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今年もクリスマスが近い。
 街には恋人たちが溢れ、いろんなお店がクリスマスムードを盛り上げようと必死になっている。
 しかし、俺は自分のアイドルたちのことで頭がいっぱいだ。
 クリスマス当日にはイベントライブもある。
 そのための準備に追われ、今日も事務所で一人残業をしている。

「……これで今日は終わりだな」

「プロデューサー、少しよろしいですか?」

「あれ、千早まだいたのか?」

 なんとか明日に響かないレベルまで仕事をこなし、帰ろうとした矢先のことだった。
 ユニット「ないちっち」のリーダー、如月千早が背後から語りかけてきた。

「はい、調べものがありましたので」

「そうか、お疲れさま。あんまり無理するなよ」

「お心遣い感謝します。それで、ちょっとお願いが……」 

 時間管理に厳しい千早が、珍しくこんな時間まで事務所にいたのは俺に何か話したいからなのだろうか?


「なんだい? 改まって」

「はい、その、急なお願いなので心苦しいのですが……」

 左手で軽く髪を書き上げながら、彼女は言った。
 心なしか表情が硬く、瞬きの数も多い。

「そんなに遠慮するなよ。何でも聞いてやるよ」

「本当ですか? では、明日の仕事が終わったら……付き合って欲しいところがあるんです」

「それってデートの誘いか?」 

 俺は軽い冗談のような気持ちで返した。

「えっ、別にそういうわけでは……」

 しかし千早を慌てさせてしまった。
 もう少し言葉を選ぶべきだったかな。



「まあいいけど。それで、どこに連れて行ってくれるんだ?」

「コンサートホールです。クラシックのチケットが当選してしまいまして……」

 千早はモジモジしながら後ろ手に隠し持っていた封筒を俺に見せた。
 薄い水色の封筒の中には「invitation」と書かれた書面と、金色の縁取りがされたチケットが二枚入っていた。

「へぇ、大帝国ホテルの……しかもS席じゃないか! 俺なんかでいいのか?」

「他に誘う人もいませんから」 

 少しうつむき加減のまま、千早は小さく答えた。

「じゃあ喜んでお供させてもらうよ」 

「良かった……ありがとうございます。断られなくて、良かった」

「大げさだな」

「いいえ、プロデューサーに大事なお時間を割いていただくわけですから」

 そこまで言い終わると、俺から返された招待状を大事そうに封筒に戻した。
 いつもの千早の表情だ。

(相変わらず真面目だな……)

 それでも、真一文字に結んだ口元が少しだけ微笑んでいるように見えた。
 コンサートに行く相手がいなくて困っていたんだな。

「では、今日は失礼します」 

「ああ、じゃあ明日楽しみにしてるよ!」

 千早は礼儀正しくお辞儀をしてから、俺に背を向けて事務所を出て行った。



 そして次の日。
 一流ホテル内のコンサートホールで、千早と待ち合わせのはずだったんだが……。

「ごめん、千早! 電話が長引いちゃって」

「遅いですよ、プロデューサー」

 俺の仕事が長引いて、彼女を待たせてしまった。
 こんなとき、本当に申し訳ないと思う。

「すまなかった。さあ、急ごう」

「はい」 

 演奏はまだ始まっていなかったが、既に幕が上がっていた。
 会場に入ると独特の雰囲気が俺たちを包み込んだ。
 指揮者や演奏者たちの息遣いがこちらにも伝わってくるようだ。
 コンサートは盛り上がり、千早も俺も大いに満足した。




「さすがにすごい演奏だったな」

「はい」

 コンサートが終わり、ホテルのラウンジで千早と感想を語り合う。
 今夜の彼女はよくしゃべる。
 クラシックが好きなので興奮冷めやらぬといったところか。

(でも千早が無邪気に嬉しそうにしてる。付き合ってやってよかった!)

