80 名前:小さな町の小さな診療所 クリニック・F[sage] 投稿日:2008/06/30(月) 00:53:19 ID:k/bizRM+
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87 名前:小さな町の小さな診療所 クリニック・F[sage] 投稿日:2008/06/30(月) 01:01:02 ID:k/bizRM+

 静かな家の中で、シャワーを浴びる水音だけが響き渡っていた。
 ウーノは今、一人ダブルベッドの中で布団にくるまっている。
 それだけなら特筆すべきことではないが、問題はその布団の中にある。

「落ち着かない……なんかスースーしますし……」



○ 小さな町の小さな診療所 クリニック・F ○



 身につけている物は何も無し。布団の生地がそのまま彼女の肌に触れていた。
 ウーノはしばし微睡みに身を任せ、どうしてこんな事になったのかと思案する。
 そうだ、あの時彼に恥を掻かせたくない一心で、自分の体を代償にして禁忌とも言える方法を試したのだった。
 全てが自分のせいで、全てが自分の責任で、もはや言い逃れや誤魔化しなど効くはずもない。
 ジェイルという男は一度言い出したら止まることを知らないと言うことを、ミッドチルダで起こした様々な事件(彼が言うところには実験らしいが)から身をもって知っている。
 そして、事件だけでなく夜の方でも言い出したら止まらないという法則も既に身をもって知っている。自分は今晩あの人に完膚無きまでに征服され尽くされる、辱められ続ける。
 ふと、痒みを憶えて太ももの付け根の辺り、つまり股の部分を手で触ってみると、ほんのりとだが手に水分が付着していた。
 これはどういう事なのか。そうだ、この液体は以前に彼と行為を行ったとき、前戯と称して自分の秘所を執拗に攻められたときのものに似ている。


 ということは、自分はその時のことを思い出して、そしてそれを望んでいる。そういうことになる。
 確かにその時は体の内から上り詰めるような気がして言葉では言い表せないような不思議な気持ちになったのは事実だ。
 だがそれを私は自分から望んでいるというのであろうか。いや、まてまて。
 第一あれは私が言い出したことではあるがそれは仕方がないことであったし、あの状況の中で彼の自尊心を傷つずに事を運ぶにはどうしたらいいかと考えたとき、それは最善の選択だったのだ。
 だから決して私が自分でその……行為自体を望んだわけではないし、それを愉しんでいるなんてことが有るはずもない。そうだ、有るはずもない。
 いや、でもそうするとあの時どうにも我慢が出来なくなって自分で自分を弄ってしまったときの説明が付かない。
 あの時の感覚は今も必死に忘れようとしているが、一向に忘れられていないというのは私にとってあまり気持ちの良いことではない。
 自分はあの人の捌け口でしかないはずなのに、それだけが私の存在意義なはずなのに、自分だけが行為に溺れるとは。
 彼女は声を噛みしめながら洗濯するはずの彼のトランクスを片手に、だらしなく息を切らせていたときのことを思い出していた。

「どんなことを考えていると深刻そうな表情をしたまま顔を真っ赤に出来るんだい?」
「どどどどどドクター!?」

 いつの間にシャワーから出たのだろうか。というのがウーノの頭中であるが、ジェイルにとっては”無限の欲望”の発動中ではあるが、いつものようにシャワーを浴びて寝室に戻ってきただけなのだが。
 ジェイルは単にウーノのよく分からない表情を興味本位で聞いてみただけなのだが、思いの外大きな反応があり、驚きの度合いではウーノもジェイルもあまり変わらなかった。

「いや、これはですね、その……」
「……ほう」


 思わず起きあがって布団で赤くなった顔を半分隠すウーノ。その反応で、ジェイルは何かを悟った。

「つまり、だ」
「ど、ドクター? きゃあ!!」

 ゆっくりとウーノの寝ころぶベッドに近づいたかと思うと、残像を残すほどの素早い動作で彼女に掛かっているベッドを引きはがして部屋の隅へと乱暴に投げ捨てる。
 甲高い悲鳴と共に顕わになった彼女の裸体は誰が見ても綺麗だと形容するであろうほどに美しく、真っ赤になった顔と相まって本来なら衝動を抑えられないはずのジェイルが一瞬息を呑んでしまうのも、毎度お馴染みのことである。
 彼女の知的なイメージを増幅させる長い髪を後ろに流し、体は冷や汗でも掻いていたのだろうか、しっとりと湿り気を帯びている。
 その中で一点、他の場所よりも若干だが水気を多く纏っている部分があることに、ジェイルは予想通りだと言ったように意地悪くほくそ笑む。

「期待しているんだろう?」
「そ、そんなこと……」

 そう言って首を振るウーノだが、ジェイルの言うように一部分だけが雨が降ったかのように湿っていた。布団には染みも見える。

「今夜は長くなりそうだ」

 ウーノはおもむろにジェイルが呟くその言葉と、ギラギラとした目で自分の裸体を見つめるその金色の視線を感じると、また自分の秘部が熱くなるのを感じた。
 部屋に設けられた小さな窓から、少しばかり欠けた丸い月が二人の様子をのぞき見るかのように、二人の部屋に光を差し込んでいる。
 ジェイルはゆっくりと寝そべっているウーノに近づき、足下へと顔を寄せ、そして脹ら脛から膝、そして太ももへと、徐々に上へ上へと舌で彼女を撫で続ける。




「っぁ……っふ……」

 細かく吐かれていただけの彼女の息が、徐々に粗く忙しないものへと変わっていく。
 ジェイルにも確認できるほどに、それが声から喘ぎ声に変わる瞬間はすぐにやってきた。その間も、ジェイルは愛撫を続けることを忘れない。

