麦秋
最終更新：
pureskydive 2024年01月11日(木) 09:20:34履歴
「麦秋」５１年（昭和２６年）（Ｂ）小津安二郎 
２８才になった紀子に縁談の話が持ち上がる。
家族や友人が彼女の結婚を案じているが
皆の期待とはよそに、秋田へ転勤する子持ちの医者の矢部のところへ
嫁ぐ決心をする。
終戦後、女が図々しくなったという男の意見に
これでちょうどよくなったという女の意見。
この頃から男女の差が縮まってきたのですね。
ボケたおじいちゃんとやんちゃな孫のやり取りが微笑ましいです。
鉄道模型セットに夢中になって遊ぶ子供たち。
この頃の子供には、憧れのおもちゃだったんですね。
「旦那さまなんて勝手なものよ」
「だから、わたしたちお嫁にいかないのよ」
「結婚してみなきゃ人間の本当の幸福はわからないものよ」
う〜ん、これは結婚したひとじゃないとわからない問題ですね。
息子が結婚して子供ができて、今度は娘が嫁にいく。
今が一番楽しい時だと空を見上げ哀愁にふける老夫婦。
いいシーンですね。
親友とふたりで秋田弁でおしゃべりするのがおかしいです。
好きとか嫌いとかじゃなく、一番身近にいてよく知っている人、
この人なら安心できるという気持ちが結婚の決断になったという紀子。
最後に一家揃って記念写真を撮る家族。
家を離れ、家族と別れて秋田へ行く悲しさに、紀子は涙する。
小津さん得意の娘の嫁ぎ話ですが、こう何作も似たような話を
見ていると、さすがに飽きてきます。
でも、その中でもこの作品は秀逸ですね。
「麦秋」５１年（昭和２６年）（Ａ＋）
監督：小津安二郎
「お爺ちゃん好きならもっとやるぞ」「大好き」というリピート。
いっぱいお菓子をもらうと離れて「大嫌い」という子供のユーモア。
「お爺ちゃん、つんぼかい？」「バカ」という子供と
それを笑うお爺ちゃん。
なんか、子供が一番目立ってますｗ
「お嫁にいけないんじゃなくて、いかないの」
「旦那様なんて勝手なものよ。だからわたしたちお嫁にいかないのよ」
お金持ちで一生遊んでられるような相手を求めるなんて
いつの時代も変わらないものね。
「わかんないのよ。未婚者には」
「結婚してみなきゃ人間の本当の幸せなんてわからないものよ」
独身組と既婚組と分かれて会話するのがおかしいです。
ショートケーキがオシャレの代名詞みたいなのが、今でも通じる感覚ね。
「気に入らないとむくれて何も言わなくなる。おっかさんの悪い癖だよ」
ここのパントマイムがいいなー
友達と秋田弁で話すのがおかしいですねー
「晩春」と比べると話の展開が淡々としてちょっと退屈。
人の心もあんまり掘り下げて描かれてないかな。
いい意味で言えば、明るく軽い。
「晩春」は圧迫感みたいなのがあって暗かった。
ん〜、ホームドラマだからこれでいいのかな。
ここで描かれているのは、ストーリーとかない普通の家族の日常。
特に盛り上がるシーンもなく淡々と話が進むんだけど
自然体というか、安心感みたいなものがある。
「晩春」でサザエさんみたいなのが小津さんの味と書いたけど
この作品にピッタリ当てはまる。
そうかと思ったら、急展開。
あっさり縁談が決まって、相手の男はキツネにつままれたよう。
見ているわたしもそうでした。
これまでの家族が用意した見合いに従ずる女性から
自立して自分の意志で結婚相手を選ぶ女性への変化に
ガーンとやられました。
「好きとか嫌いとかじゃなくて、昔からよく知っている人で
この人なら一番信頼できると思ったからよ」
「それが好きだっていうことなのよ」
たとえ、それが困難な道でも、自分が選んだ道を苦と思わない満足感。
本当に幸せそうで、心温まる話です。
厳しい現実の「晩春」明日への希望の「麦秋」と両者は対照的ですね。
「お爺ちゃん好きならもっとやるぞ」「大好き」というリピート。
いっぱいお菓子をもらうと離れて「大嫌い」という子供のユーモア。
「お爺ちゃん、つんぼかい？」「バカ」という子供と
それを笑うお爺ちゃん。
なんか、子供が一番目立ってますｗ
「お嫁にいけないんじゃなくて、いかないの」
「旦那様なんて勝手なものよ。だからわたしたちお嫁にいかないのよ」
お金持ちで一生遊んでられるような相手を求めるなんて
いつの時代も変わらないものね。
「わかんないのよ。未婚者には」
「結婚してみなきゃ人間の本当の幸せなんてわからないものよ」
独身組と既婚組と分かれて会話するのがおかしいです。
ショートケーキがオシャレの代名詞みたいなのが、今でも通じる感覚ね。
「気に入らないとむくれて何も言わなくなる。おっかさんの悪い癖だよ」
ここのパントマイムがいいなー
友達と秋田弁で話すのがおかしいですねー
「晩春」と比べると話の展開が淡々としてちょっと退屈。
人の心もあんまり掘り下げて描かれてないかな。
いい意味で言えば、明るく軽い。
「晩春」は圧迫感みたいなのがあって暗かった。
ん〜、ホームドラマだからこれでいいのかな。
ここで描かれているのは、ストーリーとかない普通の家族の日常。
特に盛り上がるシーンもなく淡々と話が進むんだけど
自然体というか、安心感みたいなものがある。
「晩春」でサザエさんみたいなのが小津さんの味と書いたけど
この作品にピッタリ当てはまる。
そうかと思ったら、急展開。
あっさり縁談が決まって、相手の男はキツネにつままれたよう。
見ているわたしもそうでした。
これまでの家族が用意した見合いに従ずる女性から
自立して自分の意志で結婚相手を選ぶ女性への変化に
ガーンとやられました。
「好きとか嫌いとかじゃなくて、昔からよく知っている人で
この人なら一番信頼できると思ったからよ」
「それが好きだっていうことなのよ」
たとえ、それが困難な道でも、自分が選んだ道を苦と思わない満足感。
本当に幸せそうで、心温まる話です。
厳しい現実の「晩春」明日への希望の「麦秋」と両者は対照的ですね。
コメントをかく