復讐鬼・なのは陵辱編��
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nano69_264 2010年08月23日(月) 22:38:52履歴
521 名前：復讐鬼・なのは陵辱編�� [sage] 投稿日：2010/06/26(土) 00:05:41 ID:3Htdllew [2/13]
522 名前：復讐鬼・なのは陵辱編�� [sage] 投稿日：2010/06/26(土) 00:06:32 ID:3Htdllew [3/13]
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530 名前：復讐鬼・なのは陵辱編�� [sage] 投稿日：2010/06/26(土) 00:14:50 ID:3Htdllew [11/13]
531 名前：復讐鬼・なのは陵辱編�� [sage] 投稿日：2010/06/26(土) 00:15:32 ID:3Htdllew [12/13]
「あ、あ、はっ、はっ、はぁっ、ひぁあ！」
やむことのない男の突き上げは、なのはの身体を激しく揺らし続ける。
その揺れに耐えられないとでも言うように、なのはの髪を結っていたリボンが解けていく。
「あ……」
管理局をアースラで出航したときから、なのはのリボンは黒いものに変わっていた。
それは……フェイトと友達になったときに交換したリボン。
友達を絶対に救い出す誓いを込めたそれが、ゆっくりと地面に落ちていく。
「ほう。おろした髪も悪くはないではないか」
その光景はなのはを正義感と誓いという名の下に、雁字搦めに縛り付けていた鎖が解かれていくようだった。
「あっ、あっ、あんっ、ふぁあんっ！ だめ、だめぇ……」
解けた鎖はそれだけではなかった。
なのはの首にレイジングハートを吊るしていた鎖までもが、切れていく。
「あぁ……っ！ レイジング……くぁ、はぁ、あ、っく！」
相棒を呼ぶ声も、相棒を拾い上げようとする手の動きも……。
男の与える快楽で途切れさせられてしまう。
「っ、く、ぁ、ああっ、ひぁ、あっ、だめ……っ！」
魔法使いとしての資質に目覚めてから、どんな死線さえも共にくぐり抜けた相棒がまたも離れていく。
男への抵抗の意思がないことを示すために手放したときとは状況が違う。
それはどれだけ激しく空を飛び回っても、決して切れることのなかった鎖が切れたことは……なのはが男と戦う力の全てを失った証。
「ひぁああっ、あっ、あんっ、あんっ！」
それは戦闘力だけではない。
男に、快楽に……その身一つで抗い続けた力さえも少女はついに失う。
その強さの源を失えば、残されたのは儚ささえも漂わせる１人の美しい少女。
男に与えられた敗北や苦痛、そして快楽は余りに強烈だった。
そして……目の前に広がる仲間達の惨劇は、耐えられるものではなかった。
「ふぁ……っ！ あっ、はっ、はぁあああんっ！！」
男に促されたわけでもなく、なのは自ら腰を動かし、より強烈な快楽をその身に刻み込もうとする。
辛い現実さえも、快楽が押し流してくれることを少女は望んだ。
「やっ、やはぁっ、んっ、くっ、くぅっ、ひゃぅぅっ！
「……mas……」
地面に落ちたレイジングハートは、微かに鈍い光を放ち何かを伝えようとする。
だが……その懸命な姿も声も、受け入れた快楽に夢中になったなのはには届くことはなかった。
そのまま光を失い……多くのひびからそのまま砕けていく。
（なのは……）
目の前でその光景を見たクロノの意識も遠ざかる。
触手も倒れこむ彼を止めることはしなかった。
命の灯が消えていく相手を拘束するのは無意味なことだった。
「あっ！ あっ！ あはぁあああっ！」
大切な仲間の命が消えていこうとする光景さえも……なのはを呼び戻すことはできなかった。
そんななのはに失望したように……。
レイジングハートと、クロノの命の灯火は……揃ってその輝きを失っていった。
（さて。そろそろ終焉のときか……）
それを見届けた男は、なのはの太股を掴み上へと持ち上げる。
「ふぁあああ……ぇ、え……？」
すると、怒張はなのはの膣から引き抜かれ……。
おしっこをさせるために抱えあげられた赤ん坊ような姿勢をとらされてしまう。
「ど、どうして……？」
「なに。お前の望みを叶えてやろうとしただけだ」
「え……？」
自分はこの上に、男に何かを願っただろうか？
突き上げがやみ、ある程度の平静を取り戻していく頭でなのはは考えをめぐらせる。
「やれ」
冷たく、短く。男はそれだけを言い放つ。
何が起こったか、なのはには分からなかった。
ただ、自分を囲んでいた仲間を拘束する魔物がわずかに違う動きをしたことを、多くの戦いを潜り抜けた本能がなのはに告げた。
「え……？」
肌に生暖かい何かを感じたのは、それがなのはの肌を染めてからしばらくしてからだった。
「うそ……うそ……嘘……でしょ？」
魔物の触手の先に拘束されていたはずの、すべての男性のアースラクルーは……原型すら留めないただの肉塊へと姿を変えていた。
速度を増して、なのはを中心として回るたびに……触手から滴り落ちる『何か』が飛び散り、なのはの身体へと降りかかる。
「やだやだやだやだやだ！ やだぁあああああああああああああああああああああああああ！！！！！」
その白い肌が。可憐な顔が、栗色の髪の毛が……真っ赤に染まっていく。
頭で現実を理解すると……遅れて身体も現実を理解する。
「嘘……やだ！ やだ！ ダメ！ こんな……っ！ やめてよ、わたし！ あぅ……あぁあああああああああああああああ！！」
仲間の死……。そして血を肉片をその身に浴びる恐怖。
それさえも快楽に変換し……大きな絶頂を迎えてしまった自分の身体に絶望し、恐怖することで、またやってくる絶頂。
快楽という名の地獄はなのはを無限に拘束し続ける。
「くぁ、もう……ふぁ……あ、あ、ぅ、はぅ……うぁあああああああああ！」
「や、はぁ、はぁあああ！ や、ダメ、あぁああああああああああ！」
続いてなのはに届けられたのは、サラウンドのように全方位から聞こえる嬌声。
絶頂の合間に、鍛えられたなのはの動体視力は皮肉なことに自分の周囲を回る触手の先端を確認できてしまう。
そこには白目をむき、文字通りに快楽に狂わされた女性局員たちの姿があった。
「魔物も本気を出した。間もなく……快楽の限界を越えて、あの者たちも命を落とすであろう」
「やめて！ やめさせて！ 全部わたしが……っ、うけとめ……あぁああああああああああああああ！」
男に懇願しようとするが、その声は新たな絶頂に中断させられてしまう。
「そんなザマであの数の魔物までも受け入れると？ 笑わせるな」
「あ、あ、あ、あ……」
「良かったではないか。もう、誰もお前を見ていないぞ？」
「……っ！」
自分の痴態をこれ以上見ないで欲しい。それはなのはが仲間に繰り返した言葉だった。
男は……またしてもなのはの望まない形でその願いを叶えようとしていた。
「うぁ……なの……ちゃん……ぁ……」
「ごめんなさい……みんな……ぁぅ……あぁ……」
弱々しく消えていく声は、なのはが特に親しくしていたリンディとエイミィの声だった。
それを最後に……周囲からは一切の音が途絶え、魔物も動きを止める。
「やだ……みんな……いかないで……やだよ、こんなの……」
涙で霞む視界で、なのはが見たのは、ごみのように放り出される女性クルー達の姿だった。
