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ふたりの関係-2

前:ふたりの関係-1

319 名前:ふたりの関係[sage] 投稿日:2007/11/16(金) 21:34:39 ID:Xfen2UgA
続きいきます。


目の前には呼び出したはやてと守護騎士達が居た。
正直、まだ何も知らないはやて達に現状のことを告げるのは嫌な役目だと思ったが、
仕方なかった。
「それで、話っていうのはなのはちゃんとフェイトちゃんのこと?」
「ああ、そのことなんだが」
反芻するように一度目を閉じて、ここ最近あったことを脳裏に浮かべる。
すでになのはが行方不明になってもう二週間が過ぎていた。
友人であるなのはとそしてショックでおかしくなった妹のためにも、
救助隊に志願し手伝ったが、なのはの姿は見つからなかった。
見つかるのは死体や壊れたデバイスばかりだった。
破損したレイジングハートは見つかったが、
幸いともいえるのか、なのはの死体は見つからなかった。
そもそも時空航行中の事故で、次元の狭間を彷徨い生存する確率なんて1%もないだろう。
仮に助かるとしたら事前に準備をしていなければ無理だと思う。
もし運がよければ、どこかの次元世界に落ち、
たまたま人間が生きられる環境の場所であれば助かるかもしれない。
だが、レイジングハートからの記憶映像を見る限りエンジンの爆発に巻き込まれ、
なのはは咄嗟に展開したバリアごと吹き飛び、
その衝撃で手からレイジングハートも離れてしまっている。
デバイスもなしでどこかの世界に落ちたとして無事かどうか。
そして非情とも言えるが、なのは以外にも行方不明者は何人もいたが、
すでに救助は打ち切りだった。
管理局員の人員も限られていたし、
何より仮に生存していたとしても、
どの辺りに居るのかも分からず、この広いいくつもの世界から捜索するのは砂漠に落ちた針を見つけるよりもずっと困難だったからだ。
考えていても仕方ない。

320 名前:ふたりの関係[sage] 投稿日:2007/11/16(金) 21:36:20 ID:Xfen2UgA
「最近フェイトとなのはの二人が仕事で忙しいと言うことにしていたが、あれは嘘だ。
……実はなのはが行方不明で生存の確率も0に等しいんだ、そしてすでに救助活動は打ち切られてしまった」
「そ、それはほんまに…?」
「ああ」
目を見開くはやての言葉に頷き、
今まであった経緯と、救助活動の難しさを改めて説明した。
そして管理局員として働き次元世界について知っているだけに、
少し説明するだけで乗員の生存の可能性の低さを理解出来てしまったのだろう。
「そんな……」
はやては呆然として、床にへたり込みそうになる。
「はやてちゃん…しっかり」
「だ、大丈夫かはやて?」
「主はやて、しっかりして下さい」
「ああ、うん…私は大丈夫や、ありがとな。でも言ってくれればええやんか。
シャマルなら広範囲探査が得意やし手伝えるのに」
思わず倒れそうになった体を三人に支えられ、悔しそうに言う。
「それは」
視線をシャマルに向け、逡巡する。
シャマルには密かに救助隊に参加してもらったし、フェイトのことで色々と相談もした。
そして、二人に関しては口止めをしていた。
その事を言うべきか思案する。
「はやてちゃん、ごめんね。黙ってたけど私も参加してたの」
「シャマルには僕から口止めしていたんだ」

321 名前:ふたりの関係[sage] 投稿日:2007/11/16(金) 21:37:14 ID:Xfen2UgA
「そか……」
はやての落胆し諦めたようにつぶやく姿は痛々しく、
やはり二人に関して言うべきだったかと思ってしまう。
「なのはちゃんのことは分かった。そんなら、そんなら……」
「テスタロッサは無事か?」
心配するもう一人の親友の事を必死に言葉を紡いで聞こうとするが、
うまくいかないにはやての変わりにシグナムがフェイト事を聞いて来た。
「そのことなんだが、フェイトは無事だ。だが、ちょっと厄介なことになってしまって、
それで君達になのはの事が見つかるかどうかはっきりするまで、
すぐに言わなかったんだ…すまない」
「フェイトちゃんはどないしたん?」
「僕自身戸惑っているんだが―――」

はやては一気に色んな話を聞いて少し精神的に疲れてる様子だったから、シャマルに任せた。
無理もないだろう、大事な親友が自分の知らないとこで大変な状態になっていたんだ。
代わりにヴィータとシグナムの二人を連れ、フェイトの部屋の前に立つ。
「くれぐれも、フェイトが持ってるぬいぐるみに触れないように注意してくれ」
とんとんと一応ノックをして、フェイトの部屋の戸を開ける。
最近は戸を叩いても返事をしないが、それでもマナーとしてだ。
部屋に入ると、部屋の電気はついてなく、フェイトはいつものようにベッドの上に座り込み、
どこか焦点が合ってない目でぬいぐるみに向けてなのはの名前を呼んでいた。
「……テスタロッサ」
ぎりっ。
隣に立つシグナムが歯を食いしばり、拳を握り締めていることに気がついた。
ライバルのあんな姿は見たくなかったのだろう。
僕としてもあんなフェイトの様子は見ていられない。
治す為に試しにアルフが変身魔法を使ってなのはの姿をしてみたりしたが、まったく反応は無かった。
他にも色々と手を尽くしてみたが、どれもうまくいかなかった。


