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不器用b

日記読むルートはこちら>不器用

711 名前: ◆JhF0qDQSSc [sage] 投稿日:2007/12/14(金) 11:28:05 ID:EDJf4Fti
レスくれた人ありがとう。
そして新トリップの方GJ
筆が進んだので、
リクエストに応え、日記読まないルート投下。
最初より長くなっちまった。

712 名前:不器用b[sage] 投稿日:2007/12/14(金) 11:30:31 ID:EDJf4Fti
もう、やめよう。
今日帰ってきたフェイトちゃんに謝ろう。
そう思った私は即座に日記を片づけた。


「ヴィヴィオ、起きて。
晩御飯のお買い物にいくよ」
「むにゃ…は〜い」
なんとか涙を止めた私は今夜の買い物のためにヴィヴィオを起こす。

…最後の晩餐、かな。

どのみち贅沢にする予定だったのだ。
せいぜい腕をふるうとしよう。
…謝罪の意味もこめて。
「ヴィヴィオ、今日はヴィヴィオが食べたいお菓子買っていいよ」
この子にもサービスしないと。
「やった〜!……なのはママ?泣いてたの?」
「ち、違うよ。ほこりが目に入っちゃっただけだから」
こういうとき、なんで子供は鋭いんだろう…



「ただいま」
「フェイトママおかえりなさい!」
わたしが玄関に入るとヴィヴィオが駆けてきた。
わたしは名目上は後見人でしかないのに、ママと呼んでくれるかわいい子。
そして―

「お帰りなさい。フェイトちゃん」
かわいい奥様。
「ただいま、なのは」

713 名前:不器用b ◆JhF0qDQSSc [sage] 投稿日:2007/12/14(金) 11:32:37 ID:EDJf4Fti
わたしは大切な人に向かって精一杯の笑顔でこたえる。
「ごはん、できてるからはやく着替えてね」
「う、うん」
なんだろう。
そういってキッチンに消えるなのはの姿は―

ひどく儚い気がした。



『フェイトちゃん』
食事も済んで一段落ついたころ、ヴィヴィオを寝かせてるなのはから念話があった。
『なに?』
なんだろう。
『あとで大事なお話があるの』
『うん、わかった』
わたしは即座に了承すると念話は切れた。
…今日会ってからずっと感じていたこと。
なのはは顔では笑っているけど心では笑ってないような…
その関係なのかな…
悩みがあるなら聞いてあげるのがだ、旦那様の務めだよ、ね…



ほどなくしてヴィヴィオを寝かしつけたなのはは、テーブルのわたしの向かいに着席した。

…いつもはわたしの隣に座ってくれるのに。
残念に思いながらも、口を開く。
「で、お話って何?」
きっと悲しいことがあったんだ。
ちゃんと聞いてあげないと。
「うん、あのね…」

714 名前:不器用b ◆JhF0qDQSSc [sage] 投稿日:2007/12/14(金) 11:35:29 ID:EDJf4Fti
そういったきりなのはは下を向いた。
どうしたの?
なんで震えてるの?
しかし、次の言葉を聞いた瞬間、
わたしは奈落に突き落とされた。

「もう…お別れしよ?」

え…?
なにを言っているの…?
「ごめんなさい…フェイトちゃんの重荷になってたんだね…わがままばっかりいってごめんなさい…」
後半のなのはの言葉には嗚咽が混じり始めた。
「ど、どうして?
なんでそんなこというの?」
なのはと別れる。
それは一人になること。
私の人生の半分以上をしめている人がいなくなる―
そんなの、
絶対に、
嫌だ!

そのとき、なのはが次の言葉を発した。
「にっき、よんだの…」
え?
「ふぇいとちゃんが、けしわすれたにっき…」
あの日記を読んだの?
「どこにも、ひっ、わたしのこと、ぐすっ、かいてないから、うっ、それだけのそんざいなのに、
ごういんにいろんなことしちゃって、めいわくだったよね…

