[343]ある槍騎士の苦難の話<sage>2007/06/19(火) 03:50:52 ID:X4VSrXYQ
[344]ある槍騎士の苦難の話<sage>2007/06/19(火) 03:52:12 ID:X4VSrXYQ
[345]ある槍騎士の苦難の話<sage>2007/06/19(火) 03:53:55 ID:X4VSrXYQ

僕は悩んでいた。
フェイトさん、キャロ、シグナム副隊長。
毎日毎日繰り返されるこの三人の激闘に。

朝起きたらベッドに誰か入ってるのは日常茶飯事。
いい加減危機感を感じたので扉に鍵をつけたのだが
全くの無駄だった。
キャロは転移魔法で僕を自分のベッドに召喚するわ
フェイトさんは問答無用で扉を切断するわ。
特にフェイトさん。何で裸なんですか。

訓練は苛烈だ。主に僕の訓練相手争いが。
そのまま模擬戦に発展する事もしばしば。
うわぁ、シュツルムファルケンの殺傷設定ってビル貫通しても全然勢いが落ちないんだ。
えっとフェイトさん。たかが模擬戦で限定解除申請するのはどうでしょうか?
クロノ提督も怒って
「バラすよ?」
あ、いきなり頷いた。何握られてんですか提督。
ちなみにキャロは開始早々に吹き飛ばされたので今僕が介抱している。
「計算通り……!!!」
何か聞こえたがキャロは気絶してる筈だ。気のせいだろう。

訓練後に一人で風呂にでも入ろうものなら
確実に誰かが乱入してくる。今日はシグナムさんだ。
ここ男風呂ですよ?
「まぁ気にするな。同じ分隊同士裸のつきあいも悪くないだろう」
いや…そうじゃなくて。あ、…右手から血が滴っているんですけどどうされたんですか?
「いや、風呂前で不届きな輩を見つけたのでな?
 顔面に手加減無しの拳をくれてやったら逃げていった。
 ……もしかして…私の怪我じゃないかと心配してくれたのか?」
乙女らしく頬に両手をあていやんいやんとするシグナム副隊長は
確かに可愛かったけど右手にこびりついた血が全てを忘れさせてくれた。
次の日あったフェイトさんとキャロが
顔面に青あざ作ってたんだけど理由は深く考えない事にする。

いい加減耐えかねたのでヴァイスさんに相談した。
「死ね」
グリフィスさんにも相談した。
「くたばれ」
フェレットにも相談した。
「何で名前がフェレットなんだよ!?」
参考になりそうにないので帰った。
「ちょ!ま」

ザフィーラが話しかけてきた。
アルフというしっかりした彼女がいる人は言う事が違う。
「エリオ。辛いだろうが男には誰か一人を選ばねばならん時もある」
この前ゴールデンレトリバーのミルクちゃんに
いや、駄目!外でなんて!皆見てる!ぐへへへでも興奮してるんだろう?
と白昼堂々野外プレイを強要してた青い駄犬がいたけど。
「…いや、あれはその…」
ドッグフード片手にお腹をすかせた子犬の柴犬に
体を強要していた青い子犬なんてのもいたなぁ。
「スンマセン!生意気言いましたぁ!後生ですからぁアルフにだけはぁ!」
それよりもまずは後ろのミルクちゃんとシンディと(中略)とミケちゃんへの弁解が先なんじゃ?

はやて部隊長に呼び出された。
「エリオ君、君が悪いわけやないんやけどええ加減なんとかしてもらえんかなぁ?」
そうだ。全くもってその通りだ。
このままでは女性恐怖症になって男に走りかねない。
………パッと思いついた相手が何故かテレビで見た中将だった。
うん、これは無い。僕はまだノーマルだ。
でもこのままじゃまずい。

僕は三人を呼び出した。
「あの!僕はまだ恋愛とか全然解んなくて!
 でもフェイトさんやシグナムさんやキャロがお互いに嫌いあってるのは悲しいんです!
 僕に出来る事なら何でもしますから!
 仲直りしてもらえませんか!?」
涙ながらの大絶叫。それにしても何でベルカ式の魔法には
涙を自由に流す魔法とかあるんだろうか。
三人が目に涙をにじませている。僕の言葉に感動しているらしい。
今更ながら凄い罪悪感が僕を襲った。
でも男の涙も武器になるって事は今後の為にも覚えておこう。
その後の三人の和解と交渉の話し合いは
次の日の朝まで続いた。あぁ、朝日が眩しいなぁ!


で、何故かこのような事態になっている。
「…ん、エリオ君…気持ちいい?」
確かに気持ちいい。キャロが僕の股間に顔を埋めている。
でも質問に答えようにも口に猿轡がかまされていて喋れない。
勿論両手は手錠をはめられて更にベッドの足に繋がれている。
確かに逃げ出そうとしたのは悪かったけどこの扱いはないんじゃないかな?
扉を開けて入ってくる人物が二人。
フェイトさんとシグナムさんだ。
「こ〜ら、キャロ!抜け駆けは駄目って言ったでしょ?」
「まぁいいではないか。待ちきれなかったのだろう」
どうも三人の間で次のように協定が結ばれたらしい。
月曜日はキャロ、水曜日はフェイトさん、金曜日はシグナムさんが
僕を独占していいとの事。
さらにもうひとつのルール。
日曜日は皆でおいしく僕をいただく、だそうだ。

僕は悩んでいる。
フェイトさん、キャロ、シグナム副隊長。
毎週毎週繰り返されるこの三人の共艶に。


著者:一階の名無し

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