323 名前:ふたりの関係[sage] 投稿日:2007/11/16(金) 21:38:08 ID:Xfen2UgA
最初は常にぬいぐるみを持っているわけじゃなかったが、一度ぬいぐるみを取ろうとして、
フェイトの様子はさらに悪化してしまった。
ぬいぐるみを触ろうとする相手には攻撃魔法を放ち、常に手から離さなくなってしまった。
「おいフェイト、お前っ!!」
「辞めろ、ヴィータ」
フェイトに近づくヴィータを咄嗟に抑えたシグナムに驚いた。
ひょっとするとシグナムはフェイトに殴りかかるかもしれないと思って、
いざとなれば止めなければと思っていたんだが予想外だった。
「どうして止めるっ!?」
「いいからこっちへ来い」
ヴィータをぐいぐい引っ張り部屋の外まで連れ出すと、一度考えるように目を瞑りシグナム言った。
「私だってあんなテスタロッサの姿は見たくなかった。
だがな、もしだ、もし私は主はやてを失えばまともで居られる自信なんてない」
「……それは、そうだが」
まだ納得しきれない様子のヴィータにシグナムは話題を変えた。
「…それにしてもヴィータは、なのはが行方不明って聞いてもあまりショックを受けてないんだな」
「そのことだがよ……急すぎてなんかまったく実感がねーんだよ、
なのはが行方不明だなんて信じられねー……それにはやてがショック受けてたからな、
あたしが取り乱すわけにはいかねーだろ。…それにしてもフェイトがこんな状態になってるんじゃアルフも大変そうだな。どうしてるんだ?」
アルフはなのはが見つかればフェイトが元に戻ると信じて、
今もなのはを探し続けている。
休まずに無理をしてるのが分かっているから、休むように何度も言い聞かすのだが聞いてはくれない。
そのことを二人に告げると、主人想いの使い魔だからなと納得した。
やはり夜天の書の騎士達にはアルフの気持ちとどこか通じ合うものがあるのだろうか。


324 名前:ふたりの関係[sage] 投稿日:2007/11/16(金) 21:39:51 ID:Xfen2UgA
みんな、私となのはを引き離そうとする。
なのはが行方不明で、
それはなのはじゃないなんてデタラメなのことを言う。
一緒に居たいのに邪魔ばかりしようとする。
なのはの手を取って、抱きしめていたいだけなのに。
「―――ト、なのは―帰――――よ!」
「―――」
「―――――――」
うるさい!
また誰かが私となのはを引き離そうと近づいてきている。
どうしてみんな私からなのはを奪おうとするんだ。
ただ一緒に居たいだけなのに。
なのはをどこかに連れ去ろうとする人は、誰でも許せない。
いくつかの足音と声が聞こえ、最後に一つの足音だけとなった。
でもそんなことは、私となのはの邪魔させしなければどうでもよかった。
もし邪魔をするなら戦うだけだ。
誰かがベッドの隣に座り、抱きしめていたなのはをそっと引っ張る。
また誰かが引き離そうとしてるんだ。
そう思って攻撃しようと思った。
けど――


326 名前:ふたりの関係[sage] 投稿日:2007/11/16(金) 21:44:00 ID:Xfen2UgA
「…フェイトちゃん、ずっとわたしがプレゼントしたぬいぐるみ大事にしてくれてたんだね」
振り上げようとした手が止まった。
今までと違う、ずっと欲しかった存在を感じた。
ぼやけていた視界がはっきりとしていく。
「けどね、大事にしてくれたのは嬉しいけど、フェイトちゃん自身も大事にしてほしかったかな」
「あっ…」
思わず声が漏れた。
信じられなかった。
だから―――
触れた。
目の前に居るなのはに。
右手を伸ばして、震える指先で頬に。
恐る恐る輪郭をなぞる様にして。
柔らかくて温かい。
人の肌と体温を感じる。
左手も伸ばして確かめていく。
ぺたぺたと触り、何度も何度も確かめていく。
分かってしまった、私がなのはだと思っていた物ははなのはから貰った熊のぬいぐるみで、それはなのはじゃない。
今目の前にいるのがなのはなんだって、
でも同時に怖かった。
これが本当に現実のなのは?
私の夢が作り出したわけじゃないのか。
幻影のように消えていくんじゃないか?
思わず腕に触れていた手に力が入った。
なのはは痛みに少し表情を歪ませ、声を漏らした。
「ご、ごめん。なのは」
手を離そうとして、
手が止まり、
触れずに居るのが怖くて、
傷つけたくなくて、
迷ってしまう。


327 名前:ふたりの関係[sage] 投稿日:2007/11/16(金) 21:44:38 ID:Xfen2UgA
そんな私に、なのはは右手に手を添え囁く。
「いいよ、フェイトちゃん。心配なら触って…わたしはここにいるから」
「なのはっ…」
体を引き寄せ、なのはをきつく抱きしめた。
抱きしめたなのはから、もっと暖かな温もりと感触と匂いを感じていたい。
だって、本物のなのはがすぐ傍に、ここにいるのだから。
少しなのはの苦しそうな声が聞こえる。
力を入れすぎたかもしれない、ごめんなのは。
私の我がままだけど、今だけは許してほしい。
爆破事故の時どうやって無事だったのか?
なのはがどうやって帰ってきたのか?
ほかにも沢山聞きたいことはあった。
でもそんなことどうでもよかった。
だって――
「約束したからね、ずっとフェイトちゃんと一緒に居るって、だからがんばって帰ってきたんだよ」
なのはは約束を覚えてて、守ってくれた。
涙が溢れてきて、
我慢しようとして、それなのに嗚咽ばかりが漏れた。
泣くのを我慢出来なかった。
胸元で泣いてる私をなのはは頭を撫でてくれた。
優しく、大丈夫だよと。


