聞いた瞬間に先に思い描くのは「意味」ではないですか。自動他動、主客といった「機能」は後から決定すると思うんです。

英語には、自動/他動という機能の区別はあっても、能動/受動という意味の区別はない、という方向で考えているのですが。

The door closed. (自動)
I closed the door. (他動)
どちらも言えますよね。

なら、The door was closed のclosed が、他動詞close の過去分詞である、と、どうやって聞いている人、読んでいる人は判断するんですか?私は、be+他動詞の過去分詞は受身であるという「先入観」を持って英語に接すると、いろんな不都合が起きる気がしてなりません。

This road is closed until next April.
Most museums are closed on Mondays.
これ、受身ですか?


[76] Wed Oct 6 22:15:24 JST 2004
raintree
>やまさん
This road is closed until next April. 道路工事や要人来日等で通行止めですか。工事関係者や当局が封鎖してるんかなと思えば受身っぽいです。やまさんの言うように閉まっちゃている状態 完了 と考えてもいいし、形容詞openの反対の形容詞closedとするのもありっすよね。The road closes (will close) until next April.だと閉まるよーって感じですか(未だ閉まってない)もっともそんなに厳格じゃなくて閉まってても言いそうですが。

Most museums are closed on Mondays.これも管轄やその職員が閉めるって思えば受身っす。 ただ、これって完了って感じは小生はしません。形容詞はありすよね。on Mondaysだからかな。っていうかMost museums close on Mondays.との微妙な語感の差異
ってなんなんでしょう。



[77] Wed Oct 6 22:23:03 JST 2004
raintree
あ、忘れてました。

>話し言葉は音声情報ですよね。音を聞いた「瞬間」に情報を処理しなくてはいけない。それなら、語を聞いた瞬間に先に思い描くのは「意味」ではないですか。


意味ってその単語の意味ですよね。もしくはせいぜい句レベルの語のつながり。

>自動他動、主客といった「機能」は後から決定すると思うんです。

書いて→分析して→必要ならば規範文法に照らし合わせて→初めてケテイ

そう思います。



[78] Thu Oct 7 19:26:58 JST 2004
ヨシカワ

>やまさん

えーと。時間があまりないので、ちょっとだけ。

「closed」というcloseの過去分詞が「完了している状態」という「意味」を表すというところに煎じ詰めた場合、下の二つの文の意味の違いはどうして生じるのでしょう?

(A) The door is closed.
(B) The door has closed.

この二つの文章の「is(be動詞)」と「has」の「意味」を日本語に変換して、英語の語順通りに並べてみると、たとえばこうなりますよね(大西先生の「ネイティブスピーカーの単語力1.基本動詞」p99〜参照)。

(A) 「ドア」(=)「閉まっている状態」。
(B) 「ドア」(次の状況をhaveしている)「閉まっている状態」。

これじゃ、ほとんど同じ「意味」になってしまいませんか?

私は、どうも「be+過去分詞」、「have+過去分詞」が、重要な「format」(意味を決定するひとつのまとまり)として働いているように思えてならないんですが。



[29] Sun Oct 10 22:41:46 JST 2004
やま
>raintreeさん
私は、
This road is closed until next April.(この道路は4月まで、閉まっている。)
Most museums are closed on Mondays.(ほとんどの博物館は月曜日は、閉まっている。)
が、基本な気がするのです。ここに、シチュエーションや、by なんかがからんでくれば、受身を表すこともできると思うのですが。


[30] Sun Oct 10 22:42:14 JST 2004
やま
>ヨシカワさん
隣のスレッドから、せんせいの解説を引用します。
>of は 「ネイティブスピーカーの前置詞」で紹介した通り、vague relation(漠然とした関係)。of がなくともほとんど意味が通じるほど「弱い」前置詞です。実際の発音でも of は(聞き取れるレベルまで)発音されずに消えてしまうことも多いのです。そうしたいわば意味の薄い of が filled にとって非常に重要な要素を担っていることが奇異に感じられるのです。

is も has も機能語ですし、The door is closed. も、The door has closed. も、縮めて言ったら、「The door's closed.」 ですよね。まったく同じように表音される可能性があるわけです。

>これじゃ、ほとんど同じ「意味」になってしまいませんか?
ほとんど同じだと思います。文字にするから違いが目立つだけで。意思疎通が損なわれるほど、決定的な違いではないと思います。

もうひとつ。例のHPから、改変して載せます。
>"be動詞"が、受身の意味に対して全く貢献していないということは、過去分詞の次のような例を見ればわかります。
  • 10 people killed in the accident
"be動詞"がなくとも、十分に受身の意味は出ています。who are の省略である、という説明をする人もいますが、それほど(意味決定に関わるほど)までに重要な "be動詞" ならば、どうして省略できるのでしょうか。必要不可欠ならば、省略できないのです。

