220 名前:二つの未来 26 ◆6BmcNJgox2 [sage] 投稿日:2008/08/14(木) 21:06:45 ID:3PaSSoVb
221 名前:二つの未来 27 ◆6BmcNJgox2 [sage] 投稿日:2008/08/14(木) 21:07:52 ID:3PaSSoVb
222 名前:二つの未来 28 ◆6BmcNJgox2 [sage] 投稿日:2008/08/14(木) 21:09:11 ID:3PaSSoVb
223 名前:二つの未来 29 ◆6BmcNJgox2 [sage] 投稿日:2008/08/14(木) 21:10:22 ID:3PaSSoVb
224 名前:二つの未来 30 ◆6BmcNJgox2 [sage] 投稿日:2008/08/14(木) 21:11:30 ID:3PaSSoVb
225 名前:二つの未来 31 ◆6BmcNJgox2 [sage] 投稿日:2008/08/14(木) 21:12:32 ID:3PaSSoVb

帰ってきたジェイル=スカリエッティ。彼の放った恐るべき改造人間の為に
ティアナ・スバル・エリオ・キャロの四人は早くも意識不明の重体(別の意味で)にされてしまった。
彼が帰ってきた事実は管理局にとっても一大事であり、緊急会議が開かれる。
議題は『帰ってきたジェイル=スカリエッティ対策会議』
それに伴い、かつてジェイル=スカリエッティと行動を共にしていた戦闘機人ナンバーズの中から
ウーノとクアットロの二名が軌道拘置所から一時的に出され、会議に出席する事になった。

スカリエッティが未だなのはの事を諦めていなかったとすれば、なのはと結婚した夫のユーノと
二人の息子ナーノに絶対逆恨みして攻撃を仕掛けてくるはず。実際ナーノはスカリエッティが
放ったとされる恐るべき怪人に105円をカツアゲされると言う事があった。だからこそ、
直接事件を担当するなのはやフェイト達のみならず、ユーノとナーノの二人も会議に参加する事になった。

「それでは…早速『帰ってきたジェイル=スカリエッティ対策会議』を開くワケだけど…。
どうして態々『帰ってきた』って付けなきゃならないかな? 何かどっかの光の巨人みたいじゃない…。
それとも何? 『帰ってきたぞ 帰ってきたぞ スカリエッティ♪』って何処かの帰ってきた
特撮ヒーローのOPみたいな感じで歌って欲しいわけ?」

早速なのはの口から飛び出した言葉に会議室中が気まずい雰囲気になるが…
その空気を悟ったなのはは気を取り直し、共に会議に参加していたウーノへ話しかけた。

「ま…まあこの件に関しては置いといて…ウーノさん? ジェイル=スカリエッティの
パートナーであった貴女がどうして私達に協力する気になったか…それを聞かせて下さい。
彼と共に行く気は無かったのですか?」

なのはの言いたい事はもっともな事である。彼女の言った通り、ウーノはナンバーズの長女にして
スカリエッティのパートナーとして公私共に彼を支えた存在。なのに何故なのは達に協力するのか
解せない所があったが…

「はい。貴女の言う通り…今も私はドクターと共に行きたいと思っています。もっとも…行ける物ならの
話ですが…。残念ながら、今のドクターは私の事を受け入れてはくれないでしょう。この数年間、
私達を助ける事は愚か、連絡さえ入れていなかった事がその証拠です。そして何よりも…。」

ウーノはなのはを指差し、睨み付けながら続けた。

「なのはさん…本来敵である貴女に求婚してしまった程ですから…もう私達の事等眼中に無いはずです。」
「…………………!」

ウーノに睨み付けられ、流石のなのはも思わず固まりそうになるが…その後でウーノは
机を物凄い音を立てて殴り付けた。

「だから私はドクターが許せないのです!! 長年連れ添った…私と言う者がありながら
他の女に現を抜かしたドクターが許せないのです!! ドクターの妻は私!! ドクターにとっての
一番はナンバーズ長女にしてドクターと共に苦楽を共にして来たこのウーノ以外には有り得ません!!
なのに…なのにどうして…どうしてこんなつまらない女なんかを…。」
「…………………。」

ウーノが何故なのはを睨んだのか…それが何故なのかが分かった。
彼女はスカリエッティを愛している。だが、スカリエッティが愛している女性はなのは。
だからこそウーノはなのはに嫉妬し、憎しみに近い感情を抱いていた。同時にウーノを捨て、
なのはを愛する様になったスカリエッティに対しても同じ様に憎んでいたのだ。

