[359]ユーノマニア<sage>2007/07/07(土) 09:11:36 ID:8jJprrpV
[360]LOVELY BURST EX<sage>2007/07/07(土) 09:12:48 ID:8jJprrpV

「ねぇなのはままー、ゆーのくんうごかないー」
本日3度目のその言葉に、私は即答することが出来なかった。
「ユーノくん疲れちゃってるからもうちょっと待ってあげようね」
は一度目の時に既に使っている。
「うーん、ヴィヴィオがもっといい子にしてれば動いてくれるかもしれないね」
はニ度目の時に。
確かにヴィヴィオはいい子にしていた。
洗濯物を畳むのを手伝ったり、部屋のお掃除をしたり。いいこいいこ、と撫でてあげたりもした。
下心満載であっても、お手伝いする子はいい子なのだ。
最近の子供は要求をするだけして自分が代償を払うということを知らない。
しつこく要求をしていればいつかは相手が折れるだろう、と見越しているのだ。
そんな子供に我慢ばかりを押し付け、相手の要求を一切呑まない親もまた最低だ。
条件を出してそれを子供が達成するとさらに条件を出す親を子供が信頼してくれるか、と問えば答えはNOだ。
いい子にしていたヴィヴィオには、ユーノくんを動かしてみせる、ということで答えなくては、
私に彼女の親としての資格などはありはしないだろう。

かといって彼も忙しい身。そうほいほい呼び出していいということはないだろう。
どうしようか、と私が悩んでいると肩がたたかれた。
振り返ってみればそこには十年来の幼馴染にして頼れる相棒のフェイトちゃんがいた。
「なのは、私に任せて」
と自信げな顔でヴィヴィオに近づき、ユーノくん(人形)を受け取る。
どうするというのだろう?ユーノくん人形に魔力を込め、ソレに干渉することで動かすつもりだろうか?
まさか擬似生命を与えるなどと言う高ランク魔法を?!
両手でユーノくん(人形)を胸元に掲げ、目を閉じ集中に入るフェイトちゃん。
数度深呼吸をして呼吸を整えている。
「こんなこともあろうかと、昨日から練習してたんだ」
最後に大きく息を吐き出し、カッと目を見開く!
そのとき私は恐ろしい光景を目にした。
豊満に実った胸元を暴れるように駆け上がるユーノくん(人形)。
その長い髪に隠されたうなじに暴れながら進入するユーノくん(人形)。
そして腰に、脇に、恐ろしい勢いでフェイトちゃんの身体を蹂躙するユーノくん(人形)

まさかのマギー審司ネタだった。

「…」
「……」
どう?と言わんばかりに顔を輝かせるフェイトちゃん。
ひたすら無言の私とヴィヴィオ。
「とりあえず今日の夜の訓練はヴィータちゃんに任せて、本局までユーノくんに会いにいこっか」
「わーい」
「ガン無視ッ?!」
フェイトちゃんはもう紙幣偽造でフジテレビ警察に逮捕されてるといいの。

「ゆーのくーーーーーん」
無重力状態の無限書庫。
入り口から見える範囲にいたユーノくんに向かい一直線にすっ飛んでくヴィヴィオ。
あんな元気になってと喜ぶべきか、
なんで人型――もとい元の姿をしているユーノくんがわかったのだろう?と突っ込むべきか。
「あれ、ヴィヴィオ、それになのはも。どうしてここに」
と跳んで来たヴィヴィオを優しく抱きとめながら私達に気付くユーノくん(本物)。
私の名前よりヴィヴィオを先に呼んだことについて後でゆっくり話し合わなくてはいけないだろう。
「ヴィヴィオがユーノくんに会いたい、って。私も会いたかったしね」
「そっかー、僕も会いたかったよ、ヴィヴィオ」
ふぅん、台詞の後半無視ですか。そうですか。
ヴィヴィオを抱えながら頭を撫でているユーノくんをみて、ふと私たちはどういう風に見えるんだろう、と考える。
やっぱり夫婦と子供?まだ付き合ってもないけどまぁいずれそうなる予定――
「あれ司書長。随分ちっちゃい恋人さんですね?」

砲撃誤射リストに一人追加されました。
ユーノくんと軽い挨拶をして離れていった司書さんは自分の寿命が数日になったとも知らず仕事を再開する。
「あはは、ちょっと酷い冗談だったね」
「ホントにね。彼にはあとでお説教しておかなきゃね」
大丈夫。すぐに塵も残らず消えるから。

「うんうん、こいびとじゃなくておよめさんなのにね」

ユーノくんを見る。
真っ青な顔をして首をブルンブルン振っている。
やだなぁ、なんでそんな脅えてるんだろう?傷つくなぁ。
ユーノくんの首に両手を回ししなだれかかる様に抱きつくヴィヴィオ。
子供だからと油断していた。
やはりここは教育のお時間だろう。未来のパパにそんなオンナの顔で抱きつく子供にはキツイおしおきが必要だ。
「ゆーのくん、ゆーのくん、あっちのほういこー」
見事なまでの慣性制御でユーノくんごと徐々にこちらから離れていく泥棒猫(ヴィヴィオ)。
慌てて追おうとしたところに四方から数冊の本が飛来する。
とっさに対処すれば、既に視界に二人の姿はない。
慌てて探すと一枚の紙切れを発見。
『ちょっとでーとしてきます ままはそこでまっててね びびお』
ふ、ふふふ、ぅふふふふふふ…
「上等だあんの小娘風情が…エースオブエースに喧嘩売ったらどうなるか、嫌と言うほど思い知らせてやるのッ!!」

ちなみにその咆哮を聴いていた人たちはきっちり記憶が消えるまでレイジングハートで○○りました。
変な噂が立つのは避けたいから、ね?


著者:ユーノマニア

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