なんか怪獣イラスト/怪獣の話などのてきとうwiki

   

なんかabout-15.9からの続き




●2015.9.12 バッテリー買った
なんか火曜日あたりに一度、台湾YUASAのをAmazonで買おうとしたんだけどね。
これが2日たっても音沙汰なし。
バッテリーを買うっていうのはけっこう急ぐ状況だと思うんだけどね、発送準備ができましたメールが待っても来ない。 いちどキャンセルしてお急ぎ便で再度トライしたけど半日たってもやっぱ音沙汰なし。 こりゃ台湾YUASAのは諦めたほうが良さげ、と思い直した。
まあなんだ、東北あたりは物凄え記録的な大雨で、ショップが受注どころじゃないんだろうね、あっち方面の店かどうか知らんが。
ともかく台湾YUASAのはキャンセルして、別なバッテリーを捜したわけ。
土曜日に届けば後々、ずいぶん楽だから。
いくつかの候補から、とにかく安くて速いのを選んだ。
どーせ台湾YUASA以外は、通常のGSユアサでさえ中国製なのだからなんでもいいという理屈で、本命ではない以上とにかく安く、そして土曜日に届くショップを選んだ。
でバイクパーツセンターとかいうとこの無印的なのをAmazonで買ったら迅速に届いたんで、取り付けてきた。


これまで使っていたAZバッテリーとかいうの、よく数えなおしてみたら三年半ではなく二年半だ。
AZバッテリーが約一万円で二年ちょいだと、送料代引き手数料込で2800円くらいな今回の買い物、半年保てばまあ元はとれるね、理屈では。
しかしそんなに消費するもんかねバッテリーって。
これまで、それほど頻繁に買った記憶がないんだけど、五年や十年は使っていたと思うぞ、ゼルビス乗り始めてからのバッテリーは。 まあ以前載っていたVT250FGは旧いキャップ付きのバッテリーで、時々水やら強化液やら足していた記憶はあるんだけど、交換はしたかな。

そうそう、バイクの電力不足っぽい件だった。
確信のないまま、とりま最初のステップである「バッテリー交換」をやってみたわけだが。
どうやらやっぱり、コレが原因だった模様。


セルを回して「キュルキュルキュル」で二秒くらいだろうか、通常、そんな回す必要がないのだが、勢いが衰えるとそうなる。
じっさいには「キュルキュル」くらいで、ようやっとかかる感じがここ二週間くらいか。
毎日乗るから感覚は慣れで、じっさいわからなくなっていたのだが、電力不足っぽい雰囲気はここ半年くらいかな、感じてはいて。 しかし「まさか二年で」という思いから、対策はしていなかった。 そしたらこのザマですよ。 でもって先日、試しにバッテリーチャージャーつないだら、すぐに「満充電」のランプがついた。
意味不明〜。 電力不足なのに満充電? 容量そのものがなくなってるのか? まったくわからん。

これが今、買った安物と交換したら、セルの勢いがスゴいスゴい。
キュルキュルどころかキュル! と言わないうちにエンジン始動。
うん、コレが本来の姿だ。 思い出した。
じゃあやっぱりバッテリーが原因だろうね、十中八九。
ちな安物ではあるが、届いてすぐにバッテリーチャージャーつないだら一分で満充電。 ラフな梱包と相まって、どうやら充電済みのバッテリーを用意しておいて、発注きたら即テキトーな箱につめて発送、という発想なのではないかと。 なんであれすぐ使えるのは有り難い。

まあ後は、様子見ですな。
多分コレで解決したと思うが、なんせ安物だし、バッテリーそのものの品質が心配。 先述したとおり、半年保てば上出来なのだが。

余談だが、バッテリー端子ってなんであんなに取り付けづらいわけ?
四角いナットを差し込んでネジ止めするんだけど、毎度毎度スゲえ手間取る。
その四角いナット、すぐ落ちるし紛失の可能性が高いし。

