[359] ざふぃふぇ! sage 2008/02/28(木) 16:30:43 ID:ZdwV777y
[360] ざふぃふぇ! sage 2008/02/28(木) 16:32:10 ID:ZdwV777y
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[364] ざふぃふぇ! sage 2008/02/28(木) 16:34:36 ID:ZdwV777y

奥様の名前はフェイト、そして、だんな様の名前はザフィーラ。
あまり普通でない二人は、あまり普通でない恋をして、ごく普通の結婚をしました。

でも、見ればわかるような気もしますが、だんな様は狼だったのです!



『ざふぃふぇ!』 第四幕 うそとほんとう



フェイト・T・八神の本懐は、未だに遂げられていなかった。

汗に塗れ、幾度も達したその身をザフィーラの、指が、舌が、執拗に責めたてている。
湿り気を帯びたシーツの上に、乱れた金髪が広がり、幾房かが腰まわりに絡み付いていた。

足を抱え上げ、不必要に高い音をたてながら啜り、反り返る背筋を額に受ける。

彼の妻の、だらしなく開いた口元からは絶え間なく、泣き声とも喘ぎともとれる呼気が漏れ続け、
卑しく夫の与える快楽を貪りつくさんと震える身体に、意識が追いつく事は無く、喘ぎ、啼く。

もう小半時は、このような時間を過ごしている。

控えめな淫唇は尽きせぬ愛撫に、どろどろに花開かされぷくりと充血している。
二本、三本と指を受け入れている膣口と菊蕾が、喘ぐように生々しく桜色の肉弁を開閉させていた。

せめて不品行に歪んだ表情を見せまいと、交差させて顔を覆っている両腕を掴み、解く。

人型を維持したままの盾の守護獣が、腕を取ったままシーツへ押し付けるように覆いかぶさり、
赤面をさらに朱に染めた、羞恥に見開いた瞳の、涙と涎で蕩けきった表情を、舐めとった。

「い…いいかげん、とどめが欲しい……かな」
「そうは言うがな執務官殿、性欲を持て余す」

「泣いていいですか?」

とりあえず、言葉の上だけは平素の如き内容ではあったが、声色はどうしようもなく、湿る。
暫時、蠕動する指と舌に翻弄され、尾骨から頚椎までが電流を流されたかの如く、痺れ、
脳と子宮で弾けた快楽の波が、神経の末端までを犯し尽くし、世界を白く染め上げた。

脱力した身体に残るのは、満足に上気した頬と、しかしながら、不満気な視線。

「どうした?」
「………まだ、してもらってない」

同衾より小一時間、ここに至って乱れ湿ったシーツの上に投げ出されている肢体は、
脱力しきって足を閉じる事すらできない白い裸体に、散り濡れて絡みつく金色の糸。

それに対して、身を寄せている褐色の体躯は、未だバリアジャケットすら脱いでいない。

「やっぱり、発情期でないと……勃たないのかな?」
「いや、そういうわけではないのだが」

決まり悪く言葉を濁す様相には、迷い。

何を悩んでいるのかはさっぱり理解できないが、悪意は感じられない。
なんとなく伝わってくる思いやる心に、執務官は安堵して要望を言葉に乗せた。

「せっかくの人間形態だし、最後までして欲しいんだ」
「そういえば、この身体でした事は無かったな」

そのような趣味なのかと思っていたのだがと、しみじみと語る人間形態守護獣に、
何か果てしない誤解がと、慌てて弁解を届ける金色の執務官。

「え、えーと、ほら、ザフィーラって狼素体だから、だからこう、夫婦なんだから、
 こっちの都合で人間形態になってもらうのも、何か違うかなって…」
「またお前は、変な事に気を使う」

見るからに色々と複雑な様子を、呆れた声色で嗜めながら、褐色を覆うジャケットを解除した。
途端、でろりと、何とも形容し難き冒涜的な宇宙的恐怖の具現が姿を現する。

その地獄めいた様相を的確に表現する事は、我々の存在する文明圏に対し最も挑戦的な事柄であり、
矮小な人間世界を陵辱するがために産まれた異形の産声は、理解たる狂気に怯える執務官の内心を、
狂信的な高揚にも似たおぞましき戦慄で埋め尽くした。

