5-363 ゆーくんとユカちゃん

2月14日…それは、若いカップルから熟年の夫婦やら、母から息子へ妹から兄貴へ姉貴から弟へ等ちょっと違う形もあるが、愛する異性へ愛の形であるチョコレートを贈る日…

――今回の主役の若きカップルであるこの二人も、例外では無いのだ。

――「ゆーくん!」去年の夏祭りから、幼馴染みから彼女へと昇格して久しい、僕には相変わらず甘えっ子の彼女のユカは、僕に明るくて元気にやって来て、両手を後ろへ組み身体を左右に振りながら、可愛らしくモジモジしている。

「どうしたんだい?ユカ?」まあ、彼女がこう言う感じで来た時は、デートか何かお願いか、プレゼントかどちらかなんだが、なんだろう?僕が内心ユカのこの見慣れて来て居る行動と笑顔を見ながら考えて居るとユカが、可愛らしく顔を赤らめながら僕に言う

「ゆーくん、今日何の日か解る?」ユカが満面の笑みで、問い掛けるが解らずに「えーと、何の日?」と答えると彼女は、ほっぺを膨らませ口を尖らせて怒りながら、僕にまくし立てる。
「ゆーくん!今日は、バレンタインよ?バレンタイン!もー!ゆーくんたら本当にこーゆーの疎いんだね!」ユカが、僕の腕を掴んで怒るがすぐに二へラと笑い「えとね、バレンタインのプレゼントを私がゆーくんにあげる日なのッ!」

「大好きなゆーくんの為に私ね、チョコレートを作って来たのッ!はいッ!」とユカは、僕に真っ赤な顔になりながら、後ろに隠して居たチョコレートを僕の眼前に突き出す、僕も思わぬ彼女の行動に慣れては居る筈なんだが、「大好きッ!」とチョコレートの贈り物
に思わず顔を赤らめながらしどろもどろになってしまう、「あ、あり、ありかとうッ!」僕のしどろもどろさに、彼女は益々ニコニコしながら「やったーッ!ゆーくん顔真っ赤か〜かわい〜あはは♪」はしゃぐ彼女が可愛くて、僕は降参する
でもユカは、ふいにうつむき「でも、ゆーくんって、他の女子にもモテモテだから、一杯一杯チョコレートを貰うんだよね?でも、良いよ?その代わり…ね?私のチョコレートだけを他の子より長く味わってね?」
「他の子なんかより一杯一杯私の上げたチョコレートを大事に食べてね!大好きなゆーくんに沢山沢山思われたいの、だからゆーくんも、私の事…ふえ…愛し…て…ね?ふぇ〜ん!」彼女
は、たちまち可愛い瞳をウルウルにして、泣き始めて僕に抱き付く、僕は彼女に「よしよし」しながら彼女に「大丈夫、他の子のは返すから、ユカちゃんがくれたこのチョコレートを大事に食べるから、泣かないで。」

僕が彼女を撫でながら告げると彼女は、ハニカミながら、涙目で微笑み「駄目よ、ゆーくんは、ちゃんと受け取るの♪でね、私と二人で食べよ♪だって、私もチョコレート好きだもん!」
「うは!」僕は、涙を拭きながら悪戯っぽく笑う彼女に呆れながら、「敵わないな。」と思った彼女は、更に「ゆーくん!好き!愛してる♪一杯一杯愛してるッッ!」と輝く笑みを僕に向ける、僕も彼女に素直に返す。

「僕は、ユカが僕を好きだと思うより、もっともっとユカを愛してる!」
「私は、もっともーーと好きッ!大好きッ!」とユカは、僕の首に抱き付いてキスをしてきた、僕も彼女の何度目か解らない求愛を受け入れてキスを返す

キスを終えて見つめ合う二人…ユカは、「ねぇ、知ってる?「大好きッ!」って、沢山言っても減らないんだよ?ゆーくん大好きッ!」

と、ユカはまた抱き付いてキスをしてくる、僕は「はいはい…」と返しながらもウルウルとしている彼女の目を見ながら抱き合いキスをした…まだ寒い季節だが、僕達には暖かな日でもあった…




パリパリポリパリパリポリ二人は、昨日のバレンタインのプレゼントを黙々と食べて居る、僕はくれた女の子達に感謝しながら、ユカは美味しそうに、食べて居るユカが僕に話し掛ける。
「ゆーくん!チョコレート美味しいねッ♪」まったく…こいつは、口のまわりをチョコレートだらけにしやがって…僕は、彼女に注意する、「ユカ、口の周りチョコだらけだよ、ほら拭かないと、女の子なんだからもう!」まったく子供っぽい所は相変わらずだよ…

