たまたま、ドイツのNoch社から発売されているグラスマスターという商品の動画をYoutubeで見つけました。
繊維状の材料を静電気で立たせたまま接着してリアルな草地を作る器具です。
18000円ぐらいで日本でも買える商品だけど、やっぱりいい値段ですよね。
それでも、動画を見る限り効果は抜群です。
で、ふと以前楠本さんに聞いた話を思い出しました。
彼は「ソフトクリームのカップで草を立たせているんだ」と言っていたような。。
で、そのブログを参照してみました。こちらです。
イオン発生器で静電気を作っているようですが、肝心の装置が…^^;
その後、Youtubeにも各種装置の紹介が乗っていることが判りました。
調べていると「電気ハエ獲り機」なるもので簡易な装置を作った動画があり、工作も簡単そうだったので、これを試すことにしました。
草の元となるスタティックグラス…2mmぐらいから8mmぐらいの長さで、細い繊維状の素材を、静電気によって立たせたまま接着するというものです。
グラスは金属の網に入れこの金属と草を撒く地面にそれぞれ電極を接続して、強い電気…3000〜10000Vを流すと電荷を帯びたグラスがそれぞれの極に引っ張られて立ちあがる
というもので、3000Vぐらいであれば化学繊維をプラスティックなどでこすって起きた静電気でも草を立たせることが可能です。
あるサイトを見ていると、ベースに金属板を置いてそこに糊を塗り、金属板の10mmぐらい上に金網をかざして両極とし、その上から茶漉しなどでグラスを振るい落とす方法が紹介されてました。なかなか良さそうですが、金属板の間に触れそうになると「バチッ!!」と放電するから、少々危険ではあります。
ということで、強い電気を起こす装置と金網などで草を立たせることができるのですね。
どうやら、このアプリケーターでの一番の要素はグラス素材の質や長さのようです。
楠本氏に聞いたところ、Noch製の6mmのグラスが大変良いらしいのですが、国内で仕入れるのは至難の業とか。
あちこちの通販を頼っていくつか注文してみました。
国内ではウッドランドシ―ニックス製の3mmほどのグラスをモーリンさんが扱っていました。
6種の色がありますが、緑系3種を注文。
次に、Nochを探して海外を物色、こういうときは必ず役に立ってくれるのがアメリカの通販店です。
Scenic Expressという専門店を発見、ここでNoch製4mmと6mmを注文しました。2週間ぐらいで届くでしょうか。
グラスが到着するまでしばらくかかるので、別の素材で実験してみました。
KATO製(ウッドランド)のシーナリーグラスです。
繊維の細さはかなりのものです
これを5mmと8mmに切ってグラスにしてみました。
受け側に塗料皿を使ってみました。素材はブリキですね。電気を良く通します。
これを裏返して木工用ボンドを塗り、そこに茶漉しアプリケーターでパラパラパラ・・・とね。
意外な性能!
こんな感じで繊維が静電気で逆立って、茶漉しまで達します。
ミニネイチャーと比べてみました。
この製品よくできていますが、これもNoch製(関連会社)です。
密度が全然違いますね。よくみると、ミニネイチャーでは短い草と長い草をブレンドして使っています。
短い草を濃い色、長い草を明るい色にしているようで、うまいことグラデーションがついて実感的ですね。
ということで、こちらも2色持っていたフィールドグラスで短くて濃いグラスを作ってみました。
しばらくは習作が続きそうです。
接着にも木工用ボンドではテカってしまうので、マットメディウムにしないといけませんね。
2010.11.16
その後、1度撒いて乾いたところにボンド溶液を垂らしてもう一度振りかける「2度撒き」を試してみました。
どこかのマスカラのCMのように、草丈が3倍は長くなりますね〜 ホントですか〜^o^
地肌が見えるようなスケスケが草むらになった
回数もそうだけど、3mmぐらいの短いグラスを混ぜると地肌が透けなくなりますね。この効果はかなり大きくて、丸い草むらを置いただけでも実感が出てきます。
出来上がった地面に振りかける形でもこのぐらいの草むらになるといいのだけど、これからの課題ですね。
21号機とウェイカーを置いて雰囲気を評価^^;
なかなかいい感じに見えますね。レールサイドの細いタイプも2度撒きするとグッと良くなりました。
接着剤で地面にしっかり固定すれば隙間もなく綺麗に見えるでしょうね。
2010.11.21
先週末、アメリカのScenic EXPRESSさんからグラスが到着しました。
グラスはSilflorの春と晩夏の4mmと6mm、Nochの夏6mmなどなど、箱一杯届きました。
一緒にScenic EXPRESSさん製のTipsが詰まったフルカラーの小冊子3冊、これは楽しいですね。
早速撒いてみると、シーナリーグラスをカットした草に比べて繊維がずっと細いことが判りました。
並べて比べると一目瞭然、これまでのごつごつした印象はなく、とても自然な草になります。
490Rカーブホイホイに撒いてみます。
既に同じSilflorのPasture Summerで背の高い草を表現してあります。・・・Pasture Summerはシートで売っているもので、そのまま広げるだけでは単調になってしまいます。
そして、裾まわりに前回までに作ったフィールドグラスの草を貼ってあります。
使用前 → 使用後 ^^;
現在、1度撒きしたところです。2・3回撒くと透けている地面も見えなくなります。
一度だけでも横から見るとそこそこな雰囲気になっています。模型の場合斜め上から見ることが多いので上からきっちり見えるようにしないといけません。
草地のアップ。路傍の石の回りに生い茂る雑草の雰囲気になってきました。
車両を置いて雰囲気を確認。
この後、2度撒きや塗装でニュアンスを出すと良いのだそうです。
続く
2010.11.29