PCより
夢か現か?
「----〜という夢を見ましたのよ!…いえ、きっとあれは夢だけど夢じゃなかったんですわ♪」
昼下がりの午後、彼女が通う大学(某有名大学)の構内にあるカフェテラスにて物部隼妃は目を輝かせて
昨日見たという突拍子もない夢について、向かいの席に座る少女に語り聞かせていた。
「はぁ〜…あんたの話は何時もぶっ飛んでるけど、今回のは相当ね〜。遂に頭が御釈迦になったみたいね」クスッ
隼妃の向かいの少女は、そう言って二マリと悪戯に微笑んだ。その顔は整った美しい容姿をしており
隼妃と同じく『麗人』という言葉がよく似合う人物だ。しかし隼妃は知っている、親友であり、犬猿の仲でもある
‟腐れ縁”という言葉がよく馴染む彼女は、儚げな印象からは程遠い程の豪傑であることを。
「まぁ、仮に本当だったとして、私ならスープを作れだの、ケーキを作れだの上から目線で命令された時点で
そいつをぶちのめして、蘇生して、またぶちのめして、そいつの出汁でスープを作って飲ませてあげたのになぁ〜♪」
そう言った彼女の眼は、どこか恋する乙女のような輝きを見せる遠い瞳をしていた。
「……相変わらず、血の気が多いですわねぇ〜天嶺は、黙っていれば私よりも美人ですのに……」ハァとため息を吐く
ため息交じりに頬杖をついて、隼妃は昨日出会った4人と1匹?について考えを廻らせる。
「……あれが現実なら、皆さんは今頃、何をしていらっしゃるのかしら……また、お逢いしたいですわ」
自分より幼く、なのに自分と比べ物にならない位に頼もしく行動力のある少女。
高校生とは思えない苦労人な風貌とは裏腹に、小まめな気遣いやフォローを欠かさない優しい青年。
見た目の怖さから、少し戸惑ったけど、ここぞという時に様々な知識で助けてくれた頼もしいお医者さん。
夢の世界で戸惑う私達を一生懸命にお手伝いをして、自分を含め皆を和ませてくれた純粋な少女
言葉は通じないけれど、あくせくとボディランゲージやフォローで私達を癒してくれた怪物。
「……夢じゃないですわよね、きっと」そう呟いていた
「ふーん、、っていうかあんたの家の力を使えば、探そうと思えば簡単に探せるんじゃないの?」首を傾げて問いかける。
「あっ、そういえばそうですわね」隼妃はハッと思い至る。
「ったく、これだからお嬢様は〜少しは自覚を持ちなさいな、あんたの家は出来ない事の方が少ないんだから…」
呆れ顔で、それでいて何処か優しい瞳で少女は続けた。
「まぁ、探そうと思えば探せる訳だし、後は、その夢を現実に変えるか否かの選択はあんたがすればいいんじゃないの?」
そう言って、にっこりと笑った少女の笑顔は先程とは違い、聖母を思わせる優しい笑顔であった。
「ええ、そうしますわ! 思い立ったが吉日ですわ!私、早速、皆さんを探す旅に出ますわ!」
唐突に立ち上がった隼妃はそのまま、どことなく駆け出して行ってしまった。詰まる所、いつもの彼女である。
「--天嶺〜−!!ありがとうですわぁ〜!!」遠ざかりながら遠くで手を振る彼女が見える。
呆れ顔に微笑みを浮かべて、残された少女は隼妃が見えなくなるまで手を振り返していた。
「あいつはいつも通りで、ある意味、一緒にいると安心できるわね〜…」ボソッ
少女の中で、彼女の夢の話が思い出される、未知の世界、未知の怪物、不思議な出会い
それは、突拍子もなくも、でもとても羨ましいと思う自分が居た。
「はぁ〜…ったく羨ましい訳じゃないけど、日常は私には退屈過ぎるかもねぇ〜」
誰にでもない呟きが漏れた、そして席を立ち上がり、二人分の会計を済ませて
そうして、蘇我 天嶺は今日も、闇が口を開けて誘う、普通の日常へと歩き出して行くのであった。
PLより
成長
とても楽しい時間でした、ワクワクしながらプレイできた反面、自分はまだまだRPが甘く
状況に流されるままで、何をすべきかを考えられていないことを痛感いたしました。
いつも思うのは、上手な方々と卓を囲む事が出来ると学ぶことが沢山あるなぁ〜という事です
私自身にとってもPCにとっても、皆様とのセッションは刺激的で、これからもっと成長していこうと改めて思いました。
後日談については、隼妃が皆さんに直接、お礼を言うためにお会いしに行こうと出発した感じとなります。
皆様の後日談に少しでも絡めてやってくださればPC冥利に尽きるでしょう。
この後日談のもう一人の主役、蘇我天嶺は隼妃のベースとなったPCです、同い年で親友設定です。
今の時点で、彼女はセッション未経験ですが、またお目にかかる機会があったらよろしくしてやってください。
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