復讐鬼エピローグ��
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nano69_264 2010年08月23日(月) 22:44:35履歴
669 名前：復讐鬼・エピローグ�� [sage] 投稿日：2010/06/30(水) 02:30:45 ID:aNH5xBmM [2/11]
670 名前：復讐鬼・エピローグ�� [sage] 投稿日：2010/06/30(水) 02:31:46 ID:aNH5xBmM [3/11]
671 名前：復讐鬼・エピローグ�� [sage] 投稿日：2010/06/30(水) 02:32:29 ID:aNH5xBmM [4/11]
672 名前：復讐鬼・エピローグ�� [sage] 投稿日：2010/06/30(水) 02:33:18 ID:aNH5xBmM [5/11]
673 名前：復讐鬼・エピローグ�� [sage] 投稿日：2010/06/30(水) 02:34:00 ID:aNH5xBmM [6/11]
674 名前：復讐鬼・エピローグ�� [sage] 投稿日：2010/06/30(水) 02:34:45 ID:aNH5xBmM [7/11]
675 名前：復讐鬼・エピローグ�� [sage] 投稿日：2010/06/30(水) 02:35:37 ID:aNH5xBmM [8/11]
676 名前：復讐鬼・エピローグ�� [sage] 投稿日：2010/06/30(水) 02:36:10 ID:aNH5xBmM [9/11]
677 名前：復讐鬼・エピローグ�� [sage] 投稿日：2010/06/30(水) 02:36:44 ID:aNH5xBmM [10/11]
アースラクルーが還らぬ人となってから、およそ２年の月日が過ぎた頃。
「う……っくぁ……」
幹部は自室で、自らの肉棒をしごいていた。
モニターには、幹部自身が特別に編集したなのは、フェイト、はやての陵辱ＡＶ。
未収録の箇所まで含めれば、マニア垂涎の一品といえた。
「く……っ！ はぁはぁ……っ」
男が腰掛けているベッドには、まだ自分以外の者が残した温もりがあった。
「くそっ！ また外れか……っ！」
その温もりの主は、先頃入局したばかりの期待の新人の呼び声高い美少女だった。
魔法の素質にも優れ、早々にファンクラブが出来るほどのビジュアル。
誰にも優しく、なのは達亡き後に登場した、待望の大型アイドル候補とも言うべき局員。
シーツには赤い染み……。破瓜による出血の跡が生々しく残っている。
圧倒的名権力を持つ男の命令に逆らえず、身内の危機までちらつかされ少女は男にその身を差し出した。
真面目に訓練に明け暮れ、男など知らぬ無垢な心身を幹部は欲望のままに蹂躙したのだった。
「くすん……ぐす……くすん……」
だが、その少女はベッドから放り出され、男がＡＶで自慰行為をしているのを泣きながら見ていた。
ＡＶに映し出されている少女たちは、自分と同じ年頃。
客観的に見て、容姿がモニターの中の少女に大きく劣るとは思えない。
歳相応の瑞々しさに溢れた身体も、多くの男性が息を呑むものだろう。
「くそ！ くそ！ くそ！」
だが、幹部はそれ程の美少女を犯しても満足を得られなかった。
彼女に限ったことではなく、今まで自分の地位を盾に犯した少女は全て幹部の欲望を満たしてくれなかった。
原因は一つ。理由は二つだった。
原因は言うまでもなく、フェイト、はやて、なのはが犯される様を見てしまったこと。
理由の一つは、幹部に犯される少女たちが、なのは達ほどの強さを持っていなかったこと。
魔法の才能だけではなく、その志や意思の強さ。
彼女たちの美しさを際立たせていた原因がそこにあったことを幹部は思い知らされていた。
少なくとも、なのはたちは男が権力を盾に迫ったとしても大人しく身体を開くようなことはしなかっただろう。
無論、力ずくで犯した少女もいる。だが、そういった少女の抵抗はなのは達が男に見せたものに程遠く……。
犯したことの達成感を与えてくれるものではなかった。
理由のもう一つは、少女たちの反応。
抵抗の果てに曝け出されたなのは達の淫らさに及ぶ少女はいなかった。
特注の媚薬を調合して、無理やりに快楽を引き出しても、やはりあれ程の反応は見られない。
その上、快楽の虜となり、幹部から離れられなくなった少女は誰一人としていなかった。
それは最終的にはあの男に対して、幹部の劣等感を抱かせるだけとなった
やがて……男は少女を犯した直後にその満たされなさをぶつけるように、自慰をするのが定番となっていた。
それは、少女たちに魅力がないことを告げ、己の不甲斐なさの責任転嫁のための行為でもある。
「ひっ！」
「動くな！ せめてそれくらいは役に立て！」
ＡＶの抜きどころに差し掛かったのだろうか。
男は立ち上がり、恍惚の表情を浮かべながら壁にもたれた少女に近づいていく。
「っく！」
「あ、あ、あ……あぁ……」
大量の精液が、少女に降りかかっていく。
それは幹部の僅かなプライドと欲望を満たし、少女が立ち直れないほどのショックを受ける光景。
今日も１人……少女の未来が絶望に染まっていこうとしていた。
「む！！」
その直後に幹部の耳には、壮絶な爆音が響く。
そして、非常事態を告げるサイレンが響き渡る。
「なにごとだ！」
備え付けのモニターに幹部は叫ぶ。