328 名前:ふたりの関係[sage] 投稿日:2007/11/16(金) 21:45:41 ID:Xfen2UgA
どれぐらい抱き合っていたのかいつの間にか涙も止まり、ただ何も言葉も交わさずにいた。
数十分?もしかすると数時間かもしれない。
心に浮かぶのは、相変わらずなのはの事ばかり。
もう二度と失いたくなくて。
だから、
「なのは、もうどこにも行かないで…傍にいて」
無理だと分かってる、けれど言わずに居られなかった。
こんな風に弱りきった私の言葉は、なのはにとって困らせるものでしかなく、
言っちゃ駄目だって分かってる。
でも今だけでもいいからどこにも行かないで。
何の返事もなかった。
なのはも私の言った意味が分かってるんだと思う。
だから何も言わない。


「…いいよ、フェイトちゃん。」
「えっ」
遅れて予想外の返事が返って来たことに驚いた。
だってなのは戦技教導官になるのが夢で、そのためにずっと走ってきたんだから。
きっと私と居ればその分遠回りになってしまう。
「その代わりフェイトちゃんを頂戴」
「私を?」
「ずっと言うのを我慢してた、わたしはフェイトちゃんが好きなの、フェイトちゃんに恋してる。だから……フェイトちゃんの全てが欲しいの」
困惑してしまう、
私は嫌なんだろうか?
そんなことない。
なのはに好きって言ってもらってすごく嬉しい。
でも今まで恋って男の子と女の子がするものだと思ってたから。
「ダメ、かな?」

329 名前:ふたりの関係[sage] 投稿日:2007/11/16(金) 21:46:31 ID:Xfen2UgA
なのはの寂しそうな笑顔に思わず、
「駄目じゃない。私もなのはが好き、ずっとこの気持ちが何なのか分からなかったけど、今はわかるよ。私はなのはに恋してる」
「ほんとに?」
「うん、なのはが誰よりも好き」
口が勝手に動いた。
ううん、これが私の本当の気持ちなんだ。
今まで私は、自分の気持ちは恋というものとは違うものだと思ってた。
男の子には恋した事もなくて、だからこういう気持ちをなのは以外に感じたことなくて。
なのはは女の子だから、私のこの気持ちはそういうものじゃないんだと思ってたんだ。
けど今なら分かる。
私もなのはにずっと恋してたんだ。
だってなのはに好きだって、恋してるって言われてすごく嬉しい。
こういう気持ちどう表現すればいいのか分からない。
温かくて、どきどきして、心臓の音が止まらない。
今までと全てが違うように感じる。
ずっと忘れていたことを思い出した。
そうだったんだ、プレシア母さんの人形でしかなかったあの頃、
私はもし刑務所に入ることになってもそれでもいいと思っていた。
けれど、なのはに出会って、
刑務所に入らないで済むと知って、
もう一度、ずっと手を差し伸べてくれたなのはに会いたくて、
だから嘱託魔導師の道を選んだんだった。
はまらずにあったピースが揃った気がした。
折角止まった涙が、また溢れ出しそうだった。
「好き、なのはが大好き、本当だよ」
溢れ出しそうになる涙を言葉に変えて、想いをなのはに伝える。
「私も大好きだよ、フェイトちゃんが」
「なのは…」
「今日から恋人だね、フェイトちゃん」
「こ、恋人だね」
少し気恥ずかしくて顔を赤くなって、慣れない言葉にどもってしまう。


330 名前:ふたりの関係[sage] 投稿日:2007/11/16(金) 21:47:42 ID:Xfen2UgA
「フェイトちゃん…キス、していいよね?」
「私はなのはの恋人さんだから…」
さっきよりもずっとうるさくなる心音を鎮めようと、一度深く深呼吸し、いいよと言った。
なのはの顔が近づき、それに合わせて自然と眼を閉じた。
柔らかいものが、唇に触れた。
……これがなのはの唇なんだ、柔らかい。
お互いの動きが止まり、世界が静止したようにも感じられた。
ただ唇がふれあうだけの行為。
それなのに、どうしてだろう、ずっとこうしていたい。
なのはの唇が離れ、名残惜しく感じた。
私の初めてのキス…。
もう少し長くキスして居たかったかな。
「ファーストキスだね、フェイトちゃん」
「うん」
やっぱりなのはも初めてだったんだ。
嬉しそうに笑うなのはに、嬉しく頷く。
「フェイトちゃんの全部もらうからね」
「な、なのは。全部ってどうすればいいの?」
「私に任せてフェイトちゃん。フェイトちゃんの身も心も、今まで見たことない表情も全部見せてもらうね」
その言葉と共にベッドに押し倒される。
言葉と行動、そしてどこか狂気を宿した瞳で見詰めてくる、
何か今までと違う感じを覚えて顔に不安の色を浮かべた私に、なのはは言う。
「いやならフェイトちゃんとはずっと一緒に居られないかな……」
「あっ…」
その言葉と共になのはの体が私から離れていく。
手の中から温もりは消え、手を伸ばすが空を掴む。
一緒に居られないなんてそんなの嫌だ。
耐えられない。
だから選ぶ。
「いやじゃないよ、なのはの…好きにして、欲しいもの全部あげるから、だから居なくならないで」