とまあそんな話。


※追記

追記というか、上記の文章は2日くらい前に書いて放置していたもので、情報が古くなってる的な。
今日はとりあえずまあ長津田のハードオフまで走ったし、どうやらバイクの電源はもう大丈夫っぽい。
ここ二週間くらい電源不安であまり走ってないので、せっかくだから2りんかん溝の口店でプラグ買ってその場で交換、でもってこれまで使っていたプラグは。


うーむ、地中から発掘されたオーパーツのプラグみたいだ。
以前、交換したのっていつだっけという話になってくる。
とにかくセルスターターは勢いがいいし、プラグも換えてなんかエンジンが確かに軽く回る感じもするし、だいぶん気分がスッキリした。
ただ、オイル交換の時期がだいぶん過ぎているよなと。
あとリアタイヤだ、予定では去年の今頃とっくに交換予定なのに予算がアレでのびのびになっている件。 先にチェーン交換しちゃったという。
まあ色々たいへんです。

とまそゆわけ。

※追記の追記
いろいろと情弱なんで知らなかったが、AZバッテリーってベトナム製なんだな、台湾製よりはイメージが下だが中国製よりは良いね。
昔から中国といえば爆発、という印象だが、今年に入ってからはよりそれが強烈になってるし。 ここ二、三ヶ月でどんだけ爆発事故おこったことやら。
またこーゆーバッテリートラブルが起こるたびにリサーチするが、いちばん確実に即手に入るドン・キホーテだと一万五千円ほどであんがい高い。
また島忠というホームセンターものぞいたが、やや安いが似たようなもので、けっきょく行けるなら2りんかん行って一万円のAZバッテリー買うのが無難であり、工賃かかってもやってもらうのが確実。
旧いほうのバッテリーは何も言わずに引き取ってくれるし。
多少、時間と手間がかかってもという場合は今回のようにAmazonを利用すればいちばん安上がりで、じっさい2800円ほどで済んだのはラッキー。
後が怖いが。

次の電池切れがいつか不明だが、あらかじめ予備を買っとくのはどうかなと思う。
そもそも保存がきく製品なのかが疑問だし、液注入済みかどうかは買ってみないとわからんらしいし。



最近観た映画



●世界侵略:ニューヨーク決戦

UFO-侵略-とジュラシック・シャークで底辺B級に味をしめてそれっぽいのをGyaO!で探して視聴。
いやジュラシック・シャークはむしろZ級かな、ともかく世界侵略:ニューヨーク決戦だ。
タイトルがコレですよ、世界侵略: ロサンゼルス決戦の堂々たるパクリで、むろん日本の配給がつけたタイトルだろうが「見どころがない」という判断あればこそ、そんな邦題つけるんだろうし、コレは期待。

でもってある意味、期待通りの底辺B級なんだけど。
いやージュラシック・シャーク観たあとだと、むちゃくちゃ良作に見えるから困る。
エンディング引き伸ばし作戦もちゃんとあるのだが、キャストが例によって写真で紹介スタイルなだけで、スタッフロールは通常速度だったし、わずか5分だったし。
また巻き戻して確認したんですよ、今回も。
わずか5分、という言い方がもうおかしいが、そんだけ長くて退屈でも、ジュラシック・シャークのアレに比べれば超良心的と思えてならない。

いちおう一般人が観てはならない系のトンデモ底辺B級という前提で、せっかくだからZ級のジュラシック・シャークと比較してみようかと。
同じ底辺映画でもB級とZ級じゃ埋めようがない溝、いや深い谷間が存在するということを改めるべきだから。
最初に唯一の共通項である「学生映画なみの低予算」ということは確認しておく。
そこ踏まえて、まず違いは世界侵略:ニューヨーク決戦ってちゃんと脚本が書かれているという点。 ジュラシック・シャークってあんだけ尺稼ぎに励んでいるところをみると、たぶん1ページ1分間という脚本の基本も知らないで書いただろ、というか大学ノートかパソコンのワープロでメモ程度のことだけ書いただろ、という疑惑が拭えない。
そして映画はもとより、SF、ファンタジーの基本知識があるかないかで、世界侵略:ニューヨーク決戦が大きすぎる差をつけている。
面白いか否かは別問題として、ちゃんとドラマとして成り立っているのが世界侵略:ニューヨーク決戦、成り立っていないのがジュラシック・シャーク。

