ザールックを暗躍する死の商人。
武器の売買だけではなく、各地を回りながらその都度「現在持っている情報をもっとも必要としている国」に現れ、情報を売っていた。
ザールック3325年の
フォルッカの戦いにおいては、彼女の情報によって
ビーストバリア国軍は、
鬼龍部隊の動きをあらかじめ知ることができた。
しかし、その裏側では、
アーズ国の使者を買収して、
アーズ国との間に不信感を植え付けるなど、常に次の火種をまいていた。
更に、
リゼルバ攻略戦では、
モルコア国の軍勢を連合軍に遅参させる謀略を行い、とにかく両軍の戦いが決着がつかない様に、常時有利な側には不安要素を、不利な側には情報を与え、戦いを長期化させることで自身の商売を潤わせた。
その後、
リゼルバを占拠した
サルファーに呼ばれる。
サルファーは、コルディアの真意を知った上で、その上で「戦乱を長引かせたいのなら、今回は
アーズ陣営を勝たせるべきだ」と仕事を依頼する。
コルディアは、その要請を受けると、自らの艦で
リゼルバ奪還のため集結中だった
アトレティア国軍
ポルス艦隊へと向かい、偵察にきていた
ポルス軍密偵を買収し、自分の名前を漏らさないまま「偵察した結果、既に主力は
アーズ本国に撤退している、いま
ポルスが仲間を出し抜いて先駆ければ
リゼルバは
ポルスのみの力で陥落し、その手柄は比類なきものになる」と入れ知恵する。
これに乗せられた
ポルスは、全軍の集結より先に南下して
リゼルバに攻撃を仕掛けるが、想像に反して守備軍をまとめていた
アーズ国軍の前に半壊して後退していく。
この報告を聞いた他艦隊に、
フレイミストと
セロナバルス国軍が動き始めたという追い討ちが届き、結局
アトレティア国軍の
リゼルバ奪還作戦は中止されることとなった。
後に、自身も開発に力を貸した
ポルスの新兵器「
デュアル・ムーン」が完成した事を知ると、これまでは五分の戦いを演じていたが、今後は
アトレティア国にバランスは傾くだろうと考え、
アトレティア国にのみ力を貸して、最終的に
アトレティア国の貿易権を独占しようと画策した。
しかし、
アトレティア内乱の勃発により情勢が一気に変わると、ディアル・ムーンに密かに細工しておいた罠を発動させ使用不可能として、
ポルスの元を去り、内乱終決まで姿を消した。
この時点では、内乱を長引かせて両軍と商談するより、
ガザデルーに
アトレティア国の支配権をもたせて、外征に協力することで商人の地位を独占するつもりであった。
しかし、
アーズ国が
アトレティア国との決戦に勝利し、
アーズ王である
アルスレーナが
ザールックの事実上の最大勢力者となると、彼女に近づき、周辺諸国の武力統合を進め、
アトレティア国で実行するはずだった貿易の独占を
アーズ国で行う計画に切り替えた。
しかし、今度は
アルスレーナが
神器衆クーデター事件によって落命すると、
アーズ国でのこれ以上の活動は無理と判断し、別の国へ渡ろうとする。
だが、そこに
セルカティーナの「戦いを裏で操る者を見つけ出して討ってほしい」という遺言を受けた
ファリミス、
キリィが現れ、二人によって討ち取られた。
「死の商人は自分だけではない、自分ひとりを討って何の解決になる、ただの自己満足だ」と、呪いの言葉を残したという。