331 名前:ふたりの関係[sage] 投稿日:2007/11/16(金) 21:49:09 ID:Xfen2UgA
私の言葉に満足したのか、
なのはは体を寄せ、手を伸ばし、
誕生日になのはから貰って大事にしていた髪に結んである黒いリボンを解いた。
真っ白のシーツに金色の髪が散らばる。
「フェイトちゃんの髪、窓から入ってくる光に反射しててすごく綺麗。それに触っても気持ちいいから好き」
なのはは髪を一房掬い、手から零れ落としていく。
薄暗い部屋の中、零れ落ちる金色の髪は光に反射しきらきらと輝かせる。
もう一度掬い、今度は手ぐしをするように優しく撫でる。
そのまま何度も撫で続ける。
なのはに髪を触られるのはなんだか少し気持ちいい。
ずっと浸っていたくて目を閉じる。
手が止まり、不審に思って薄く目を開けると、唇同士が重なった。
ぬるっと、唇を割り、なのはの舌が入り込んできた。
目を大きく開け、驚き体が硬直して温かく柔らかい感触に戸惑う。
だけどすぐに受け入れた。
なのはのだから。
心地よい口付けに身を任せもう一度目を閉じた。
舌を重ね、少しずつなのはの動きに合わせるように舌を動かす。
なのはから送られた唾液は甘く、送られてくる唾液を全部飲み込んでいく。
なのはのもっとほしい。
ねだるように舌に吸い付き、甘える。
二人の唾液がぴちゃぴちゃと卑猥な音を立て、高ぶらせていく。
深い口づけは終わり、唇が離れ銀の糸を引く。
残念そうな思いが顔に出たのか、
なのはは耳元に顔を寄せて囁く。
「またあとでしてあげるね」
「うん…」
いい子だねと、頭を撫でられ頬が染まる。

332 名前:ふたりの関係[sage] 投稿日:2007/11/16(金) 21:50:37 ID:Xfen2UgA
「邪魔だから脱がせるね」
黒いワンピースが脱がされ、肌と下着が露になる。
「な、なのは、そんなに見ないで」
「今日は黒い下着なんだね、似合ってるよフェイトちゃん」
「今日は…?」
「体育がある時いつもフェイトちゃんの下着はちゃんとチェックしてたからね」
見られてたんだ、ううぅ恥ずかしい。
今度から着替える時、なのはの視線を意識しちゃいそうだ。
なのはは壁に背を持たれかけて私の手を取り強く引っ張る。
引きずられて、なのはの膝元にすっぽりと収まり、
「「ゃっ…」
背中になのはの息が当たる。
思わず声が漏れた私の様子を見て取り、
なのははわざと息が当たるように喋る。
「フェイトちゃんの肌。すべすべで柔らかいの…それに良い匂い」
背中に頬擦りし、囁くと今度は舌で首筋の辺りを舐め、さらに吸い付く。
「ひゃっ、んっ…」
「ほら、見てフェイトちゃん」
なのははベッドの小物入れに入ってる鏡を取り出すと、鏡に写る首筋を見せる。
白い首筋に刻まれた桜色の痕が見て取れた。
なのはの色だ…。私、なのはの物になっちゃったんだ。
今まで感じたことのない疼きを覚える。
「あっ、やっ」
気を取られている間に、いつの間にか下着が脱がされ、
後ろから胸元を見ているなのはの視線を感じ、慌てて胸を手で押さえる。
「隠しちゃだめ、全部見せるって約束したよね?」
なのはの言葉に仕方なく、手を下ろし隠していた胸が露になる。
胸に視線を感じて、恥ずかしくて顔が熱い。
「んんっ…」
乳首をつんつんって中指の爪で突付かれ、思わず声が漏れる。
「フェイトちゃんの乳首ってピンク色で可愛いね、それに硬くなってる」


333 名前:ふたりの関係[sage] 投稿日:2007/11/16(金) 21:52:20 ID:Xfen2UgA
背中からさらに手が伸びもう一つ片方の空いた胸が揉まれる。
同時に耳たぶが唇で甘噛みされた。
「ああっ…んっ、だめ、なのは。そんな…」
気持ちよさに体が振え、喋れない。
こんなの駄目、気持ちよすぎる…。
知識としては胸とか触られると気持ちいいとは知っていた。
けど今まで試しに自分で触れてもそんな気持ちいいってほどじゃなかったから、
なのはに触られるのがこんなに気持ちいいなんて思わなかった。
それに耳もこんなにすごいなんて。
なのはの息遣いが耳元にかかるたびに体に痺れが走る。
噛むだけじゃなく、舌を耳の奥にまで差し込まれ、
ぬちゃぬちゃとぬめった粘液の淫靡な音を奏で、
音が直接耳に響いて頭が変になりそう。
「気持ちいい、フェイトちゃん?」
「だ…めっ、なの、は…あっ…耳元、で喋らないぃ…んんっ…で」
「気持ちよさそうだね」
耳元で囁き続け、
くすっと、少しおかしそうになのはは笑うと、顔を寄せ三度目のキス。
「んっ…」
今度は触れるだけ、そして何度も何度も重ねる。