と僕が言うと彼女は、また僕を困らせる事を言い出す「えへへ、だって美味しいんだもん♪じゃあ、私に付いてるチョコをペロペロして♪お願いッ♪」「うは!」僕は、何て事言うんだと言いながら、「ついでに君も食べちゃうぞ♪」と言うと、彼女は、顔を真っ赤に
しながら「はうッ!……いいよ、ゆーくんなら食べられてあげる♪ゆーくん!今日は、私をプレゼント♪ゆーくん♪チョコレートで、デコレーションされた私をた・べ・てッ♪」と彼女は
僕にクリティカルで、リミットブレイクな事を平気で返す(うはぁ〜!やはりそうきたかああ〜!)僕は、「はいはい、降参降参…じゃあ、頂きます♪」と彼女の肩に手を掛けると彼女は、「召し上がれ♪」と目を閉じてキスの表情になるが
僕は、彼女の口の周りを舐め回す、彼女の口の周りのチョコは、彼女の味も加わり更に甘くて蕩けそうな気がした、彼女はくすぐったそうに眉や瞼をピクピクさせてたが、ほっぺは苺の様に可愛く赤い焦らすと涙を流しそうなので、綺麗にしたら即彼女の唇を奪いキス
をする、彼女は涙を流しながら(結局泣くんかい!まあ嬉し涙なんだろうけど、こいつは、生粋の甘えっ子だから感極まるとすぐ泣くが、それはそれで…我慢がね?)僕の口の中に舌を入れて来たので僕は、彼女の舌を僕の舌で絡み取り舐め合うチュパチュパと舐めて
互いの口に残ったチョコを舐め合う彼女の舌と唾液とチョコが、美味しいハーモニーを奏でて幸せな気分に浸りまくる、ふと気配を感じて、薄目を開けるとお茶とチョコを運んで来た母親と覗く妹の存在があった…
母さんは、「ユウちゃん…」と呟きながらも何とか平静を装いつつ、頑張ってそっとお茶とチョコレートを置いて、悲しげに出て行くのが何となく見える…妹も、涙目で、「お兄ちゃんのバカァ!」と持ってたチョコを床に放り投げて逃げて行く…母さんは、普段から
「ユウちゃん!ユウ?」と過保護な程に僕が可愛くて、妹のミカは「お兄ちゃん♪大好きッ!」とユカに負けない位の甘えっ子で、ユカといつも張り合って喧嘩しているが、今は出掛けて居ないけど、ルカ姉ちゃんも僕の事が大好きで、日頃
暇になれば、「ゆーくん!ゆーくん!可愛い〜♪」って、胸を押し付けて撫でて来る…なので、ユカが居なくても母さんとミカとルカお姉ちゃんの三人で僕の取り合いをしているって訳だそして、新興勢力で強烈なライバルのユカが登場し、ある意味修羅場になってる
まあ、四人共喧嘩とは言っても口喧嘩しながら、可愛くポカポカ叩き合う位なんだけどね?でも、迂闊に止めに入ろう物なら四人に抱き付かれて、おっぱい押し倉饅頭になる…まあ、ユカとミカには胸が無いけど…
「母さん…ミカごめん!」後で二人にケアしなきゃと思うと頭が痛いが、仕方が無いし、取り敢えずユカから唇を放して見つめ合う…ユカは、その二人に気がつかず精一杯の笑顔を向けて涙目をしているが、更にとんでもない事を言い出す。
「ゆーくん!今日は、私をプレゼントって言う意味はね、キスだけじゃないの…」もじもじ顔真っ赤にしながら、ユカは話を続ける、「あのね!ゆーくん!その…ユカはね、えと…キス以上の事…しよ?」ぶっ!!
き、キス以上って、あんた…「え!?キス以上?」僕が慌てるとユカは、うつむき膝の上の手を握りギュッとしながら更に勇気を振り絞る「言わせないで!私…ね?ゆーくんとキス以上をしたいの?ゆーくん、私と…気持ちいい事…しよ?」
扉の向うで、母さんとミカは聞き耳を立てて居たのか、扉の向うにて、二人の声にならない動揺と物音がした「私ね?ゆーくんと結ばれたいの…」

彼女は、そんな二人の気配なぞ知らぬ様で更に…(あああ、扉の向うにただならぬ黒いオーラがああああ〜!)
僕は、扉の向うに恐怖しながら、何とかしようと彼女に話し掛けようとしていた
段々と妹スレ姉貴スレ母親近親スレ修羅三角関係スレ行きかもな展開になりつつ続ける?