 俺は腕時計をチラリと覗き込んだ。

「けっこう遅くなっちゃったな。もうこの時間だと電車も……よし、タクシー呼んでやるからな」

「あ、あのプロデューサー……」

「うん?」

 立ち上がろうとした俺を、千早が言葉で制した。

「実はその……もうひとつ当選しているものがありまして」 

 それは昨日見せた表情と同じだった。
 いつもの千早とは違って目線が少し泳いでいる。
 言葉もどこか頼りない。

「なんだか言いにくそうだけど、どうした」

「これなのですが……」

 千早は昨日事務所で俺に見せた封筒を目の前に差し出した。
 中にはコンサートのチケットとは別の何か……銀色の縁取りがされた書面が入っていた。


「ん? このホテルの……ペア宿泊チケット!? しかもガーデンスィート……すごいじゃないか!」

「はい。もしも……プロデューサーさえ迷惑でなければ、その、使ってみるのも悪くないかなと思いまして」  

 彼女は顔を真っ赤にして俯いた。
 昨日は封筒の中にこの書面は入ってなかった。
 おそらく俺に断られると思っていたからなのだろう。


「千早、俺はお前のプロデューサーであって……」

「わ、わかってます! ですから無理にというわけで……」

「よし、泊まろう」

「……えっ!? プロデューサー」

「もう時間も遅い。悪くない提案だ。俺は床に寝るから、千早はベッドで寝ろ。いいな?」

 千早の顔に驚きと同時に安堵の色が浮かぶ。

「よろしいのですか?」

「おいおい、聞いてきたのは千早だろ?」

「それはそうですが……」

「じゃあ決まりだ」

「はい」 

 きっと千早は純粋にこのホテルに泊まってみたかったのだろう。
 アメニティグッズとか、女の子は好きだというし。

 もちろん俺だって売出し中のアイドルに手を出すつもりはない。
 それくらいの理性はいつだって持っている。

 俺と千早はフロントで部屋のキーを受け取ると、案内された部屋へと向った。




「すごい! 豪華な部屋だな……」 

「驚きました」

 案内された部屋は、俺たちの予想をはるかに超えた大きさだった。
 おそらく俺のアパートの3倍……いや、4倍はありそうだ。

 寝室とリビングが完全に分かれていて、しかも室内と同じくらいの広さをもつ庭がついている。
 今は夜だからわからないが、景色もきっと最高なのだろう。

「おっ、あっちに大きなソファがあるぞ! どうやら床で寝る必要はなさそうだ」

 四人くらいは余裕で座れるソファーに俺は横になって見せた。

「ふふっ、そうですね。では私はあちらの部屋で寝ますね」 

 千早は軽くお辞儀をすると、ベッドのある部屋へと消えていった。

(なんだかんだ、けっこう疲れた……)

 ソファの程よい柔らかさもあって、俺はあっという間にウトウトし始めた。






 それからしばらくして、俺は目を覚ました。
 時間にすれば数分程度だったが。

「いかん、うたたねしてしまった。シャワーでも浴びてくるか……」 

 少し意識がぼやけたまま、俺は部屋の入り口へと向った。
 バスルームはおおむね入り口付近にあるものだ。

 真鍮製の取っ手を掴んで、特に何も考えずにドアを開けた。

ガチャッ  


「きゃああぁっ!」

「ちっ、千早!?」 

 一瞬で眼が覚めた。
 目の前には、身体にバスタオルを巻いた千早が化粧鏡の前で立っていた。
 安いホテルとは違って、遮音性に優れたこの部屋のバスルームからは彼女の気配など全く感じられなかった。