「数年前…ドクターがなのはさん…貴女へアプローチをかけていると知った時は絶望する思いでした。
それでもし貴女がドクターと結婚していたら…私はショックで二度と立ち直れなかったでしょう。
さらに貴女がドクターの子供を産もうものならば…私は精神を崩壊させ、嫉妬に狂う悪魔と化し、
気合で軌道拘置所を脱獄すると共に貴女とドクターと子供を三人まとめて殺していたと思います。
ですが…貴女はドクターの申し出を受けなかった。こちらにいらっしゃる無限書庫司書長のユーノさんと
共に生きる道を選び…そちらの賢そうな子供…ナーノ君を産みました。だからこそ…私は貴女を
応援したいのです。つまり…利害が一致したと言う事ですね。ここでドクターを抑える事が出来れば、
なのはさんは旦那さんやお子さんと再び幸せな暮らしをする事が出来ますし、私もドクターと
寄りを戻す事が出来る。実に一石二鳥では無いですか?」
「……………。」

先程とは打って変わって優しく微笑むウーノになのはは黙り込まざるを得ないが…
一応協力してくれると言う事は分かった。だが問題はまだ残っている。それはもう一人…
戦闘機人ナンバーズの四女であるクアットロである。何しろ『嫌な女ミッド1』の名を
欲しいままにする女である。そんな彼女がまともに協力してくれるか分からないし、
この会議場でもどの様な事を言うか分かった物では無かった。その予想の通り…

「お言葉ですが〜私は貴女がドクターと結婚してあげてた方が良かったと思いますよ〜。」
「!?」

案の定、早速クアットロは嫌な女ぶりを発揮していた。既に予想出来ていた事であるとは言え、
実際言われると凄い腹が立つ。

「だって〜そうじゃありませんか〜。なのはさんは辺境の田舎世界出身で〜何処の馬の骨とも
分からなくて〜何の改造処置も受けてないただの自然のままの人間のくせに〜
私達ナンバーズは愚か古代ベルカの聖王様さえ屠り去ったではありませんか〜?
ただの人間のくせに〜! 貴女自身が自分をどう考えているかは分かりませんが〜
少なくとも貴女は自分自身が考えている以上に凄い人だと思いますよ〜。」
「褒めてくれてるんだろうけど…凄い腹が立つのは何故だろう。」

一応クアットロはなのはの実力を高く評価してくれているのだろうが…
言い口が一々嫌味っぽい為、聞いてて凄く腹が立った。

「なのはさん? 貴女は間違い無く今と言う時代において他に並び立つ者の存在しない
最高にして最強の魔導師だと思いますよ〜。だから〜貴女はドクターのお嫁さんになるべき
だったんですよ〜。だってそうじゃありませんか? 今と言う時代において最高の天才科学者である
ドクターと〜最高の魔導師である貴女〜。最高にお似合いのカップルじゃありませんか〜!」
「…………………。」

会議室にいる誰もが腹を立て、クアットロを殴りたい気持ちを我慢している中、
彼女は調子に乗ってさらに続けて行く。

「遺伝子操作と言う神をも恐れぬ悪魔の研究をも容易くやってのけるドクターと〜
管理局の白い悪魔と言われるなのはさ〜ん。悪魔同士お似合いのカップル〜!
もし二人が結婚して〜! バコバコとSEXも沢山しちゃったりして〜!
なのはさんがドクターの子供産んで〜! 二人にしっかり育てて貰ったら〜!
その子は一体どんな凄い子に育っていたでしょうか〜? きっとドクター譲りの優秀な頭脳や
科学技術と〜なのはさん譲りの強力な魔法の両方を使いこなす〜限り無く究極に近い
人間になっていたに違いありませんわ〜! もう想像するだけで濡れてきちゃう〜!」

と、満悦そうな表情で語っていたクアットロだが、直後にユーノを指差す。

「だと言うのに〜こ〜んなしょーもない女顔の優男と結婚しちゃって〜勿体無いったらありゃしな〜い!
これじゃあなのはさんの優秀な遺伝子が〜この男のクズ遺伝子に食い潰されて意味がな〜い!」
「ユーノ君はクズなんかじゃない!!」

これは流石に黙ってはおれぬとなのはも反論するが、クアットロは表情一つ変えない。

「あら〜? そうなんですか〜? 私にはその男がドクターより優秀だとは思えないのですが〜。
男の癖に女みたいな顔して〜見るからに弱っちそうで〜。」

続けてクアットロはナーノの方を指差す。

「現にこっちのなのはさんのお子さん…ナーノ君って言うんですって〜? その子なんか
明らかにお父さんに似て弱そうじゃありませんか〜? これじゃあなのはさんが可愛そうですわ〜。
せっかくお腹を痛めて一生懸命産んであげた子供が〜なのはさんの血を一切受け継がない
こんな出来の悪いクソガキで〜本当に勿体無いったらありゃしな〜い!」
「ナーノは出来の悪いワケでも…クソガキでもないよ!!」

