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 アルコールが入っているせい、なのだろうか。
 俺にしなだれかかるその身体は、服を通してでもはっきりと熱を感じる。
 熱、だけじゃない。 俺の肩にもたれかかった身体の柔らかさ。
 かすかに響く息づかい。前髪に半分隠れた顔は、真っ赤に染まっている。
 
「やよい、やーよーい?」

 小さく声をかけてみるが、返事は、ない。



 765プロ・全力ライブ、その打ち上げ会。
 皆の頑張りで今回も無事に大成功を収めたライブ。そして打ち上げもその熱気を引き継いで大いに盛り上がった。
 ジュースで乾杯、大人はお酒で乾杯、カラオケセットを持ち出してまだ歌い、騒ぎ、はしゃぎ……。
 ついさっきまで仕事で歌い踊っていてへとへとだったはずなのに、どうして彼女たちはこんなに元気でいられるのだ
ろう。 若さ、それだけで片付けていいことなのだろうか。
 そう、俺がつぶやいたときに。

「プロデューサーも、まだオジサンには早すぎますよー?」

 絶妙のタイミングで空いたグラスにビールを注いでくれるやよい。

「そっか、まだやよいから見ても俺はオジサンには見えないか〜?」
「はい、……お兄さん、くらいです」
「いやぁ、そう言ってくれると嬉しいぞぉ〜」

 そんな頭のネジが数本外れたようなやりとりをしていたことを、思い出す。
 つい数十分、数時間、……それくらい前のときの記憶だった、はずだ。



 宴会やイベントごとで場を仕切りたがる子はウチにはやたらと居て、やよいは大概こういうときには途中で一歩引い
てしまうタイプだ(例外があるとしたら、食べ物の取り合いくらいだろうか……)。それゆえにトーク番組などでは、
明らかにやよいのために時間を割り振ってもらっているとき以外はちょっと影が薄くなることもあるのだけれど。
 フォーカスをやよいに合わせてみると、いやいや、捨てたもんじゃあない、と、俺は今更ながらに気がつかされたの
である。

 何が良いって、タイミング、なのだ。
 おしぼりを渡してくれるタイミング。空いたグラスに飲み物をついでくれるタイミング。「プロデューサーは、何に
しますか?」と注文を聞いてくれるタイミング。過不足なく、というか、本当にこちらの望みのタイミングを解ってい
るかのように、自然に接してくれる。
 地味だけれど、こういう子が隣に居てくれるというのはいいもんだ。お酒もメシも二倍は美味くなる。
 ライブの成功、皆の喜ぶ顔、そしてそんなこんなでさらに美味く感じる酒……いつの間にか、俺も度をこしてしまっ
ていたらしい。
 ちょっと休んでくるわ、と仮眠室に入って、……そのまま、寝てしまっていたのだろうか。

 なら、何故俺に、やよいがもたれかかっているのか。

「やーよーいー?」
 尋ねてはみるものの、……返事はない。
 まぁ、いいか。 ノリでお酒にでも手を出してしまったか、醒めるまでちょっと寝かせといてやるか……と、どうも
いつもよりずいぶんといい加減になってしまった頭が、結論を出す。
 そのまま、ぼーっと、俺にもたれかかってるやよいを眺めている、俺。

 ……表情。
 前髪で、見えない。

 ……呼吸。
 襟まわりがのびかけたジャージの胸が、動いてるのはわかる。

 ……襟元。
 首元の、白い肌。鎖骨、胸元……。

 言い訳を、させてくれ。
 普段の俺だったら、こんなことで動揺したりはしない。
 いわんや自分の担当アイドルに情欲を抱いたりなんて、あるわけがない。自分はプロデューサー、彼女たちにもし俺
が本気で命じたなら、彼女たちはその身体を俺の一夜の性欲発散の道具に差し出すことすら拒絶できない、それほどに
強い立場なんだ。だからこそ、担当アイドルに欲情するなんて、あってはならないことなのだ。

 それなのに。解ってはいるのだが。

 俺の視線は、やよいの胸元に、縫い止められたかのように、……。
 それどころじゃなく。
 もうすこし、もうすこし。

 伸びかけた襟まわり。 ゆるいジャージ。
 うつむきかげんな姿勢。 上からのぞき込む俺の視線。

 もうすこし、もうすこし。
 やよいのぷっくりしたほっぺが、襟が、視線を邪魔しない位置から。

 だめだ、こんなことしてはいけない。
 頭の中で響く声。
 こんなことしてはいけない、だから見たいんだろう?
 また、頭の中で響く声。
 酔ってる、ああ、酔ってるからだ。 こんな風になってしまったのは酔ってるからだ。
 言い訳がましく頭の中でつぶやく、声。