あとは撮り方だよね、ジュラシック・シャークのほうがむろん悪いんだけど、実はサメに「目の演技」をさせている点だけはビーチ・シャークなどを超えているんだよね、本当にその一点だけだけど。
それ以外は本当にもう退屈きわまりない映像だったなジュラシック・シャークは。 撮り方に工夫が必要なことを知らないわけではなく、カメラに銃を突きつけて撮るなんてこともたまにやってるんだが、とにかく下手で。
いっぽう世界侵略:ニューヨーク決戦は撮り方が普通の映画のようにあるべく、工夫を重ねている。
それが成功しているかどうかは別問題として。
台詞もちゃんとあるし、構成というものが「存在している」だけで天と地の差がついてる。

というか心理描写とかプロットとか設定とか・・・あらゆるアイデアをジュラシック・シャークが考えていない!
そもそも準備とか計画というものが、映画から感じられない!
それら予算以外の全てを用意できるものはセンスだと思うが、それがないとしか思えない!

世界侵略:ニューヨーク決戦は駄作ですよ、低予算は仕方ないとして、面白く出来た映画とは思えない。
ただ「この映画、イマひとつ〜」って批評の対象にはなる映画なんよ。
要は映画という体裁は保っている。
ところがジュラシック・シャークは、そこにさえ至っていないというか、批評する価値なし、と判断されている作品。

でもまあ、けっこう好きなんだけどねジュラシック・シャーク。
最近、アンダー・ザ・ドームってドラマあったじゃん、アレで魅力なのはビッグ・ジムという独善者なんだけど、彼の本業は中古車販売で、そこそこ小金持ちで街では顔もきくほうな男。
これは想像なんだけど、ジュラシック・シャークとかスカイ・ファイターとか、そーゆー感じのちょっとだけ金あって交友関係広めなアメリカ人が思いつきで家族や友人を巻き込んで制作し、街の映画館で上映しようと企んだ作品なのではと。
まー勝手な妄想であり、当たっているはずもないが、話のスケールとしてはそのくらいだと思える。

ホント学生映画のノリというか、8ミリ少年が楽しく上映会をやってる雰囲気というか、じっさい撮影はピクニック気分で楽しんだのではと思えるジュラシック・シャークでした。

おっと世界侵略:ニューヨーク決戦の話だっけ。
ま、それなりに観れる低予算映画です。
それ以上でもそれ以下でもない、かな。
パンドラマシーンとかいう配給では、他にもスターシップ・インベージョンゆう、それこそ自宅のガレージで撮ったようなものもあるけど、やっぱり映画という体裁は保っているのは逆にスゴいね、映画階層の下の下の下、ではあるが。

とりまそんな感じで。


●アルマズ・プロジェクト

UFO-侵略-、ジュラシック・シャークなどなど、B級底辺映画に味をしめて視聴シリーズ。
今回はGyaO!の無料映画でレビューが最悪レベルな酷評とゆうコイツを選んでみました。
いわゆるファウンド・フッテージ、記録フィルムの再現的な手法で撮られたアルマズ・プロジェクトという映画で、ロシアの宇宙船というか宇宙ステーションが舞台なんでアポロ18みたいなガッカリ映画を期待したいところ。