「プロ……デューサー」 

「ちがうっ! これは違うんだ! 俺、こういうところ初めてでわからなくて! あぁ、俺はなんてことを……」 

「……」

 ドライヤーを片手に、鏡越しで俺を睨む千早。
 無理もない、悪いのはこの俺なんだ。



「すまん、すぐ出て行くからッ……!」 

「…………ですか?」 

 慌てて出て行こうとする俺に向って、千早が何かを呟いた。
 よく聞き取れない。


「えっ!?」

「……私、そんなに魅力ないですか?」 

「ち……はや……?」 

「こんな姿なのに、プロデューサーから女として見てもらえないほど……魅力がないのでしょうか」 

 彼女は手に持っていたドライヤーを備え付けのフックに戻すと、真正面から俺を見つめてきた。
 青みがかった長い髪が、ふわりと揺れた。


「何を言ってるんだ、そういう問題じゃないだろ!」 

「そういう問題です!」 

 千早がこちらに向って一歩踏み出した。

「こ、こら! バスタオルを取るな」 

「……」 

 俺と彼女の距離はまさに30センチ以内。
 目の前にいるのは千早に違いないんだが、胸元できっちり巻かれていたバスタオルは今にもほどけて落ちてしまいそうだ。



「許してくれよ、千早。ノックもせずにはいったことは謝るから」 

「そっちじゃありません……謝って欲しいのは」

 俺の言葉に、彼女はますます不機嫌になってしまった。
 いったいどうすれば許してくれるのか……さっきからそればかり考えている俺。


「どういうことだ?」

「たしかに、さっきは驚きました。いきなりそのドアが開きましたから」

 千早がさらに俺の方に一歩踏み出した。

(う、動けない……)

 少しでも動いたら触れてしまう。
 俺のアイドルに自分から触れてしまうことは……許されない。
 もちろん相手から触れられても許されないのだが、とにかく自分からは駄目だ。

 鼻先に彼女の細い髪が少しだけ触れた。
 そのくすぐったさが妙にリアルで、心地よい。
 もはや抱き合っていると言って良い距離で、千早は俺を見つめている。

「驚かせてすまなかった……」

「でも同時に、胸が急にドキドキしました」

「な、なんで?」

「だって、ちょうどプロデューサーのことを考えていたんですから」

 言い終わるのと同時に、千早が俺に倒れこんだ。
 甘い髪の香りが強くなる。
 少女の右頬が俺の胸に触れた。
 千早の手が俺を抱きしめた。


「抱いてください、プロデューサー」

「うそだろ……」

 目の前がクラクラする。
 俺は今、何をされている?
 あの千早が……俺に向ってなんて言っている!?

(間違いなく千早は抱いて欲しいといった……)

 耳に残る彼女の言葉、胸に感じる頬の熱、背中にまわされた細い腕。
 その全てが千早の言葉が嘘ではないことを証明している。



「駄目だ、俺たちはアイドルとプロデューサーという関係から逃れられないんだ」

「そんなの嘘です。だって、私はもうそんな関係を超えようとしていますから」

 俺に抱きつく力が強くなる。

「本気で嫌なら、すぐに出て行ってください。でも……」

「でも?」

「私、きっと泣いちゃいますから……」

 その声は既に半分泣いていた。
 ここは心を鬼にして拒むべきなのだ。
 そして彼女の気の迷いを断ち切ってやるべきなのだ。


 しかし……


(俺に千早を泣かせることなんて……できるわけがない!)

 考えるより早く、俺はその細い背中を強く抱きしめていた。



 俺たちは寄り添うようにして、ベッドのある部屋へと向った。
 肩を抱きながら千早は一言もしゃべらない。

(やはり気が変わったのだろうか……)

 クイーンサイズのベッドに、並ぶようにして座る。

「……」

 千早はまだしゃべらない。
 俺が不安な気持ちを抱いたのと、彼女が口を開くのがほぼ同時だった。


「プロデューサー……私、こんなの初めて……」

「えっ……」

「すごく恥ずかしくて、胸がドキドキして」

 ようやく話し出した彼女の言葉は、まるで熱に浮かされたように震えていた。


「まるでいつもの私じゃないみたいで!」

「千早はいつもどおりだよ」

 俺の言葉を聞いて、千早の顔色が曇る。


「えっ……」

「いつもと同じで、すごく可愛くて魅力的だ」

「そっ、そんな……困ります! プロデューサー」

 不安な表情から一転して、今度は暗がりでもわかるほど千早は顔を赤くした。

「ああ、困るよな。俺が!」

 両手を彼女の肩において、こちらを向かせる。
 柔らかな髪を掻き分けるようにして、左の耳に顔を寄せる。

(耳まで真っ赤になってるみたいだ)