なのははナーノを抱き締めながら必死に否定する。もはや彼女は泣きそうだった。
自分を馬鹿にするのは許せても…愛する夫と子供を馬鹿にするのは許せなかったのだ。

「それはひょっとしてギャグでおっしゃってるのですか〜? なのはさ〜ん?
本当はその子の事…鬱陶しいとか思ってたりしないんですか〜? だって〜見るからに
弱っちそうで〜頭悪そうで〜、学校とかでもイジメの対象になってたりするんじゃないんですか〜?」
「そんな事無いよー!! 僕は苛められてなんか無いもん!!」

今度はナーノが否定した。しかし、それをクアットロはそれを逆に面白がる。

「あらら〜そうやってムキになってるって事は〜図星って事なんですね〜?」
「違うもん! 本当に苛められてないもん!」
「そうだよ! ナーノの言う通り…そんな話は聞いた事無いよ!」

目から涙を流しながら否定するナーノをなのはは必死に抱き締め、共に反論する。
しかし、クアットロは笑う事を止めないのだ。

「それが本当かどうか〜怪しい所ですわね〜。近頃の教師はイジメを見てみぬ振りをすると良いますし〜、
学校そのものがイジメのあった事を秘密にしたりしますからね〜。それにむしろイジメられた方が
悪いって事にする風潮もある見たいですし〜。」
「くぅぅぅぅぅ……。」

悔しかった。皆はクアットロが嫌らしくて憎らしかった。しかし、皆がそうやって
クアットロを憎めば憎む程、彼女は逆に面白がるのだ。

「そう考えたら〜絶対なのはさんはドクターと結婚した方が良かったのは当然じゃありませんか〜?
こんな短小で早漏そうな男なんかより〜ドクターとSEXする方がなのはさんも絶対気持ち良いはずですし〜、
あんな弱っちそうなクソガキなんかよりずっとず〜っと優秀な赤ちゃんを産めたはずです事よ〜!
優秀な赤ちゃんを沢山沢山〜産んで〜パパの科学と〜ママの魔法で英才教育施せば〜忽ちあらゆる世界に
並び立つ者の無い最高の子供達に育つに違いありませ〜ん! それならきっと老後も安心〜!
さあ今からでも遅くはありませんよ〜。こんなしょーもない男とはさっさと離婚して〜
弱っちそうなクソガキも捨てて〜、ドクターと再婚しちゃいましょう〜! ドクターと
沢山SEXして〜優秀な赤ちゃん沢山産んであげましょう〜! って痛ぁ!!」

話の途中で、ウーノがクアットロの脳天を思い切り殴り付けていた。

「そろそろ調子に乗るのは止めておきなさい。貴女の言う事は私に対しての挑戦でもあるのですよ?」
「う…ウーノお姉様〜…。」

クアットロの言う事はウーノにとっても腹立たしい物であった様だ。
とりあえずウーノのおかげでクアットロを止められたかに思えたが…

「お言葉ですがお姉様〜、無礼を承知で言わせて頂きますわ。」
「何ですって?」

クアットロもクアットロで、例え相手がウーノであっても引けない
どうしても言いたい事があるらしく、頭を押さえながらも続け出した。

「なのはさんがドクターのお嫁さんになれば〜流石のドクターだって忽ち尻に敷かれるのは
目に見えてますわ〜。つまり〜、なのはさんの目の黒い内はドクターも迂闊に悪さは出来な〜い!
これすなわち世界の平和〜! ですが〜、なのはさんはドクターと結婚しませんでした〜。
おかげでドクターの悪さを止める者がおらず〜、世界の平和が脅かされつつありま〜す!
違いますか〜?」
「………………。」

皆は何も言えなかった。確かにクアットロの言う事は腹の立つ事だが…
考え様によっては正論でもあったからだ。そして、会議はウヤムヤの内に
一時ここで終了するのだが…その後でナーノは泣きながらなのはへ訪ねた。

「ねぇお母さん…お父さんはしょーもない男なんかじゃないよね? 僕の事も鬱陶しいって
思ってないよね? ねぇ? ねぇ? お願いだからお父さんと僕の事捨てないで!
そのどくたーって人の所に行ったりしないで?」
「何処にも行かないよ。それにユーノ君はしょーもない男なんかじゃない…。
むしろ私にとってはユーノ君こそ世界に並び立つ者の無い最高の男の人だし…
ナーノだって鬱陶しくなんか無い。二人とも…私にとってはどんな金銀財宝や
ロストロギアにだって勝る最高の宝物なんだよ…。」
「う…うああああああん!」