と、その前にファウンド・フッテージ手法について少々。
正直に言うと「クロニクル」の時点ですでにもうお腹いっぱい〜みたいに思っていたんだよね、流行りなのかなんなのかわからんが、また記録フィルム方式かと。
ただクロニクルのばあい、絶対的な理由があって、つまりそれは「予算節約」という・・・日本じゃ超大作レベルな十億円クラスの制作費は、向こうじゃ低予算映画に分類されるらしく、クロニクルはそれを克服するためにファウンド・フッテージ方式を採用した、と思って間違いがない。 ほぼ確信している。
だがしかし、イントゥ・ザ・ストームはどうなんだと。
劇中、たくさんカメラが登場しましたね〜、誰も彼もカメラ持ってるとか、我々日本人からするとアメリカ人ってみんなカメラ持ち歩いてんの? と、昔と逆転した構図が面白いのだが。
そのたくさんありすぎる劇中カメラを利用して、ほとんど「普通の映画と変わらない」編集を可能にしてるやんか!
もうファウンド・フッテージやめちまえよ、とマジで思った。
ただでさえ「ウザい」というデメリットがある方式なんよファウンド・フッテージって。 超大作ではないにせよ、あのレベルの映画で採用するメリットは没入感とかあると思うが、カメラがたくさんありすぎでそれも相殺している気がするし、なんか薄い。 デメリット>メリットみたいな?
つかイントゥ・ザ・ストームって妙に評価が高いようだけど、そんなにスゴい映画だったかな・・・。 自分はiMacで観たわけだが、IMAXシアターとかで観たら音響とかで騙されるタイプの映画なのでわ?
竜巻合体映画であれば、サメが降ってくるぶんシャークトルネードのほうが面白いよ。

でもっておそらく、だけど。
もうみんな、ファウンド・フッテージ方式というだけで身構えるんじゃないかな現状。
「またかよ〜」ということで。
ディアドロフ・インシデントは面白かったが、悪い方向に斜め突っ走ったからであって、出来が良いというわけではないし。
このwikiと、あとTwitterでも言ったが、アレは「恥も外聞もない底辺映画の快作」ということで。

話をようやくアルマズ・プロジェクトに戻すと。
いやーこりわヤヴァい作品ですよ、ある意味ジュラシック・シャーク以上に。
ジュラシック・シャークってプレーンな映像なんだよね非常に。 プレーン(素)すぎて問題のある映画なんだけどさ。
ところがアルマズ・プロジェクトはいじりすぎてポケモンショックみたいな映像になっていて、逆にマズいとゆう。
つまりジュラシック・シャークは精神汚染が心配な駄作だが、アルマズ・プロジェクトは身体的に、つまり視神経と脳がやられかねない。
内容はというと、とてつもなくつまらなかったです・・・・ここでは徹底的に、ジュラシック・シャークと比較してみるが、サメという、具体的な存在が示唆されている物語ならどんな駄作でもけっこう観れるもんだよ、設定上はメガロドンとなっていて、そうは見えなかったんだけど。
だがアルマズ・プロジェクトは何の話だか、さっぱりわからんという。
地球外生命体を扱った的なことだけはわかるが、それがどう事件に関与してくるのか、いちおう説明はあるんだろうけど興味をひかなくて。
あー世界中にある古代遺跡にヒントがあるの? それとも地球の軌道上を何らかのクリーチャーがうろついているの? あるいは銀河の中心から飛んできた電波に含まれる謎のコードがなんか具現化するの? つか宇宙ステーション内部になんか居たらしいが、なんだったの?
断っておくが、これらの記号は投げっぱなしではなく、かなり執拗に語られているが、語れば語るほど意味不明。

舞台が宇宙ステーションでしかも擬似重力があるという設定はいいね、徹底した低予算を実現できるという点で。
でも、セットのアラが目立つと思ったのかその他の理由からか、ファウンド・フッテージ・・・擬似ドキュメンタリーともモキュメンタリーとも言われる方式を採用したのは、間違いなく間違い。 映画の電波で日本語が乱れてきたぞ。
映像的にショボくなるのは覚悟の上で、普通に撮ればよかったんだよ、自分は映画に詳しくないが、これは確信を持って言える。
50年代のSFブームから、これまで数知れず底辺SF映画が撮られてきたが、セットのチープさなど当たり前で気にすることない。 つか最後はもう自由編集となっていて、ファウンド・フッテージの意味とかないじゃん確実に。
ホントもうファウンド・フッテージやめれって話に。