待って、なのは。
「ふぇいとちゃん、やさしいか、ら、わたしにあわせて、くれてたんだよ、ね
…ごめんね…ごめんね…」

715 名前:不器用b ◆JhF0qDQSSc [sage] 投稿日:2007/12/14(金) 11:38:17 ID:EDJf4Fti
「それは、誤解だよ!」
「だから、もう、ふぇいとちゃん、に、めいわく、かけないように、する、か、ら」
なのはも精一杯なのか、こちらの話に耳を貸さない。
「だから、なのはは間違ってるんだ!」
「お、わかれ、して…」
「…なのはっ!」
もうその先は聞きたくない。
わたしはなのはを強引に抱きしめると、その聞き分けのない唇を自分の唇で塞いだ。
「……っ!!」
なのはの目が驚きのあまり見開く。
やっと、こっちを見たね。
「落ち着いた?」
なのはは、呆然としている。
「なのはは、誤解してるよ」
「ご、かい?」
よかった。ちゃんと話を聞いてくれるようになった。
「うん」
わたしは仕事用のノートパソコンを開くと電源を入れる。
…起動するまでの時間がこんなにイライラしたのははじめてだった。
「なのはは、これを読んだんだよね?」
わたしは「diary.txt」をクリックする。当たり障りのない日記。
わたしの想いを「隠してる」日記。
「…うん」
やはり。
なのはは「表」しか読んでいなかった。
…これから見せるのはわたし自身も相当恥ずかしい。
だからわざわざ隠した。けど、それがなのはを泣かせてしまった。
…なのはを泣かせるくらいなら恥などいらない。
「これには、続きがあるんだ」
長々と続く空白。
そこをドラッグすると現れる、日記。

716 名前:不器用b ◆JhF0qDQSSc [sage] 投稿日:2007/12/14(金) 11:41:39 ID:EDJf4Fti
「フェイトちゃん、これって…!」
「全部、読んで。わたしがなのはのこと、どう想ってるか、教えてあげる」


それからの時間、なのははだまってわたしの日記を読んでいた。
待っていたわたしに不思議と恥ずかしさは湧いてこなかった。

やがて昨日の分まで読んだなのはがくるりとこちらをむく。
その目にはさっきと違う、涙。
「フェイトちゃん…」
寄りかかってきたなのはをわたしは自然に抱きしめる。
わたしの胸に顔をうずめたなのはは、泣きながら
「ごめんなさい…ごめんなさい…」
と先程とは違うことで謝った。
「ううん、いいんだ。
わたしも悪かったんだ」
「そんなこと…ないよ。
私が誤解しちゃったから…」
いや、わかったんだ。
わたしが恋愛をよくわかってないせいでなのはを不安がらせてたんだって。
「わたし…なのはに何をしてあげればいいのかわからなくって…
だったらなのはのしたいこと、させてあげようって思ったんだ」
でも、それは必ずしも正解じゃなかったんだね。
「私たち…おたがい気遣いすぎちゃったんだね」
「そうだね…」
なのはは迷惑だと思って、わたしは尽くすべきだと思って。

おたがい不器用なんだね…

717 名前:不器用b ◆JhF0qDQSSc [sage] 投稿日:2007/12/14(金) 11:45:11 ID:EDJf4Fti
「でも、もうわたしたちはお互いをもっとわかりあえたんじゃないかな」
「うん」
そう。今ならわかる。
なのはがわたしに求めてること。
「なのは…好きだよ。大好き。ずっと一緒にいようね」
渾身の告白。

わたしがなのはを必要としている証。

「フェイトちゃん…ふぇいとちゃん…!」
なのはが唇を重ねてくる。
今まで以上に激しく。
手に入れていたものを確かめるように。
「んうっ…はあっ…ちゅっ…」
やがて長いキスが終わる。
「フェイトちゃん…愛してる…」
「わたしも…だよ」

おたがい不器用な二人だけど。
心はつながってるから。

718 名前:不器用b ◆JhF0qDQSSc [sage] 投稿日:2007/12/14(金) 11:48:32 ID:EDJf4Fti
それでもいい。

「なのは…お風呂、はいろ?」
なのはの顔は涙のせいでくしゃくしゃだ。
「うん…!」
やっぱりなのはは笑ってるほうがいいよ。
「久しぶりに洗いっこ、しよ」
「うん!」
わたしも遠慮しないんだ。
「それと…日記を勝手に見たおしおき、しないとね?」
とはいってもわたしがリードするだけなんだけどね。
なのはもわかっているのか、
「うん…旦那様を疑ったいけないお嫁さんに…おしおき、して…」
顔を赤らめながら言った。
かわいいなあ。
わたしは、なのはと共有する時間への期待と、
ヴィヴィオを起こさないようになのはを悦ばせるにはどうするべきかを考えながらバスルームに向かった。

719 名前: ◆JhF0qDQSSc [sage] 投稿日:2007/12/14(金) 11:51:25 ID:EDJf4Fti
元があればこんな速く書けるやん自分…
途中からなのはが九歳っぽくなってしまたがなのははフェイトの前だけでは凛々しさが消えて、甘えん坊になってほしい。



日記読むルートはこちら不器用
2007年12月14日(金) 12:13:17 Modified by nanohayuri




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