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掠れた明かりだけが光る部屋に唾液の混じり合う音だげが、淫靡に響く。
舌を合わせる度に、脳が心地良く痺れる。
女は、息苦しさから口の端から二酸化炭素を吐き出し、酸素を求めた。
それに気付いた男が唇を離す。
名残惜しくて思わず舌を出してしまい、顔を染める。
「んっ」
染まった顔を見せまいと、背けた瞬間、制服の上から両方の乳房に触れられる。
幾重にも重なった布の上からの愛撫では、いまいち物足りず、自分で制服のボタンを外す。
「フェイト、随分と大胆になったな」
耳元でそう告げられ、再び、顔が染まった。
「そんなこと言わない…ん」
自分を照れさせたことを咎めようとして、吐いた言葉が唇によって、掻き消される。
口内を蹂躙され、脳が痺れる間に、制服の前を全て開けさせられる。
それで素肌まで到達すれば、良いのだが、黒いアンダーウェアが邪魔をする。
結局、アンダーウェアの上から胸を触られる。
先程よりは近付いたが、まだもどかしさを感じ、フェイトは、ボタンの全て外れた制服を脱
ぎ去る。
裾に手を掛け、一瞬、逡巡。
これを脱ぐには、どうしても唇を離さなくてはならない。
だが、それでは進まない。
唇を離し、アンダーウェアを脱ぐ。
白い肌とは、正反対な黒いブラジャーだけが、フェイトの上半身を隠すものとなる。
しかし、そのブラジャーは、すぐに下へ降ろされ、全てが露出させられる。
豊かに実った乳房がプルンと揺れる。
既にその頂点は、硬さを持ち、ツンと男に向かっている。
「んんっ」
男の掌が触れる。
まるで、吸収されるかのように指は白い乳房に飲み込まれる。
力を入れると、やがて、柔らかい弾力に押し返された。
「相変わらず…」
凄いな、と続けようとしたが、やめておいた。
「ぁひぃんっ」
ピンク色の頂点を抓られ、フェイトは甘い声を漏らす。
そんなことを気にする様子も無く、指先はグリグリと乳首を刺激していく。
「や、やぁ、ひっぱら…ない…ぁん」
片方だけを引っ張られ、フェイトの背中は次第に弧を描いていく。
「乳首だけで、イッちゃうのかい?」
耳元で呟かれたその声に体の中が掻き回される感覚落ちる。
「ぁひゃぁん!」
刺激を受け続ける胸に加え、仕上げとばかりに耳をくわえられ、耳たぶを舐められた時、フ
ェイトの意識は軽く飛んでしまった。
愛する彼の、義兄の微かに見える黒髪を僅かに意識に残して。

クロノ・ハラオウン。
執務官にして、クラウディア艦長。
フェイトの義理の兄。
妻はエイミィ・ハラオウン、子供は2人。

彼との逢瀬は、禁忌。
赦されないもの。
妻のいる兄との行為など、一体誰が祝福してくれようか。

「久し振りだったから、早かったな」
呼吸を整えたフェイトは、全てを脱がされ、生まれたままの姿でベッドに横たわっている。
白い肌、平均よりも大きく乳房、細くしまったウエスト、無駄の無いヒップ、全てのバラン
スが完璧なまさに美を形にしたような裸体。
その上にのしかかったクロノの言葉に照れてしまう。
そんな様子にクロノは、微笑み、大事な部分を隠すフェイトの手を除ける。
指で調べると、すぐに湿り気が伝わった。
「あん…」
フェイトの甘い声に背筋がゾクっとする。
もっと聞きたくて、指を中に沈めていく。
「もう挿れても大丈夫なくらい濡れてるな」
そう告げ、指を入れれるだけ入れ、そして、ゆっくりと抜く。
「いわ、ぁひ…ないで…あん」
恥ずかしそうに首を振ると、金色の髪も釣られて宙を舞う。
自分でも濡れているのが、感じられる。
正直なところクロノと口付けを交わした時、いや、クロノに抱きしめられた時から、自分の
秘部は熱を持って、最終的な行為を効率良く行う為の液を分泌し始めていた。
久し振りの行為で、頭の中も体の中も舞い上がっていたのだ。

