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635 名前:名無しさん@秘密の花園[sage] 投稿日:2014/01/25(土) 01:42:25.71 ID:R72chSQo
手探りなたかみき

「貴音。嫌ならよけてもいいから・・・。」
後頭部に手をそえられ、ゆっくりと顔が近づく。キスをしようとしているのだとわかりました。
願ってもないことです。彼女を目で追うことができるだけで恵まれていると思っていました。
私のような者が彼女を好きなだけでおこがましいのに、両想いであったとは。
まだお互いの気持ちを確認しあってはいません。これは賭けのようなものなのでしょうか。
もしそうなら彼女の勝ちなのですが、ただ彼女は上辺だけの私に憧れているだけではないのかが不安なのです。
気丈に振舞ってはいますが、本当の私はとても弱く臆病です。
私と同じ好きを共有できれよいのですが。
口付けてしまえばそれはもう了承ということになってしまいます。
色々考えた末に私は顔を背け、頬に彼女の唇が触れました。
「あれ?喜ぶと思ったんだけどな・・・。」
照れた表情で頭を掻く美希。
この行動が拒絶の意味ではないと伝わっていたらよいのですが。
「・・・よいのですか。私のような人を選んで。」
「今の言い方は両想いって思っていいの?」
私の返事に少し安堵しているように見えます。
「美希。私の好きとあなたの好きは同じ・・・、なのでしょうか。」
自分のことは理解しています。美希のような年頃の子の羨望の的になるということはわかっています。
恋と憧れを勘違いしているのではないかと。そうなら私のために彼女を振り回すことになってしまいます。
「同じ、なの。きっと。うまく、言えないけど。」
ゆくゆくは肌を重ねる仲になりたい。それが私の好きなのです。
「貴音がいつもミキのこと見ててくれたの嬉しかったの。
両想いだってわかったから、さっきのはそれがわかってたからやったんだよ?」
美希は本当によく私のことを見ていたのですね。
好きの度合いとは付き合っていくうちにわかるものではないか?と思いました。
もし彼女の目が覚めるのであれば、彼女を傷つける前に別れを告げなければなりません。
「美希。わかりました。よければ、私とお付き合いをしていただけませんか?」
言い終わる前に彼女の身体が私に覆いかぶさっていて、きゅっという音の似合う可愛いらしい抱かれ方をしていました。
「うん。好き、好きだよ。貴音。」
美希の身体は思った通り柔らかく、いい匂いがしてとても抱き心地のよいものでした。

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