さすがに重くなったのでアークエルから分離させました。主に2コマ以上の作品です。
ぼくの村では、十数年に一度
選ばれた女の人を「あくおち様」と呼ばれる護り神に
差し出さなければならないという、生け贄の儀式がある
そして、今年その儀式に選ばれたのは
僕のおとなりに住んでいるお姉ちゃんだったんだ・・・・
「お姉ちゃんをあくおちなんてさせるものか!
僕が行ってお姉ちゃんを取り返すんだっ!」
「待ちなさい健太!どこへいくの!」
「ここだな!お姉ちゃんっ、助けにき・・・
うわああぁああああぁあああっ!?」
「ナんじゃ、妾と巫女の睦言を邪魔しヨって・・・
小童よ、貴様ヲ頭からバリバリとアクオチさせてやろウカ」
「お、おやめ下さいあくおち様!?相手はまだ子供です!
なにとぞ、なにとぞお慈悲をっ!」
「ふムん・・・巫女がそう言うのなら仕方ナいのう
運が良カったノウ。小童」
「健太君・・・これは私が自分で決めた事なの
私のお父さんとお母さんには
恵子は立派におつとめを果たしたと伝えて・・・」
「健太君、ありがとう・・・さようなら・・・」
「健太、これは昔から決まっている事なのっ
それを邪魔するのは、決してしてはいけない事なのっ」
「お姉ちゃん・・・お姉ちゃんぅ・・・・うぅっ」
-終-
首筋にちくりとした痛みを感じた
そう思った時には既に、私は昏倒していた
薬物が、私から戦う力を
そして、薬を打った相手の正体を知ってしまった事が
私の戦意を急激に喪わせていく
「早苗・・・どうして・・・っ」
「ごめんね、圭ちゃん・・・」
「でも・・・圭ちゃんが正義のままだと
私は圭ちゃんの「お嫁さん」になることができないから・・・」
「早苗っ・・・駄目っ、それはいけない、いけない事なのっ
あれだけ話し合ったのに、どうしてわかってくれないのっ!」
「でもね・・・規則も常識の光も届かない、闇の中でなら
女である私も、圭ちゃんと結ばれる事ができる・・・っ」
「大好きだよ・・・圭ちゃん・・・」
===数日後===
「あれぇ〜、圭ちゃんじゃなぁ〜い?」
「驚いたな。今は正義のヒロインをしていると聞いていたが」
「正義も人間も辞めてきたんだ・・・
これからの私はね、やりたい事をするの!
抱きたい人を抱いて、欲望の赴くままに生きるの!」
「圭ちゃんっ(ひしっ)」「早苗っ(ガバッ)」
「あーはいはいごちそうさま」
「HAHA、二人の角と肌の色、お似合いデスよ♪」
=終=
「早苗が悪魔にさらわれたですって!? 待ってて早苗っ、今助けに・・・」
ぺ か ぁ 〜
「アナタが探しているのは
正義のヒロインをサポートしてくれるナース早苗ちゃんかしら?
それとも、暗黒の看護士ダース早苗ちゃんかしら?」
「どちらでもない!私が助けたいのは普通の女の子で、私の友達の早苗だっ!」
「あ〜ぁ。アナタはなんという しょーじきもの でしょーか」
「ふーん・・・私達、『普通』の『お友達』だったんだね。圭ちゃん・・・」
「正直者のアナタには、悪堕ちした早苗ちゃんと正義の悪堕ちした早苗ちゃんと
悪堕ちした上に禁断の恋に堕ちた早苗ちゃんをあげましょう」
「うふフふふフフ、圭ちゃ〜ん
今日も気持ちの良いお薬を打ちましょうねぇ〜?」
「いやぁあぁぁっ、お注射もういやぁぁぁ〜っ」
彼女達が、最初から悪だったというわけではない
静かに流れ行く平和な日々
しかし、それは自分達こそが正義であるとして疑わず
異教徒である彼女達こそ悪だと断じる者達によって
その生命、その未来は永遠に断たれた
・・・かに見えた
−現在−
「怨念・・・妬み・・・嫉妬・・・おぉ、我が身体の内より
ありとあらゆる負の感情の力がみなぎってきよるわ・・・」
「今日はバレンタイン。世界中の選ばれなかった男たち全ての
負の想念がダーククロスの糧となるのです
さあ、貴女達を否定した世界に、思う存分復讐しちゃって下さい♪」
「ハハハハッ!この力さえあればセイバーズなど恐るるに足らずよ!」
−終−
「貴女達を殺したヤツらを裏から操っていたのは
セイバーズという悪いヤツらなのです」
「「おのれセイバーズ!許せん!」」
同じ出羅藩(でらはん)という
伴天連の精霊へと転生した姉上はしかし
何よりも大切な首を、敵の手に奪われていた
首が無い状態が不安で仕方ないのだろう
姉上はいつも、しきりに私にすがりついてくる
「ご安心めされ姉上。首江はここにおりますぞ・・・」
「おのれ、許し難きはセイバーズ・・・っ!