しかし話がつまらん上に撮り方も下手だったな。
この手の映画独特の「ギョギョーン!」ってビックリ音楽の使い方も映像タイミング的になんもないので空振りで、演出的にはフェイントかけたつもりなのかマジで音と絵を一致させる力量がないのか、真意を疑う。
でもまあ、面白い発見だなコレって。
話の流れでムリヤリ、ジュラシック・シャークとの比較をすると、下手なヤツが下手に撮っただけならまだ観れるという。 映画の体裁は保ってないが。
が、下手な上に妙に凝ったことを詰め込むと、ポケモンショック他いろんな弊害があるって事だなアルマズ・プロジェクトはそんな映画。

あとはアポロ18との比較だけど。
あの迷作が名作に思えてきたわ、恐ろしいことに。
だいたい、月面を走って逃げるぶん絵的な退屈さはそれほどでもないわけだし。 自撮りしながらゾンビ映画みたいに叫んで逃げまわる絵は苦笑ものだが。
さらにディアドロフ・インシデントとの比較をすると。
もうデタラメな話でも盛り込んで、バカなオカルトネタ詰め込み放題のアレは傑作です。
ツッコミ疲れてたいへんな映画だったが、つまらないわけではない。
その他、例えば世界侵略:ニューヨーク決戦なんか低予算であまり面白くないだけで映画の体裁は余裕で保っているし、その他の底辺SFも予算が無いだけとか、話がちょい凡庸かな程度のことであり、お茶の間のテレビでおやつでも食いながら観るぶんにはちょうどいい。
底辺映画とかB級映画とかそーゆーもんだ。

ここで余談だが、自分はライムスター宇多丸の映画評とか楽しく聞いていて、とくに酷評回の罵倒ぶりが好きで、カンフーくん回とか白熱ぶりが気に入って何度も聞いているというファンなんだけど、その一方で「カンフーくんくらいで激怒とか、いい気なもんだな」と同時に思う。
まあまっとうな映画ファンであり、底辺映画は管轄外なんだろね宇多丸師匠は。
それままあいいか。

なんか今回、記録更新したわ、ジュラシック・シャークより悪い映画があるとは。
つまらん上に目に悪く、しかも話を盛っているぶん、たちが悪いとゆう。
という、新たな映画体験でした。


● 進撃の巨人 ATTACK ON TITAN エンド オブ ザ ワールド

長いよタイトルが。
ATTACK ON TITAN要らんだろ今回は、と思うのだが。
つか前後編なのにタイトルからわかりにくいし・・・。

とゆうわけで、初日の今日、最後の回を観てまいりました。
なーんか明日から三連休という人もいるんだろうね、街がややざわついていて、ちょい落ち着かない感じ。 映画を観終わって気づいたが、意外と観客が入っておりました。 初日でも最後の回は数人しかいない、というのが通常なんだけどね、あんがいヒットしてるのかな話題になってるのか不明な作品なのだが。
視野が広くてスクリーン全体を把握できる体質なため、最前列ど真ん中を陣取っていたため、後方に人が入っているのに気付かなかったです。 それにしてもみんな、中から後ろにかけて席をとるみたいだね、長年映画館に通ってそこが疑問なんだけど。
後方にはD-BOXとかゆう、動く席もあったようだけどそんなもん要らん、揺らすな、ということでファーストクラス同然の普通な最前列に。
あーでもパシフィック・リムならD-BOXで観たいね確かに。

とりま8月に公開した前編のおさらいと反省を。
つか遡って映画製作が発表されたときに、誰もが失敗を確信していて、まあスケールの問題もあるが、何よりドイツ人が主役の映画なのに日本で作ってどうすんだよ、という意見が大半だったと思う。 かくいう自分もそうであって。
ところがじっさい観ると、舞台がドイツで登場人物がドイツ人であるのに日本に置き換わっている問題は、あんがいたいした案件ではないと思い直した。
壁があって巨人がいて立体機動さえあれば、それは進撃の巨人なのだということに気付かされ、そこは感心したものだ。
逆に進撃の巨人というコンテンツの可能性が広がった瞬間だろうね、映画自体はやっぱり失敗だったが。
この映画の失敗っていうのはオリジナルな「地獄」の再現が原作にちょい負けていたことと、後半の壁修復作戦がグダグダだったことに起因する。
あとはまあ、原作のキャラを絶対視するファンにはどのみち、受け入れがたいだろし。
脚本でクレジットされている町山智浩氏はラジオトーク、例えばスペースバトルシップヤマト評などで常々言っていたが、バジェット的な限界、邦画がやや未熟な部分は大目にみなくちゃ、日本で何も作れなくなるよということだけど、まあ確かに予算とスケールの問題は仕方ないと思うね。
多少ショボいものでも作り続けなくてはならないのだから。