なのはは捕らえられた仲間の解放も願っていた。
それも……望まない形で、叶えられたのかもしれない。
死によって、快楽から解放されたリンディやエイミィは、なのはに比べればまだ幸せだったかもしれない。
「ふぁあああああああああああああああああああああ！」
たった一人になってしまった恐怖に、なのははまたも絶頂を迎えてしまう。
太股を抱えあげられた格好のままで潮を噴き上げるなのはを、立ち上がった男はゆっくりと回転させていく。
噴出し続ける潮が……仲間の遺骸にかかっていくのを、なのはは目を閉じることも叶わない強烈な絶頂の中で見せ付けられていた。
「はぁはぁはぁ……」
「さて。残ったのはお前だけだ。１人になり……何を願う？」
ようやく収まった絶頂の波に荒い息をつくなのはに、男は問いかける。
「はぁ……はぁ、あぁ……」
壊れたいと願うも叶わない……意思の強さと、隠されていた快楽を限界以上に享受できる身体が恨めしかった。
息絶えた仲間達以上の快楽を与え続けられながらも、なのはの意識は正常を保っている。
ならば……解放される手段はもう一つしか考えられない。
「殺して……」
手段と過程がどうあれ、男はなのはの約束を結果として守ってきた。
望む結末が訪れるのであれば、もう経緯はどうでもいい。
なのはは、肩越しに振り返り男の目を見て願いを伝える。
「ダメだ」
どんな形であれなのはの願いを叶えてきた男が、ついに首を横に振る。
「まだ……気が済まないの？」
「それは無論だ」
「……っ」
これ以上何を失えば、なのはは男に許されるのだろうか？
復讐は終わりを迎えることはないのだろうか？
「だが、それだけではないぞ？ 死ぬことは手段であって、叶えるべき願いの本質ではない」
「あ……」
その点においては、男は一貫していた。
結果に関しては約束を守る男だったが……その手段は１度として相手に指図されたことはないのだから。
「苦しみから逃れたいのであれば……死ぬ以外の方法があるであろう」
「……っ！」
仲間の後を追おうとか、そんな気持ちではない。
ただただ……自分の置かれた苦しみから逃れたかった。
それが自分の願いであることを看破され、突きつけられたなのはは俯き男から目を逸らす。
「とっくに気がついているのではないか？ 今までもそうして逃れていたことに」
「そ、そんなこと……」
否定の言葉は最後まで紡げなかった。
「これ以上の恐怖や絶望をお前に与える手段は我とてさすがに限られているのだぞ？」
「……」
男に敗れてから……なのはは恐怖を快楽に変換することによって、どうにか心が砕けることを防いできた。
だが、仲間の血を浴び、死骸を目の当たりにしても……。
男がこの後自分にどんな絶望を与えるのかを想像しても……。
かつて程の恐怖を感じることがなくなっていた。
皮肉なことに、どんな恐怖もいつかは慣れていくのだ。
逃避のための快楽を得る、今のところの一番の手段がなのはから奪われていこうとしていた。
「恐怖で快楽を得るのが困難ならば……お前がすべきことは分かるな？」
「あぁ……うぅ……」
恐怖は薄れても、罪悪感は残りなのはの心を砕こうとする。
なのはの心がこの状況から逃れる手段。今となってはそれはたった一つだった。
「それを望むのであれば……我がいくらでも叶えてやれるのだぞ？」
「あっ、ふぅ……はぁ……っ」
男がなのはの秘所の入り口を男根でこすりあげると熱い吐息が止められない。
ただ純粋に身体は快楽を受け入れられるようになっていることをなのはは思い知らされる。
「もう一度聞く。お前は……我に何を望む？」
赤ん坊のように抱えられ、足を開かされ……その奥には茂みの影もない。
幼さを強調させられるかのような姿勢をとらされた少女には、あまりに酷な決断を迫らされていた。
「わたしを……」
それでも……なのはの口はゆっくりと動き出す。
「わたしを抱いて……復讐でもなんでもいいから……お願い……」
恐怖と言う免罪符もなくなった。
愛情と言う後押しもなくなった。
それでも……望むことは変わらない。
「いいのだな？」
「うん……」
なのはが頷くのを確認すると、男はもう一度なのはを抱えたままその場で一回転する。
その様子はまるでなのはの仲間の血に染まった身体と、男を求めてひくつく秘部を横たわる仲間の死骸にみせつけるかのようだった。
「お願い……っ！ 早く……っ！」
目をきつく閉じ、なのはは叫ぶ。
逃避のために快楽を望んでいるのに……辛い現実をみせつけられるのでは意味がないことだった。
「他のことなんか考えられないくらいに……気持ち……よくしてっ……」
殺して……。そう望んだことも今は記憶の彼方だった。
自らの命を絶つ手段は今でもまだ残されている。
だが……それを思いつかないのは追い詰められた心と……。
与えられる快楽を死によって失いたくないというなのはの無意識のため。
なのはは自ら……永遠に抜け出すことのない地獄へと足を踏み入れていた。
「よかろう。だが……人にものを頼むのならば相応しい態度を取ってもらおうか」
「た、態度……？ あ……」
男はなのはをゆっくりと地面に下ろす。
久しぶりに地に足をつけたなのはだったが、消耗しきった心身は立ち続けることを許さなかった。
男に向き直ろうとした勢いにも耐え切れず軽くたたらを踏むと、まるで跪くかのよう男の足元に倒れこんでしまう。
「あ……」
自分の愛液がまぶされグロテスクに光る男のモノが、顔を上げた目の前にあった。
未だ衰えを見せないそれは、今までどうやってなのはの膣内に入っていたのか、誰もが疑問に思う程の逞しさを誇示している。
ほんの少し前までならば、恥じらいと嫌悪でなのはは視線を逸らしたことだろう。
だが、今は……熱く潤んだ目で男の怒張をみつめている。
「そうだな。まずは誓いの口づけでもしてもらおうか」
「う、うん……」
男の言う口づけが何を示しているか……。それはなのはのつたない性の知識でも分かってしまう。
なのは背筋を伸ばすと……緊張した面持ちではあったが、ゆっくりと男の男根に顔を近づけていく。
「ん……ちゅ……」
なのはの自らの意思での初めての口づけは、唇ではなく目の前の男の男根へ。
想い人でもなく、ただ求める快楽を与えてくれる者への代償として差し出された。
「ちゅむ……」
もう一度軽く男の男根に触れながら、上目遣いで男を見るなのはだったが男は何の反応も示さない。
唇が触れる程度で許されないことは、明白だった。
その先を望まれているのであれば……なのはは、応える以外の選択肢をもはや持たない。
「ちゅ、ちゅ、ちゅ、んちゅ……」
唇が触れる範囲が、徐々に広がっていく。
まずは根元に。根元に達すると徐々に先端へ。
亀頭の部分に触れると、男はようやく口を開く。
「ふん。まあ、今はこんなものだろう。これから学んでいけばよい」
未熟ななのはから快楽を与えられることなど求めていない。
男に屈服した姿を、未だに成仏していないであろうなのはの仲間の魂にみせてやれればそれでよかった。
「すぐに覚える。触手に快楽を教え込まれたようにな」
「……っ！」
男の言葉に、なのはが小さく震える。
感じる場所を的確に探り当てられ……快楽に染められる契機になった触手の愛撫。
忘れかけていたその感覚を、なのはの身体は記憶は蘇らせる。
「分かったよ……」
（む……っ！）
なのはの唇が亀頭から動き出す。
先ほどと同じ道を辿りながらも、わずかに吸い付くような動きを加えられる箇所があることを男は感じていた。