334 名前:ふたりの関係[sage] 投稿日:2007/11/16(金) 21:53:15 ID:Xfen2UgA
「なのは…もっと…」
なのはにももっと感じて欲しくて、喜んで欲しくて、すがる様になのはの首に手を回して自分からキスをする。
唇を吸い、舐め、舌を入れる。
深く、積極的に、情熱的に。
なのはがした様に真似をして唾液を流し込み、混ざり合う。
なのはは飲み込むと、お返しとばかりに、下を伸ばして、絡ませ、舌を吸い、口内を蹂躙していく。
「はあ、はあっ……ひゃあっ!」
息が荒く整えようと思ったら、体になのはの唇が這い回り口付けを落としていく。
胸元にもピンク色の口付けの痕が残り、
体中になのはの存在が刻まれて行く。
なのはの顔は嗜虐的に笑みを浮かべ、目は獲物を狙う猫科の様な感じがした。
下半身がきゅんと締め付けられ、体中に印を刻まれることに喜びを感じた。
もっと刻んで欲しい。
誰が見てもなのはの物だって分かるように。


なのはは太ももに吸い付き、痕を刻み、手をショーツまで伸ばす。
下着ごしに秘部に触れ、嬉しそうにゆっくりと何度も割れ目に沿ってなぞる。
下着越しじゃ満足できなくなったのか、下着に指を掛け下ろす。
体を包んでいた最後の布切れが無くなり、なのはの目の前に全てが露になる。
見られる恥ずかしさに、足を閉じようとしたらなのはに両足を掴まれた。

336 名前:ふたりの関係[sage] 投稿日:2007/11/16(金) 21:54:01 ID:Xfen2UgA
「わかってるよね、フェイトちゃん」
約束という名の鎖が動きを縛り、足から力が抜ける。
なのはは足をぐいっと開き、足の合間に体を滑り込ませる。
まじまじと息がかかるぐらい近くで覗かれ、恥ずかしさに顔を背ける。
いやだこんな風にじっと見られるなんて…。
「フェイトちゃんのここ濡れててとってもいやらしいの」
なのははわざと子供っぽくしゃべり、恥辱を煽る。
指で割れ目に触れ、蜜を掬った。
「ぬるぬるなの。…どうして濡れてるのフェイトちゃん?」
「んああっ…やぁ…っ……」
答えられない私に、秘部の上にある果実を指の腹で撫で回し詰問する。
触られるたびに慣れない快楽に体をくねらせた。
「ねえ教えて」
「…言わなきゃ駄目?」
「恥ずかしがってるフェイトちゃんも好きだけど、素直なフェイトちゃんのほうが好きかな」
溢れ出しそうな羞恥心を抑え告げる。
「なのはに、触られて気持ちよくて。その…濡れちゃったの」
「どれが一番よかった?」
「全部…なのはにされるの好き」
顔が熱い。
耳まで真っ赤になってるのが自分でも分かった。
いやらしい子だってなのはに思われちゃったかも。
でもでも、なのはにならなんだってされたいし、なのはが望むことならしてあげたい。
「いやらしい子だね、フェイトちゃん。すごく可愛いよ」
「あっ…」
割れ目にゆっくりと指を入れ、ぬちょぬちょと音を立てる。
「フェイトちゃんの中、柔らかくて湿っててすごく熱い。」
「んっ」
「ねえもらっていい?フェイトちゃんの初めて」
「…うん」
なのはの言葉の意味を理解し、ゆっくりと頷く。

337 名前:ふたりの関係[sage] 投稿日:2007/11/16(金) 21:54:48 ID:Xfen2UgA
いつか、もしかしたら誰かにあげるのかもしれないと考えたことはある。
けどその相手は?
とてもあやふやで思い浮かばなかった。
今も実感はあまりない。
けれど、なのはになら……ううん、他の誰でもない。
なのは以外にあげるなんて考えられない。
「来て、なのは…」
「痛いかも知れないけど、我慢してね」
「なのはのくれる痛みなら」
「フェイトちゃん…」
ゆっくりと奥まで指が入ってきて、裂ける様な痛みを感じた。
「つうっ…。だ、大丈夫、止めないで」
私の声に動きを止めるなのはに懇願する。
痛かったけど、幸い魔法の訓練で傷みには慣れてたお陰が我慢はできた。
痛みよりもなのはに貰ってもらえないことのほうが嫌だ。
一度奥まで差し込むと、なのはは指を抜き滲む血を舐めり、妖しげに微笑む。
「フェイトちゃんの血…」
なのははもう一度指を中にいれ今度はゆっくりと、痛みを和らげる様にほぐすように何度も何度も指を動かした。


346 名前:ふたりの関係[sage] 投稿日:2007/11/16(金) 22:22:42 ID:Xfen2UgA
この日、私はなのはに初めてを捧げた。
痛さに涙を浮かべた。
けれど痛みはなのはに捧げた証として、それ以上の嬉しさを感じさせてくれて、愛おしかった。
そして、なのはの初めても貰った。
行為は何度も何度も、飽きることなく続いた。
今まで知らなかった声、表情、そして体。
執拗なまでに体中に口付けされ、なのはの好きなように体を弄られ、えっちな事も言わされた。
今まで知らなかった事をなのはは教えてくれた。
なのはは言った。
私はフェイトちゃんの物だって、そしてフェイトちゃんは私の物だって。
そして二人でいくつもの約束事をした。
秘密が出来、それは以前よりもずっと二人の絆を強く感じさせてくれた。
淫靡な宴は二人が疲れ果て、眠りに落ちるまで続いた。