 首をかしげて、ひねって、やよいを起こさないように、やよいの姿勢を変えないように、気をつけながら。
 
 ……見たい。
 いつも元気いっぱいの、いやらしさなんてまるで感じさせない、やよい。
 いや、それだから。 そんなやよいの、……服の中を。
 開いた胸元の中の。 隠そうなんて、いや、俺がこんな欲望丸出しの目で見てるなんて思いもしないだろう、やよい
の。それこそ親以外の異性に触られるだの何だのなんて考えたこともないはずの、やよいの。
 
 おっぱいを、見てみたい。

 安心しきっているだろう、油断しきっているだろう、自分がこんな欲望の対象になっているなんて気付きもしてない
だろう、そんな眠りこけているやよいのおっぱいを、のぞき見る。
 変態だ、ああ、変態だ。解ってくれなんて言わない。

 けれど、俺は、ものすごく見たかったのだ。
 やよいの、ふくらみかけの胸を。綺麗なままの柔肌を。おんなの胸の機能を果たせるように成長しつつあるだろう乳
首を。
 スラックスの中で、俺のアレは熱く、大きくなっていた。
 これまでの俺のオトコの人生で、たぶん、一番に。
 こんな理由なんかで興奮してるのに?
 いや、こんな理由だから、か。

 ……何も、言ってくれるな。



 鎖骨。
 胸元。
 わずかな光を、たよりに。
 胸元、その奥へ。
 胸郭を浮かした肌、……その凹凸が奥にゆくにつれて消えていって。
 そして……明らかな、ふくらみ。

 これが、いつも元気で明るく振舞っている、でも本当は不安と毎日闘いながら自分と周囲のために笑顔を振りまきつ
づけている、あの、やよいの。
 もっと、先。 もっと、先へ。
 見たい。 やよいの、他人に見せない、その先を……。

「みたい、ですか?」

 ああ、と言いそうになって。
 冷えた。世界すべてが、一気に冷えたかのように、感じた。



「な、あ、い、いや、あ、そn」
「ぷろりゅーさー、みたいって、おもいましゅか?」

 頭の中が真っ白、とは、まさにこういうことを言うのだろう。
 バレた、バレていた。 よりによってやよいに、俺の下卑た視線が、その行き先が、そしてその視線を生む原因とな
った情欲が、バレていた。
 ……時間よ、もどれ。 頼むからもどってくれ。
 やよいが叫ぶ。 きっと仮眠室に悲鳴をききつけた皆が、やよいを救いに飛び込んでくる。
 そうなれば、俺は……終わりだ。
 765プロはもちろんクビ。警察の御用に。日本中から鬼畜と名指しで叩かれて、親までもが近所から村八分に遭っ
て、そして遠からず俺はドヤ街の片隅で、吊るした縄に首をかけ……。
 そんな妄想が一瞬で脳裏を駆け巡る。

「……」
「みたく、ない、れす……か?」
「……」
「……へんじ、して、くらさい」

 ……え?

「……わたしの、むね、みたい……れす、か?」
「……」

 もう、自棄だ。

「ああ、見たい。やよいの胸、見たい」
「にゅふふ、わかりまふ。……らって、ぷろりゅーさーの、おちんちん、……こんなに、らってる、もの」

 はうっ、と思わず声が出た。
 まさか、やよいが。スラックスを強力に押し上げる俺のアレを。
 スラックスの上からとはいえ、……握ってくる、なんて。

「……おとーさんろ、おかーさんが、ときどき、ふたりでしてたの、……しってまふ、ふぁら」

 意外に器用な手つきで、スラックスのチャックを下ろし、トランクスの前ボタンを開けて、……えっ、おい、ちょっ
と待て、おい、そんなあっ?!
 冷えた頭、いや急転直下の展開に慌てた俺は慌ててやよいの両肩をつかむ。

「ちょ、ちょっと待て、やよい、俺はそん……な」
「……」

 顔をあげさせ、視線をあわせて、……やよいを諭すつもりだったのだが。

 やよいの表情は、既に、……女、だった。
 火照った頬、うるんだ瞳。血を透かした赤の唇。
 その口元。 柔らかそうな産毛、あどけない口元、それなのに、その唇は、赤く濡れて、ぷっくりとふくよかで、そ
う、その感触を、俺の一番敏感な場所で感じ取りたくなるような、思わず触れてしまいたくなるような、そんな……。

