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 今、机の前に座っている僕。
 机の上には一冊の雑誌。
 さすがに自室で見るにも恥ずかしいので、表表紙は伏せてある。裏表紙は……なんだか怪しいサラ金の広告。300万を20年借りて利子1万円
なんて、そんな話あるわけない。律子姉ちゃんも言ってたっけ、大概そういうのは実際に電話かけたらヤのつく人のところに直送されちゃう
から騙されちゃダメよ、とかなんとか。
 いや、そんな方向に意識を向けないといけないくらい、僕は動揺している。

 


僕らの年代にもなれば、当然ちょっと不良きどりの男子が学校にエッチな本を持ち込んでくるってのも、ありえない話じゃ、ない。
 クラスでは(一応)マジメなほうで通っている僕には、そういう話があっても、まあ教室の後ろのほうでなにやらワイワイ騒いでる原因が
後から聞いてみたら「それ」だった、くらいの関係しかなかったんだけど。
 今の生活を始めるようになってから、何故か不思議とクラスのそういう子たちからも「秋月ー、おまえも見てみろよ」なんて誘われること
が増えてきてて。そして、僕は見てしまったのだ。

 雑誌はまごうことなきエッチな写真誌。表紙には毒々しい原色のタイトル、そして、ばばーん、って感じで肌をさらけだした女の人の写真。
まぁ、言っちゃ悪いけど、僕にはそんなに綺麗な人には思えない、ってそりゃそうか。「今の生活」をはじめてからはトップアイドルやら大
女優さんやらなにやら、これまでの僕の人生の三回分くらいに綺麗な女の人を見まくる毎日だもんなぁ……。
 そんなことを内心思いつつも、「いいだろ、これ」と同意を求めてくる男子たちに「うん、そうだね」とか適当に返事して、そのたびに周
りから大きな笑い声が起きて。
 なんとか早く終わらないかなーとか思いながら彼らにつきあってる自分の目に、飛び込んできたのは。

 事務服。
 律子ねえちゃんが所属する、765プロの事務服と同じタイプの。
 っていうか色まで一緒だ。しかも何ですかこのインカム。こんなの着ながらインカムつけてる人なんて世界広しと言えど一人くらいしか知
らないぞ。……事務員兼任イベント司会、っていうめちゃくちゃな人事やってるってだけの話なんだけど。
 その、見慣れた765プロの事務制服みたいなのを着た女性が。
 後ろを向いて服のボタンをはずしてる。
 はだけた胸、ライトグリーンのブラ。
 次の写真で、自分でそのブラをおっぱいの上に押し上げてる。色の濃い乳首。白いおっぱい。
 そして次のページ。笑顔で両脚を思いっきり開いて。足首にかかってるくしゃくしゃのパンツ。白い太股、褐色とピンク色のモザイク。
 モザイクの中に、男の人が手を伸ばしてる。ボブカットのその女の人が、切なそうに顔を歪めてる。
 男の人の股間のモザイクに、女の人が手を伸ばしてる写真。 うわぁ、舐めてるよこれ。
 ページをめくって、……自分で男の人の「モザイクのむこうがわ」をつかんで、自分の「モザイクのむこうがわ」に当てがってる。
 そして。
 よつんばいになった女の人を、後ろから、男の人が。
 両脚を開いたところを、前から。このページなんか真下から撮った写真まであるよ、女の人のお尻の孔までまるまる写ってる。
 そして、……ぐたっとなって大股開いてベッドの上で倒れてる女の人。まだ半分くらい、あの服を身体にまとわせたままで。
 股の間のモザイクの中には、白いものが。

 お、すげぇ、これ中出しだろ……とか、周囲のクラスメイトたちがやいのやいの言ってる。
 次いこうぜ、次、という誰かの言葉でページがめくられていく。
 けれど、僕の目には、次のページに写った男女の姿なんて見えてなくて。



 学校の帰り道。 今日はアイドルの仕事はお休みの日だ。
 その途中で、僕はある本屋に寄る。

 あの後、「あの本」を持ってきた子が言ってた話。普通の本屋じゃこんな本は僕たちには売ってくれないけれど、この小さな店の店番がお
爺さんのときは、こっそり普通に売ってくれるとか、なんとか。
 その本屋の名前を何度も口の中で反芻しながら、ようやくたどり着いた、本当に小さな本屋。
 どこの本屋でも売ってるような週刊誌は店の入口のところにちょこっとあるだけ。薄暗くちょっとホコリっぽいような不思議な匂いのする
店のその奥、というか入り口付近以外の全部のところが、……肌色、肌色、肌色だらけ。
 エッチな雑誌。エッチな……漫画本。エッチな……グラビア(さすがに僕たちや律子姉ちゃんたちのは無かった)。エッチな……小説?
そんなのばっかりある本屋さん。こんなところがこの町にあったなんて知らなかった……。