声に呼応するように……管理局周辺の空が映し出されオペレーターの声が響く。
「襲撃です！ 申し訳ありません！ 直前まで感知できませんでした！」
「こ、これは……っ！」
空には管理局に攻撃を加える無数の存在があった。
その存在に幹部だけではなく、管理局のほとんどの人間が見覚えがある。
それは幹部がばらまいたＡＶで、フェイトを、はやてを、なのはを快楽の果てに陥落させた魔物だった。
「何をしている！ あの程度の魔物、さっさと殲滅せんか！」
数は凄まじいが、その戦闘力がそれ程高くないことは証明されている。
冷静に対処すれば……守る側に回った管理局が手を焼くような相手ではないはずだった。
「それが……統率の取れた動きで、我々の指揮系統を分断してきます！」
「なん……だと？」
知恵もない魔物だったはずだ。
それが、作戦行動を行っているとなると……当然それを指揮している存在がいることになる。
「まさか……？ いや！ あの男は……俺が葬った！」
時空震に巻き込まれ助かる術はない。
事前に対策を練れば、避ける方法は考えられなくもないが、あの状況で男や３人の少女たちが対策を練れたとは考えにくい。
「迎撃の数を増やせ！ そして各地に援軍を要請しろ！」
いくら統率が取れているとはいえ、本来はここまで追い込まれる相手ではないはずだ。
幹部の出世の代償に腐敗していった管理局の戦闘力が、確実に落ちていることを皮肉にも証明してしまっていた。
「お前もいけ！ 性処理には役に立たなくても、あの魔物相手には役立つだろう！」
「え……っ」
突然の命令に、精液まみれの少女は咄嗟に反応できない。
陵辱に疲弊し、砕かれた心を蘇らせるには……まだ余りに時間が短すぎた。
「えーい！ この役立たずが！ さっさと……っ！」
幹部は少女のデバイスの杖を、振り上げる。
叩きつけ、戦いの場に向かうことを促す……ある意味では効率のいい暴力といえる。
「む！」
だが、そのデバイスは少女の体に届かずに地面を叩く。
目の前を通り過ぎた、黒い影が……少女を抱きかかえ幹部の暴力から救っていた。
全身黒尽くめの装束。
その頭までも黒いフードに覆われていた。
「な、何者だ！ 貴様っ！」
そこで幹部もようやく気がつく。黒尽くめの身体が華奢な少女の物であることに。
手にした武器が、漆黒の鎌であることに。
「大丈夫？ もう怖いことはないから」
「あ、あ、あ……あり、がと……」
疾風のような動きに加えられる急制動。
その反動で、黒尽くめのフードがゆっくりと落ちる。
「お、お前は！」
艶やかな金髪が、零れ落ちる。
そして……フードの下に隠れていた素顔が露になる。
「お久しぶり……でいいのかな？」
「馬鹿な！ お前は……二年前に……」
あの頃よりも大人びていたものの変わらぬ美貌。
忘れるはずもない。
何度も何度も見直したＡＶの主役の１人……フェイト・Ｔ・ハラオウンの姿だった。
「ということは……あの男も、他の者も生きて……？」
フェイトは答えない。
それどころか、幹部の方を一切見ようとせずに、白濁まみれの少女の身体を拭き取っていた。
「さすがは雷神か。一足先にそのスピードを活かして最も恨みのある俺を奇襲したわけか」
「その通り名はやめてもらおうか。雷神はすでにいない。今のフェイトは……そうだな。死神と呼ぶが相応しかろう」
「……っ！」
フェイトが飛び込んできたまま、開け放してあった部屋のドアにもたれかかるようにして……あの男が立っていた。
雷神の象徴はそのスピードや魔法の性質。
そして、何よりも彼女の艶やかな金髪がそれをイメージさせたことが起因。
バルディッシュの形態を鎌の形で固定する。その鎌の形は漆黒。輝きというものからは一切無縁な機能美を追求したもの。
露出の多かったバリアジャケットは、ローブ状へと姿を変え豊満なボディーラインを隠していた。
それはまさに死神と言うのが相応しい姿だった。
「フェイト。その者も後で可愛がってやる。だが……今はお前がその怯えを沈めていろ」
「分かりました」
フェイトのローブが翻ると、その下からすぐに白い裸身が現れる。
より女らしさを増した豊満な身体は……２年の月日を感じさせるには十分なものだった。
ローブを地面に敷くと……フェイトは怯えた少女を、そっと横たえる。
「え……？ ん……ちゅぅ……ん……ふぅ……」」
何が起こったかも分からないままに……。
少女はフェイトに唇を奪われる。
「あっ、あっ、ふぁああっ、ひっ、ひぁ、あっ、あぁあああっ！」
キスの終わりと共に、フェイトの手が少女の身体を這い回るとその口からはすぐに嬌声が漏れ出す。
幹部が……あげさせたものよりも遥かに切迫した喘ぎ声が部屋中に響き渡っていく。
「なぜ……無事だった？」
フェイトが現れた時点で覚悟はしていた。
忌々しげに美少女同士が絡み合う姿を見ながら、舌打ちと共に幹部は男に問いかけていた。
「お前は部下を舐めすぎだな。アースラの艦長は、お前の仕掛けに気がついていたぞ？」
「なに？ ならば、なぜ仕掛けをそのままにしたのだ！」
「何かあれば、我を道連れにしてでも……連中にはその覚悟があったのだろう」
「そういうことか……」
自分では決して取らない行動ではあったが、彼らならばそれは頷ける。
それだけの覚悟と志を持ったものだから、男は疎んじ、排斥を決めたのだから。
「無論、あることが分かっていれば、対策も立てられる。僅かな時間だが時を稼ぐ準備はしてあった」
それを男に教えたのは、アースラに乗り込んで時空にやってきたなのはだった。