起きた後が大変だった。
沢山の人に迷惑をかけ、心配させてしまったのでお礼と謝りにいった。
はやては、なのはちゃんがリインみたいに居なくなってしまんじゃないかと泣き喚いて、なのはと二人であやすのに大変だった。
それから…。
今日は久しぶりの登校。
なのはとそろって二人で家を出る。
あれから毎日お互いの家に泊まっている。
名目上は魔法の訓練ということにしてるけど、本当は違う。
「久しぶりの学校だね、フェイトちゃん」
「うん…」
久しぶりの学校…。
懐かしさを感じたけど、でも嬉しくなかった。
だって、授業中は離れ離れ。
いつもなのはに触れていないと居なくなるんじゃないかと怖くて、
今だって大事になのはの手を握っている。

347 名前:ふたりの関係[sage] 投稿日:2007/11/16(金) 22:23:43 ID:Xfen2UgA
「フェイトちゃん?」
暗い表情で俯いた私の様子に、怪訝そうになのはが聞く。
「授業中はなのはに触れられないから。なのはに触れてないと不安で、なんだか嫌だ」
「いい方法あるよ、フェイトちゃん、ほらこれ」
「それって…ディバインシューターだよね?」
一つだけいつもよりも少し小さめの光球が目の前に現れ、
なのはの意図が理解できず困惑する。
「うん」
なのはは正解だよフェイトちゃん、と嬉しそうに頷くと手を引っ張り歩道から離れて、
周囲から見えないように建物の影まで行くと耳元で囁く。
「これをね、フェイトちゃんの中に入れるの」
「ええっ!?でもそんな…もし爆発したら痛いよ」
「大丈夫、威力は最低まで落としてあるし、頑丈さはあげてあるの。
これはね、フェイトちゃんのために考えた新しいバリエーションなの」
「ううっ。わ、わかったよ」
なのはが折角考えてくれたのに断るわけにもいかず、しぶしぶ頷く。
それに…少し興味もあった。
「濡らさないと入らないかな?と思ったけどもう準備いいみたいだねフェイトちゃん、相変わらず耳が弱いね」
恥ずかしいけど、なのはに言う通りだ。
なのはに何度も抱かれるうちに、
私の体はなのはに耳元で囁かれるだけでえっちな気分になってしまう様になった。
なのはは軽く秘部をほぐすと、ピンク色の光球を中に押し込む。
「んっ、大きい」
ぬるっと、奥まで入り込んだ。
「あっ」
膣内になのはの魔力を感じた。
確かななのはの存在を感じ嬉しくなる。
これなら寂しくないかも。


348 名前:ふたりの関係[sage] 投稿日:2007/11/16(金) 22:25:32 ID:Xfen2UgA
「こんな感じ…かな?」
なのはが考えるように呟く。
「ひゃああっ!?」
中に入った球が動き、内側から刺激した。
「な、なの…んっ。これ。う、動いてるよ…?」
快感が走り、がくがく足が震え倒れそうのを堪える。
「にゃはは、成功かな。これはね、んーっと魔法の練習だよ。それにフェイトちゃんも気持ちいいよね」
「ううっ…」
嘘に決まってる。
こんな魔法の練習の仕方なんて聞いたこと無い。
けれど、決してこんな事をされるのは嫌ではなくて、
そのことをなのはも分かっていてやってるんだと思う。
球の動きを止めてちょっと意地悪な笑顔を浮かべ、いこうフェイトちゃん、と手を引っ張るなのはを、
少し恨めしそうに見遣る。


学校に着くと、長く休んでいたせいか沢山の人に心配された。
ノートも取ってあるから見せてくれるといってくれた子も沢山いたが、全て丁重にお断りした。
なのはと決めた約束の一つだ。
なのは以外からノート借りちゃ駄目だって。
お互いが休んでしまった場合は、なのはが誰かからノートを借りて写したのを写すことになっている。
断ると、何人かに残念そうな顔をされてしまった。
なのはは、フェイトちゃんは人気がありすぎるせいだよと、言っていたけどそうなのかな。
ほんの少し異物感を感じさせる下半身を撫でながら思う。
もしそうだとしても、なのは以外の人の気持ちには応えることは出来ない。
私の身も心もなのはの物だから。