前編のときもそうだったけど、観終わってすぐにアレコレ意見が出るわけでもないんで、感想もとりま半分ずつにしようかと。
この前のドリフコントみたいな壁修復作戦がウソみたいに、ちゃんとした映画にはなってました。
ただ原作ではもう壁の向こうをみんな見慣れていて、あの地平線の向こうには何があるんだろう的な話なのに、映画版は政府によって壁に近づくことさえ禁止だったので、ただただ壁の向こうが見たい、とゆうスケールの小さな目的になっていて。
いちおう妥当なスケールダウンではあるんだけどね、オリジナルの大スケールを邦画で再現できるわけもないから。
だけど何かな、光明が見いだせないようなラストだったかな。
エレンたちは立派に激闘して、当初の目的にたどり着くので、先ほど「ちゃんとした映画」と言ったわけだが。
その先どうやって人間の世界を取り戻せばいいんだろというヒントがなくて、ああしてこうすれば巨人のいない世界を取り戻せる! 俺達が生きている間は無理だろうが、何世代かかっても成し遂げる! 的な結論なら納得なんだけど。

それと、まだまだ説明不足なとこあるが、例えば実験区域ってなんだろね、外の世界は巨人だらけで、壁の内側が安全なのに。
どこかに文明を維持している場所があるとも思えないよね、だったらドローンとかヘリコプターとかが壁内の調査のため姿をあらわすだろし、文明を隔離する意味もわからんし。 そーゆーモヤモヤが、全て解消される後編ではなかったです。
あと反乱軍は、爆弾使って壁を壊す作戦って、爆弾ひとつしかないじゃんというのと、巨人を壁内に乱入させて政府転覆して、その後、壁を直して巨人を駆逐する実力ないだろ、という風に見える。 巨人人間はひとりしかいないし、元調査兵団のメンバー数人しか見当たらないし、ショボい組織だもん。

しかし原作が心配になってくるな。
これ映画オリジナルなストーリーって言うけど、誰が巨人かわからないから壁を作ってその中に人を集めて、巨人化するヤツがいないか監視中、みたいな事だと解釈してかまわないのかな、それを映画でやってみたら、原作もそのように帰結するのが妥当に思えて。
ところで映画版の壁内はどこなんだろ、どうでもいい話だが。
壁の上に立って見て、左に海があって右に東京タワーがあるってことは、千葉県?
むこうに富士山が見えたっけ、覚えてないな。

とにかくゾンビのように感染する巨人という症状を解決しないと、将来が不安じゃん。
それはけっきょく大丈夫だったんか? 壁内の市民はもうその心配がないのか? という話じゃないのかな。

良い点としては目的と手段を「爆弾」という非常に具体的なアイテムに頼った点で、映画らしくよくまとまった。
爆弾の争奪戦だ! とすれば簡単明瞭だから。
あとは鎧の巨人がちゃんと硬そうに見えたことかな。


とまあ観てすぐ後の文章なんでまとまらないし、眠いのでここまで。
何日か後にまた続きを書くかも。


●プラダを着た悪魔

アン・ハサウェイ主演とゆうことで、萌えの研究素材として観た次第。
実は以前、iTunesStore百円セールで借りて、うっかり期限切れおこして観れなかったという過去があるんだけど、今でも二百円で観れるので視聴。
予告編は観ていて、そこから期待されるアン・ハサウェイのダサかわいさを観たかったが、同時に不安もあった。
レビューとか読むと、この田舎者がだんだんファッショナブルになってくる的に書いてあったので、それはどうかなー思った。
ダサいままでいいじゃん、変にファッションやってもなーと心配していたが、それは杞憂だった。
どんな衣装でもかわいいものはかわいい、むしろキングコングの逆襲に登場するマダムピラニア(浜美枝)みたいにくるくると目まぐるしく衣装を変えてくると、かえってお買い得感がする、いやお買い得感がハンパない、映画一本でかなり堪能できるから。

