On30鉄道模型、アメリカンな森林鉄道OKリバー鉄道の活動を記録します。OKリバー鉄道はOKリバー沿岸に広がる森林地帯に延びる鉄道で、支流ごとの支線や伐採前線から下流の製材所まで縦横に路線が延びています。モデルは各支線、ジャンクションを数名のメンバーで楽しんでいます。2006.3開設

シーナリー:草地を研究する

1.スタティックグラスアプリケーター


たまたま、ドイツのNoch社から発売されているグラスマスターという商品の動画をYoutubeで見つけました。
繊維状の材料を静電気で立たせたまま接着してリアルな草地を作る器具です。



18000円ぐらいで日本でも買える商品だけど、やっぱりいい値段ですよね。
それでも、動画を見る限り効果は抜群です。

で、ふと以前楠本さんに聞いた話を思い出しました。
彼は「ソフトクリームのカップで草を立たせているんだ」と言っていたような。。

で、そのブログを参照してみました。こちらです。

イオン発生器で静電気を作っているようですが、肝心の装置が…^^;

その後、Youtubeにも各種装置の紹介が乗っていることが判りました。
調べていると「電気ハエ獲り機」なるもので簡易な装置を作った動画があり、工作も簡単そうだったので、これを試すことにしました。


2.草を立たせる原理


草の元となるスタティックグラス…2mmぐらいから8mmぐらいの長さで、細い繊維状の素材を、静電気によって立たせたまま接着するというものです。

グラスは金属の網に入れこの金属と草を撒く地面にそれぞれ電極を接続して、強い電気…3000〜10000Vを流すと電荷を帯びたグラスがそれぞれの極に引っ張られて立ちあがる
というもので、3000Vぐらいであれば化学繊維をプラスティックなどでこすって起きた静電気でも草を立たせることが可能です。

あるサイトを見ていると、ベースに金属板を置いてそこに糊を塗り、金属板の10mmぐらい上に金網をかざして両極とし、その上から茶漉しなどでグラスを振るい落とす方法が紹介されてました。なかなか良さそうですが、金属板の間に触れそうになると「バチッ!!」と放電するから、少々危険ではあります。

ということで、強い電気を起こす装置と金網などで草を立たせることができるのですね。

3.電気ハエ獲り機なるものを入手


そのままググってみると、出るわ出るわ^o^。
いろいろな商品が売られていました。それでも秋葉原にでも行かないと店で簡単に手に入るものではなさそう。通販で仕入れるコトにしました。
商品は安いんだけど、送料が高いんだよねー。ま、秋葉まで出かけたと思えば安いものか。

届いたのがこちら☟ ナイス蚊っち!


「あきばおー」で352円、送料450円、、良心的ですネ^^;
ちなみに、アマゾンでは800円ぐらいしてました。(送料別)


4.そして改造!


ここからはYoutubeの動画の導くくまま、茶漉し型アプリケーターの製作です。



茶漉しとピンを100均で購入しました。材料費は1000円(送料込)ほどになりました^^;

蓋を開けると、電池スペース(単3電池2本)、基板にはトランスとでっかいコンデンサ、それがラケットの端子につながっていました。
このラケットへの線を茶漉しとケース外へ出せばできあがります。

出来上がり


装置の横にあるスイッチを押すとLEDが光り、いかにもそれらしき「ぷぃーーん」という音がします。
そして、試しに両極を近づけると「バチッ」と閃光が走り電気の強さを体感できます。結構怖いです^^;

4-2.実験


近くの模型店で唯一あった内田洋行のスタティックグラス、もの凄い原色で長さは2mm、実際には使えそうにないんだけど実験用に購入しました。
それにしても、スタティックグラスって人気ないのね。イエローサブマリンでも全く置いてないですね。

茶漉しにグラスを入れ…


地面にはボンド溶液、そして装置の電極を刺します。


スイッチオン! 振り終えた姿


不要なグラスを払い落したところ


横から見ると、立ったまま固着されていました。


2mmの草では短すぎてOナローには使えませんね。
とはいえ、出来上がった地面にもこうやって草を立たせることができそうです。


5.グラス素材


どうやら、このアプリケーターでの一番の要素はグラス素材の質や長さのようです。
楠本氏に聞いたところ、Noch製の6mmのグラスが大変良いらしいのですが、国内で仕入れるのは至難の業とか。