急場しのぎに過ぎない処置だったが、男と３人の魔法の才能に溢れた少女には十分すぎる時間だった。
無事に時空の消滅の前に脱出することに成功していたのだった。
「復讐鬼健在か。だが、なぜすぐに来なかった？」
「管理局に正面から乗り込むにはさすがにある程度の訓練された兵力が必要だったからな」
魔物の訓練にあたり、今も指揮をとっているのははやてだった。
時空震で再生不可能とされた守護騎士以上に……はやてに忠実に従い、作戦を実行する部隊が今ではできあがっていた。
「お前には念入りに礼をしろとはやてには伝えられている」
「……っ」
愛する仲間を殺された恨みを必死に抑え、はやては魔物を率いて派手に暴れている。
男が権力を握ったことにより弱体化した管理局の戦闘員では、はやての率いる魔物部隊の敵ではなかった。
「それと、もう一つ。お前が権力を極めるのを待っていた」
「なに？」
「お前のことだ。極めた栄華を……一瞬で失うことは死ぬより辛かろう」
「き、きさま……っ！」
一番手痛い形で幹部を葬り去ること。
それが男が望む幹部への復讐の形だった。
「な、なに！ 今度はなんだ！」
男の歯軋りの音は、新たに生まれた爆音でかき消される。
「……相変わらずだな。容赦がない。今日は非殺傷設定があるから全力全開か」
「な、何が起こっている？」
「言うまでもなかろう。ここまで……馬鹿正直に全部の相手を打ち倒して進んできている者がいるだけだ」
「ば、馬鹿な！ ここを守っているのは……精鋭中の精鋭だ！」
管理局の局員の質が落ちていることは、幹部も知っていた。
だが、自分の周囲を守る者だけは、管理局の外から屈強な実力者を選んでいた。
それこそ、男に敗れた頃のなのは達に匹敵するほどの力の持ち主だったはずだ。
「ふん、我の元で成長しただけの話だ。魔道師としても……」
更なる爆音と共に、ドアの周辺の壁が吹き飛び風通しが良くなる。
「も、もう！ わたし飛べないんだから、先に行っちゃダメじゃない！」
幹部の言う精鋭を真正面から全て蹴散らし……。
土煙の中から姿を現したのは……栗色の髪を二本結った少女……高町なのはだった。
手にしたデバイスは、レイジングハートを模して男が男が造り与えたもので宝玉は真紅ではなく水色。
バリアジャケットも、デザインこそ大きな変化はなかったが、純白ではなく薄い桃色を基調としたものに変わっていた。
そして、何よりあの一件以来、なのはは空を飛ぶことができなくなった。
その分砲撃の威力を徹底的に増し……魔法少女ならぬ魔砲少女と呼ぶほうがしっくりと来る戦いぶりだった。
「女としてもな」
「く……っ！」
少女は驚くほどの成長を遂げ、ゆったりとしたバリアジャケットの上からでも女性らしいラインを感じさせる。
幼さを残す風貌は相変わらずではあったが、身体の成長に追いつかないアンバランスさが魅力を引き出している。
「ちょ、ちょっと！ 何を見てるの！」
「ほう……。未だに使っているとはな。我としても嬉しいぞ」
はやてにより、外部の監視カメラが壊された影響か……。
モニターには、その直前まで再生していたなのは陵辱のＡＶが流されていた。
それは高い空から落下させられ……初めて快楽でバリアジャケットが消滅する場面だった。
「やだよ！ こんなの見せないで！ しゅーっ」
「おっと。そう言うな。お前の魅力の証明でもあるのだぞ？」
モニターを破壊しようとしたなのはを、男はあっさりと制する。
なのはがいくら強くなろうとも……力の差は歴然。
男もまたこの二年で力を増していた。
「だ、だけど……ん……ちゅ、はむ……んぅ」
なおも抗議しようとするなのはだったが、それは男の口付けで中断させられる。
すぐに目を閉じ、なのはは男のキスに身を委ねていく。
「あぁ……んぅ……はぁはぁはぁ……」
「そうだな。なのはのＡＶは……まだ途中だったな」
なのはをキスから解放すると、男は底意地の悪い目を幹部となのはに向ける。
「え……あ、や、やぁあああああああああああああああ！！」
キスで力が抜けかけていたところに、男はなのはのスカートを捲り挙げる。
そこには……本来あるべき下着はなく、なのはの素肌が現れた。
男は側に控える少女達に、戦いの際も下着の着用を一切許していない。
「ふむ。今日も言うことを聞いているな」
「や、やだよぉ。やめて、他の人に見せないでぇ……、んぁあ！ ふぁああ！」
成長の証を示すように、淡い陰りの部分ができて最大のコンプレックスはなくなっていた。
男に数え切れないほど貫かれたとは思えない小さな入り口。
そこに男は無遠慮に指を差し入れる。
「こちらも……言うことを聞いているな？」
「そ、そうだけど……だから、やだ！ あの人になんか……みられたく……あ、ふぁあああああ！」
バリアジャケットの胸の部分の布地が男に引きちぎられる。
勢いそのままに、モニターに映し出されているものよりも、明らかに成長したやはり下着に覆われていない乳房がまろびでる。
その先端は淡い桜色のままで、経験がない少女だといわれれば信じる者も多いほど……清らかだった。
「どうだ？ お前の多くの仲間を奪った黒幕の前で肌を晒している気分は？」
「やだやだやだぁあああ！ みないで！ みせないでぇえええ！」
「ふん……本気で嫌がっているが……お前の場合は、それが快楽になるのだ。身を任せよ」
「あっ、はっ、はっ、くっ、そんな……こと……んっ、ひ、ひぁっ、うぅうう……」