あ、映画としては、根本的に破綻していることに留意。
典型的なダサいアメリカ人という設定でダサい衣装を着ているアン・ハサウェイが致命的なかわいさとか、映画文芸として失敗だろと。
ただそこは、見事に堅実なハリウッド魔法で、問題なく観れるように仕上がっているのも確か。
ほら映画「16ブロック」で、ブルース・ウィリスが冴えない中年太りの警官役をやっていて、ブルース・ウィリスゆうたら身長180センチちょいでハリウッド俳優としては大きくも小さくもないんだけど、配役の妙かカメラワークか知らんが小柄に見えるというハリウッド魔法があって。
それと同じことで、ちゃんと見えるのでドラマとして支障はないが、やっぱ可愛すぎですねアン・ハサウェイって。

まあ内容について、この映画固有の意見はあまりないのでそこそこにしておきます。
要はアン・ハサウェイという萌えキャラを観れればおkなんで。
ただ、まったく何も感じないわけではなく、この映画で物凄い合点がいったことがある。
それは、ハンサム★スーツという映画がやっぱり激しく腐っていたという事実を、プラダを着た悪魔を観てより確信したから。
ハンサム★スーツといえばファッションとかモデル業界とかをバカにしていた映画だが、とくに最後のステージは意味不明な上に不快で不快で。
自分もファッションに振り回されている人はバカにするが、デザイナーとかは逆に尊敬しているし、それを目指して頑張っている学生なんかはなんとなく応援したい気持ちがあるが、そんな人々の想いが集中した舞台を、ハンサムスーツ着た素人が台無しにしているじゃん、それも突然、はじめてのステージなのに、実は僕は皆を偽ってきました!とかぶちまけて、知らんがなそんなの、お前誰だよとなるじゃん。
でもってプラダを着た悪魔という映画では、ファッション系な業界でコツコツと頑張ってきている幾人ものキャラのうちナイジェルという男に、そのへんの哲学をさりげーなーく、しかもクールにドライに、自部は苦労してきたという感じもさせずにさらっと語らせているわけで・・・「俺達は、ファッションの、可能性を信じて、身も心もすり減らして、最大限に努力しているんだああああぁあああっ!!」と叫ぶこともなく、ホントに作業しながらさらっと言うからカッコいいね。
もうプラダを着た悪魔を観た後でハンサム★スーツ観たら、完全に腐っているってわかるやん。 ギャグが寒いとかそーゆーのは許すとして。

このプラダを着た悪魔という作品はコメディなんだけど、ムチャクチャなムリゲー的なハードワークを描いたようで、けっこう自然な感じもあり、またあんがい上品にまとまっている映画でもある。 ここでもしつこくハンサム★スーツを引き合いに出すが、ブサイク女というのを表現するのにバカな衣装を着せて、変な髪型とコントみたいなメイクをして、おぼぼぼぼって感じの造られた想像上の田舎者みたいな挙動不審を加えて表現したような、卑劣で無思慮な手法に比べると、プラダを着た悪魔でかわいいのにダサい設定なアン・ハサウェイの表現手段はどんだけ誠実なんだろうと思い返すと胸がスカッとすらぁ。
江戸っ子でぃ。

あ、ハンサム★スーツの人造ブサイクについてさらに言うと、もう映画屋がテキトーに考えた「造形」みたいで、つまり「ブサイク」という名の「着ぐるみ」を着せた人間みたいに思えてならない・・・と思っているとラストシーンで、というのがさらに許せなくて。
ざけんなよと叫びたい気持ちはあるが、なーんかガックリして声も出ない感じだったなー余談だけど。