 ……あ、やっちまった。
 そう思ったときには既に、俺の腕はやよいの身体を抱きしめていて。
 俺の唇は、やよいの唇に重ねられていて。
 まだ小さな、でもはっきりと分かる胸が、俺の胸板に押し付けられていて。
 そして、やよいの小さなお尻は、いつの間にか、俺の伸ばしていた脚の上に。俺の太股に広がる、柔らかい肉の圧力
は、女の子のお尻以外では誰にも何にも生み出せないもので。
 
「ぅん……、はむぅ、……むぅ、ん……」

 俺と唇を重ね合わせながら、やよいが呻く。
 いや、この声はもうそんなもんじゃない。 明らかに性愛のバイアスがかかった、女の啼き声だ。
 
 その証に。
 俺の胸にあわされたやよいの胸、いや、今やそれは「擦り付けられた」としかいいようがない上下動で。
 ただ単に重みを伝えるだけだったはずの腰が、少しずつ、少しずつ、動いていて。
 動いていて……いや、その「動き」、は。
 両の脚の間の、その部位を。
 俺の脚に。 確かに、こすりつけるような動きで。

「ぅ……、ん……っ、ぁあ……ふ、」

 おい、やよい?
 いったい、なにが、どうなって。どうして、こんなことに。
 そう説いて彼女を突き離せば、よかったのに。

 俺の手は、そうしなかった。
 逆に、ショートパンツの後ろの隙間からするりと掌を忍び込ませて。 
 彼女の腰を、お尻を。両の手で掴んで。
 柔らかく、すべすべで、熱くて、……そんな陳腐な言葉しか出てこない俺の語彙が悔しい。
 ただ、ただ、やよいのお尻は、本当に、触っていて気持ちよかった。

 乳首を、俺の身体と自分の衣服に摺りつけて。
 性器を、俺の太股に摺りつけて。
「はぁ、ぁ……ぷろ、りゅー、さぁ……ぷろ、りゅー、さぁ……」
 熱に浮かされたように、いや、俺の理性をとろかすように、甘い誘いの囁きを俺の耳に流しこんでくる、その可憐な
赤い唇。

 俺の指は、やよいの双丘の奥へ割り込んで。 谷間の奥の「花」に、届いた。

「ぁ、そこ、……きもちいい、れす」
「キスも、してほしいか」
「してほしい、……れす」

 ぎゅっ、と俺にしがみついてくる。
 もう、俺を思いとどまらせる理性は、残っていなかった。
 たぶん汗と、もうひとつの何かに濡れてまみれたやよいのアヌスへ。
 指が、入っていく。 俺の、指が。

「ぁ、ふぁ、あ、ぁ、あぁ、はぁぁあ……」

 少しずつ、入っていくたびに、やよいは大きく震えて。
 そのたび、おれに身体を摺りつけて。

「ぅ、ぅぅっ、あ、はぁ、あん、ぷろ、りゅー、さぁ……っ!」

 その言葉とともに、びくん、びくんと大きく震えて、……がくん、と俺の腕の中で、彼女は力なく崩れ落ちた。
 
 唇を俺に吸われたままで。 幼い乳首は刺激に膨れたままで。
 秘所は熱く濡れたままで。 アヌスに俺の指を根元までくわえ込んだままで。




 やよいの衣類を直し、毛布をかけてやって俺は立ち上がる。
 まだ股間は痛いほどだが、……この欲求を、いま俺の目の前で整わぬ息のまま眠っている少女にぶつけることだけは、
そう、それだけは、しちゃいけないんだ、と。 それを俺は必死に再確認していた。
 普段必死に押さえ込んでいた俺の性欲が、やよいの肢体で暴走した、のか。
 普段貯めこんでいたやよいのストレスが、アルコールか何かで暴走した、のか。
 いずれにせよ。
 二度と、こんなことがないように、……しなくちゃ。

 そう思いつつ、……俺は自分の指を舐めていることに、俺は気づいていた。
 やよいの、……あのお尻の中、あのやよいの、たぶん腸液が染み込んだ、……俺の指、を。
 これがやよいの味なんだ、と、そう呟いてしまった瞬間に。
 スラックスの中のアレは、また激しく勃ちあがっていて。




 ……その後、俺がどうしたか。それはあえて語らないことにする。
 とりあえず言えること、それは。やよいが母親似だと言うのであれば。
 自分の稼ぎがろくにないというやよいの父が、それでも何人も子を作ってしまったことを、俺は……笑えない、な、と。
 これもまた、やよいの「捨てたもんじゃない」魅力、なのだろうか……?

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