クロノとの2人だけの秘密の逢瀬の時間は、なかなか作れない。
クロノは、艦長であり、単身赴任と言っても良い状態であり、同じ執務官であるフェイトと
も会う機会はあまりない。
そして、何より彼には妻と子がいる。
悲しいが、自分よりそちらを優先するのは当然だ。
だから、この逢瀬は、クロノが帰ってきた時、仕事の纏めがあると偽って、一晩限りのもの
である。
長くこちらにいることがあっても、2人とも忙しい身であり、定期的にというわけにはいか
ないのである。
特に今回、クロノが戻ってきたのは約4ヵ月振りである。
妻であるエイミィより先に彼と体を重ねることに対する罪悪感が無いと言えば、嘘になるが、
彼との逢瀬の喜びがその罪悪感をあっという間に消してしまう。

「あっあぁ…きちゃうよ、クロノ、きちゃ、うよぉ!」

激しくなるクロノの指の動きに、フェイトは下半身に、流れが集中していくのを感じる。
口から力無く涎が垂れ落ち、ベッドを濡らす。
「いいよ、フェイト、気持ち良くなりなよ」
そう言った口で左の乳首を吸い上げる。
指は、フェイトの中のフェイトが1番感じるポイントを知り尽くしており、その部分を重点的
に染めつつ、他の部分にも万遍無く力を加える。
「吸っちゃ、や、き、ちゃ、あ、クロノぉぉぉ!」
シーツを握る手、伸びる足先、浮き上がる腰、そして、名を呼ぶ声。
フェイトの視界がホワイトアウトし始めたのと同時に、クロノの手首に、僅かに液がかかる。
それを合図に噴き出るように、フェイトから溢れ出し、クロノの腕とシーツを濡らしていく。

逢瀬の時だけ、フェイトは、クロノを名前で呼ぶ。
兄ではなく、1人の男性として、自分の前に居て欲しいから。

勢いが収まるに連れ、フェイトの腰が降りていく。
完全に止まったのをクロノは見て、押し込むように刺激する。
すると、僅かばかりが噴き出す。
シーツを握る力も無くなり、うっすらとだけ、瞳を開いて、呼吸する。
快感の頂上に達する代わりに、取り込むことの出来なかった酸素を肺が求める。

不倫。
世間一般で言えば、その言葉となるだろう。
だが、そんな言葉で終わらせたくない。
自分は、愛を持っているし、クロノからも愛を感じる。
フェイトは、別にクロノを自分だけのものにしたいなんて思っていない。
クロノとエイミィとその子供の家庭を崩壊させたいなんて、ちっとも思っていない。
もしも、崩壊させようとする者がいるのなら、なんとしてでも自分が護ると思っているほど
である。
分かっている。
矛盾していると。
この逢瀬が、家庭を崩壊させる危険性を充分に持っていることは、百も承知である。
それで、護りたいなど馬鹿げてるとしか言いようがない。
だけど、そんな理屈じゃ自分は止められない。
矛盾だろうとなんだろうと、この気持ちに偽りは無いのだ。

