呟き尾形の個人的な資料です。

孫子の兵法 6 声東撃西

第六計 声東撃西「東に声んで西を撃つ(ひがしにさけんで、にしをうつ)」

 漢の末期の時代のお話です。
 漢の末期、黄巾の乱という内乱がありました。
 黄巾の乱は、黄巾賊と呼ばれる、張角という首謀者が、太平道と呼ばれる宗教の教祖によって、一大農民反乱を起こした内乱のことです。
 漢の将軍が黄巾賊を包囲したそうです。。
 漢軍は、城の南西に土塁を築き、太鼓を叩いて攻めようとしました。
 それに対して、黄巾賊は全軍を挙げて南西に向かい、その隙をついて漢軍は、北東から侵入し、計略を成功させたそうです。

 さて、声東撃西は、陽動作戦、ないしフェイントなど、ブラフを利用した計略です。
 「東を撃つぞ〜」と、相手の注意が東に行っている時に西を撃つと言うものです。
 もちろん、相手の混乱している状態にをつくって、それに乗じてそこをつくのがポイントです。
 では、相手を混乱させるコツはどういったものなのでしょうか?

 案外単純です。
 人は、ある条件ないし、選択肢を相手から与えられると、二者択一をしてしまう傾向があります。
 たとえば、ジャンケンで、
 「私は、次にグーを出します」
 と相手から言われると、「グーか、グーでないか?」という二者択一に自ら陥ってしまうのです。
 すると、今度は、相手を冷静に観察することによる「冷静な判断」や「自分の能力の発揮」ができなくなり、短絡的な、二者択一のバクチになり、自分のペースを見失い、相手のペースにはまってしまいます。
 これでは、自分を有利な立場に導くことはなかなか出来ません。 

 兵法ということですが、これは日常生活でかなり活用できますし、本人は意識しているかどうかはわかりませんが、大成功したであろう野球選手がいます。
 大魔神のニックネームで親しまれている 佐々木 主浩(ささき かづひろ)投手です。
 彼はすごいです。
 ストレートかフォークか。
 この二つの球種で、バッターに二者択一に追い込みます。
 バッターとしてはたまったものではありません。
 球種は二つとわかっている反面、何を投げられるか、かえってわからなくなります。
 この迷いこそ、混乱を招きます。
 これによって、投げる方は、自分のペースで試合を運んでいけるともいえます。
 一般に、権謀策術というと、複雑な印象がありますが、むしろ、単純に相手を二者択一に追い込むことも一つの方法ともいえます。

 単純なら、策士も策におぼれようもないことですし、かなり有効です。

 さて、この兵法によって、どうすれば、争いを避けられるのでしょうか?
 基本的に兵法において、相手に隙を作り出すことで、その隙を攻めることがポイントです。
 が、そこで「攻める」ことをしなければ、相手はずっと、混乱してくれます。
 混乱は精神力も体力もすり減らします。
 精神力も体力もすくなくなれば、争う気力も自然となくなるという寸法です。


---------- 呟き尾形の孫子の兵法自転

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