「ふむ。もう少し続けよ」
「うん……。
なのはに行為を続けることを命ずる。
平静を装ってこそいるが、男はその変化に男は驚嘆していた。
（なるほど。魔物は、よき教師となったか）
魔物にそうされたのと同じように……なのはは触れるだけのキスの間にも男の反応が変わるポイントを探し当てていた。
１度目よりも２度目。２度目よりも３度目と、唇が通り過ぎた後に残される快感は確実に増していく。
戦いの中で培われた驚くほどの観察力は、男への奉仕においても力となる。
「っちゅ、ちゅくっ、んふ、ふぅっ」
（これは……想像以上かもしれんな）
男が命じてもいないのに、いつしか舌を差し出しキス以外の刺激を与えてくるようになっていた。
把握した男の性感帯を様々な手段で刺激しながら、なのはの唇と舌が触れていない箇所が徐々になくなっていく。
同じ刺激など二度とない丁寧な愛撫に、巨大だった男の怒張がさらに膨れ上がっていく。
「んっ！！ んちゅ……ちゅっく、んく、ちゅむ……っ！」
驚きに目を見開きながらも、なのははついにその怒張をくわえ込もうとする。
これ以上大きくなったら口に入らなくなるだろう。
限界まで広げた口に、どうにか男の怒張を迎え入れていく。
「あむ……んっ、ちゅ、ちゅくっ、ちゅぷぅ」
本来の生真面目さがそうさせるのだろう。
服従を示すための行為にも、なのはは全力投球だった。
これから与えられる快楽に、相応しいものを男にも与えようとする。
「っぷ、んく、んふ、くぷ、れる……んっ」
悪魔とまで呼ばれた攻撃性。そして、その裏にあった被虐性。
その両方を持つからこそ、奉仕する側に回ったなのはは意外な適正を発揮できるのかもしれない。
かろうじて動かすことができる舌と、頭の移動により口いっぱいの怒張にもどうにか刺激を与え続けていく。
「くぷっ、んっ、んん〜〜っ！ ぅっ、んっ、じゅ、ぢゅぷっ」
全身を仲間の血で染め……仲間の死骸に囲まれながら、口元からは唾液を零しながらなのはは男に奉仕を続ける。
その姿は……男に立ち向かった気高い天使のようだったあの姿とは程遠い。
悪魔……そう呼ぶのが相応しい。それも、とびっきり愛らしい淫魔の姿だった。
（ふふふふ。余程快楽が欲しいと見えるな）
その必死さこそが、なのはが完全に堕ちようとしている証だった。
もはやなのはが存在さえも忘れた鏡はその姿を今この瞬間も映し出し続けている。
誰もが想像し得なかったなのはの姿は記録され……彼女を慕う者たちへと届けられることになる。
その瞬間を思うと、男は自分の唇の端がつりあがるのを抑えられない。
「ちゅぷ、ちゅぷっ、んっ、んっ、んく……っふぁ……！」
「ふん。その努力に免じてやるか」
男は周囲に響き渡るほどの音で、ぱちんと指を鳴らす。
それが何の合図なのか……口の中で一際大きくなった怒張で判断する。
隙間などまったくなくなった口を、なのははさらにすぼめて怒張を吸い込もうとする。
「んふぅうううう……っく、こく……んぐ、んきゅぅ……っ！ こく、こくん……っ」
喉の奥にまで叩きつけられるような壮絶な勢いの射精だった。
飲み込もうと努力するが、到底口に収まりきるものではない。
それでも男の怒張を栓にするようにして、なのははほとんどの精液を飲み干す。
僅かに口から漏れた分も、指で掬い口に含んでいく。
「の、飲んだよ……」
なのはは上目遣いに男を見る。
男は飲み干せなどとは１度も言っていない。
だが……男の意思で引き抜かなかった以上、それを望んでいるとなのはが思うのは無理からぬことだった。
相手の反応に怯える……子犬のような姿は、愛らしいものかもしれない。
だが、それは高町なのはという少女が今まで築いてきた姿とは程遠いものだった。
「ふむ。初めてにしては上出来か。だが、やはり未熟だな」
「そ、それはこれからうまくなるから……」
男が満足しなかったと思い、なのはは男の足にすがりつく。
全てを失った今……なのはにとって最後の望みまで叶えられないことは死以上に辛いことだった。
「射精させてしまっては……お前の望みは叶えられないのではないのか？」
「あ……」
なのはは赤くなりながら、男の股間へと目をやる。
あれほど逞しく、天に向けてそそり立っていた男の怒張は大量の射精によりその角度をかなり下げてしまっていた。
「だったら、もう一度……っ」
なのはは男根を掴むと、夢中でしごきあげようとする。
口でしている間は決して触れることはなかったので、それは初めて握る瞬間。
だが、そんなことさえも考える余裕も今のなのはにはない。
「ふむ。その心意気はよい。だが……その未熟さでは不可能であろう」
「そ、そんなことない！ 頑張れば、きっと……っ！」
「その自信の根拠はどこにあるというのだ？」
「だけど……だけど……」
冷たく応じてはいるが、なのはの言葉に男はほくそえむ。
頑張ることが男への抵抗ではなく、快楽を得るための行為に向けられてしまっている。
もはや……己を取り戻すことは不可能に等しいところまでなのはを追い込んでいた。
（そろそろ仕上げだな）
男は視線をなのはから逸らし、その背後に向ける。
「やだ……っ！」
男の行動を自分への興味が消えた……なのははそう判断した。
だから視線の先を追うこともしない。ただひたすらに男にすがり付いて懇願する。
「やだ！ お願い！ 頑張るから！ わたしを……見捨てないで！」
強い意志という鎧があったからこそ、それが砕かれむき出しになった部分は脆く弱い。
鎧で外に出すのを防いでいたものまでもが流れ出し……なのはは空虚になっていく。
今のなのはには、すがるものが必要だった。
すがるものがなくなれば……糸が切れた風船のように。碇のない船のように、なのはは頼りなく漂う存在になってしまう。
「わたしに……わたしの身体に……もう飽きちゃったの？」
魔力も枯渇し、意志の強さもなくし、陵辱に体力も奪われ……。
残されたのは愛らしい容姿と、快楽を求め続ける身体のみとなっていた。
それが男を繋ぎとめられる最後のものであることをなのは自身も理解しているだけに、怯えで声の端が震えてしまう。
「そんなことはない。まだまだお前の身体は我にとっても魅力的だ」
容姿だけでなく感度、抱き心地……どれをとっても飽きるには早すぎる。
まだまだ秘めている淫らさも、成長過程の身体も……。男の開発の余地を存分に残している。
その上、性的なテクニックの素養までも存分に感じさせた。
「勘違いするな。お前の頑張りには感心しているのだ」
それは嘘偽りではない。
戦闘での想像を超える奮戦。
恐怖を覚えこませるまでは快楽に抗い続けた心と身体。
仲間の死を見せ付けられても、壊れきらぬ意志の強さ。
復讐の最後の標的として、ありとあらゆる面でなのははそれに相応しい抵抗を見せた。
男にとってなのはは、賞賛に値する少女だった。
「だから……我からは褒美を与えようというのだ」
「え……？」
「お前の一番の望みを叶えてやる」
そこでようやくなのはは男の視線が自分を素通りしただけではなく、明確に何かに向けられていることに気がつく。
「待たせたな。約束は果たしたぞ」
足音が、近づいてくる。
多くの時間を共にした相手だと、その足音だけで誰かが分かることがある。
なのはにも……そういう存在が何人かいる。
「ありがとうございます。なのはにも……気持ちいいことをたくさん教えてくれたんですね」
「あ、あ……」