「フェイト」
名前を呼ばれ、意識がしっかりとしてくる。
汗で額に張り付いた髪を掻き上げられ、そこに唇を落とされた時には、もう醒めていた。
求めるように唇を突き出す。
気付いたクロノは、頬に唇を落とす。
些細な悪戯に頬を膨らませるフェイトに苦笑して、今度は唇を重ねる。
深く交えるのではなく、軽く重ね、離しては、角度を変えまた重ねる。
「ふふ」
何か分からないが、なんとなく笑みが漏れる。
「何か可笑しいか?」
そう言ったクロノの顔もなんだか、笑っていた。
なんでもないよ、と答えをようとしたが、少し悪戯をしようと思い付く。
「クロノがこんなだから…」
そういうとクロノの見るから硬くなっていると分かる股間に手を伸ばした。
「うっ!」
フェイトの優しいタッチに不覚ながらも身震いをしてしまう。
「クロノ、苦しそう」
指の動きは止めないまま、クロノ本人にでは、クロノの下半身に向かって喋る。
上半身起こすとそれに釣られて、クロノも後ろに下がる。
「今、楽にして上げるから」
足を開いて座ったクロノのズボンのベルト、ボタン、チャックを外す。
黒いボクサーパンツの上からたぎるっているクロノが見て取れた。
パンツをズレして露出させると、開放される時を待っていたそれは、天に向かっている。
「凄い…もう、ギンギン…はむ」
手に硬さと熱さが伝わる。
凶々しく猛るそれを優しく撫でるように刺激していく。
「う…」
いつもの禀とした様子からは、想像出来ない弱々しくなんだか可愛いクロノの声が聞こえる。
残った手を自分の口元に伸ばすと、口に含みたいと欲求が涎に変わっていた。
その欲求に逆らわずに、口を近付けていく。
先っぽに、軽くキスをすると、唇に先走ったものが付着した。
「フェイト…」
クロノの言葉に何を求めているか察し、口に含んだ。
「ゆっくりでいいから…」
クロノの言葉に笑いそうになるのを堪える。
フェイトを気遣うように言っておいて、本当は、自分がすぐに暴発してしまいそうなのだ。
長い任務の間で大分溜まっている。
勿論、クロノも男である為、自分で処理を行っていたが、女性との契りと比べてしまえば、
快感など10分の1も無かった。
口から1度開放させ、舌先で裏筋をチロチロと舐めていく。
呻き声を耐えるクロノの顔を見て、自分も興奮する。
「フェイト、気持ち良いよ」
そう言ったクロノの手がきめ細かな金髪を撫でるのが、気持ち良い。
「じゃあ、あれ、するね」
口を離して、今度は胸を寄せる。
大きく実った2つの乳房を挟み込むと、また、クロノの呻きが聞こえた。
滑らかな肌、餅の様な柔らかさ、それでいて奥からくる弾力。
その全てがクロノを刺激する。
「あ…うっ…フェイ…ト」
絶え絶えになる息の間でなんとか名前を呼ぶ。
先端がフェイトの動きに合わせて、隠れては飛び出、飛び出ては隠れる。
「ビクビクしてきたね…カウパーも凄い…」
舌を先端に伸ばして、先走ったものを舐めとる。
クロノからすれば、もう限界はすぐそこにあった。
だが、ここで算段に入る。
正直なところ、可能なのは、3回までだ。
それ以上やっては、恐らく明日、体を重ねるエイミィに溜まっていないことを悟られる。
だから、ここで我慢して3回ともフェイトと繋がった方がいいのでは。
「あ、くっ!」
だが、そんな算段もフェイトが先端をくわえたことで、無に帰した。
むずむずと滞積していた快感が、一気に突き抜け放出される。
「うぐっ」
フェイトの口に放たれたそれは、かなりの量で、口に入りきれず、漏れ出す。
「ふごい…りょう…」
口の中で味わうように転がす。
正直なところ、苦いと感じるが、これがクロノの味なんだな、と感じると、不思議と不快感
は無い。
いつの間に取ってきたのか、クロノは、ウェットティッシュでフェイトの口から零れる自分
が出したもの拭き取り、ミネラルウォーターを渡す。
だが、フェイトは、それを受けとらず、剛直を保ったままのクロノへ向かって動く。
「綺麗にするから」
と囁く、口に含み、残ったものを舐め取っていく。
一度は冷静なってきた感覚が、再び、熱を持ち始める。
しかし、今度は、フェイトは、綺麗に全て舐め取ると口を離した。