 あの本に興味があるなんてクラスの皆に知られたくないから、必死に覚えたあの原色タイトル。
 同じタイトルの本を……あった。あんまり綺麗じゃない女の人が表紙のこの本。「投稿激アツ報告、今月も満載!」……こんなロゴが入っ
てるなんてさっきは気付かなかったなぁ。
 本を、手にとって。
 そう、こういうときはビクビクしちゃいけない。当たり前のように振舞わなきゃ怪しまれる。アイドル生活の中で僕が身につけた、自分の
身を守るための知恵だ。
 店番のお爺さんに本を差し出す。お爺さんは、本を見て、……僕の、顔を見て。一瞬心臓が止まる。
 お爺さんの口が、ひらく。……まさか、あの話、ウソだったら……!

「850円」

 あ、ああ。なんだぁ。肩の力が一気に抜けた。
 ちょっとまだ震えてる手で財布を取り出し、……さよなら夏目さん。こんなことのために使っちゃって、ごめん。
 でも。でも。

 あの休み時間の後、僕の精神はずっと動揺しっ放しだったのだ。
 授業も、友達の話も、律子ねえちゃんからのメールも、何も心に届かない状態だったのだ。
 あの写真が、あの765プロの制服着た女の人のページが、頭の中でぐるぐるぐるぐる回り続けていて。
 どうにかしなきゃ、保たない。

 だから、僕の精神安定のために……ごめん、夏目さん。




 というわけで、僕の机の上にはさっきの本。
 震える手でページをめくる。見たい、いや違う、興味がある、いやそうじゃなくて、えっと、その、とにかく「あの」ページを探す。
 あった。「某有名事務所の制服コスっ娘と夜のプロデュース指導!」……もろにターゲットじゃないか、これ。小鳥さんって有名なんだな
ぁ、と変なところで感心してしまう僕。
 ま、まぁいいや。ズボンのボタンを外す。僕のおちんちんはもうカチコチになってる。トランクスの中に手を入れてそれを外気にさらす。
 右手を添えて。左手でページをめくって。

 写ってるのは「小鳥さんのコスプレをしてる女の人」。
 けど。 だけど。
 僕の頭の中に写ってるのは。
 
 こんなことしてるのバレたら、多分、765プロには出入り禁止をくらうと思う。
 けど。 だけど。

 しょうがないじゃないか!
 女の子アイドル、「秋月りょう」としてデビューしてから、ずっと女の人ばかりの876プロで過ごしてて。
 社長は年齢的には四捨五入したらそろそろ四十になるかもしれないおばさんなのにすごく美人で色っぽくて、まなみさんは優しくてとって
も柔らかそうで、尾崎さんは冷たい感じなのにときどきぞくっとするくらい綺麗で、絵理ちゃんなんかあんなに細いのにとても綺麗なムネで
それなのに首をかしげたときの口元なんか思わずぎゅってしてしまいたいくらいで、そして年下の愛ちゃんは年下のはずなのにおっぱいも大
きくて知ってか知らずかそのムネがよく僕の腕やら身体やらにぶつかってきてあのぷにゅって感じがあーもう!
 僕が女の子アイドルって立場じゃなかったら。そんな立場になる前だったら。誰かひとりだけでもその夜の、ほら、夜のアレの材料にはま
ったく不自由しないくらいの魅力だらけの女の子たち、女の人たちだらけなのに、その全員が仕事仲間の同僚だなんて。しかも大半は僕が男
だって知らないし、知らせちゃいけないし……。
 分かってよ。こんな状態で876プロのみんなを、誰かひとりでもそーいう夜のアレにしちゃったら、もう僕、精神安定保てない。

 そんなんだから、僕、おかしくなっちゃったんだ。
 律子姉ちゃんの同僚の、音無小鳥さん。
 これくらい離れてたら、もうセーフだよね、ねぇ、セーフだって言ってよ!
 いったい誰に対して言ってるのかさっぱり判らない訴えを内心叫んでしまう僕。

 小鳥さん。
 律子姉ちゃんの同僚、765プロの名物事務員。
 昔アイドルやってたって言われても何も不思議に思えない。年齢は僕より大分上のはずなのに、まるで僕より年下のようにすら思えてしま
う雰囲気もある、そんな可愛いところもある人。でも、……ごめんなさい、小鳥さん、あと同僚の人をこんな風に扱ってごめんなさい、律子
姉ちゃん、……とても、色っぽい、っていうか、なんていうか。

 事務椅子に座ってるときの、体重のかかったお尻の描くライン。
 ふとももの半ばまでくるニーソックスの、……ゴムが、ちょっと肌に食い込んでて。あの脚、太もも、すべすべそうで、柔らかそうで……。