未だになのはは男に抱かれるときにも強い羞恥を示す。
元来の性格もあるのだが、それがいつまでも失われない理由。
それを羞恥と言う恐怖に近い感覚がより大きな快楽をもたらすことを、身体が知っているからだと男は分析している。
それでも……いつまでも、恥じらいを失わないなのはの姿は男を大いに満足させるものだった。
「や、あぁ！ はぅ……ひゃん、あぁああああああああああああああああ！！」
絶頂を示す叫び声と共に、力なく倒れていこうとするなのはを男は抱き寄せる。
幹部に見せ付けるかのように、相変わらず露出した胸や秘所を触りながら、男は幹部に笑いかける。
「ふふふふ。そのＡＶの続きを生で見せてやる。お前の参加はなしだがな」
「こ、こ、この……っ！」
度重なる男の侮辱、挑発行為についに幹部の中で何かが切れる。
幹部も相応の戦闘力を持った魔道師だ。
いくらかでもマシな抵抗を示すことが本当ならばできたはずだった。
「きさまぁあああああああああああああああああ！！！！！」
逆上して素手で飛び掛ってくる。
白目をむき、泡を噴きながら……狡猾だった面影はどこにもない、狂った中年の姿だった。
「ふぅ。つまらんな」
男が呟くと同時に……。
幹部の首は、胴体と別れを告げた。
ひょっとしたら、なのはをこの状況で犯そうとしたのかもしれない。
転がった首は……憤怒ではなく、欲望に忠実な表情で固まっていた。
「余計なことをしたか？」
「ううん。だって……」
絶頂に意識が染め上げられていたはずなのに……。
なのはは、戦杖を手放さずに幹部に向けて放つ準備を無意識に整えていた。
男が手を下さなければ、なのはの一撃が炸裂していただけの話だった。
「ありがとう。わたしじゃ……無理だった」
非殺傷設定のデバイスは相変わらず。
幹部に相応しい罰をくだすには……少女は未だに優しすぎた。
「しかし……終わってみればあっけないものだな」
復讐の最後の標的となった幹部を葬ったというのに。
なんの達成感も感慨も沸いてこず、心に穴があいたかのような虚しさだけが残っていた。
「どうするの、これから？」
なのはの問いに、男は答えない。
いや、答えられずにいた。
「だったら……わたし達と……」
「む……？」
なのはの言葉を。男の思考を邪魔するように。
今度は甲高い電子音が響き渡る。
「外部への救援要請やな。他にも管理局のような組織はあるんやから」
モニターに、外で魔物の指揮をとっていたはやての姿が映し出される。
バリアジャケットの背中の羽は……両翼とも黒に染まっていた。
「しかもその人、結構政略結婚やら賄賂やら、幅広く動いとったみたいやね」
「なるほど。管理局だけに飽き足らず、世界征服でも目指していたのか？」
その野望まで叶えるまで待つべきだったかもしれない。
欲望と言うのは本当に果てしないものだった。
「かもしれんね。でも、その成果かね。参戦表明が相次いどるよ」
「ほう……このような男でも敵を討とうとするものがいると？」
「……それはあんたやわたし達がよく分かっていることやろ？」
「確かにな」
復讐は新たな復讐を産む。
その連鎖は決して終わらないことを男も、少女たちも身をもって知っていた。
「それもいい。我の復讐はこれで終わりだ。以降は……新たに産まれた復讐鬼を迎え撃とう」
「あんたらしいね。でも、ほっとしたわ。目に光が戻っとるよ？」
終わらぬ復讐ならば最後まで受け止める。
全ての復讐を終えた男に、新たな生きる意味が生まれた瞬間でもあった。
「これでお前らは完全にお尋ね者だな」
「そうだね。でも、これはわたし達が選んだ道だから」
「はい。なのはとはやてと……あなたと一緒なら、地獄にでも付き合います」
モニターの向こうではやても頷く。
復讐の日々で繋がれた４人の絆はもう決して解けない。
「ならばついてこい！ 働きによっては……我の側にいることを今後も許そう」
「うん！ じゃあ……まずは残党狩りかな？」
「う〜〜ん、でも、なのはが全部倒しちゃったんじゃないの？」
「外はもうわたし達が片つけたけど……任務を終えた戦艦が何隻か戻ってくるみたいやね」
今までの仲間と戦うことも、もはや少女たちは厭わない。
彼女たちの最優先事項は、４人で暮らす日々を守ることなのだから。
「ならばすぐに片付けるぞ。そして……その後には今日の働きの褒美をくれてやる」
「は、はい！ 頑張ります！」
「よーし！ じゃあ、撃墜数で順番を決めようか？」
「負けないよ〜。久しぶりに全力全開なんだから！」
男の言葉に、少女たちは嬉しそうに新たな敵を迎え撃ちに向かっていく。
少女たちと男を繋ぐ絆は、やはり何をおいても快楽である事実は変わりは無い。
なのは達を見送ると……男は、部屋に残された少女のほうに向き直る。
いつの間にかフェイトにベッドに優しく横たえられてはいたが、その肌を隠すものはなく裸身の全てを男に晒していた。
「おい。３人が戻ってくるまで、我が相手をしてやる」
「え……あ。あ。あ……あぁ……」
フェイトに散々絶頂を迎えさせられ快楽の虜となった少女に、男は覆いかぶさっていく。
この少女には新たな快楽を植えつけてやることにする。
あの幹部の残したものと戦い消し去る、その第一歩ともいえた。
「あ……っく、んっ、んっ、あん、んぅっ、あ、あぁああああああああああ！！」
恐怖と快楽に彩られた道を、４人は歩き続ける。
復讐の連鎖に終わりがない以上……それはいつまでも終わらない。永遠に続く道だった。