349 名前:ふたりの関係[sage] 投稿日:2007/11/16(金) 22:26:04 ID:Xfen2UgA
「はぁ、はぁ」
授業が終わると同時に廊下を走りトイレへ駆け込む。
授業中に止まっていた光球が動き出したせいだ。
球は奥まで入っていて、抵抗できないことをいいことに激しく震え好き放題膣内を蹂躙した。
なのはに抗議の念話を送っても中々止めてくれず、また止めてくれても油断したら動かしたりで、授業にはまったく集中出来ず、
体はただひたすら与えられる快楽を貪り、なのはのことしか考えられず、
漏れそうになる声を必死に抑え休まることがなかった。
個室に入り、鍵を掛けようとすると扉が開かれた。
なのはが追ってきたんだ。
なのはは入り込み代わりに扉を閉めて鍵を掛け、
侵入に驚いて止まっている私をきつく抱擁する。
温かな体温、
柔らかな肌の感触、
桜に似た大好きな甘いなのはの匂いに包まれて、
頭がくらくらし抵抗できず、
荒々しく唇を奪われた。
口内を舌が激しく暴れ、舌が絡まる。
「はあっ…授業中のフェイトちゃん。目を潤ませて、止めてってお願いする表情浮かべてすごく可愛かったよ」
スカートが捲られ、ショーツの中になのはの手が入ってくる。
光球を抜き出して変わりに指が膣を犯す。
「あうっ…んっ、駄目っ…なのは。はぁはぁ、ここは学校だよ…ひゃ、んんっ」
漏れそうになる声を必死に我慢する。
「ふーん……そんなこと言ってもフェイトちゃんだって期待してたんだよね?この階のトイレはめったに人こないよね」
口では抵抗して見せたけど、なのはの言うとおりだった。
出来るだけ人がこない所のトイレを選んで入り、どこか心の中でなのはが来るのを期待してたんだ。
そして、絡みつくなのはの愛撫を体は受け入れてしまっていた。
身を委ね指の動きに合わせて自分から腰を振り、
周囲に淫らな水音を響かせ、恥ずかしさに耳を塞ぎたかったけどそれでも動くのを止められなかった。


350 名前:ふたりの関係[sage] 投稿日:2007/11/16(金) 22:26:42 ID:Xfen2UgA
「普段まじめなフェイトちゃんが、学校でこんなことしてるってクラスのみんなが知ったらどう思うかな?」
「な、なのはっ…そんなこと言わないで」
「じゃあ止めて良いのかな」
じゅぽと、音を立て割れ目から指が引かれる。
「あっ…」
与えられていた快楽が消え、喪失感に思わず声が漏れる
「フェイトちゃんがちゃんとお願いしてくれたらしてあげるよ」
してほしい。
なのはに抱かれたい。
もうそれしか考えられなかった。
「して、なのはにして欲しい」
「学校だけどいいの?」
「うん、なのはに気持ちよくしてもらえるなら、どこだって…」
なのははその言葉に満足し便座の上に座って、指だけじゃなく舌も一緒になって攻める。
「んんっ…」
なのはによって開発されてしまい、
もう心だけじゃなく体もなのはがいないと生きていけない。
完全になのはの虜だ。
「フェイトちゃんが、好きなのは誰?」
なのはは指を動かしながら分かりきったことを聞く。
「なのは、なのはが一番好き」
応えると同時に指が強く動き、高められ思考が真っ白に染められた。



351 名前:ふたりの関係[sage] 投稿日:2007/11/16(金) 22:29:35 ID:Xfen2UgA
次からなのは視点の話です。

Episode Nanoha


ノートを写すフェイトちゃんを尻目にこっそりと横顔を眺める。
今日はフェイトちゃんと二人でのお昼ご飯。
みんなと一緒に食べるのも好きだけど、フェイトちゃんとの二人だけで食べるのはみんなには内緒だけど楽しみだったりする。
だけど、気に入らないことがある。
フェイトちゃんが借りてるノートがわたしのじゃないことだ。
フェイトちゃんはわたしのなのに、許せなかった。
フェイトちゃんは仕事の都合上休むことが多いけど、それでも成績はいいし、運動もできて、体育の時間はすごくかっこいい。
それになにより優しくて、親身になって接してくれる。
フェイトちゃんは気がついてないけど、密かにファンクラブがあるぐらいもてたりする。
わたしがこんなにもフェイトちゃんのことを好きなのに、フェイトちゃんはちっとも気がついてくれない。
もしかしたらフェイトちゃんも私のこと好きなのかなって思う時もあるけど、分からなくて言葉に出来ずにいた。


みんなと一緒に帰る予定だったけど、フェイトちゃんだけ先生に呼ばれた。
フェイトちゃんとの時間を潰されたに苛立ちを感じた。
みんなには先に帰ってもらい、フェイトちゃんをずっと一人で待った。
少し寒かったけど、フェイトちゃんが手を握り暖めてくれた。
寒さよりもずっと得した気分だった。
そして帰り道フェイトちゃんとずっと一緒に居る約束をし、
前々から考えてたことをすることに決めたの。

352 名前:ふたりの関係[sage] 投稿日:2007/11/16(金) 22:30:08 ID:Xfen2UgA
レイジングハートにも協力してもらった。
もしかするとわたしは狂ってるのかもしれない。
でもフェイトちゃんに狂うのはちっともいやじゃなかった。
乗ってた艦船を沈め、わざと行方不明を装ってみたの。
計画を立てて実行した、それでもばれずにちゃんと成功するか心配だった。
1ヶ月ほど過ごせる場所に転移し、じっと時が過ぎるのを待った。
一週間、二週間、3週間が過ぎ、その間ずっと考えていた。
何人もの人を殺してしまった、けれど平気だった。
ただフェイトちゃんにばれるのは困る。
フェイトちゃんに嫌われるのはいやだ。
フェイトちゃんを思い浮かべる、
今どう思っているか、今頃必死に探しているのか。
フェイトちゃんにもっとわたしを刻み付けたかった。
わたしが居なくなって苦しんで、そしてもっとわたしのことだけを考えて欲しかった。
…もうずっとフェイトちゃんと会っていない。
フェイトちゃんに会いたくなった。
本当はもう少し長く居るつもりだったけど、我慢できず久しぶりに海鳴市に帰った。
帰ると、すぐにエイミィさんから連絡があり、みんなに心配されメディカルチェックなどをさせられた。
本当はほとんど怪我もなく健康だけど、その事は言えないから黙って受けた。
すぐにフェイトちゃんが来ると思ってたのに、来ない…苛々する。
フェイトちゃんはわたしが心配じゃないの?
チェックが終わると、アルフさんが来ていて、泣きながら抱きついてきて吃驚した。
フェイトを助けてって。
少し悪く思い、心の中で呟いた。
ごめんね、アルフさん…。


