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【定義】

3つの異なる教えについて、その本質は一致しているという考え方。中国であれば、儒教・仏教・道教であり、日本であれば、儒教・仏教・神道であるという。日本曹洞宗関係の文献でも、幾つか「三教一致」を扱う場合が見られるが、否定派・肯定派両方存在している。ただし、道元禅師は明確に「三教一致」批判を強く行った。
しかあるを、近来大宋国杜撰のともがら、落処をしらず、宝所をみず、実相の言を虚設のごとくし、さらに老子荘子の言句を学す。これをもて、仏祖大道に一斉なり、といふ。また、三教は一致なるべしといふ。あるひは三教は鼎の三脚のごとし、ひとつもなければくつがへるべし、といふ。愚痴のはなはだしき、たとひをとるに物あらず。 『正法眼蔵』「諸法実相」巻

【内容】

道元禅師が「三教一致」批判を行ったのは、『正法眼蔵』の中でも75巻本系統の「諸法実相」巻と、12巻本系統の「四禅比丘」巻であり、また、『永平広録』巻5-383上堂である。これらの文脈を総合すれば、仏教が他の二教に優越しているため、比べるまでもないという仏教優位論の展開である。そして、ここから派生して、「四禅比丘」巻では、撥無因果批判、見性批判、『六祖壇経』批判なども展開することとなった。

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