前へ
目次：復讐鬼
著者：マルチマックス
670 名前：復讐鬼・エピローグ�� [sage] 投稿日：2010/06/30(水) 02:31:46 ID:aNH5xBmM [3/11]
671 名前：復讐鬼・エピローグ�� [sage] 投稿日：2010/06/30(水) 02:32:29 ID:aNH5xBmM [4/11]
672 名前：復讐鬼・エピローグ�� [sage] 投稿日：2010/06/30(水) 02:33:18 ID:aNH5xBmM [5/11]
673 名前：復讐鬼・エピローグ�� [sage] 投稿日：2010/06/30(水) 02:34:00 ID:aNH5xBmM [6/11]
674 名前：復讐鬼・エピローグ�� [sage] 投稿日：2010/06/30(水) 02:34:45 ID:aNH5xBmM [7/11]
675 名前：復讐鬼・エピローグ�� [sage] 投稿日：2010/06/30(水) 02:35:37 ID:aNH5xBmM [8/11]
676 名前：復讐鬼・エピローグ�� [sage] 投稿日：2010/06/30(水) 02:36:10 ID:aNH5xBmM [9/11]
677 名前：復讐鬼・エピローグ�� [sage] 投稿日：2010/06/30(水) 02:36:44 ID:aNH5xBmM [10/11]
アースラクルーが還らぬ人となってから、およそ２年の月日が過ぎた頃。
「う……っくぁ……」
幹部は自室で、自らの肉棒をしごいていた。
モニターには、幹部自身が特別に編集したなのは、フェイト、はやての陵辱ＡＶ。
未収録の箇所まで含めれば、マニア垂涎の一品といえた。
「く……っ！ はぁはぁ……っ」
男が腰掛けているベッドには、まだ自分以外の者が残した温もりがあった。
「くそっ！ また外れか……っ！」
その温もりの主は、先頃入局したばかりの期待の新人の呼び声高い美少女だった。
魔法の素質にも優れ、早々にファンクラブが出来るほどのビジュアル。
誰にも優しく、なのは達亡き後に登場した、待望の大型アイドル候補とも言うべき局員。
シーツには赤い染み……。破瓜による出血の跡が生々しく残っている。
圧倒的名権力を持つ男の命令に逆らえず、身内の危機までちらつかされ少女は男にその身を差し出した。
真面目に訓練に明け暮れ、男など知らぬ無垢な心身を幹部は欲望のままに蹂躙したのだった。
「くすん……ぐす……くすん……」
だが、その少女はベッドから放り出され、男がＡＶで自慰行為をしているのを泣きながら見ていた。
ＡＶに映し出されている少女たちは、自分と同じ年頃。
客観的に見て、容姿がモニターの中の少女に大きく劣るとは思えない。
歳相応の瑞々しさに溢れた身体も、多くの男性が息を呑むものだろう。
「くそ！ くそ！ くそ！」
だが、幹部はそれ程の美少女を犯しても満足を得られなかった。
彼女に限ったことではなく、今まで自分の地位を盾に犯した少女は全て幹部の欲望を満たしてくれなかった。
原因は一つ。理由は二つだった。
原因は言うまでもなく、フェイト、はやて、なのはが犯される様を見てしまったこと。
理由の一つは、幹部に犯される少女たちが、なのは達ほどの強さを持っていなかったこと。
魔法の才能だけではなく、その志や意思の強さ。
彼女たちの美しさを際立たせていた原因がそこにあったことを幹部は思い知らされていた。
少なくとも、なのはたちは男が権力を盾に迫ったとしても大人しく身体を開くようなことはしなかっただろう。
無論、力ずくで犯した少女もいる。だが、そういった少女の抵抗はなのは達が男に見せたものに程遠く……。
犯したことの達成感を与えてくれるものではなかった。
理由のもう一つは、少女たちの反応。
抵抗の果てに曝け出されたなのは達の淫らさに及ぶ少女はいなかった。
特注の媚薬を調合して、無理やりに快楽を引き出しても、やはりあれ程の反応は見られない。
その上、快楽の虜となり、幹部から離れられなくなった少女は誰一人としていなかった。
それは最終的にはあの男に対して、幹部の劣等感を抱かせるだけとなった
やがて……男は少女を犯した直後にその満たされなさをぶつけるように、自慰をするのが定番となっていた。
それは、少女たちに魅力がないことを告げ、己の不甲斐なさの責任転嫁のための行為でもある。
「ひっ！」
「動くな！ せめてそれくらいは役に立て！」
ＡＶの抜きどころに差し掛かったのだろうか。
男は立ち上がり、恍惚の表情を浮かべながら壁にもたれた少女に近づいていく。
「っく！」
「あ、あ、あ……あぁ……」
大量の精液が、少女に降りかかっていく。
それは幹部の僅かなプライドと欲望を満たし、少女が立ち直れないほどのショックを受ける光景。
今日も１人……少女の未来が絶望に染まっていこうとしていた。
「む！！」
その直後に幹部の耳には、壮絶な爆音が響く。
そして、非常事態を告げるサイレンが響き渡る。
「なにごとだ！」
備え付けのモニターに幹部は叫ぶ。
声に呼応するように……管理局周辺の空が映し出されオペレーターの声が響く。
「襲撃です！ 申し訳ありません！ 直前まで感知できませんでした！」
「こ、これは……っ！」
空には管理局に攻撃を加える無数の存在があった。
その存在に幹部だけではなく、管理局のほとんどの人間が見覚えがある。
それは幹部がばらまいたＡＶで、フェイトを、はやてを、なのはを快楽の果てに陥落させた魔物だった。
