ペット人間
生い立ち
人間の尊厳というか人権がしっかり守られていた時代がオービタルリング崩壊後の混乱によって消滅した。
といううよりそうした期間が発生した。
その時期、今後の寒冷化、マイクロマシン禍を生き延びるための人体改造研究が
人体実験を伴って行われることとなる。
当初は成功し、その遺伝子を振りまくためのウィルスアップデータまで登場し実際に使われている。
その間に蓄積されたノウハウを元にクローン人間
といってもベースに特定の個人がいるわけではなく人工的に集団のステレオタイプと思われる形質を集めて備えた人間が開発される。
そのうち子供のほしい人間に広まっていくが
ついに遺伝子改変人間の製造が解禁される。一部の変態金持ちの線が濃厚だが
メンテナンスフリーの単純労働者を増やすという名目で認められたらしい。
当時は劇的な人口減とそれによる社会の生産ストップが大きな社会問題となっていた。
条件として
- 不妊性であること
- 人間にはむかわないことが遺伝的に刷り込まれていること。
- 一目で識別可能な外見的特長を備えること。
- 人間の尊厳を失わない程度の容姿であること。
しかし、明らかに通常の人間であれば自分自身もそのように規定される危険性をはらんだ危ない兆候として社会的にはあまり受け入れられず一部の愛好家のみがあつかうことになった。
しかし、ボーグの間ではそもそもが普通の人間ではないので
自分たちの形質を剥奪するという条件の下流行することとなる。
人権も認められず通常の犬よりもはるかに賢く従順なことがその決め手になった。
ただし、人間の姿そのままでは問題があるという意識もあるのか
そういったものはロボットで十分だという話もあるのか一般に通常の人間よりも
若干小さく、知能レベルも低く抑えられている。
当初は毛深く勤勉で、謙虚で愚直で毛深く用心深く団結力のある労働者タイプが多かったが
次第に愛玩用のものがはやりだす。
また四足歩行だったり耳が生えていたり、毛だらけだったり、8っポン足だったり熊のぷーさんだったり、いろいろである。
人間との違い
以下の決定的な違いがある。- 遺伝的にはチンパンジーなみに違う。(0.1%ほど)
- 声帯を持たない。(筆談はできる者はできる)
- 成長が早い。(5年で成熟する)
- 寿命が短い。(延命遺伝子がなければ20年ほどで死ぬ)
- 老化しない。経済性をあげるため老化プロセスが無効化されている。
- 死ぬときはぽっくり死ぬ。老衰が劇的に起こるため。
- 強力な空気清浄機能(鼻毛フィルタ、気管支フィルタ)を持ち野外でマスクなしで活動できる。
- 背が低い。最大150cm程度。
- 筋力が強い。筋肉の構造自体がワニなどのようになっている。
- おとなしく、環境変化にタフ。(ずうずうしく前向きで従順。ハツカネズミのよう。)
社会的立場
人権は認められないがペットとして、物としての保護は行われる。簡単に数を増減できない点を除けばほぼ品種によって形質、性格が安定している
ので、資源の乏しい現状ではロボットよりも経済性は高い。
いまだロボットを粉塵の舞う野外で活動させるとすぐにメンテナンスが必要になる。
現状
ボーグでのみ公式に「生産」が認められている。ただし、やはり食費はかかるので所有は裕福な人間に限られる。
もしくは労働者として企業で住み込みで働いている。
最近では子供を持てる種族もいる。
各国の反応
ただし、ほかの地域ではこうした行為は禁止されている。特に開放ペット人間の武装勢力「人類尊厳解放戦線」はその全面禁止をめざし
ボーグ領内に侵入し開放する作戦を行っている。
また、アメリカ帝国、自由アメリカ連邦はこの団体を支援している。
2006年02月12日(日) 03:57:08 Modified by ryunosinfx