「ちょ…ちょっと待って、それって、その大きさって!?」
「どうした? 大きさ的には狼形態と、そうは変わらないと思うが」

「大違いだよ! だって、だって…狼の時は先が尖ってるじゃないか!!」

静寂、言われて見れば先端から根元に至るまで満遍なく、太かった、それはもう太かった。

前田慶次郎利益が「これぐらい!」と握りこぶしを見せたかの如きの威容だった。
棒枯らしの蛍も「そ、そんなに!?」と驚くばかりの狂器であった。

それ故に先端が埋まる折、短く悲鳴が漏れたのも無理からぬ事であった。

「やめるか?」
「いえ………どうぞ」

夫を受け入れるというよりは、処刑を目前にした死刑囚の如きフェイトの様相である。
何故にこのような微妙すぎる空気で事に及んでいるのかと、ザフィーラは自問した。

「覚悟しておけよ」

みちりと、聞こえるはずもない擬音が、確かにお互いの心の中に響き、埋まる。
なんかもうどうしようという心持ちの守護獣が、諦観を抱えて一息で突き入れた。

奥に届く。

届けらた側は既に、限界まで背筋を反らせて、掬われた金魚の如く口をぱくぱくと開閉し、
涙に濡れたままに見開いた目は、今にも裏返り白目を剥いても違和感の無い有様である。

「だ…大丈夫か?」

引いていた。

「だ、大丈夫だから…ひぎっ、さ、最後ま…で」
「そ、そうか…」

どん底まで引いていた、それはもう引いていた。
気分は既に罰ゲームであった。

「ひぃ……あぎゃ…ぎ、ぎぁっ……えぐ、えぎゃ……」

一突きごとに、尋常の様相には存在しない歪な悲鳴が上がる。

せめて手早く終わらせようと、無理にでも自分の中だけで盛り上げてみれば、
心情に素早く反応してしまった凶器が肥大化し、一際に大きい悲鳴が上がった。

可能な限り優しく腰を動かしていたザフィーラだったが、流石に少し泣きたくなった。

玉の肌には脂汗が浮かび、食いしばられた歯に、強く顰められた眉に、
閉じられた瞼に舌を這わせば、少しだけ笑顔が戻って、また悲鳴。

ひぎぃと、いぎゃと、誰かが聞いていたら即座に通報されかねない物音を立てながら、
なんかもう笑うしか、とか疲れた雰囲気を身に纏い、延々と腰を動かし、動かす。

一挙動の度に内臓の悉くが捲れ上がる感覚に、白い裸身が玩具の様に跳ね上がる。
快楽というよりもむしろ、泣き喚き、命乞いをしていると言った雰囲気が滲み出ている。

それでも努力と忍耐の果てに、ようやく終焉が訪れる感覚を腰まわりに予感したザフィーラは、
毒を喰らわば皿までと腹を括り、観念して、苦悶する妻の身体を抱え上げた。

反り返る背筋を締め上げながら、どすりと、子宮口を突き上げる。
亀頭の先端がドーナツ状の肉輪に埋まり、未だ出産を知らぬ閉じきった門内に、捻じ込まれる。

「……!…!!」

串刺しにされた形になる肉欲餌食は、夫の突然の行動に激痛に、瞼も口も限界まで開き硬直し、
もはや身も世も無い有様で、声にならない断末魔の悲鳴を上げた。

開いた顎に震える舌に、絡めるように貪るが如き口付けを交わし、肺の空気を吸い尽くす、抱擁。

すると、どこにそのような余力が残っていたのかと、驚嘆に値する勢いで抱擁を返され、
全身で全身を締め上げられる鈍痛の中で、串刺しにしている子宮へと、勢い良く白濁を放出した。