 妄想にまみれながらページをめくる僕の手。

 写真の中では事務服の上着を外してる。シャツを透かして見えるブラ。
 これが小鳥さんだったなら。
 きっと、ムネのかたちはもっと綺麗でもっと大きい。ちょっと見ただけでも律子姉ちゃんと同等くらいはありそうだもの。
 小鳥さんが、微笑んで、こんなふうに、シャツをはだけて。ブラを外して。
 乳首の色ももっと綺麗で、それで、もっと大きな胸を自分で持ち上げて。
 

 ページをめくる。次は大股開きの写真のはず。
 ……あの事務服のタイトスカートの中の、さらに下着で守られた、その奥の女の子の部分、それは僕が765プロの事務所に用事があって行く
ときも当然小鳥さんの身体の一部なのに、変わらず「在る」はずなのに、そんなのが「在る」なんて思いもさせない綺麗で優しい表情なのに、
その奥に、こんなピンクでえっちな女の子の部分が小鳥さんにも在って、それで、それで……。

 危ない、まだ早い。 いつの間にかペースを上げすぎてた右手を少し休める。
 荒くなってた僕の息。喉が渇いてきたけど、最後まではやらなきゃ。

 そんな小鳥さんのアソコを、触る。
 触れるたびに、あの表情が、びくん、びくんって歪んで。僕よりずっと年上の、ずっと人生経験積んでるひとが、僕の手指ひとつで、身体
を思うように操られてしまって。
 そう、いつの間にか、写真に写ってる女の人は小鳥さんになっていて。男は僕になっていて。
 次のページ。僕のおちんちんを、小鳥さんが舐める。
 きっと、すごく気持ちいいんだろう。よく判らないけれど。
 もっとここで妄想する? いや、もう止められない。
 もっと早く次のページに行かないと、僕が先に限界きちゃうよ。
 
 後ろから、あの大きなお尻をぐいと掴んで。
 事務所の狭いところでちょっとすれ違った、そのときにちょっと触れたりする感触ですら、冷たく柔らかくて気持ちいいお尻なのに。
 それをこの写真のようにおもいきり鷲づかみにするなんて、なんて贅沢なんだろう。
 そして、……モザイクの奥の、小鳥さんの、おまんこに、僕のおちんちんを。
 どんな気持ちなんだろう、どんな感触なんだろう、それは僕も知らないけれど。きっと、この今僕が右手でやってるより、ずっと気持ちよ
くて、ずっと熱くて、ずっと柔らかくて、そして、挿れるたびに、小鳥さんが声をあげて。
 どんな声なんだろう、あの綺麗な声の小鳥さんが、こんなときに出す声って。わかんないけど、(これまた以前友達に見せられた)AVの女
の人のように、……たぶん、もっと綺麗でもっと可愛い声のはずだ、だって普段からあんなに可愛い声なんだから。ともかくそんな声で、僕
が彼女の中をえぐるたびに、声をあげて。
 お尻の孔も、恥ずかしい場所も、全部、いくつも年下の僕に晒して。
 

 限界寸前。 ページをめくる。
 年下の僕にイかされて、ベッドに倒れ伏す小鳥さん。脚も開いたままで、身体を守る力もすべて僕に使い果たさせられて。
 その太ももの間、そう、あかちゃんが出来る所、僕がさんざん突き放った場所、小鳥さんの一番大事な場所に、僕の、僕の……。
 そうだ、僕のおちんちんから出る、この精液を、小鳥さんの、一番大事な場所にっ、……っっっ!!




 はーっ、はーっ……。
 静かになった、部屋。呼吸のたびに喉がひりつく。
 机の上に突っ伏してる僕。机の下でははだけた下半身。しなしなになった僕のおちんちん。それを覆う僕の右手。
 右手に絡むぬるぬるはあっという間に冷たい感じになってて。
 それにしても、……こんなに、こう、「くる」って感じの、……って、初めてだ。
 溜まってた、ってことなのかな。それとも、この雑誌があったおかげなのかな。
 自分の趣味が、……よく、わかんない。



 そんなふうにしばらく脱力し放題だった僕にスイッチを入れたのは、がちゃりと開いた扉の音で。
 一瞬でナニの後の倦怠感もふっとび、背筋に走る冷たいモノ。
「待たせてごめんねー、涼。それでメールの件なんだけどさぁ」そうだった。 昼間のメール、たしか律子姉ちゃんが今夜用事があるとかな
んとか書いてあったような……。
 机の上にはエロ本。それもページを一瞥すれば、何が載っててナニがナニなのかは律子姉ちゃんなら一目瞭然。
 ズボンの前が大幅に開きっぱなしの僕。右手には栗の花の臭いの粘液がべっとり。
 そして背後からはいつものペースで近づいてくる律子姉ちゃんで。



 ……ぎゃおぉぉぉぉぉぉん、助けてぇぇぇぇぇぇっっ!!!

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