 形の良い千早の耳たぶにそっとキスをした。


「はっ……あぁ、い、嫌です! くすぐったい……それにじっと見つめないで下さい……」


「真っ白で綺麗な肌だね、千早」

 さらにもう一度、今度は首筋に唇を這わせた。
 細くて真っ白な、陶磁器のような美しい身体に。

「は、はぁん! またっ……駄目です、そんなこと言われたらなんて返せばいいのかわかりません!」

「じゃあさ、黙っていればいいよ?」

「え……!」

「声を出したくなったら、出せばいい。千早はじっとしてて……」

「あ……」

 首筋に這わせた舌先を、今度は肩に……そしてゆっくりと胸元へとずらしていく。
 その過程で、彼女の背中を抱きしめるように脇の下から手を通した。

「胸を……そんな……ふあぁっ!」

 ちらりと彼女を見上げると、既に瞳を潤ませていた。
 おそらく異性に対してどうすればいいのかわからないのだろうな。
 俺は愛撫を重ねながら、優しく囁いた。

「綺麗だね、千早。髪も、声も、肌も、全部……」

 うっとりとした表情で千早が俺を見つめている。
 そっと指先で彼女の太ももをなぞってみる。

「脚も細くてまっすぐで、素敵だよ」

「あっ、あぁっ……!」

 その言葉に嘘はない。
 千早にはチャームポイントがたくさんあるけれど、中でもその美脚ぶりは765プロ全体で見てもトップレベルだと思う。
 もしもグラビア撮影などがあれば、脚のラインだけで多くの男性を虜にできるだろう。

「ファンの皆には申し訳ないけど、舐めちゃおうかな?」

「ひっ、プロ……デュー……あはああぁぁっ!」

 ベッドの上でそっと脚を開かせ、M字にしてやる。
 俺は彼女の足の付け根に顔をうずめて、左側を向いた。


(本当に甘酸っぱい香りだな……)

 俺が強く舌先に力をこめると、千早の太ももが柔らかな弾力で押し戻してくる。

「ひぃっ、ふぁ、ううぅ、プロデューサー……!」

 ソプラノのような声で鳴く千早。
 普段は触れられない場所をゆっくりと焦らされて、悶えている。
 しかも感度は抜群に良いみたいだ。
 俺の方も千早の声だけで感じてしまいそうだ。

「わ、私……こんな……はしたないことをッ」

 右の太ももをゆっくりと舐めたあと、反対側も同じようにしてやる。
 千早は嬉しそうに身をくねらせる。

「本当に綺麗だよ、千早……」

「きゃうぅっ!」

 最後に秘所に指先をすべりこませると、そこはすっかりと粘り気を帯びていた。



「じゃあそろそろ、挿入してもいいかな?」

 すっかり準備が整った千早を、俺はそっとベッドに横たえた。
 彼女はボンヤリしたまま天井を眺めている。

「……いいか、千早?」

「なっ! そんなこと私の口から言えません!」

「じゃあ俺が言ってやろう。まずこのヌルヌルの…………ゆっくりと腰を前後に……」

 俺の話を聞きながら、彼女の顔がどんどん赤く染まっていくのが面白い。


「こ、細かく説明しないで下さいっ」

「ああ、ごめんな……あのさ、千早?」

「なんでしょうか?」

「もしかして初めて……か?」

「っ!!」

 その反応だけでわかった。
 どうやら俺は責任重大のようだ。


「……わかった。大事にするよ」

「おねがいします……」

 俺の下で不安そうにこちらを見つめる千早の顔が可愛い。
 彼女の入り口にそっと俺の先端をあてがう。

「熱い……!」

 目を瞑った千早のまつげが大きく揺れた。
 深呼吸をひとつしてから、俺は腰を深く沈めた。

「いくぞっ!」

「あっ、ああっ、プロデューサー〜〜〜〜!!」

 千早の入り口は既に完全に男を迎え入れる体勢が整っていた。
 思ったよりもスムーズに亀頭がもぐりこんだ。
 しかし……!

(これは……せ、狭い! やっぱり処女か!!)