「何をしている！ あの程度の魔物、さっさと殲滅せんか！」
数は凄まじいが、その戦闘力がそれ程高くないことは証明されている。
冷静に対処すれば……守る側に回った管理局が手を焼くような相手ではないはずだった。
「それが……統率の取れた動きで、我々の指揮系統を分断してきます！」
「なん……だと？」
知恵もない魔物だったはずだ。
それが、作戦行動を行っているとなると……当然それを指揮している存在がいることになる。
「まさか……？ いや！ あの男は……俺が葬った！」
時空震に巻き込まれ助かる術はない。
事前に対策を練れば、避ける方法は考えられなくもないが、あの状況で男や３人の少女たちが対策を練れたとは考えにくい。
「迎撃の数を増やせ！ そして各地に援軍を要請しろ！」
いくら統率が取れているとはいえ、本来はここまで追い込まれる相手ではないはずだ。
幹部の出世の代償に腐敗していった管理局の戦闘力が、確実に落ちていることを皮肉にも証明してしまっていた。
「お前もいけ！ 性処理には役に立たなくても、あの魔物相手には役立つだろう！」
「え……っ」
突然の命令に、精液まみれの少女は咄嗟に反応できない。
陵辱に疲弊し、砕かれた心を蘇らせるには……まだ余りに時間が短すぎた。
「えーい！ この役立たずが！ さっさと……っ！」
幹部は少女のデバイスの杖を、振り上げる。
叩きつけ、戦いの場に向かうことを促す……ある意味では効率のいい暴力といえる。
「む！」
だが、そのデバイスは少女の体に届かずに地面を叩く。
目の前を通り過ぎた、黒い影が……少女を抱きかかえ幹部の暴力から救っていた。
全身黒尽くめの装束。
その頭までも黒いフードに覆われていた。
「な、何者だ！ 貴様っ！」
そこで幹部もようやく気がつく。黒尽くめの身体が華奢な少女の物であることに。
手にした武器が、漆黒の鎌であることに。
「大丈夫？ もう怖いことはないから」
「あ、あ、あ……あり、がと……」
疾風のような動きに加えられる急制動。
その反動で、黒尽くめのフードがゆっくりと落ちる。
「お、お前は！」
艶やかな金髪が、零れ落ちる。
そして……フードの下に隠れていた素顔が露になる。
「お久しぶり……でいいのかな？」
「馬鹿な！ お前は……二年前に……」
あの頃よりも大人びていたものの変わらぬ美貌。
忘れるはずもない。
何度も何度も見直したＡＶの主役の１人……フェイト・Ｔ・ハラオウンの姿だった。
「ということは……あの男も、他の者も生きて……？」
フェイトは答えない。
それどころか、幹部の方を一切見ようとせずに、白濁まみれの少女の身体を拭き取っていた。
「さすがは雷神か。一足先にそのスピードを活かして最も恨みのある俺を奇襲したわけか」
「その通り名はやめてもらおうか。雷神はすでにいない。今のフェイトは……そうだな。死神と呼ぶが相応しかろう」
「……っ！」
フェイトが飛び込んできたまま、開け放してあった部屋のドアにもたれかかるようにして……あの男が立っていた。
雷神の象徴はそのスピードや魔法の性質。
そして、何よりも彼女の艶やかな金髪がそれをイメージさせたことが起因。
バルディッシュの形態を鎌の形で固定する。その鎌の形は漆黒。輝きというものからは一切無縁な機能美を追求したもの。
露出の多かったバリアジャケットは、ローブ状へと姿を変え豊満なボディーラインを隠していた。
それはまさに死神と言うのが相応しい姿だった。
「フェイト。その者も後で可愛がってやる。だが……今はお前がその怯えを沈めていろ」
「分かりました」
フェイトのローブが翻ると、その下からすぐに白い裸身が現れる。
より女らしさを増した豊満な身体は……２年の月日を感じさせるには十分なものだった。
ローブを地面に敷くと……フェイトは怯えた少女を、そっと横たえる。
「え……？ ん……ちゅぅ……ん……ふぅ……」」
何が起こったかも分からないままに……。
少女はフェイトに唇を奪われる。
「あっ、あっ、ふぁああっ、ひっ、ひぁ、あっ、あぁあああっ！」
キスの終わりと共に、フェイトの手が少女の身体を這い回るとその口からはすぐに嬌声が漏れ出す。
幹部が……あげさせたものよりも遥かに切迫した喘ぎ声が部屋中に響き渡っていく。
「なぜ……無事だった？」
フェイトが現れた時点で覚悟はしていた。
忌々しげに美少女同士が絡み合う姿を見ながら、舌打ちと共に幹部は男に問いかけていた。
「お前は部下を舐めすぎだな。アースラの艦長は、お前の仕掛けに気がついていたぞ？」
「なに？ ならば、なぜ仕掛けをそのままにしたのだ！」
「何かあれば、我を道連れにしてでも……連中にはその覚悟があったのだろう」
「そういうことか……」
自分では決して取らない行動ではあったが、彼らならばそれは頷ける。
それだけの覚悟と志を持ったものだから、男は疎んじ、排斥を決めたのだから。
「無論、あることが分かっていれば、対策も立てられる。僅かな時間だが時を稼ぐ準備はしてあった」
それを男に教えたのは、アースラに乗り込んで時空にやってきたなのはだった。
急場しのぎに過ぎない処置だったが、男と３人の魔法の才能に溢れた少女には十分すぎる時間だった。
無事に時空の消滅の前に脱出することに成功していたのだった。
「復讐鬼健在か。だが、なぜすぐに来なかった？」
「管理局に正面から乗り込むにはさすがにある程度の訓練された兵力が必要だったからな」
