[196] ざふぃふぇ! sage 2008/01/16(水) 02:22:32 ID:dc/6OKPF
[197] ざふぃふぇ! sage 2008/01/16(水) 02:23:07 ID:dc/6OKPF

奥様の名前はフェイト、そして、だんな様の名前はザフィーラ。
あまり普通でない二人は、あまり普通でない恋をして、ごく普通の結婚をしました。

でも、見ればわかるような気もしますが、だんな様は狼だったのです!



『ざふぃふぇ!』 第二幕 いぬのせいかつ



食卓の下、床の上に置かれた食事の皿に、青き狼が鼻先を差し込んでいる。
その横で、四つん這いで皿に顔を埋める裸エプロン執務官の姿があった。

「……いや、行儀が悪いだろう、それはさすがに」
「あ、すいません、まだ慣れていなくて」

床に落ちた金髪をかき上げ、背中に流す。

透けるような白い肌で構成された、常より存在を主張する柔らかな膨らみが、
かき上げるために上げた腕の隙間、腋の下よりこぼれ、ぶるりと揺れる。

「そこではない」

言われてしばらく考える素振りをしていたが、何事かに思い当たったのか、
ああ、と頷いて、おもむろに身につけていた布切れを取り外した。

「ザフィーラって、妥協しない人なんですね」
「何故にマッパかああああぁぁぁ!!」

たまりかねたザフィーラが、人間形態へと変身して、皿を持って椅子に座った。
服と姿勢と、どちらから注文をつけるべきかと、疲れた表情で嘆息して、語りかける。

「いいから座れ、せっかく机と椅子があるのだから、使わねば損だろう」
「はい」

そしてそのまま、ザフィーラの膝の上に腰掛ける。

「………………………………」
「……あ、これだと料理を食べにくいです」

良いアイデアが思いつかなかったらしく、両手をグーにしておろおろしていた。
ザフィーラもつられて拳を握り、目の前にあるこめかみにそっと押し当てて、

「いたいいたいいたいいたい、痛いですザフィーラ」

膝の上で身を捩る様は妖艶で、それなりに性的な魅力に溢れた媚態だったのだが、
やはり狼素体の守護獣には、微塵も効果が無かったと言う。

(終)



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目次:『ざふぃふぇ!』
著者:33スレ263

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