 腰を突き出してもなかなか全部が埋まらない!?
 だからといって無理やり進めるわけにもいかない。

「プロデューサー! 大き……すぎますっ! もっと優しくっ」

「そ、そうか……」


 右手をそっと結合部に忍ばせる。
 そして人差し指の腹で、千早の一番感じるであろう突起をくすぐってやった。


「ひゃっ、あ、あぁぁっ!? なぜそんなところを……」

「こうすると力が抜けるだろ?」

 浅くピストン運動をしながら、そっとクリトリスを撫で回す。
 敏感な千早のことだからきっとすぐに効果が現れてくるだろう。

「どんな気分?」

「あ……はい。なんだか身体がフワフワして」

 思ったとおり、ヌルつきが増している。
 これなら一気に奥までいけるだろう。

「力が抜けたところで、今度は……こうだ!」

 俺は思い切って、全体重を千早に預けた。


「あっ、ああぁぁ〜〜〜!!」

「いい声だ、千早」

「あっ、あっ……!」

 ずぽっと音を立てて、ペニスが完全に千早の膣内に納まった。
 彼女も今日一番の刺激に、目と口を大きく開きながら言葉を失っていた。


「あっ、あんっ♪」

 それから数分間、ゆっくりと千早の身体を抱きしめながら腰を前後に動かしてやった。

 千早の身体は素晴らしかった。
 普段は凛とした表情を崩さない彼女が、俺の腕の中で甘くとろけている。
 そっと長い髪をなでてやると、嬉しそうな表情を形作る。
 真っ白で長い手足は、控えめに俺を抱きしめたり、切なく震えたりして俺を楽しませる。

 そして何よりも驚いたのが……

(な、なんだこの感触……)

 ペニスが一番奥に到達した瞬間を見計らって、千早の膣がざわざわとウェーブを起こすのだ。
 その動きによる快感が俺の身体をジワジワと蝕んでゆく。

(急に具合が良くなってきた……気持ちよすぎるぞ!?)

 ペニスの一番感じやすい部分を探し出して、そこだけ集中攻撃してくるような千早の膣に、俺は悶えた。


「あんっ! はぁんっ、プロデューサー……」

「千早、何かしているのか?」

「え? あっ、はぁ、はぁ……どうしたのですか……」

 彼女に問いただしてみても明確な回答は得られなかった。
 そうしているうちにも、また妖しい波動が俺の身体を感じさせる。


「んはああぁぁ!」

 危うく射精しそうになるほどの気持ちよさだった。
 まるで性感帯に吸い付いたまま離れず、ひたすら愛撫を繰り返すような凶悪な名器。
 それが千早の秘所に対する俺の感想だ。

(膣内が勝手に締め付けたり、震えたりするのか!?)

「……何だかとても気持ち良さそうですね」

「えっ……」

「私を抱いてるプロデューサーがすごく気持ち良さそう」

 頬を紅潮させながら、千早は俺を見つめていた。
 彼女の問いかけに、素直に答える。


「ああ、最高だ……」

「うれしいです!」

 千早が俺に抱きついてきた。
 上半身だけでなく、腰もピタリと張り付くように……長い脚で俺の腰を蟹ばさみにしてきた。



「んああああぁぁ〜〜〜!」

「私の身体で感じてるんですね……胸だって事務所の皆みたいに大きくないし、色気なんてないのに」

 嬉しそうに呟きながら、千早はまた俺の様子をじっと見つめている。
 だがこっちはそれどころではなかった。
 
 魅惑の歌姫が俺に対して愛情を隠さず……しかもこの上なく具合のいい名器が、俺のペニスをずっと甘く包み込んでいるのだ。
 正気を保てというほうが酷だ!

(このままでは中に出してしまう。それだけは避けないと……そ、そうだ!)