いつの日か必ず彼奴らを討ち滅ぼし!
奪われた姉上の首、取り戻して見せる!」
「ご同情しますわ・・・。お姉さまと貴女自身の仇討ち
私も微力ながら手伝わせて下さいね?」
−ダーククロス地下研究施設−
「・・・だそうですよ? 可愛い妹さんじゃないですか
文盲だから、指で字を伝えようとしてもわからないところなんて特に♪」
「妹さん、早く見つけてくれるといいですねぇ♪」
−終−
「最近巷で流行しております陀狗炉子(だくろす)教なる新興の教団
民に危険な思想を説いてまわっております
なにとぞ お取り締まりのほどを」
「ほほぅ、そうかえ?」
「『己の為したい事を為せ』
まことに素晴らしい教えではないか」
「お、お館様、そのお姿はっ」
「煩締寺(ぼんていじ)という 南蛮渡来の品じゃそうな
少し窮屈ではあるが それが良い・・・ふふふっ」
「それよりも知っておるぞ?
お前がワラワに懸想しておる事を
昔から愛いヤツじゃったが立派に色気づきおって・・・んっ」
「あ、あぁ・・・おたわむれを・・・ふぁぁっ」
「あらあら、これじゃあサカリのついた獣同然よねぇ♪」
為したい事をなした結果がコレだよ!
―終―
【○月×日】
後輩の美香ちゃんが、妙な蜘蛛に咬まれたらしい。
美香ちゃんはどうにも辛そうで、五時限目には早退してしまった。
保険の先生は、心配ないっていうけど・・・。
正直言って、あの先生はどうも苦手だ。
何だか、良からぬ事を考えてる風に見えるというか・・・。
その後、2日が過ぎても、美香ちゃんは学校に来なかった。
どうにも心配になった私は、志保と二人でお見舞いに行くことにした。
「志保は先に着てるはずなんだけど・・・
それにしても、真っ暗なのに明かりもついてないっていうのは」
ぐ に っ
「?」
「なに、コレ・・・ぬけがら?」
た、助け・・・たす・・・
「志保? そこにいるの? 暗くてよく見えな」
−終−
ぼくの村では、十数年に一度
選ばれた女の人を「あくおち様」と呼ばれる護り神に
差し出さなければならないという、生け贄の儀式がある
そして、今年その儀式に選ばれたのは
僕のおとなりに住んでいるお姉ちゃんだったんだ・・・・
「お姉ちゃんをあくおちなんてさせるものか!
僕が行ってお姉ちゃんを取り返すんだっ!」
「待ちなさい健太!どこへいくの!」
「ここだな!お姉ちゃんっ、助けにき・・・
うわああぁああああぁあああっ!?」
「ナんじゃ、妾と巫女の睦言を邪魔しヨって・・・
小童よ、貴様ヲ頭からバリバリとアクオチさせてやろウカ」
「お、おやめ下さいあくおち様!?相手はまだ子供です!
なにとぞ、なにとぞお慈悲をっ!」
「ふムん・・・巫女がそう言うのなら仕方ナいのう
運が良カったノウ。小童」
「健太君・・・これは私が自分で決めた事なの
私のお父さんとお母さんには
恵子は立派におつとめを果たしたと伝えて・・・」
「健太君、ありがとう・・・さようなら・・・」
「健太、これは昔から決まっている事なのっ
それを邪魔するのは、決してしてはいけない事なのっ」
「お姉ちゃん・・・お姉ちゃんぅ・・・・うぅっ」
-終-
首筋にちくりとした痛みを感じた
そう思った時には既に、私は昏倒していた
薬物が、私から戦う力を
そして、薬を打った相手の正体を知ってしまった事が
私の戦意を急激に喪わせていく
「早苗・・・どうして・・・っ」
「ごめんね、圭ちゃん・・・」
「でも・・・圭ちゃんが正義のままだと
私は圭ちゃんの「お嫁さん」になることができないから・・・」
「早苗っ・・・駄目っ、それはいけない、いけない事なのっ
あれだけ話し合ったのに、どうしてわかってくれないのっ!」
「でもね・・・規則も常識の光も届かない、闇の中でなら
女である私も、圭ちゃんと結ばれる事ができる・・・っ」
「大好きだよ・・・圭ちゃん・・・」
===数日後===
「あれぇ〜、圭ちゃんじゃなぁ〜い?」
「驚いたな。今は正義のヒロインをしていると聞いていたが」
「正義も人間も辞めてきたんだ・・・
これからの私はね、やりたい事をするの!