声ともなれば聞き間違えるはずもない。
「信じとったよ。あんたは……約束は破らへんからな」
「う、うそ……そんな……」
徐々に近づいてくる声と気配。
なのはが、男に挑んだ理由は……それを取り戻したかったからに他ならなかった。
「どうした？ 待望の再会ではないのか？」
「だって、だって……」
なのはは男にすがりついたままの姿勢で肩を震わせる。
フェイトやはやてにとっても大切な人を連れてきて、守れなかった不甲斐なさ。
助け出すために男に挑んで敗れ犯され目的を果たせなかった悔しさ。
逃げ出し、捨て去ろうとしていた現実が……現れた気配によって再びなのはを追いかけてくる。
「会いたかったのではないのか？ 少なくともあの二人はお前に会いたがっていたぞ？」
「そうだよ。ずっとずっと待ってたんだよ？」
「そうや。これでまた……３人一緒や」
吐息がかかるほどの距離まで二人が近づく。
「い、いつからいたの？」
「我が合図をしたのに気がつかなかったのか？」
「あ……そんな……」
男が指を鳴らした瞬間があった。
それをなのはは、奉仕を開始する合図だと思ったのだが……。
「我に懸命に奉仕するところからは、直接見ていたな」
「うん。なのは、すごく可愛かったよ」
「気持ちええこと……全部、受け入れる気になったんやな」
「あ、あぁ……」
見られていた。
辛い現実からの逃避に快楽を望んだことも。
それを得るために男に懸命に奉仕したことも。
親友と慕う少女達に、その姿を見られたことが分かると、押しやられかけていた羞恥心が蘇ってくる。
「褒美は気に食わぬか？」
「そ、そういうわけじゃ……」
「ならば、振り返りその顔を見せてやれ」
「や。やだ……」
頭を掴まれ、振り返らせようとする男になのはは必死に抗う。
「見られたくないよ……」
羞恥心と共に、今の状況への恐怖がなのはに蘇ってくる。
それは快楽に変換され、熱い吐息を生み出してしまう。
（この疼きを鎮めて欲しい）
そんな想いが表情にも出ていることは想像に難くない。
敗れ、浅ましく男を求める姿を見られることはなのはには耐えられることではなかった。
「今さら何を恥ずかしがる？」
「だって、だって……っ！」
まだ２人には、淫らに堕ちる前の自分の姿が色濃く残っているはずだ。
こんなに変わってしまった自分を見られたら……今まで通りではいられない。
「ん……はふぅ……ん……はぁ……」
最後に残された大切なものさえも失ってしまう。
その恐怖がまでもがなのはの身体を駆け巡り新たな快楽を与えジュンと奥から愛液が湧き出させる。
気づかれないように口を押さえ、なのはは漏れそうになる声を止めようとする。
「ふ〜ん。やっぱり……怖いと感じるんだ？」
「案外変態さんやね、なのはちゃん。お漏らししてから、ずっと感じるようになったみたいやし」
「え……？ それを、どうして……？」
それは男が張った結界の中で行われた出来事のはずだった。
結界の中に男が２人を招き入れていた可能性もゼロではない。
だが……そういう部分では男は約束を守る。間違いなく２人は男に呼ばれるまではこの場にいなかったはずだ。
「あ……」
そこでなのはは、自分を相変わらず映し出し続けている鏡の存在を思い出す。
離れた場所にいるアースラに、自分の様子を伝えるために送られたもう一つの鏡。
アースラがたどり着いた後は、必要がなくなったものだった。
なのはは懸命に記憶を辿る。
アースラがたどり着いてから、もう一つの鏡の存在は一度も感じなかった。
それはつまり……。
「アルカンシェルのエネルギーまで吸収するなんて……相変わらず無茶するよね」
「あれはヒヤリとしたわ。さすが戦いの天才やね」
あのときから、鏡はフェイトとはやてのところへと移動していたことを意味していた。
それを裏付けるかのように鏡は２枚揃い、中空を踊っていた。
「そ、そんな……」
アースラの面々は、犯されようとも変わらぬなのはを救いに来てくれた。
だが、フェイトとはやてに示されたのはなのはが力に屈し、快楽に屈していく過程そのもの。
そんな姿を……２人に見られてしまった。
自分が変わっていくのを、余すことなく見られてしまった。
親友に……もっとも見せたくない自分の姿を見られたことに、なのはは身体を震わせる。
「やだ……やだよ。２人に、そんな……あ、あ、はぁ……んぅ……くぅ……」
それがもたらすかもしれない結末に、なのはの身体は快楽を覚えてしまう。
果てない快楽を与えられるのは、なのはが望んだこと。
でも、これが……男の言う褒美なのだとしたら、あまりに残酷すぎる。
「だからね？ ちゃんと、なのはの気持ちいいところは覚えたよ」
なのはの肩に、フェイトの手が優しく置かれる。
「なのはちゃんの望みは……わたし達が叶えたる」
同じく、はやての手ももう片方の肩に添えられる。
「え……あ……やぁ……まって……あぁ……」
そのまま、そっと優しくなのはは男から引き離されていく。
せめて……とばかりに自分の胸や秘所を両手で覆うが、他の抵抗の間もなく地面に横たえられてしまう。
「恥ずかしがらないで。わたし達も一緒だから」
「一緒になれて……嬉しいんやで？」
見上げる形になってしまったフェイトとはやては、なのはと同じく一糸纏わぬ姿だった。
（キレイ……）
自分の置かれた状況を無視して、まずなのはが思ったのはそれだった。
お風呂などで何度も見たことがあるはずの裸なのに……。
快楽により花開かされた身体は、ほんの少し前までの姿とはまるで違う美しさを感じさせた。
「ふふふふ。きっと、今、わたし達もなのはと同じことを考えたよ？」
「そうや。なのはちゃん……本当にキレイや」
「う、嘘……」
なのはにはとても信じられることではなかった。
それ程……２人はなのはの目にはキレイに映っていたのだから。
「イヤらしくて……可愛い……」
「淫靡っちゅーのか？ それなのにまだ恥ずかしがってる様子がたまらん」
耳元で代わる代わるに親友に囁かれ、なのはは頬を染め、身体を震わせる。
「もっともっとキレイになってくよ？ あの人が……キレイにしてくれる」
「気持ちええことも、もっともっと覚えてこな？ みんなで……気持ちよくしてもらおな？」
自分の変化が親友が離れていく理由にならなかったことに、まず安堵する。
それどころか……変わっていくことを望まれてさえいる。
「うん。これからずっと……３人一緒だよ？」
「ああ。一緒や。ずっとずっとな？」
「あ、あぁ……」
『３人一緒』。
その言葉に、なのはの身体から力が抜け、胸を覆っていた手が地面へと落ちる。
快楽も、自分が望む場所も得られる。
もはや、なのはが今の状況を拒む理由は何一つとしてなかった。
それはフェイトとはやても同じ。
男の仕掛けた蜘蛛の糸のような罠は、なのはだけではなく、復讐の標的とした少女たち全てを絡めとっていた。
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目次：復讐鬼
著者：マルチマックス
522 名前：復讐鬼・なのは陵辱編�� [sage] 投稿日：2010/06/26(土) 00:06:32 ID:3Htdllew [3/13]
523 名前：復讐鬼・なのは陵辱編�� [sage] 投稿日：2010/06/26(土) 00:07:35 ID:3Htdllew [4/13]
524 名前：復讐鬼・なのは陵辱編�� [sage] 投稿日：2010/06/26(土) 00:08:10 ID:3Htdllew [5/13]