「クロノ…」
熱を帯びた上目使いで見られ、クロノはフェイトを押し倒す。
「フェイト…今日は…」
クロノの力強い目に、何が言いたいか浮かんでいる。
「うん、大丈夫だから…ちょうだい…」
それを聞くと、自分で握って、フェイトへと狙いを向ける。
擦ったりして、焦らされたフェイトの顔を見たいが、今は、自分が耐えられないので、それ
は次に取っておくことにした。
先端を捩込んでいく。
充分に潤ったそこは、すんなりと飲み込んでいく。
3分の1ほど飲み込ませた時、クロノは1度動きを止める。
「どうし…ぁん」
動きが止まったことを不審に思ったフェイトの痛いくらいに充血したクリトリスを指で擦る。
そして、次の瞬間、残りを一気に突き刺す。
「ひゃあぁん!」
一気に自分の内側を攻め込まれ、腰が抜けそうになる。
「す、ご…」
別の生き物のように包み、ぎゅうぎゅうと締め付けてくるフェイトの内側に目を細める。
うねうねと動いていて、気を抜くと何もせずに達してしまいそうになる。
フェイトが息を荒げているのにも構わず、ストロークを開始する。
「すごいよ…きもちーよ…クロノぉ」
金と黒の恥毛が擦れ合う。
フェイトが与える快感にクロノの腰の動きは、意識もせずに加速する。
フェイトの首筋に舌を這わせていく。
吸い付いて、証を残したいが、後から面倒なことに成り兼ねないので自重。
動きに合わせて、暴れるように揺れるフェイトの胸に手を伸ばす。
揺れによって形を変えていた乳房を、今度は掌で変えていく。
クロノから流れた汗が重力に従ってフェイトに滴り落ちる。
クロノは、息を吐いて動きを止め、フェイトの背中に腕を回す。
そのまま、体重を後ろにかけて倒れるように姿勢を変えると、焦点の定まらない目をしてい
るフェイト起き上がる。
両者、向き合って座る体勢となる。
どちらからともなく唇を重ね、それと、同時に突き上げるように腰の動きを再開する。
「おくに…かんじる…」
自分の1番を奥がノックされていることを唇を離して伝える。
太くもないに強く感じる腕に抱きしめれ、体も心も温かくなる。
胸に押し付けられるフェイトの乳房やすぐに近くにフェイトの顔があるのは良いが、直接的
な快感はいまいち足りない。
「フェイト、後ろ向いて」
クロノに言われるままに後ろを向き、犬のように四つん這いになる。
覆いかぶさって、ゆっくりと挿入していく。
背中を真っ直ぐ舌で舐めると、フェイトの体が震えた。
全部、入ったのを確認して、ゆっくりと抜いていき、亀頭が見えたのを確認して、再び、奥
へ進めていく。
「クロノぉ、もっと…」
激しさを求める懇願に興奮が更に高まり、ペースも上がる。
柔らかなヒップとやがて弾け合うようになり音が響く。
フェイトの右腕を掴んで、上体を反らせると、一段と締まってくる。
「あぁぁ、ひっ、もち…きもち…」
左腕から力が抜け、体を支えることが出来なくなり、ベッドに這う。
クロノは右腕を離し、綺麗なヒップを跡が付くくらいに握る。
体勢を整え、腰の動きを加速させていく。
「ク…ロ…ノっ、はぁん」
肉が弾け合う音に紛れ、フェイトが垂らす液を自分が掻き回す音が聞こえる。
腕を回してクリトリスを攻めようかとも思ったが、随分と加速した動きに、そんなことをす
る余裕などなかった。
「フェ、イト…」
無意識の内に名前を呼ぶ。
後姿だが、快楽に身を委ねる彼女の姿は美しかった。
「フェイト、綺麗だ…」
囁いてみるが、当然聞こえない。
初めて、フェイトと体を重ねた時は、エイミィと2人の子供への申し訳ない気持ちで、こん
なことを言う余裕などなかったが、慣れとは恐ろしいものだ。
「うっ」
また一段と強く締め付けられる。
「クロノ…もう…イキ…」
3度目の、最も激しいであろう頂点への誘いに身を任せていく。
「僕も、イクから…フェイトの中で…」
荒々しい呼吸の中で呟くと、昇っていく。
「イ、ク…ロノ…」
口を半開きにしながら、ダラダラと垂れる涎を止めることも出来ず、金色の髪を、2つ乳房
を震わせ、喘ぐ。
「いくよ…フェイト…フェイトの中に」
唇を噛み締めながら、囁き、出来る限りの力で振り抜く。
「もう…イク…きて、クロノぉ!きてぇ!あ、あぁああぁあ!!」
白い背中が反り返る。
絶叫と共に舌が出て、体が痺れて、自由を失う。
頭の中で真っ白に染まって、何も考えることが出来ない。
「出す、よ…くっ!」
絶頂に達した時のフェイトは、何より美しく甘い。
その姿を瞳に焼き付け、クロノは、フェイトの中に自分の全てを解き放つ。
意識が飛び、ぐったりと倒れ込んだフェイトに注ぎ込み、体を震わせる。
まるで吸い取るかのように動くフェイトの中。
ピクピクと痙攣するフェイトを見ながら、最後の感覚を1人で存分に味わう。
全てを出し終え、抜くと、蓋が取れたフェイトから、ドロリと自分が出したものが出てくる。
クロノも力が抜けて、なんとかフェイトを避けてベッドに倒れ込んだ。