抱きたい人を抱いて、欲望の赴くままに生きるの!」
「圭ちゃんっ(ひしっ)」「早苗っ(ガバッ)」
「あーはいはいごちそうさま」
「HAHA、二人の角と肌の色、お似合いデスよ♪」
=終=
「早苗が悪魔にさらわれたですって!? 待ってて早苗っ、今助けに・・・」
ぺ か ぁ 〜
「アナタが探しているのは
正義のヒロインをサポートしてくれるナース早苗ちゃんかしら?
それとも、暗黒の看護士ダース早苗ちゃんかしら?」
「どちらでもない!私が助けたいのは普通の女の子で、私の友達の早苗だっ!」
「あ〜ぁ。アナタはなんという しょーじきもの でしょーか」
「ふーん・・・私達、『普通』の『お友達』だったんだね。圭ちゃん・・・」
「正直者のアナタには、悪堕ちした早苗ちゃんと正義の悪堕ちした早苗ちゃんと
悪堕ちした上に禁断の恋に堕ちた早苗ちゃんをあげましょう」
「うふフふふフフ、圭ちゃ〜ん
今日も気持ちの良いお薬を打ちましょうねぇ〜?」
「いやぁあぁぁっ、お注射もういやぁぁぁ〜っ」
彼女達が、最初から悪だったというわけではない
静かに流れ行く平和な日々
しかし、それは自分達こそが正義であるとして疑わず
異教徒である彼女達こそ悪だと断じる者達によって
その生命、その未来は永遠に断たれた
・・・かに見えた
−現在−
「怨念・・・妬み・・・嫉妬・・・おぉ、我が身体の内より
ありとあらゆる負の感情の力がみなぎってきよるわ・・・」
「今日はバレンタイン。世界中の選ばれなかった男たち全ての
負の想念がダーククロスの糧となるのです
さあ、貴女達を否定した世界に、思う存分復讐しちゃって下さい♪」
「ハハハハッ!この力さえあればセイバーズなど恐るるに足らずよ!」
−終−
「貴女達を殺したヤツらを裏から操っていたのは
セイバーズという悪いヤツらなのです」
「「おのれセイバーズ!許せん!」」
同じ出羅藩(でらはん)という
伴天連の精霊へと転生した姉上はしかし
何よりも大切な首を、敵の手に奪われていた
首が無い状態が不安で仕方ないのだろう
姉上はいつも、しきりに私にすがりついてくる
「ご安心めされ姉上。首江はここにおりますぞ・・・」
「おのれ、許し難きはセイバーズ・・・っ!
いつの日か必ず彼奴らを討ち滅ぼし!
奪われた姉上の首、取り戻して見せる!」
「ご同情しますわ・・・。お姉さまと貴女自身の仇討ち
私も微力ながら手伝わせて下さいね?」
−ダーククロス地下研究施設−
「・・・だそうですよ? 可愛い妹さんじゃないですか
文盲だから、指で字を伝えようとしてもわからないところなんて特に♪」
「妹さん、早く見つけてくれるといいですねぇ♪」
−終−
「最近巷で流行しております陀狗炉子(だくろす)教なる新興の教団
民に危険な思想を説いてまわっております
なにとぞ お取り締まりのほどを」
「ほほぅ、そうかえ?」
「『己の為したい事を為せ』
まことに素晴らしい教えではないか」
「お、お館様、そのお姿はっ」
「煩締寺(ぼんていじ)という 南蛮渡来の品じゃそうな
少し窮屈ではあるが それが良い・・・ふふふっ」
「それよりも知っておるぞ?
お前がワラワに懸想しておる事を
昔から愛いヤツじゃったが立派に色気づきおって・・・んっ」
「あ、あぁ・・・おたわむれを・・・ふぁぁっ」
「あらあら、これじゃあサカリのついた獣同然よねぇ♪」
為したい事をなした結果がコレだよ!
―終―
【○月×日】
後輩の美香ちゃんが、妙な蜘蛛に咬まれたらしい。
美香ちゃんはどうにも辛そうで、五時限目には早退してしまった。
保険の先生は、心配ないっていうけど・・・。
正直言って、あの先生はどうも苦手だ。
何だか、良からぬ事を考えてる風に見えるというか・・・。
その後、2日が過ぎても、美香ちゃんは学校に来なかった。
どうにも心配になった私は、志保と二人でお見舞いに行くことにした。
「志保は先に着てるはずなんだけど・・・
それにしても、真っ暗なのに明かりもついてないっていうのは」
ぐ に っ
「?」
「なに、コレ・・・ぬけがら?」
た、助け・・・たす・・・
「志保? そこにいるの? 暗くてよく見えな」
−終−
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