525 名前：復讐鬼・なのは陵辱編�� [sage] 投稿日：2010/06/26(土) 00:09:17 ID:3Htdllew [6/13]
526 名前：復讐鬼・なのは陵辱編�� [sage] 投稿日：2010/06/26(土) 00:10:07 ID:3Htdllew [7/13]
527 名前：復讐鬼・なのは陵辱編�� [sage] 投稿日：2010/06/26(土) 00:11:05 ID:3Htdllew [8/13]
528 名前：復讐鬼・なのは陵辱編�� [sage] 投稿日：2010/06/26(土) 00:12:42 ID:3Htdllew [9/13]
529 名前：復讐鬼・なのは陵辱編�� [sage] 投稿日：2010/06/26(土) 00:13:25 ID:3Htdllew [10/13]
530 名前：復讐鬼・なのは陵辱編�� [sage] 投稿日：2010/06/26(土) 00:14:50 ID:3Htdllew [11/13]
531 名前：復讐鬼・なのは陵辱編�� [sage] 投稿日：2010/06/26(土) 00:15:32 ID:3Htdllew [12/13]
「あ、あ、はっ、はっ、はぁっ、ひぁあ！」
やむことのない男の突き上げは、なのはの身体を激しく揺らし続ける。
その揺れに耐えられないとでも言うように、なのはの髪を結っていたリボンが解けていく。
「あ……」
管理局をアースラで出航したときから、なのはのリボンは黒いものに変わっていた。
それは……フェイトと友達になったときに交換したリボン。
友達を絶対に救い出す誓いを込めたそれが、ゆっくりと地面に落ちていく。
「ほう。おろした髪も悪くはないではないか」
その光景はなのはを正義感と誓いという名の下に、雁字搦めに縛り付けていた鎖が解かれていくようだった。
「あっ、あっ、あんっ、ふぁあんっ！ だめ、だめぇ……」
解けた鎖はそれだけではなかった。
なのはの首にレイジングハートを吊るしていた鎖までもが、切れていく。
「あぁ……っ！ レイジング……くぁ、はぁ、あ、っく！」
相棒を呼ぶ声も、相棒を拾い上げようとする手の動きも……。
男の与える快楽で途切れさせられてしまう。
「っ、く、ぁ、ああっ、ひぁ、あっ、だめ……っ！」
魔法使いとしての資質に目覚めてから、どんな死線さえも共にくぐり抜けた相棒がまたも離れていく。
男への抵抗の意思がないことを示すために手放したときとは状況が違う。
それはどれだけ激しく空を飛び回っても、決して切れることのなかった鎖が切れたことは……なのはが男と戦う力の全てを失った証。
「ひぁああっ、あっ、あんっ、あんっ！」
それは戦闘力だけではない。
男に、快楽に……その身一つで抗い続けた力さえも少女はついに失う。
その強さの源を失えば、残されたのは儚ささえも漂わせる１人の美しい少女。
男に与えられた敗北や苦痛、そして快楽は余りに強烈だった。
そして……目の前に広がる仲間達の惨劇は、耐えられるものではなかった。
「ふぁ……っ！ あっ、はっ、はぁあああんっ！！」
男に促されたわけでもなく、なのは自ら腰を動かし、より強烈な快楽をその身に刻み込もうとする。
辛い現実さえも、快楽が押し流してくれることを少女は望んだ。
「やっ、やはぁっ、んっ、くっ、くぅっ、ひゃぅぅっ！
「……mas……」
地面に落ちたレイジングハートは、微かに鈍い光を放ち何かを伝えようとする。
だが……その懸命な姿も声も、受け入れた快楽に夢中になったなのはには届くことはなかった。
そのまま光を失い……多くのひびからそのまま砕けていく。
（なのは……）
目の前でその光景を見たクロノの意識も遠ざかる。
触手も倒れこむ彼を止めることはしなかった。
命の灯が消えていく相手を拘束するのは無意味なことだった。
「あっ！ あっ！ あはぁあああっ！」
大切な仲間の命が消えていこうとする光景さえも……なのはを呼び戻すことはできなかった。
そんななのはに失望したように……。
レイジングハートと、クロノの命の灯火は……揃ってその輝きを失っていった。
（さて。そろそろ終焉のときか……）
それを見届けた男は、なのはの太股を掴み上へと持ち上げる。
「ふぁあああ……ぇ、え……？」
すると、怒張はなのはの膣から引き抜かれ……。
おしっこをさせるために抱えあげられた赤ん坊ような姿勢をとらされてしまう。
「ど、どうして……？」
「なに。お前の望みを叶えてやろうとしただけだ」
「え……？」
自分はこの上に、男に何かを願っただろうか？
突き上げがやみ、ある程度の平静を取り戻していく頭でなのはは考えをめぐらせる。
「やれ」
冷たく、短く。男はそれだけを言い放つ。
何が起こったか、なのはには分からなかった。
ただ、自分を囲んでいた仲間を拘束する魔物がわずかに違う動きをしたことを、多くの戦いを潜り抜けた本能がなのはに告げた。
「え……？」
肌に生暖かい何かを感じたのは、それがなのはの肌を染めてからしばらくしてからだった。
「うそ……うそ……嘘……でしょ？」
魔物の触手の先に拘束されていたはずの、すべての男性のアースラクルーは……原型すら留めないただの肉塊へと姿を変えていた。
速度を増して、なのはを中心として回るたびに……触手から滴り落ちる『何か』が飛び散り、なのはの身体へと降りかかる。
「やだやだやだやだやだ！ やだぁあああああああああああああああああああああああああ！！！！！」
その白い肌が。可憐な顔が、栗色の髪の毛が……真っ赤に染まっていく。
頭で現実を理解すると……遅れて身体も現実を理解する。
「嘘……やだ！ やだ！ ダメ！ こんな……っ！ やめてよ、わたし！ あぅ……あぁあああああああああああああああ！！」
仲間の死……。そして血を肉片をその身に浴びる恐怖。
それさえも快楽に変換し……大きな絶頂を迎えてしまった自分の身体に絶望し、恐怖することで、またやってくる絶頂。
快楽という名の地獄はなのはを無限に拘束し続ける。
「くぁ、もう……ふぁ……あ、あ、ぅ、はぅ……うぁあああああああああ！」
「や、はぁ、はぁあああ！ や、ダメ、あぁああああああああああ！」
続いてなのはに届けられたのは、サラウンドのように全方位から聞こえる嬌声。
絶頂の合間に、鍛えられたなのはの動体視力は皮肉なことに自分の周囲を回る触手の先端を確認できてしまう。
そこには白目をむき、文字通りに快楽に狂わされた女性局員たちの姿があった。
「魔物も本気を出した。間もなく……快楽の限界を越えて、あの者たちも命を落とすであろう」
「やめて！ やめさせて！ 全部わたしが……っ、うけとめ……あぁああああああああああああああ！」
男に懇願しようとするが、その声は新たな絶頂に中断させられてしまう。
「そんなザマであの数の魔物までも受け入れると？ 笑わせるな」
「あ、あ、あ、あ……」
「良かったではないか。もう、誰もお前を見ていないぞ？」
「……っ！」
自分の痴態をこれ以上見ないで欲しい。それはなのはが仲間に繰り返した言葉だった。
男は……またしてもなのはの望まない形でその願いを叶えようとしていた。
「うぁ……なの……ちゃん……ぁ……」
「ごめんなさい……みんな……ぁぅ……あぁ……」
弱々しく消えていく声は、なのはが特に親しくしていたリンディとエイミィの声だった。
