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【定義】

江戸期の曹洞宗が輩出した学僧面山瑞方が註釈した著作に付けられる名前。『典座教訓聞解』や『正法眼蔵聞解』などがある。

【内容】

ここでは、『正法眼蔵聞解』について解説していくが、同著は永らく他の『聞解』と同様に、面山による提唱録であると考えられてきた。しかし、宗乗家である岸澤惟安?老師の研究などから、徐々に面山提唱説が疑問視され、全95巻に対する註釈の内、ほとんどが面山の門弟である斧山?玄鈯の提唱であることが明らかになった。

内容だが、斧山による『聞解』は、典拠などを踏まえて、経論の意義を当てはめることにより、教学的理解と繋がっている点が特徴であり、また全体に対して綿密な提唱がされているため、『正法眼蔵』参究初心者は『聞解』から入ると良いとされている。

先ほど、ほとんどが斧山の提唱であると言ったが、全95巻の内『弁道話』、そして「現成公案」「三昧王三昧」巻だけは、面山の提唱であり、その提唱だけが収録された写本が現代まで伝わっている。そして、この面山の提唱については、極めて優秀な内容であり、もしこの調子で全巻に提唱が行われていれば、後の参究者に資するものが大きかったであろうと惜しまれている。

【テキスト】

・『正法眼蔵註解全書』(全10巻)
・『永平正法眼蔵蒐書大成』(第14・17巻)

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