「はふっ……ぅっ…………ふぁっ」

 やがて、二本の指がウーノの秘部を割りながら差し込まれ、それがゆっくりと上下し、ぐちゅちゅと卑猥な音を立てる。
 ジェイルの顔が期待の表れか、喜々とした表情で体と直角に反り立ったウーノの乳房の片方に吸い付いている。
 ウーノは苦しそうな顔をしながらも頬は上気し、待ち望んでいた物を手に入れたときのような、そんな表情を浮かべていた。

「ああっ……ど、ドクター……」

 ウーノの口から粗く息が吐かれたびにジェイルは責めを微弱なものにし、果てる寸前で止めるように胸と股の両方を延々と責め続ける。
 そんな彼女の秘部からは止めどなく愛液が流れ出し、純白のシーツに粘々とした透明の染みを作り、彼女の体が否応なしに反応し続けていることが伺えた。
 無限に続くかのようなその責めにウーノは耐えられず、なおも粗く息を吐き、涎を垂れ流しながら、まさしく懇願するかのようなとろけきった目でジェイルを見つめる。

「はあっ……ドクター! ドクター! ……んんっ……はや、く……あふぁっ」
「だったら自分でどうにかしたまえ。 ん?」



 ウーノが乱れるそのベッドに腰掛け挑戦的な目をウーノへと放つジェイルであったが、ウーノ羞恥心などお構いなしだというように腰掛けたジェイルにベッドから降りて這いずり寄り、自らの顔を彼の顔へと近づけた。
 ジジジ、という音と共にウーノが口で銜えたズボンのジッパーが下ろされ、パンツという緩衝剤など気にしないというふうに限界まで天井を向いて反り立っている彼の男根を口で器用に顕わにさせる。
 口に入れるのがやっとという反則的大きさの男根を、顔を赤くしてさも愛おしそうに微笑みながら掴んで擦り、そして髪をかき上げるとまるでご馳走を頬張る子どものように、口へとその凶悪なモノを導き入れる。
 まもなくウーノによる上下運動開始され、じゅぼじゅぼと粘性の高い音を奏で始め、ウーノの顔が羞恥に染まり、ジェイルの顔が苦悶に変わる。

「……ろう、れすか?」
「……いいよ、ウーノ」

 鍛え抜かれた性技によって何度も何度も絶頂へと上り詰めそうになるジェイルだが、そこは現在の主従関係からそう簡単にはいかないと、理性と気合いでそれを止める。
 対するウーノも早く上り詰めて欲しいと、更に速度を上げて口での上下運動を繰り返す。舌と涎が口内で混ざり合い、ジェイルへ途方もない快楽を与え続ける。
 ただウーノは相手に快楽を与えているだけのはずだ。
 それなのにウーノの顔は快楽を感じているかのように、普段のクールな彼女からは想像も出来ないほどに歪んだ笑顔に変えられ、彼に快楽を与えている事実を心底から悦んでいるようだった。
 やがてウーノは、彼はそろそろ限界だと男根のふくらみ具合から判断し、より深い位置、喉近くでの奉仕を始める。
 苦しそうに顔を顰めていたジェイルだったが、ウーノの更なる奉仕によって限界は更に近づき、自身の男根の高鳴り具合からもう我慢の限界だと悟っていた。

「……っ」
「んあっ……んちゅ……」



 今まで苦悶の表情しか浮かべてこなかったジェイルが初めて声を上げて快楽に耐えている。
 その事実をお互いに目で確認する。どんなサインかは、既に明白だった。
 ウーノは先程よりも更に出し入れを激しくさせ、更に奥へと銜え込む。
 それは既に彼女が嗚咽を上げるほどに奥へと突き立てられていたが、彼女は動じることもなく、むしろうっとりとした表情とも見える苦悶の笑顔でそれを受け入れていた。
 ジェイルは今まで宙に浮かせていた自分の腕をウーノの頭へと伸ばし、来る放出の時に向けてウーノの奉仕を更に激しいものへと変える。
 そして、限界の時が来る。

「っうあっ! い、いくぞ!!」
「んんっ!!」

 弾けるその瞬間、ジェイルはウーノの頭を自分の方へと押さえつけ、剛直をウーノの喉奥へそのまま捻じ込む。
 焼けるような喉の熱さに吐いてしまいそうになったウーノだったが、咳き込みはすれどジェイルの吐き出した欲望の固まりを自分の外へと出すことはしなかった。
 ウーノの心の根底にあるものは、まずジェイルを慈しむことが行動指針の第一なのである。だから、彼のもの、ましてや生命に絡んでくるものとあれば吐き出してしまうのはあまりにも勿体ない。
 長い放出が終わりウーノの涎にまみれた自身の剛直を引き抜こうとするが、ウーノの両手が両手をジェイルの腰に巻き付けてそれをさせようとしない。
 彼女は喉奥から口内へと場所を移し、なおも男根を舐め上げ、そしてずちゅっ、ずちゅっ、と卑猥な音を立てながら美味しそうに、そして愛おしそうに、ジェイルの放出しきれなかった残り糟を吸い取っていく。
 その間もこくっ、こくっ、と喉を鳴らしながら自分の涎と彼の精液が混ざった白液が喉を通り、ウーノの体へと満たされていく。
 心底嬉しそうな笑顔で男根をしゃぶるその姿は、誰から見ても妖艶かつ淫らなものであった。


「さて、まだ行けるな?」
「ここで終わり、なはずはありません」

 男根を口から離して自信たっぷりに言った後、誰もを魅了するかのような輝かしい笑顔で首を傾げる。

「ですよね?」

 ジェイルの返答は言うまでもなく、もう決まっていた。

「もちろんだ」

 不敵な笑みを浮かべた彼は当たり前だというように、浅く、頷いた。



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目次:小さな町の小さな診療所 クリニック・F
著者:554

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