魔物の訓練にあたり、今も指揮をとっているのははやてだった。
時空震で再生不可能とされた守護騎士以上に……はやてに忠実に従い、作戦を実行する部隊が今ではできあがっていた。
「お前には念入りに礼をしろとはやてには伝えられている」
「……っ」
愛する仲間を殺された恨みを必死に抑え、はやては魔物を率いて派手に暴れている。
男が権力を握ったことにより弱体化した管理局の戦闘員では、はやての率いる魔物部隊の敵ではなかった。
「それと、もう一つ。お前が権力を極めるのを待っていた」
「なに？」
「お前のことだ。極めた栄華を……一瞬で失うことは死ぬより辛かろう」
「き、きさま……っ！」
一番手痛い形で幹部を葬り去ること。
それが男が望む幹部への復讐の形だった。
「な、なに！ 今度はなんだ！」
男の歯軋りの音は、新たに生まれた爆音でかき消される。
「……相変わらずだな。容赦がない。今日は非殺傷設定があるから全力全開か」
「な、何が起こっている？」
「言うまでもなかろう。ここまで……馬鹿正直に全部の相手を打ち倒して進んできている者がいるだけだ」
「ば、馬鹿な！ ここを守っているのは……精鋭中の精鋭だ！」
管理局の局員の質が落ちていることは、幹部も知っていた。
だが、自分の周囲を守る者だけは、管理局の外から屈強な実力者を選んでいた。
それこそ、男に敗れた頃のなのは達に匹敵するほどの力の持ち主だったはずだ。
「ふん、我の元で成長しただけの話だ。魔道師としても……」
更なる爆音と共に、ドアの周辺の壁が吹き飛び風通しが良くなる。
「も、もう！ わたし飛べないんだから、先に行っちゃダメじゃない！」
幹部の言う精鋭を真正面から全て蹴散らし……。
土煙の中から姿を現したのは……栗色の髪を二本結った少女……高町なのはだった。
手にしたデバイスは、レイジングハートを模して男が男が造り与えたもので宝玉は真紅ではなく水色。
バリアジャケットも、デザインこそ大きな変化はなかったが、純白ではなく薄い桃色を基調としたものに変わっていた。
そして、何よりあの一件以来、なのはは空を飛ぶことができなくなった。
その分砲撃の威力を徹底的に増し……魔法少女ならぬ魔砲少女と呼ぶほうがしっくりと来る戦いぶりだった。
「女としてもな」
「く……っ！」
少女は驚くほどの成長を遂げ、ゆったりとしたバリアジャケットの上からでも女性らしいラインを感じさせる。
幼さを残す風貌は相変わらずではあったが、身体の成長に追いつかないアンバランスさが魅力を引き出している。
「ちょ、ちょっと！ 何を見てるの！」
「ほう……。未だに使っているとはな。我としても嬉しいぞ」
はやてにより、外部の監視カメラが壊された影響か……。
モニターには、その直前まで再生していたなのは陵辱のＡＶが流されていた。
それは高い空から落下させられ……初めて快楽でバリアジャケットが消滅する場面だった。
「やだよ！ こんなの見せないで！ しゅーっ」
「おっと。そう言うな。お前の魅力の証明でもあるのだぞ？」
モニターを破壊しようとしたなのはを、男はあっさりと制する。
なのはがいくら強くなろうとも……力の差は歴然。
男もまたこの二年で力を増していた。
「だ、だけど……ん……ちゅ、はむ……んぅ」
なおも抗議しようとするなのはだったが、それは男の口付けで中断させられる。
すぐに目を閉じ、なのはは男のキスに身を委ねていく。
「あぁ……んぅ……はぁはぁはぁ……」
「そうだな。なのはのＡＶは……まだ途中だったな」
なのはをキスから解放すると、男は底意地の悪い目を幹部となのはに向ける。
「え……あ、や、やぁあああああああああああああああ！！」
キスで力が抜けかけていたところに、男はなのはのスカートを捲り挙げる。
そこには……本来あるべき下着はなく、なのはの素肌が現れた。
男は側に控える少女達に、戦いの際も下着の着用を一切許していない。
「ふむ。今日も言うことを聞いているな」
「や、やだよぉ。やめて、他の人に見せないでぇ……、んぁあ！ ふぁああ！」
成長の証を示すように、淡い陰りの部分ができて最大のコンプレックスはなくなっていた。
男に数え切れないほど貫かれたとは思えない小さな入り口。
そこに男は無遠慮に指を差し入れる。
「こちらも……言うことを聞いているな？」
「そ、そうだけど……だから、やだ！ あの人になんか……みられたく……あ、ふぁあああああ！」
バリアジャケットの胸の部分の布地が男に引きちぎられる。
勢いそのままに、モニターに映し出されているものよりも、明らかに成長したやはり下着に覆われていない乳房がまろびでる。
その先端は淡い桜色のままで、経験がない少女だといわれれば信じる者も多いほど……清らかだった。
「どうだ？ お前の多くの仲間を奪った黒幕の前で肌を晒している気分は？」
「やだやだやだぁあああ！ みないで！ みせないでぇえええ！」
「ふん……本気で嫌がっているが……お前の場合は、それが快楽になるのだ。身を任せよ」
「あっ、はっ、はっ、くっ、そんな……こと……んっ、ひ、ひぁっ、うぅうう……」
未だになのはは男に抱かれるときにも強い羞恥を示す。
元来の性格もあるのだが、それがいつまでも失われない理由。
それを羞恥と言う恐怖に近い感覚がより大きな快楽をもたらすことを、身体が知っているからだと男は分析している。
それでも……いつまでも、恥じらいを失わないなのはの姿は男を大いに満足させるものだった。