353 名前:ふたりの関係[sage] 投稿日:2007/11/16(金) 22:31:59 ID:Xfen2UgA
久しぶりのフェイトちゃんの部屋。
空気が淀んでいた。
アルフさんたちがついて来たけど、二人っきりにして欲しいってお願いして出てもらった。
フェイトちゃんの目の前に立ち、反応がなく隣に座った。
少しやつれ、触ってしまうと壊れてしまいそうなほど儚かった。
ごめんね、フェイトちゃん、ここまで追い詰める気はなかったんだよ。
それでもわたしは、わたしが居なくなったことでここまで追い詰められてしまい、
フェイトちゃんが一人の世界に篭ってしまったことに黒い喜びを感じていた。
フェイトちゃんが持っているぬいぐるみを見る。
わたしが贈ったぬいぐるみ、大切にしてくれていた。
嬉しかったけど、フェイトちゃんに抱きかかえられたぬいぐるみに少し嫉妬した。
ぬいぐるみを掴み、そっと引っ張った。
みんなはフェイトちゃんに触れると危ないから気をつけろって言ったけど、でも何故か確信があった。
フェイトちゃんはわたしには攻撃しないって。
フェイトちゃんはわたしを見て、信じられないって顔をして何度も触れてきた。
久しぶりのフェイトちゃんの手…。
もっとフェイトちゃんに触れて欲しい。
フェイトちゃんが甘えるように抱きついてきて、甘い体臭が鼻腔を擽る。
そして嗚咽を上げるフェイトちゃんが可愛くて、そのまま襲ってしまいそうになる。
我慢して優しく優しく、大事に頭を撫でた。
どれぐらい時間が立ったか、フェイトちゃんからずっと傍に居て欲しいって囁かれた。
体が喜びに打ち震えた。
そして今まで言えなかったことを告げた。


ずっとほしかった物を手に入れた。
わたしがどんなにフェイトちゃんのこと好きか体に教えてあげた。
そしてわたしの言葉でフェイトちゃんを縛っていく。
わたし以外を見ないように、わたし以外を心に住まわせないように。
フェイトちゃんにはわたしが必要なんだって、心と体に刻み込んであげた。
フェイトちゃんが依存しきり、わたしがいないと何もできないようにしてあげた。
いつも触れてないと不安な様子に喜びを感じた。

354 名前:ふたりの関係[sage] 投稿日:2007/11/16(金) 22:32:52 ID:Xfen2UgA
何度も何度も体を重ねた、何度重ねても飽き足らなかった。
フェイトちゃんの体はわたしを誘う。
学校でも抱いてあげた。
フェイトちゃんに隣の席の子が話かけて、楽しそうだったから、気にいらなくて、
フェイトちゃんの中に入れたディバインシューターをちょっと操作してみたの。
そしたら授業中なのに何度もこっちに視線を寄せて懇願する様に誘うの。
フェイトちゃんは気がついてないかもしれないけど、わたしに玩具にされるのが大好きみたい。
乱暴にすると、いつもよりずっといい声で鳴いてくれる。


以前といくつものことが変わった。
仕事の量を減らして、フェイトちゃんと過ごす時間がとても多くなった。
アリサちゃんたちには付き合ってることがばれちゃって
いつも手を繋いでべったりしすぎだって、たまに怒られちゃう。
流石に学校でえっちしてることは内緒にしてる。
アリサちゃんとすずかちゃんもわたしたちに影響受けたのか、いつの間にか自然と二人は付き合うようになった。
はやてちゃんに関してはよくわからない。
わたしがフェイトちゃんのことを恋愛に関してのみじゃなく特別に思ってるように、
ヴォルケンのみんなのこと特別みたいだから、恋愛どころじゃないのかもしれない。
そしてフェイトちゃんは――。
「なのは?」
わたしの下でフェイトちゃんが濡れた瞳で、上目遣いに覗き込んできた。
「んっ、ごめんごめん、ちょっと考え事。ねえフェイトちゃん今幸せ?」
「うん、すごく…」
フェイトちゃんの言葉に、くすりと笑い、
乳房に軽く歯を立てた。
フェイトちゃんの痛みと快楽を伴う声が、欲情を誘う。
ついついフェイトちゃんを壊してしまいそうになる。
大事にしたくて壊してしまいたくて、相反する思いが心を塗りつぶしていく。
一般的にはわたし達の愛は歪んだものかもしれない。
けれど二人にとって、これが愛の形だ。


356 名前:名無しさん@秘密の花園[sage] 投稿日:2007/11/16(金) 22:37:17 ID:Xfen2UgA
これでおしまいです。
読んでくれた方ありがとうございます。
本来のタイトルは共依存です。
以前書くといって書くの遅れましたがすいません。




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2007年11月20日(火) 05:32:46 Modified by lilium1803900




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