それを最後に……周囲からは一切の音が途絶え、魔物も動きを止める。
「やだ……みんな……いかないで……やだよ、こんなの……」
涙で霞む視界で、なのはが見たのは、ごみのように放り出される女性クルー達の姿だった。
なのはは捕らえられた仲間の解放も願っていた。
それも……望まない形で、叶えられたのかもしれない。
死によって、快楽から解放されたリンディやエイミィは、なのはに比べればまだ幸せだったかもしれない。
「ふぁあああああああああああああああああああああ！」
たった一人になってしまった恐怖に、なのははまたも絶頂を迎えてしまう。
太股を抱えあげられた格好のままで潮を噴き上げるなのはを、立ち上がった男はゆっくりと回転させていく。
噴出し続ける潮が……仲間の遺骸にかかっていくのを、なのはは目を閉じることも叶わない強烈な絶頂の中で見せ付けられていた。
「はぁはぁはぁ……」
「さて。残ったのはお前だけだ。１人になり……何を願う？」
ようやく収まった絶頂の波に荒い息をつくなのはに、男は問いかける。
「はぁ……はぁ、あぁ……」
壊れたいと願うも叶わない……意思の強さと、隠されていた快楽を限界以上に享受できる身体が恨めしかった。
息絶えた仲間達以上の快楽を与え続けられながらも、なのはの意識は正常を保っている。
ならば……解放される手段はもう一つしか考えられない。
「殺して……」
手段と過程がどうあれ、男はなのはの約束を結果として守ってきた。
望む結末が訪れるのであれば、もう経緯はどうでもいい。
なのはは、肩越しに振り返り男の目を見て願いを伝える。
「ダメだ」
どんな形であれなのはの願いを叶えてきた男が、ついに首を横に振る。
「まだ……気が済まないの？」
「それは無論だ」
「……っ」
これ以上何を失えば、なのはは男に許されるのだろうか？
復讐は終わりを迎えることはないのだろうか？
「だが、それだけではないぞ？ 死ぬことは手段であって、叶えるべき願いの本質ではない」
「あ……」
その点においては、男は一貫していた。
結果に関しては約束を守る男だったが……その手段は１度として相手に指図されたことはないのだから。
「苦しみから逃れたいのであれば……死ぬ以外の方法があるであろう」
「……っ！」
仲間の後を追おうとか、そんな気持ちではない。
ただただ……自分の置かれた苦しみから逃れたかった。
それが自分の願いであることを看破され、突きつけられたなのはは俯き男から目を逸らす。
「とっくに気がついているのではないか？ 今までもそうして逃れていたことに」
「そ、そんなこと……」
否定の言葉は最後まで紡げなかった。
「これ以上の恐怖や絶望をお前に与える手段は我とてさすがに限られているのだぞ？」
「……」
男に敗れてから……なのはは恐怖を快楽に変換することによって、どうにか心が砕けることを防いできた。
だが、仲間の血を浴び、死骸を目の当たりにしても……。
男がこの後自分にどんな絶望を与えるのかを想像しても……。
かつて程の恐怖を感じることがなくなっていた。
皮肉なことに、どんな恐怖もいつかは慣れていくのだ。
逃避のための快楽を得る、今のところの一番の手段がなのはから奪われていこうとしていた。
「恐怖で快楽を得るのが困難ならば……お前がすべきことは分かるな？」
「あぁ……うぅ……」
恐怖は薄れても、罪悪感は残りなのはの心を砕こうとする。
なのはの心がこの状況から逃れる手段。今となってはそれはたった一つだった。
「それを望むのであれば……我がいくらでも叶えてやれるのだぞ？」
「あっ、ふぅ……はぁ……っ」
男がなのはの秘所の入り口を男根でこすりあげると熱い吐息が止められない。
ただ純粋に身体は快楽を受け入れられるようになっていることをなのはは思い知らされる。
「もう一度聞く。お前は……我に何を望む？」
赤ん坊のように抱えられ、足を開かされ……その奥には茂みの影もない。
幼さを強調させられるかのような姿勢をとらされた少女には、あまりに酷な決断を迫らされていた。
「わたしを……」
それでも……なのはの口はゆっくりと動き出す。
「わたしを抱いて……復讐でもなんでもいいから……お願い……」
恐怖と言う免罪符もなくなった。
愛情と言う後押しもなくなった。
それでも……望むことは変わらない。
「いいのだな？」
「うん……」
なのはが頷くのを確認すると、男はもう一度なのはを抱えたままその場で一回転する。
その様子はまるでなのはの仲間の血に染まった身体と、男を求めてひくつく秘部を横たわる仲間の死骸にみせつけるかのようだった。
「お願い……っ！ 早く……っ！」
目をきつく閉じ、なのはは叫ぶ。
逃避のために快楽を望んでいるのに……辛い現実をみせつけられるのでは意味がないことだった。
「他のことなんか考えられないくらいに……気持ち……よくしてっ……」
殺して……。そう望んだことも今は記憶の彼方だった。
自らの命を絶つ手段は今でもまだ残されている。
だが……それを思いつかないのは追い詰められた心と……。
与えられる快楽を死によって失いたくないというなのはの無意識のため。
なのはは自ら……永遠に抜け出すことのない地獄へと足を踏み入れていた。
「よかろう。だが……人にものを頼むのならば相応しい態度を取ってもらおうか」
「た、態度……？ あ……」
男はなのはをゆっくりと地面に下ろす。
久しぶりに地に足をつけたなのはだったが、消耗しきった心身は立ち続けることを許さなかった。
男に向き直ろうとした勢いにも耐え切れず軽くたたらを踏むと、まるで跪くかのよう男の足元に倒れこんでしまう。
「あ……」
自分の愛液がまぶされグロテスクに光る男のモノが、顔を上げた目の前にあった。
未だ衰えを見せないそれは、今までどうやってなのはの膣内に入っていたのか、誰もが疑問に思う程の逞しさを誇示している。
ほんの少し前までならば、恥じらいと嫌悪でなのはは視線を逸らしたことだろう。
だが、今は……熱く潤んだ目で男の怒張をみつめている。
「そうだな。まずは誓いの口づけでもしてもらおうか」
「う、うん……」
男の言う口づけが何を示しているか……。それはなのはのつたない性の知識でも分かってしまう。
なのは背筋を伸ばすと……緊張した面持ちではあったが、ゆっくりと男の男根に顔を近づけていく。
「ん……ちゅ……」
なのはの自らの意思での初めての口づけは、唇ではなく目の前の男の男根へ。
想い人でもなく、ただ求める快楽を与えてくれる者への代償として差し出された。
「ちゅむ……」
もう一度軽く男の男根に触れながら、上目遣いで男を見るなのはだったが男は何の反応も示さない。
唇が触れる程度で許されないことは、明白だった。
その先を望まれているのであれば……なのはは、応える以外の選択肢をもはや持たない。
「ちゅ、ちゅ、ちゅ、んちゅ……」
唇が触れる範囲が、徐々に広がっていく。
まずは根元に。根元に達すると徐々に先端へ。
亀頭の部分に触れると、男はようやく口を開く。
「ふん。まあ、今はこんなものだろう。これから学んでいけばよい」
未熟ななのはから快楽を与えられることなど求めていない。
男に屈服した姿を、未だに成仏していないであろうなのはの仲間の魂にみせてやれればそれでよかった。
「すぐに覚える。触手に快楽を教え込まれたようにな」
「……っ！」
男の言葉に、なのはが小さく震える。
感じる場所を的確に探り当てられ……快楽に染められる契機になった触手の愛撫。