「ん…」
差し込んだ陽の光に目が覚める。
昨日、あれほど愛し合った彼の姿は、もう無かった。
寂しいが、それもそうだと納得して、背筋を伸ばす。
結局、昨日はクロノを口説き落として4回交わった。
そのせいか体が怠い。
髪をかきあげると違和感を感じた。
その部分を指で確かめると、固まっていることに気付いた。
少し考えて、思い出した。
3回目だったか、顔にかけられたのが、髪に着いたのだろう。
シャワーを浴びようと立ち上がり、周りを見渡す。
クロノとの逢瀬の為だけに借りた1DK部屋だが、やけに広く感じた。
溜息を吐いた時、テーブルの上に手紙が置いてるあるのに気付いた。
『僕は、先に家に戻るけど、君は午後出だからゆっくりしておくといい。キッチンに食事を
作って置いた。美味くはないかもしれないが、気が向いたら温めて食べてくれ。それじゃあ
、また    クロノ』
その手紙を読んで、キッチンに向かう。
用意されていたのは、良くある和食。
ただ、ミッドチルダで食べることはあまりない。
ふと、床に小さな何かが落ちているのに気付いた。
手で拾い上げて、絆創膏の紙だと気付く。
エイミィに聞かれたらなんと答えるのだろうか。
クロノの指に巻かれている絆創膏を想像し、苦笑しながら、浴室へ向かった。


あれから2ヵ月半。
周りが察することもなく、管理局では、同じ執務官として、家庭
では、義理の兄妹として完璧に振る舞っていた。
この間の逢瀬の回数は、僅か4回。
普通ならば少な過ぎることにヤキモキするだろう。
フェイトだって、そうだった。
だが、耐えるしかなかった。
自分とクロノとの逢瀬は、そういうものなのだ。

「フェイト執務官、大丈夫ですか?」
「え?」
資料をある程度、纏めたところで補佐であるティアナに掛けられた言葉に疑問符が浮かぶ。
なのはに「頑張り過ぎ」と注意すると、周りが「フェイトも」と注意するような性格だった
が、最近は、大きな事件も無く、ある程度余裕もある。
大丈夫と聞かれるようなことはないと思う。
「どうしたの?急に」
そう聞き返す。
「え?あの、今日くらいじゃありませんでしたか?…」
周りを気にして、言い難そうに返したティアナ。
「今日くらい?」
やっぱり分からないと首を傾げるフェイトに、今度は逆に疑問符を浮かべる。
「…来てないんですか?…生理」
ティアナが、何を心配しているか漸く気付き、目を大きく開いた。

つづく


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目次:2人の執務官
著者:33スレ473

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