 俺は気を紛らわせるために千早に質問をしてみた。


「千早っ……む、胸のことを気にしていたのか?」

「……今のは意地悪な質問です」

 戒めるように、膣内が巾着のようにペニスを搾り込んだ!
 悶え苦しむ俺の顔を、彼女は楽しそうに見つめている。


「うああぁ、ご、ごめん! 千早、さっきからなぜ俺の顔を……あっ……」

「やっと気づいてくれましたか? 目が逢う瞬間(とき)、を待っていたのです……うふふっ」

 そっと彼女の手が俺の両頬を挟み込んだ。
 少し吊りあがった千早の眼が、まっすぐと俺を見つめている。

(本当に吸い込まれそうな瞳……だ)

「プロデューサー、このままキスしても……いいですか?」

 静かな声で千早が尋ねてきた。
 唇までの距離はまだ……15cmくらいはある。

「嫌といわれても、します………………んっ♪」

 一瞬で、その15cmの距離はゼロになった。


 小鳥が餌をついばむように、千早は何度もキスを重ねてきた。
 時折耳元で淫らな言葉を囁きながら、骨抜きになりかけた俺を誘惑し続ける。

 今まで押さえ込んでいた感情を、たった一晩で全部示さんとばかりに千早が俺を求めてくる。


「私もだいぶ慣れてきました。それになんだかすごく気持ちよくて……えいっ」

 千早が掛け声を発した瞬間、膣に包まれたペニスにウェーブがかぶせられた!
 必死でこらえていた精液が一気に噴き出しそうになる。

「くっ、あああぁぁ!?」

「もっと感じてくださいプロデューサー! そしたらきっと、私だけじゃなくてプロデューサーも感じてくれるような気がします」

 千早は俺に抱きついたまま、体勢を入れ替えた。
 今度は俺がベッドを背にする番だ……。

「男の人って、こんなに優しくてかわいかったんですね。それに私も気持ちよくって、病み付きになっちゃいそう……」

 俺の上に乗って、彼女は少しだけ腰を浮かせた。
 そしてゆっくりと前後左右に腰を振り始めた。


「こうしたら喜んでいただけますか? うふふふ」

「うあああぁぁ、締まる! 千早、ちょっとまって!!」

「気持ち良さそうなプロデューサーの声、素敵です」

 俺を快感漬けにしながら、千早はゆらゆらと腰を振り続けた。
 両手を俺の胸に当てて、上半身を固定したままで柳のような細い腰で魅惑のリズムを奏でる。

(気持ちよすぎる……千早、もう俺はあああぁぁ!!)

 もはや我慢することは不可能だ。
 このまま彼女の中に出すことしか考えられない。

「でもこれはきっと、相手がプロデューサーだからですよね? いつも私を、私の全てを見てくれてるプロデューサー……」

「い、イく! もう無理だよ、千早っ」

「どうぞ。そのまま射精してください」


 俺が果てる瞬間、千早は唇を重ねてきた。


 その柔らかなキスに導かれるように、俺の身体は彼女に溶かされていった。



どぴゅどぴゅどぴゅどぴゅ〜〜〜〜!


「あっ、ああ、出るっ、出る〜〜〜〜!!!」

 快感で暴れる俺の身体を、千早はしっかりとベッドに押し付けた。


「ふふふ、中でいっぱい溢れて……熱い……」

「ちは……」

「プロデューサー、最後までしっかり搾ってあげます。ほら……♪」

 射精したばかりのペニスに、またあのウェーブが……!

「うああぁ、すごい……!」

 千早は丁寧に、そして徹底的に俺を射精させ続けた。



――数時間後。

 紅茶の良い香りで眼が覚めた。

「おはようございます、プロデューサー」

 そして目の前には、既に着替えを終えた千早が立っていた。


「き、昨日は…………ありがとうございました」

「うん? 何をしたんだっけ?」

「それは、あの……もうっ、わかっているくせにからかわないで下さい!」

「あはは、ごめんごめん」

 俺にお辞儀をする彼女に向って、少し意地悪をしてみた。
 千早は男女問わず、他人からいじられやすいタイプの女性なのかも。

「あと、これ……」

「え……? 俺に?」

「はい」

 スーツに着替え終わった俺に、千早は小さな箱を差し出した。
 青い包装紙に包まれた箱の中に、オルゴールが入っていた。

「昨日、プロデューサーが来る前に買っておいたんです」

 そっと指先でオルゴールのふたを上げると、今の季節にぴったりなメロディが流れた。

「千早の歌声みたいに綺麗な音だね」

「ありがとうございます。そして……メリークリスマス、私の大事な人」

 彼女は嬉しそうに身を寄せて、軽く俺の頬にキスをした。

(了)

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