「や、あぁ！ はぅ……ひゃん、あぁああああああああああああああああ！！」
絶頂を示す叫び声と共に、力なく倒れていこうとするなのはを男は抱き寄せる。
幹部に見せ付けるかのように、相変わらず露出した胸や秘所を触りながら、男は幹部に笑いかける。
「ふふふふ。そのＡＶの続きを生で見せてやる。お前の参加はなしだがな」
「こ、こ、この……っ！」
度重なる男の侮辱、挑発行為についに幹部の中で何かが切れる。
幹部も相応の戦闘力を持った魔道師だ。
いくらかでもマシな抵抗を示すことが本当ならばできたはずだった。
「きさまぁあああああああああああああああああ！！！！！」
逆上して素手で飛び掛ってくる。
白目をむき、泡を噴きながら……狡猾だった面影はどこにもない、狂った中年の姿だった。
「ふぅ。つまらんな」
男が呟くと同時に……。
幹部の首は、胴体と別れを告げた。
ひょっとしたら、なのはをこの状況で犯そうとしたのかもしれない。
転がった首は……憤怒ではなく、欲望に忠実な表情で固まっていた。
「余計なことをしたか？」
「ううん。だって……」
絶頂に意識が染め上げられていたはずなのに……。
なのはは、戦杖を手放さずに幹部に向けて放つ準備を無意識に整えていた。
男が手を下さなければ、なのはの一撃が炸裂していただけの話だった。
「ありがとう。わたしじゃ……無理だった」
非殺傷設定のデバイスは相変わらず。
幹部に相応しい罰をくだすには……少女は未だに優しすぎた。
「しかし……終わってみればあっけないものだな」
復讐の最後の標的となった幹部を葬ったというのに。
なんの達成感も感慨も沸いてこず、心に穴があいたかのような虚しさだけが残っていた。
「どうするの、これから？」
なのはの問いに、男は答えない。
いや、答えられずにいた。
「だったら……わたし達と……」
「む……？」
なのはの言葉を。男の思考を邪魔するように。
今度は甲高い電子音が響き渡る。
「外部への救援要請やな。他にも管理局のような組織はあるんやから」
モニターに、外で魔物の指揮をとっていたはやての姿が映し出される。
バリアジャケットの背中の羽は……両翼とも黒に染まっていた。
「しかもその人、結構政略結婚やら賄賂やら、幅広く動いとったみたいやね」
「なるほど。管理局だけに飽き足らず、世界征服でも目指していたのか？」
その野望まで叶えるまで待つべきだったかもしれない。
欲望と言うのは本当に果てしないものだった。
「かもしれんね。でも、その成果かね。参戦表明が相次いどるよ」
「ほう……このような男でも敵を討とうとするものがいると？」
「……それはあんたやわたし達がよく分かっていることやろ？」
「確かにな」
復讐は新たな復讐を産む。
その連鎖は決して終わらないことを男も、少女たちも身をもって知っていた。
「それもいい。我の復讐はこれで終わりだ。以降は……新たに産まれた復讐鬼を迎え撃とう」
「あんたらしいね。でも、ほっとしたわ。目に光が戻っとるよ？」
終わらぬ復讐ならば最後まで受け止める。
全ての復讐を終えた男に、新たな生きる意味が生まれた瞬間でもあった。
「これでお前らは完全にお尋ね者だな」
「そうだね。でも、これはわたし達が選んだ道だから」
「はい。なのはとはやてと……あなたと一緒なら、地獄にでも付き合います」
モニターの向こうではやても頷く。
復讐の日々で繋がれた４人の絆はもう決して解けない。
「ならばついてこい！ 働きによっては……我の側にいることを今後も許そう」
「うん！ じゃあ……まずは残党狩りかな？」
「う〜〜ん、でも、なのはが全部倒しちゃったんじゃないの？」
「外はもうわたし達が片つけたけど……任務を終えた戦艦が何隻か戻ってくるみたいやね」
今までの仲間と戦うことも、もはや少女たちは厭わない。
彼女たちの最優先事項は、４人で暮らす日々を守ることなのだから。
「ならばすぐに片付けるぞ。そして……その後には今日の働きの褒美をくれてやる」
「は、はい！ 頑張ります！」
「よーし！ じゃあ、撃墜数で順番を決めようか？」
「負けないよ〜。久しぶりに全力全開なんだから！」
男の言葉に、少女たちは嬉しそうに新たな敵を迎え撃ちに向かっていく。
少女たちと男を繋ぐ絆は、やはり何をおいても快楽である事実は変わりは無い。
なのは達を見送ると……男は、部屋に残された少女のほうに向き直る。
いつの間にかフェイトにベッドに優しく横たえられてはいたが、その肌を隠すものはなく裸身の全てを男に晒していた。
「おい。３人が戻ってくるまで、我が相手をしてやる」
「え……あ。あ。あ……あぁ……」
フェイトに散々絶頂を迎えさせられ快楽の虜となった少女に、男は覆いかぶさっていく。
この少女には新たな快楽を植えつけてやることにする。
あの幹部の残したものと戦い消し去る、その第一歩ともいえた。
「あ……っく、んっ、んっ、あん、んぅっ、あ、あぁああああああああああ！！」
恐怖と快楽に彩られた道を、４人は歩き続ける。
復讐の連鎖に終わりがない以上……それはいつまでも終わらない。永遠に続く道だった。
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目次：復讐鬼
著者：マルチマックス
- カテゴリ：
- 漫画/アニメ
- 魔法少女リリカルなのは
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