なのははナーノを優しく抱き締め、ナーノはなのはの胸の中で泣いた。

「所でお母さん…あのメガネの意地悪なお姉ちゃんが言ってたせっくすって何なの?」
「え!?」

突然話を変えて来たナーノになのはの顔は赤くなった。これは非常に気まずい。
子供に聞かれたくない質問ナンバー1な事をされてしまったのだ。

「あのメガネのお姉ちゃんはそのせっくすって事をすると赤ちゃんが出来るって言ってたけど…
赤ちゃんはコウノトリさんが運んで来るんじゃなかったの?」
「あ…そ…それは…その…。」

なのはは気まずい顔ながら、ナーノの両肩に手を当てて…言った。

「ナーノも大人になれば分かるからね…ね…。」

それから数日後…クアットロはなのはとユーノに内緒でナーノを部屋へ連れ込んでいた。

「意地悪なメガネのお姉ちゃん止めてよ〜! 離してよ〜! 一体何をするの〜?」
「うふふ〜。ナーノく〜ん? お姉さんが面白い事やってあげますからね〜?」

クアットロはナーノのズボンのベルトを外し、ゆっくりと脱がして行く。
彼女はナーノの童貞を奪うつもりであった。会議の時は散々ナーノの事を出来の悪いクソガキと
馬鹿にしていた彼女だが…何だかんだで可愛らしいとも思う様になっており、
その上さらになのはとユーノに対する嫌がらせにもなると考えていたのだ。

「さ〜ナーノ君の可愛らしいオチンチンを見せてちょうだ……ウギャァァァァァァ!!」

クアットロがナーノの穿いていた真っ白なブリーフを下ろした直後、
彼女らしからぬ下品な叫び声を上げてしまった。何故ならば…

「なななななな…何でぇ!? 貴方もうオチンチン…ズルムケじゃない!!」

ナーノの一物は父ユーノに似て、その可愛らしい顔からは想像も出来ない位大きいが
クアットロが驚いた点はそこでは無い。ナーノはまだ幼いのだから、その一物には
可愛らしい皮が被せられているはずである。だが…実際は違った。
ナーノの一物は…ズルムケになっていたのだ!!

「な…ナーノ君!? これ…一体…どうしてこんなズルムケにぃ!?」

クアットロは戸惑いながら問い掛けると、ナーノは泣きながら話し始めた。

「う…うぁ…一ヶ月位前に…エリオお兄ちゃんが僕のオチンチンの皮の中に舌を
突っ込んで…僕…無理矢理ズルムケにされちゃったの〜…うわ〜ん!」
「エリオって…あの赤髪の子…ええ!?」

クアットロはエリオの事を思い出し、さらに愕然とした。エリオは男なのだ。
つまり…ナーノは男のエリオにフェラチオをやられ、ズルムケにされてしまったのだ。
それは流石のクアットロも驚愕せざるを得ない。

「ナーノ君? その事…パパとママはご存知なのかな〜?」
「ううん? 知らないよ。だってエリオお兄ちゃんが凄く怖い顔で秘密にしろって言ったんだ。
エリオお兄ちゃんだけじゃないよ。ヴァイスおじちゃんは玩具の鉄砲で僕のお尻を狙って
『君のおケツにズギュン!』とか言ったりするし…クロノおじちゃんとカレルお兄ちゃんは
二人一緒になって僕の乳首を嘗め回したりするし…アコースおじさんは寝てる僕に
良く夜這いをかけに来るし…グリフィスおじさんは物差しとかメジャーとか持って来て
僕のお尻のサイズとか測りだしたり、角度や肉の柔らかさを計算したりするし…
ザフィーラおじちゃんなんか、態々可愛らしい子犬に変身して僕を油断させておいて
いきなり僕のオチンチンをペロペロ嘗め回したりするんだー! どうしてみんな僕の回りの
大人は皆そんな事するの!? 学校にはそんな事する人いないのに! うわぁぁぁぁぁぁん!!」
「………………。」

クアットロは何も言えなかった。ナーノはまだ幼いと言うのに…クアットロが
想像している以上に壮絶な人生を歩んでいる様子だ。そして、会議の時に
彼が頑なにイジメを否定していた理由が分かった。恐らく学校でも彼はイジメの対象に
なっているだろうが…それよりも周囲にいる父親以外の大人にやられる性的悪戯の方が
遥かにえげつない為、学校でやられている事をイジメと認識しないのだ。そう思うと…
クアットロはナーノが可愛そうになって来た。いくら『嫌な女ミッド1』の名を
欲しいままにする彼女も決して純粋な悪人では無い。ほんの少しだけ…良心が残っていたのだ。
そしてクアットロは気まずい表情でナーノのパンツとズボンを優しく履かせてあげた。

「ナーノ君…色々辛い事もあると思うけど〜負けちゃダメよ…。」

クアットロはナーノの頭を撫で…ナーノの事を少しだけ応援しようと思った。

                      つづく


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目次:二つの未来
著者:◆6BmcNJgox2

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