忘れかけていたその感覚を、なのはの身体は記憶は蘇らせる。
「分かったよ……」
（む……っ！）
なのはの唇が亀頭から動き出す。
先ほどと同じ道を辿りながらも、わずかに吸い付くような動きを加えられる箇所があることを男は感じていた。
「ふむ。もう少し続けよ」
「うん……。
なのはに行為を続けることを命ずる。
平静を装ってこそいるが、男はその変化に男は驚嘆していた。
（なるほど。魔物は、よき教師となったか）
魔物にそうされたのと同じように……なのはは触れるだけのキスの間にも男の反応が変わるポイントを探し当てていた。
１度目よりも２度目。２度目よりも３度目と、唇が通り過ぎた後に残される快感は確実に増していく。
戦いの中で培われた驚くほどの観察力は、男への奉仕においても力となる。
「っちゅ、ちゅくっ、んふ、ふぅっ」
（これは……想像以上かもしれんな）
男が命じてもいないのに、いつしか舌を差し出しキス以外の刺激を与えてくるようになっていた。
把握した男の性感帯を様々な手段で刺激しながら、なのはの唇と舌が触れていない箇所が徐々になくなっていく。
同じ刺激など二度とない丁寧な愛撫に、巨大だった男の怒張がさらに膨れ上がっていく。
「んっ！！ んちゅ……ちゅっく、んく、ちゅむ……っ！」
驚きに目を見開きながらも、なのははついにその怒張をくわえ込もうとする。
これ以上大きくなったら口に入らなくなるだろう。
限界まで広げた口に、どうにか男の怒張を迎え入れていく。
「あむ……んっ、ちゅ、ちゅくっ、ちゅぷぅ」
本来の生真面目さがそうさせるのだろう。
服従を示すための行為にも、なのはは全力投球だった。
これから与えられる快楽に、相応しいものを男にも与えようとする。
「っぷ、んく、んふ、くぷ、れる……んっ」
悪魔とまで呼ばれた攻撃性。そして、その裏にあった被虐性。
その両方を持つからこそ、奉仕する側に回ったなのはは意外な適正を発揮できるのかもしれない。
かろうじて動かすことができる舌と、頭の移動により口いっぱいの怒張にもどうにか刺激を与え続けていく。
「くぷっ、んっ、んん〜〜っ！ ぅっ、んっ、じゅ、ぢゅぷっ」
全身を仲間の血で染め……仲間の死骸に囲まれながら、口元からは唾液を零しながらなのはは男に奉仕を続ける。
その姿は……男に立ち向かった気高い天使のようだったあの姿とは程遠い。
悪魔……そう呼ぶのが相応しい。それも、とびっきり愛らしい淫魔の姿だった。
（ふふふふ。余程快楽が欲しいと見えるな）
その必死さこそが、なのはが完全に堕ちようとしている証だった。
もはやなのはが存在さえも忘れた鏡はその姿を今この瞬間も映し出し続けている。
誰もが想像し得なかったなのはの姿は記録され……彼女を慕う者たちへと届けられることになる。
その瞬間を思うと、男は自分の唇の端がつりあがるのを抑えられない。
「ちゅぷ、ちゅぷっ、んっ、んっ、んく……っふぁ……！」
「ふん。その努力に免じてやるか」
男は周囲に響き渡るほどの音で、ぱちんと指を鳴らす。
それが何の合図なのか……口の中で一際大きくなった怒張で判断する。
隙間などまったくなくなった口を、なのははさらにすぼめて怒張を吸い込もうとする。
「んふぅうううう……っく、こく……んぐ、んきゅぅ……っ！ こく、こくん……っ」
喉の奥にまで叩きつけられるような壮絶な勢いの射精だった。
飲み込もうと努力するが、到底口に収まりきるものではない。
それでも男の怒張を栓にするようにして、なのははほとんどの精液を飲み干す。
僅かに口から漏れた分も、指で掬い口に含んでいく。
「の、飲んだよ……」
なのはは上目遣いに男を見る。
男は飲み干せなどとは１度も言っていない。
だが……男の意思で引き抜かなかった以上、それを望んでいるとなのはが思うのは無理からぬことだった。
相手の反応に怯える……子犬のような姿は、愛らしいものかもしれない。
だが、それは高町なのはという少女が今まで築いてきた姿とは程遠いものだった。
「ふむ。初めてにしては上出来か。だが、やはり未熟だな」
「そ、それはこれからうまくなるから……」
男が満足しなかったと思い、なのはは男の足にすがりつく。
全てを失った今……なのはにとって最後の望みまで叶えられないことは死以上に辛いことだった。
「射精させてしまっては……お前の望みは叶えられないのではないのか？」
「あ……」
なのはは赤くなりながら、男の股間へと目をやる。
あれほど逞しく、天に向けてそそり立っていた男の怒張は大量の射精によりその角度をかなり下げてしまっていた。
「だったら、もう一度……っ」
なのはは男根を掴むと、夢中でしごきあげようとする。
口でしている間は決して触れることはなかったので、それは初めて握る瞬間。
だが、そんなことさえも考える余裕も今のなのはにはない。
「ふむ。その心意気はよい。だが……その未熟さでは不可能であろう」
「そ、そんなことない！ 頑張れば、きっと……っ！」
「その自信の根拠はどこにあるというのだ？」
「だけど……だけど……」
冷たく応じてはいるが、なのはの言葉に男はほくそえむ。
頑張ることが男への抵抗ではなく、快楽を得るための行為に向けられてしまっている。
もはや……己を取り戻すことは不可能に等しいところまでなのはを追い込んでいた。
（そろそろ仕上げだな）
男は視線をなのはから逸らし、その背後に向ける。
「やだ……っ！」
男の行動を自分への興味が消えた……なのははそう判断した。
だから視線の先を追うこともしない。ただひたすらに男にすがり付いて懇願する。
「やだ！ お願い！ 頑張るから！ わたしを……見捨てないで！」
強い意志という鎧があったからこそ、それが砕かれむき出しになった部分は脆く弱い。
鎧で外に出すのを防いでいたものまでもが流れ出し……なのはは空虚になっていく。
今のなのはには、すがるものが必要だった。
すがるものがなくなれば……糸が切れた風船のように。碇のない船のように、なのはは頼りなく漂う存在になってしまう。
「わたしに……わたしの身体に……もう飽きちゃったの？」
魔力も枯渇し、意志の強さもなくし、陵辱に体力も奪われ……。
残されたのは愛らしい容姿と、快楽を求め続ける身体のみとなっていた。
それが男を繋ぎとめられる最後のものであることをなのは自身も理解しているだけに、怯えで声の端が震えてしまう。
「そんなことはない。まだまだお前の身体は我にとっても魅力的だ」
容姿だけでなく感度、抱き心地……どれをとっても飽きるには早すぎる。
まだまだ秘めている淫らさも、成長過程の身体も……。男の開発の余地を存分に残している。
その上、性的なテクニックの素養までも存分に感じさせた。
「勘違いするな。お前の頑張りには感心しているのだ」
それは嘘偽りではない。
戦闘での想像を超える奮戦。
恐怖を覚えこませるまでは快楽に抗い続けた心と身体。
仲間の死を見せ付けられても、壊れきらぬ意志の強さ。
復讐の最後の標的として、ありとあらゆる面でなのははそれに相応しい抵抗を見せた。
男にとってなのはは、賞賛に値する少女だった。
「だから……我からは褒美を与えようというのだ」
「え……？」
「お前の一番の望みを叶えてやる」
そこでようやくなのはは男の視線が自分を素通りしただけではなく、明確に何かに向けられていることに気がつく。
「待たせたな。約束は果たしたぞ」
足音が、近づいてくる。