あちこちの通販を頼っていくつか注文してみました。
国内ではウッドランドシ―ニックス製の3mmほどのグラスをモーリンさんが扱っていました。
6種の色がありますが、緑系3種を注文。

次に、Nochを探して海外を物色、こういうときは必ず役に立ってくれるのがアメリカの通販店です。
Scenic Expressという専門店を発見、ここでNoch製4mmと6mmを注文しました。2週間ぐらいで届くでしょうか。

5-2.さらに実験


グラスが到着するまでしばらくかかるので、別の素材で実験してみました。

KATO製(ウッドランド)のシーナリーグラスです。
繊維の細さはかなりのものです


これを5mmと8mmに切ってグラスにしてみました。

受け側に塗料皿を使ってみました。素材はブリキですね。電気を良く通します。
これを裏返して木工用ボンドを塗り、そこに茶漉しアプリケーターでパラパラパラ・・・とね。

意外な性能!


こんな感じで繊維が静電気で逆立って、茶漉しまで達します。

ミニネイチャーと比べてみました。
この製品よくできていますが、これもNoch製(関連会社)です。


密度が全然違いますね。よくみると、ミニネイチャーでは短い草と長い草をブレンドして使っています。
短い草を濃い色、長い草を明るい色にしているようで、うまいことグラデーションがついて実感的ですね。

ということで、こちらも2色持っていたフィールドグラスで短くて濃いグラスを作ってみました。


しばらくは習作が続きそうです。
接着にも木工用ボンドではテカってしまうので、マットメディウムにしないといけませんね。

2010.11.16

5-3.さらにさらに実験


密度の違いを追求するひとつの方法として、短いグラスで根元を締めると長いグラスも綺麗に立たないかと考えました。
濃い色のグラスを3〜4mmぐらいにカットしたものを作り、5mm、8mmの長いグラスと混ぜてテストしました。

以前より密度が上がったようです。

 

2つ並んだテストピースは、左が以前作ったもの、右が今回のテストです。

根元が締まって密度が上がったように見えます。というか、実際に密度は上がったように思えます。

ちなみに、Scenic Expressから19日に出荷したという連絡がありました。来週には到着するかもしれません。

2010.11.20

5-4.評価


その後、1度撒いて乾いたところにボンド溶液を垂らしてもう一度振りかける「2度撒き」を試してみました。
どこかのマスカラのCMのように、草丈が3倍は長くなりますね〜 ホントですか〜^o^


地肌が見えるようなスケスケが草むらになった

回数もそうだけど、3mmぐらいの短いグラスを混ぜると地肌が透けなくなりますね。この効果はかなり大きくて、丸い草むらを置いただけでも実感が出てきます。
出来上がった地面に振りかける形でもこのぐらいの草むらになるといいのだけど、これからの課題ですね。

21号機とウェイカーを置いて雰囲気を評価^^;


なかなかいい感じに見えますね。レールサイドの細いタイプも2度撒きするとグッと良くなりました。
接着剤で地面にしっかり固定すれば隙間もなく綺麗に見えるでしょうね。

2010.11.21

6.グラス到着




先週末、アメリカのScenic EXPRESSさんからグラスが到着しました。
グラスはSilflorの春と晩夏の4mmと6mm、Nochの夏6mmなどなど、箱一杯届きました。

一緒にScenic EXPRESSさん製のTipsが詰まったフルカラーの小冊子3冊、これは楽しいですね。

早速撒いてみると、シーナリーグラスをカットした草に比べて繊維がずっと細いことが判りました。
並べて比べると一目瞭然、これまでのごつごつした印象はなく、とても自然な草になります。

490Rカーブホイホイに撒いてみます。
既に同じSilflorのPasture Summerで背の高い草を表現してあります。・・・Pasture Summerはシートで売っているもので、そのまま広げるだけでは単調になってしまいます。
そして、裾まわりに前回までに作ったフィールドグラスの草を貼ってあります。

使用前 → 使用後 ^^;
 


現在、1度撒きしたところです。2・3回撒くと透けている地面も見えなくなります。
一度だけでも横から見るとそこそこな雰囲気になっています。模型の場合斜め上から見ることが多いので上からきっちり見えるようにしないといけません。

草地のアップ。路傍の石の回りに生い茂る雑草の雰囲気になってきました。


車両を置いて雰囲気を確認。
  


この後、2度撒きや塗装でニュアンスを出すと良いのだそうです。

続く
2010.11.29

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お疲れ様でした。
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