どっかで聞いた様なテロップをば
この物語は、主人公ゆーくんと周囲の女の子達との非日常や日常的で、平凡かつべたな展開や出来事をゆるゆると観賞するSSです。
過度な期待はしないで下さい、尚携帯やパソコンのモニターから三メートルは、離れて見やがって下さい。


――前回からの続き――
涙目で僕にキス以上を迫るユカ、扉の向うの母さんとミカのただならぬ雰囲気…ああッ!どーしたら良いんだ!こんな時に選択肢つかライフカードがあれば…あった場合は、こうだろう。
1、勇気を持ってかっこよくユカのアタックを押し止めて、振り切る。

2、『据膳食わぬは男の恥』と言う格言に従いユカを抱く。

3、取り敢えず、ここは僕の家なので、母さん達も居るし、何かで誤魔化す。

まあ、誰かに選択させたい気もするけど、【1】は無理、ユカを怒らせずに泣かさずに言える自信は無いし、【2】は論外!だって、母さんとミカが居るし、火に油所か後で何されるか…一番妥当なのは…やはり【3】か…どう言う事で誤魔化すかな?

――と咄嗟に思い付いた割にはまあまあの選択肢かな?と考えて居るとユカは、僕の沈黙が怖いのか涙ぐみ僕に涙声で言い出す。
「ゆーくん、何で黙ってるの…?もしかして…嫌?」
やばい!ユカがウルウル状態だ、よし!こうなったら…「ユカ、僕はユカが大好きだ!愛してるけど、流石にここでキス以上は、母さんも居るしさ?ミカも居るし、ルカお姉ちゃんも帰って来るし。」更に続ける。
「今ここでは無く、デートしようッ!来週の土日辺りどう?」と、ユカに言うとユカは、目を丸くして
僕のごもっともな提案にユカは、「いやッ!今ここでゆーくんとしたいのッ!」と、駄々捏ねそうでオロオロしたが、ユカはあっさりとニヘラっと笑って喜び。
「いいよ♪確かにゆーくんの家だとゆーくんのママさんやミカちゃんやルカさんが入って来たら嫌だしね、来週かぁ、私の家なら誰も居ない筈だから良いよ♪」おっ、あっさりと快諾してくれた?ユカは更に言う。
「本当は、今すぐゆーくんに抱かれたいけど、ゆーくん困ってるし、正直ね、勢いで言ったけど、キス以上のやり方解らないの…だから、今は良いかな…それから、来週のデートも楽しみだし、それからでも良いしね?デートしたら、私の家で…しよ?」「お、おう」
大人だ…ユカ、意外と大人だ…ユカっぽくないけど、でもこの場は誤魔化せそうだ、と僕はほっとすると、扉の向うの二人の気配はまだただならぬ雰囲気だよ、ううう…ルンルン♪なユカとは対照的に僕は、この後を思うと「orz」な気分だった。

―――その後、ユカと話してたらミカが入って来て、僕とユカの間に割り込みいつもの僕を巡る口喧嘩を始めたり、母さんが、お菓子持って来るが、僕のだけ《鷹の爪》入りだったりして大変だったが、夕方になり
ユカが帰る時間になったので、「離れたくないけど、仕方が無いよね…じゃあ、ゆーくん明日、学校でね〜♪今日は、楽しかったよ♪ミカちゃんもまたね♪」と、僕とアッカンベーをするミカに手を振りユカは帰って行く…ミカは、ニヤリと
笑いながら腕組みして来て「おにーちゃん、後でミカにユカとの事こっそり教えてね?教えないと、ルカお姉ちゃんに言うからね?」ううッ…ミカの目が怖い…ルカ姉に知られるのも怖いなあ、母さんにも口止めしなきゃ…。

ハァ…ミカの小悪魔な笑顔にどんよりしながら家に入る、僕は、さながら連行される人見たいな気分だよトホホ…家に入ると母さんが
「ユウちゃん、後で母さんの部屋に来なさい。」うは!目が怖い…かくして、夕食の後、ミカと母さんにデートの事やユカとのキスに
ついての尋問つーか、一悶着があるんだが、いずれまた話す…


非エロになっちまった…いつかまた続編あるかも?
2009年06月19日(金) 20:57:51 Modified by amae_girl




スマートフォン版で見る