私も、受身を表す時にbe動詞は、「状態を表すマーカー」として、サポートはしているとは思いますが、決定的に必要であるとは思えません。

それでも、2つの文の違いを言うなら、
The door is closed は、「そのドアは閉まっている」という、状態(closed)、
The door has closed は「そのドアは閉まった」という、状態(closed)に至るまでの動作、ではないでしょうか。


[31] Sun Oct 10 22:42:33 JST 2004
やま
私は、英語の動詞に、
他動/自動の区別はあると思います。

しかし私は、その違いが、動詞の本質的なもので、意味決定に影響を及ぼしている、という風にはどうしても思えないのです。>The door was closed のclosed が、他動詞close の過去分詞である、と、どうやって聞いている人、読んでいる人は判断するんですか?-----言い換えます----- The door was closed. のclosed が、自動詞close の過去分詞ではないという証明はできますか?

それと、
動作/状態の区別もあるでしょう。

しかし、
能動/受動の区別はないと思います。

passive voice という言い方だって、日本語にしたら「間接的(消極的)な言い方」くらいが、直訳ではないですか。受動態なんて大げさなものではない気がします。何度も言いますが、「受身」は「日本語文法」の用語ですよね。

ネイティブは過去分詞を、この場合はverb、この場合はadjectiveって説明するんですよね。で、英語は品詞が簡単に変わるから難しいのかもね、とか言うわけです。過去分詞という形は同じでも、動きを感じたり、感じなかったりするということは、、

過去分詞に、「完了に至るまでの動き」(その状態になるまでの動作)を感じたら受身、とは言えないでしょうか。


[32] Mon Oct 11 09:05:03 JST 2004
raintree
おはようございます。
ジャック・デリダが亡くなりました。74歳。また1つ巨星が逝ってしまいました。
さて、やまさん 鋭いっすね。
is も has も機能語ですし、The door is closed. も、The door has closed. も、縮めて言ったら、「The door's closed.」 ですよね。まったく同じように表音される可能性があるわけです。

>>これじゃ、ほとんど同じ「意味」になってしまいませんか?
>ほとんど同じだと思います。文字にするから違いが目立つだけで。意思疎通が損なわれるほど、決定的な違いではないと思います。

>passive voice という言い方だって、日本語にしたら「間接的(消極的)な言い方」くらいが、直訳ではないですか。受動態なんて大げさなものではない気がします。何度も言いますが、「受身」は「日本語文法」の用語ですよね。

大げさですか。実に上手い表現だと思います。小生は納得しますた。日本語と英語の差異を的確に述べていると思います。さて、
>それと、

動作/状態の区別もあるでしょう。

しかし、

能動/受動の区別はないと思います。

やまさんは動作/状態と能動/受動の差異を明らかなモノとして捕らえているのですが、多くの人にとってこの区別がつきにくいのではと思います。主語/述語の関係を前提として、動作は能動の機能、状態は受動の機能とみることが出来るので、能動-動作、受動-状態の区別をつけないのでしょうか。受動という大げさな表現を英語学習初期段階においてVoiceの転換(能動態を受動態にまたはその反対)を機械的に訓練されてしまったので。知ることによってやまさんの指摘するような微妙な感覚が失われてしまったのかも?小生もその一人です。The door's closed.の発音されるので is であるかhasであるかってのは些細な問題なんですね。ヨシカワさんの指摘していることはエクリチュール(つまり書かれた文章において)の問題であって、この場合はisかhasかの問題がクローズアップされるだけであり、パロール的にはThe door closed.と'sが失われてしまっても何ら問題はないのでしょう。ほとんどゼロ記号化(それにしてもデリダ氏にはも少し活躍して欲しかった。)しているんですね。'sが。




[33] Mon Oct 11 09:28:25 JST 2004
raintree
>やまさん
で、上のレスでカキコしたにも関わらず、依然として、受動態という呪縛を解けずにいますです。
Most museums are closed on Mondays.(ほとんどの博物館は月曜日は、閉まっている。)

Most museums opens Tuseday through Sunday.(ほとんどの博物館は火曜から日曜まで開いている。)

アホなレスですいませんね。openの反対はcloseでしょ。この場合(当たり前なのでカキコすることが恥ずかしいのですがあえて)openの反対はbe closedです。幼い頃にお店の前の看板がWe're openの裏が何でWe're closeじゃなくWe're closed、 -edなのかなと(アホ過ぎて恥ずかしい)考えたことがあります。先の文は

Some museums are open on Mondays.

というようにbe openって表現も勿論可能ですね。規範文法を学んだ後で、動詞のopenの反対はcloseだけど、形容詞openの反対がclosedだと知るのですが、なんで、openは動詞も形容詞もopenでcloseは-edと語尾変化するんじゃい!とオモタ(恥ずかしー。あまり突っ込まないでくださいね。)もんです。やまさんのように受動態の呪縛を早く解き解きたいものです。(失ってしまったものが大きいんですよ)



英文法の袋小路(EAC)6

2007年05月01日(火) 20:01:28 Modified by onishi_eah1




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