多くの時間を共にした相手だと、その足音だけで誰かが分かることがある。
なのはにも……そういう存在が何人かいる。
「ありがとうございます。なのはにも……気持ちいいことをたくさん教えてくれたんですね」
「あ、あ……」
声ともなれば聞き間違えるはずもない。
「信じとったよ。あんたは……約束は破らへんからな」
「う、うそ……そんな……」
徐々に近づいてくる声と気配。
なのはが、男に挑んだ理由は……それを取り戻したかったからに他ならなかった。
「どうした？ 待望の再会ではないのか？」
「だって、だって……」
なのはは男にすがりついたままの姿勢で肩を震わせる。
フェイトやはやてにとっても大切な人を連れてきて、守れなかった不甲斐なさ。
助け出すために男に挑んで敗れ犯され目的を果たせなかった悔しさ。
逃げ出し、捨て去ろうとしていた現実が……現れた気配によって再びなのはを追いかけてくる。
「会いたかったのではないのか？ 少なくともあの二人はお前に会いたがっていたぞ？」
「そうだよ。ずっとずっと待ってたんだよ？」
「そうや。これでまた……３人一緒や」
吐息がかかるほどの距離まで二人が近づく。
「い、いつからいたの？」
「我が合図をしたのに気がつかなかったのか？」
「あ……そんな……」
男が指を鳴らした瞬間があった。
それをなのはは、奉仕を開始する合図だと思ったのだが……。
「我に懸命に奉仕するところからは、直接見ていたな」
「うん。なのは、すごく可愛かったよ」
「気持ちええこと……全部、受け入れる気になったんやな」
「あ、あぁ……」
見られていた。
辛い現実からの逃避に快楽を望んだことも。
それを得るために男に懸命に奉仕したことも。
親友と慕う少女達に、その姿を見られたことが分かると、押しやられかけていた羞恥心が蘇ってくる。
「褒美は気に食わぬか？」
「そ、そういうわけじゃ……」
「ならば、振り返りその顔を見せてやれ」
「や。やだ……」
頭を掴まれ、振り返らせようとする男になのはは必死に抗う。
「見られたくないよ……」
羞恥心と共に、今の状況への恐怖がなのはに蘇ってくる。
それは快楽に変換され、熱い吐息を生み出してしまう。
（この疼きを鎮めて欲しい）
そんな想いが表情にも出ていることは想像に難くない。
敗れ、浅ましく男を求める姿を見られることはなのはには耐えられることではなかった。
「今さら何を恥ずかしがる？」
「だって、だって……っ！」
まだ２人には、淫らに堕ちる前の自分の姿が色濃く残っているはずだ。
こんなに変わってしまった自分を見られたら……今まで通りではいられない。
「ん……はふぅ……ん……はぁ……」
最後に残された大切なものさえも失ってしまう。
その恐怖がまでもがなのはの身体を駆け巡り新たな快楽を与えジュンと奥から愛液が湧き出させる。
気づかれないように口を押さえ、なのはは漏れそうになる声を止めようとする。
「ふ〜ん。やっぱり……怖いと感じるんだ？」
「案外変態さんやね、なのはちゃん。お漏らししてから、ずっと感じるようになったみたいやし」
「え……？ それを、どうして……？」
それは男が張った結界の中で行われた出来事のはずだった。
結界の中に男が２人を招き入れていた可能性もゼロではない。
だが……そういう部分では男は約束を守る。間違いなく２人は男に呼ばれるまではこの場にいなかったはずだ。
「あ……」
そこでなのはは、自分を相変わらず映し出し続けている鏡の存在を思い出す。
離れた場所にいるアースラに、自分の様子を伝えるために送られたもう一つの鏡。
アースラがたどり着いた後は、必要がなくなったものだった。
なのはは懸命に記憶を辿る。
アースラがたどり着いてから、もう一つの鏡の存在は一度も感じなかった。
それはつまり……。
「アルカンシェルのエネルギーまで吸収するなんて……相変わらず無茶するよね」
「あれはヒヤリとしたわ。さすが戦いの天才やね」
あのときから、鏡はフェイトとはやてのところへと移動していたことを意味していた。
それを裏付けるかのように鏡は２枚揃い、中空を踊っていた。
「そ、そんな……」
アースラの面々は、犯されようとも変わらぬなのはを救いに来てくれた。
だが、フェイトとはやてに示されたのはなのはが力に屈し、快楽に屈していく過程そのもの。
そんな姿を……２人に見られてしまった。
自分が変わっていくのを、余すことなく見られてしまった。
親友に……もっとも見せたくない自分の姿を見られたことに、なのはは身体を震わせる。
「やだ……やだよ。２人に、そんな……あ、あ、はぁ……んぅ……くぅ……」
それがもたらすかもしれない結末に、なのはの身体は快楽を覚えてしまう。
果てない快楽を与えられるのは、なのはが望んだこと。
でも、これが……男の言う褒美なのだとしたら、あまりに残酷すぎる。
「だからね？ ちゃんと、なのはの気持ちいいところは覚えたよ」
なのはの肩に、フェイトの手が優しく置かれる。
「なのはちゃんの望みは……わたし達が叶えたる」
同じく、はやての手ももう片方の肩に添えられる。
「え……あ……やぁ……まって……あぁ……」
そのまま、そっと優しくなのはは男から引き離されていく。
せめて……とばかりに自分の胸や秘所を両手で覆うが、他の抵抗の間もなく地面に横たえられてしまう。
「恥ずかしがらないで。わたし達も一緒だから」
「一緒になれて……嬉しいんやで？」
見上げる形になってしまったフェイトとはやては、なのはと同じく一糸纏わぬ姿だった。
（キレイ……）
自分の置かれた状況を無視して、まずなのはが思ったのはそれだった。
お風呂などで何度も見たことがあるはずの裸なのに……。
快楽により花開かされた身体は、ほんの少し前までの姿とはまるで違う美しさを感じさせた。
「ふふふふ。きっと、今、わたし達もなのはと同じことを考えたよ？」
「そうや。なのはちゃん……本当にキレイや」
「う、嘘……」
なのはにはとても信じられることではなかった。
それ程……２人はなのはの目にはキレイに映っていたのだから。
「イヤらしくて……可愛い……」
「淫靡っちゅーのか？ それなのにまだ恥ずかしがってる様子がたまらん」
耳元で代わる代わるに親友に囁かれ、なのはは頬を染め、身体を震わせる。
「もっともっとキレイになってくよ？ あの人が……キレイにしてくれる」
「気持ちええことも、もっともっと覚えてこな？ みんなで……気持ちよくしてもらおな？」
自分の変化が親友が離れていく理由にならなかったことに、まず安堵する。
それどころか……変わっていくことを望まれてさえいる。
「うん。これからずっと……３人一緒だよ？」
「ああ。一緒や。ずっとずっとな？」
「あ、あぁ……」
『３人一緒』。
その言葉に、なのはの身体から力が抜け、胸を覆っていた手が地面へと落ちる。
快楽も、自分が望む場所も得られる。
もはや、なのはが今の状況を拒む理由は何一つとしてなかった。
それはフェイトとはやても同じ。
男の仕掛けた蜘蛛の糸のような罠は、なのはだけではなく、復讐の標的とした少女たち全てを絡めとっていた。
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目次：復讐鬼
著者：マルチマックス
- カテゴリ：
- 漫画/アニメ
- 魔法少女リリカルなのは
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