あ、とも、う、とも判別のつかない嗚咽を残し、浅黒い肌に包まれ、痙攣の果てに、脱力の白。
いや、脱力と言うには些かに異常がある。

見れば歯の根の噛み合わぬままにがちがちと鳴らし、哀願するように縋りつく身体は小刻みに震え、
全身の毛穴が開き、脂汗がぬめりを伴いながら滝の如く滴り落ちる。

そして、どれほどに耐え続けようとも、悪夢の如く、広がりきった膣にかかる膨らみは蠕動し、
絶え間無く注ぎ込まれる精液が、子宮の奥へと注ぎ込まれ続け、内臓を腹部より圧迫し続ける。

吐瀉物に塗れ、病人の如く無惨に震える身体には、平素の穏やかな様相は欠片も見当たらない。
その死に体の藻屑を両腕で支え、決して逃がすような無様は晒さぬとばかりに、強く抱きしめる。

その時点より数え、ザフィーラの射精は30分ほども継続した。

しかしてついに終焉を迎え、最後の一滴までもを余すことなく注ぎ込み、身を震わせて満足する。
注ぎ込まれ続けた精液で、膨れ上がった子宮が、下腹が、外からも瞭然の有様になっている。

腰を引き、奥の奥へと突きたてていた剛直を抜き放てば、粘液と精液に塗れた淫唇から、
びゅるりと生臭い音がして、勢い良く白濁が溢れ出してきた。

これは些か以上にやり過ぎたと、刹那に自己嫌悪へと陥った守護獣は、取り急ぎ手当てを考える。
壊れた人形の如く痙攣を続ける犠牲者の、開かれたままの瞼に手を置いて、閉じれば、

「ざふ…好き……」

限界を越えてなお意識が残っていたのか、ただのうわ言だったのか、それとも何かの幻聴か。
ザフィーラの意識にただ一言だけを届けて、そのままに健やかな寝息を立てはじめた。

不意の一言に、少しばかり決まりを悪くしていた青き守護獣は、緩やかに身を横たえさせ、
愛妻へと頬を寄せて耳元で何事かを返答し、身を重ね、就寝する。

壊れぬようにと、知らず祈りながら、優しく抱きかかえ、吐息。
やがて、その宵は少しばかり騒々し過ぎた寝室から、二人分の寝息が聞こえてきた。


不思議と穏やかな心持ちで、夢を見る。


遥けき遠く、古きベルカの地を俯瞰する、小高い丘の只中に、
突き刺す風より互いの身を守るかの如く、寄り添う二匹の狼が居る。

いまだ夜天を仰ぐ事の無い、その青き姿に身を寄せるのは、金色。

それは、あるはずの無い風景、見たことも無い記憶。


転寝より醒めたザフィーラは、益体も無い妄想に苦笑した。



(余談、あけてぞけさは)



朝方に身を清めれば、穏やかな食事などは贅沢の果て、気がつけば時間に疾く急かされる。
慌しく姿見を覗きあいながら、ひと時の別離の前に、短く会話を交した。

「じゃ、今日から長期任務だけど、浮気しちゃ駄目だよ」
「自分に言え、自分に」

珍しく独占欲の混じる返答を、フェイトは何処かしら楽しそうな様相で、戯弄する。

「このまま何も言わなかったら、浮気するかもしれないよ、するかもー」

見るからに聞くからに本気では無い声色なのだが、上目遣いで期待している眼差しを、
冷たくあしらったがために意地になって暴走されたトラウマが、ザフィーラにはあった。

仕方無し、そっと首筋に唇を這わせ、臭いをつける。

「おまえは俺のものだ、これでいいか?」
「上出来です」

咲き誇る、そんな笑顔。

余談になるがその日、T・八神さん家から見知らぬ男性が出てきたと近隣の噂になり、
そのために暫く、ザフィーラは人間形態をとって生活せざるを得なかったと言う。

(終)



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目次:『ざふぃふぇ!』
著者:33スレ263

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