『革命と音楽ロシア・ソヴィエト音楽文化史』

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『革命と音楽ロシア・ソヴィエト音楽文化史』

目次

はじめに―ロシア革命の衝撃　9

第1部革命まで

第1章　ロシア音楽史は聖堂から　14
　ロシアのキリスト教化　15
　　ビザンツ聖歌からロシア聖歌へ　16
　　ビザンツ伝統の尊重―宮廷合唱団と総主教聖歌隊　20
　中世の終り―ポーランド・カトリック文化の影響　22
　　パルテス聖歌　24
　　カント　27
　宗教劇からオペラへ　29
　　典礼劇　29
　　聖書劇　29
　　学校劇　32
第2章　音楽を育てた王侯貴族と富豪たち　35
　異文化に開放的な支配者たち　35
　　特権階級の功績　35
　　鍵盤楽器のロシア浸透　36
　ピョートル大帝の音楽趣味　38
　　最初の「ロシア皇帝」の音楽教育　38
　　新都ペテルブルグに西欧の音楽を　39
　　ビザンツ伝統の衰退　42
　エカテリーナ二世とオペラ　43
　　エカテリーナの願い―ペテルブルグを芸術の都に　44
　　ロシア・オペラの先駆者たち　45
　　モスクワ・ボリショイ劇場の始まり　47
　シェレメチェフ伯爵家の農奴音楽家たち　48
　　シェレメチェフ伯爵のオスタンキノ宮殿　50
　　オスタンキノの農奴音楽家たち　52
　　オスタンキノ時代の終り―田園から都市へ　55
　新時代のパトロン―鉄道王マモントフのオペラ興行　56
　　マモントフの音楽家支援―シャリピンとラフマニノフ　57
　　ロシア・オペラの創作―リムスキイ＝コルサコフの恩人　59
第3章　西欧との絆　62
　音楽関係者の来訪　62
　ロシアの楽譜印刷と出版―ゲルステンベルクとブライトコプフ　64
　西欧音楽界との絆を育てた移住者たち　68
　　音楽ファンクラブからフィルハーモニーへ　68
　　異国から嫁いだ妃たち―パーヴェル一世マリヤ（ヴェルテンベルク王女ゾフィー）とミハイル大公妃エレーナ（ヴュルテンベルク王女シャルロッテ）の音楽サロン　70
　ルビンシテインと五人組　74
　　ロシア音楽協会と音楽院の創設　75
　　五人組―スラヴ派と西欧派のはざまで　76
　西欧音楽界へのおかえし―関心から衝撃へ　79
　　角笛隊と宮廷合唱団　79
　　ロシア・アヴァンギャルドの芸術家たち　81
　　西欧に衝撃を与えた作曲家たち　82
　　音楽の革命　84

第2部革命が起きて―ソヴィエト音楽史の始まり

第4章　希望の時代―ユートピア社会の音楽をめざして　90
　レーニンとその時代―革命前後の音楽界　90
　　第一次ロシア革命と音楽界　91
　　1971年、ソヴィエト音楽史は国有化から始まる　94
　　民衆に芸術を―音楽界の洪水　97
　　レーニンの遺志　101
　さまざまな組織の誕生　102
　　組合の結成　103
　　プロレトクリト（プロレタリア文化）の運動　104
　　音楽史に貢献したＡＳＭ（ＡＣＭ／現代音楽協会）　109
　　過激な集団ＲＡＰＭ（ロシア・プロレタリア音楽家同盟）　111
　最初の成果　116
　　革命オペラ　116
　　ソヴィエト音楽界への注目―希望と不安の中で　119
　　ソ連の偉大なる天才　121
第5章　暗い時代の始まり　124
　音楽界の新旧交代　124
　　聖堂とサロンの破壊　124
　　ロシアを去った音楽家たち　126
　　体制への協力を強いられる音楽家たち　131
　クレムリンの試み　133
　　作曲家同盟　１33
　　社会主義リアリズム　135
第6章　恐怖の時代―粛清と戦争のはざまで　139
　混迷の始まり　139
　　スターリンの独裁　139
　　たちきられた西欧との絆　141
　ショスタコーヴィチ批判　142
　　新作オペラの成功　142
　　突然の攻撃　144
　芸術家の受難　147
　　ショスタコーヴィチの尋問　148
　　逮捕された音楽家たち　148
　きまぐれな政府　152
　　大祖国戦争への貢献　152
　　作曲家批判ふたたび　156
　党と協力する音楽家　160
　　音楽界の独裁者フレンニコフのデビュー　160
　　ショスタコーヴィチ批判とその成果　162

第3部混乱から安定の時代へ

第7章　スターリンの死と、つかのまの「雪どけ」　168
　一時代の終り　168
　　スターリンの死　168
　　「雪どけ」は文学界から　170
　音楽界の「雪どけ」　171
　　音楽家の名誉回復　172
　　「過ぎ去った時はとりもどせない」（ショスタコーヴィチ）　175
　裏切られた期待　177
　　音楽家は最高の外交官　178
　　「愛する共産党の同志よ！」（ショスタコーヴィチ）　183
第8章　安定の時代―革命の完成をめざして　186
　譲歩としめつけ　186
　　自由の風をふきこんだ人々―ロシア人移民の末裔バーンスタインとグッドマン　186
　　クレムリンの保守化　190
　音楽と音楽家の使命　192
　　音楽の使命―つらい労働の後に安らぎ　192
　　初演までの関門と洗練された妨害　193
　　音楽家の使命―党と文化省の指令に従うこと　196
　革命世代のメッセージ　199
　　革命世代の終り　199
　　革命を知らない世代　200
　　ショスタコーヴィチのメッセージ　202

おわりに―音楽史上でもっとも強く独善的なパトロン　204
革命を生きた二人の言葉　207

主要参考文献　ⅹ
人名索引　ⅰ

失敗の研究