無茶な上司を描いたにしては、ちゃんと「とことん殴りあって友情したが、相容れられない点もあり、違う道を歩んだ」という感じに収まっていて、それもまた品のいい結論ではないかと思っている。 映画的ビックリを期待されるとガッカリかもだが。
カルフォルニアを舞台にした映画「モンスター上司」なんて「殺すしかない」って結論に至っているからなー、あれこそ末期。
ま、今回はアン・ハサウェイのアクションが見られないが、じゅーぶん楽しんだ映画でした。


●ブラック・ビートル

例によってGyaO!で底辺映画さがしをしていて、これは絶対、という作品をチョイス。
GyaO!などは複数のサムネールとかが用意されているもので、それらとタイトルからゴキブリ映画とすぐわかるんで、底辺映画に違いないと。
ところが観てみると、意外な作品ではあった。

むろんB級映画なんだけど、底辺には程遠くて。
底辺映画って予算もそうだけど、どこかの田舎で工場とかやっているヤツが魔が差したのか何なのかとつぜん映画製作をはじめて、ほとんど技術もないまま撮影するために脚本から演出までガタガタ、ぐらいなレベルのものを指す。
学生映画か?というものを大の大人がやっとるわけ。
ところがこのブラック・ビートルはその点、ちゃんとした映画でした。
2001年のアメリカ映画ゆうことで、低予算だしB級映画だけど底辺ではない。
普通に映画が商売な連中が、普通に撮った映画で、業界では相当な下に位置するがとにかく普通の映画。

いきなりカークラッシュ連続ではじまるし、爆破シーンもあるしで、まあアサイラムとかと同じくらいの制作会社なんでないか、よくわからんが。
作風はちょっと変わっていて、いわゆるバカ系モンスターパニックではなく、ミステリー系みたいな雰囲気で、要はXファイルとかミミックに近い感じ。
そして映像と進行がなんかね、80年代の映画ソックリなんだよね、不思議な事に。
絵が終始暗くて、そーゆーテレビ放送とかを気にしない作りとかも昔の映画ではよくあることで、あんだけ暗くても映画館ではハッキリクッキリ見えるわけだから、その後の配慮とかないんだろうね。
そこにハムナプトラみたいな昆虫軍団がCGで登場するから妙な印象だ。

内容的にはツッコミどころしかないB級映画で、でも近年の映画技術がないようなバカ脚本とも違うマヌケ脚本みたいな。
個々の出来事にあまり繋がりがないんだよね、造りとして。 まあそれはいいんだけどさ。
でもって大量の昆虫を操れるということだが、だからどうしたみたいな。 つか誰がどうやってどの程度操れるんだろうね。
旧いラジコンの2chプロポみたいなコントローラーとかアイテムとして出せば、分かりやすいのだが。
虫が関与しているというのは映画的に、最初から触れていることで、登場人物もそれに気づいていくのだが、対策はなし。 大量の昆虫に対してアタフタするだけ。
悪党も余裕で大量のゴキブリを指し示してお前らもう終わりだ的に笑っていたが、その後に喰われているし、刑事はぼんやり見ているだけって、昆虫の危険度がわからんですが。
誰かが骨まで喰われたなら、全力ダッシュでその場を離れるべきかと。
つかあーゆー脅威に対しては石油缶とライターくらい用意しようよ、後からでも思いつくだろ。

驚いたのが最後に、虫が集まって巨大昆虫に。
あー軍が関わっていた昆虫の設計図という意味不明な設定は、ここで活かされるのかー。
って最後にイキナリの集合群体化ってウルトラマンシリーズかよ。
昆虫はどこにでも散在しているからやっかいだと、劇中説明があったやん、集まったらまとめて処分しやすくなるよ。
というかマトモな骨格も外骨格もなく、ただ漠然と集まって巨大な昆虫を形作ってもスゴく弱そうに思えない?
てな予想はぜんぶ正解でした。
トラック突撃と燃料爆破で全滅だってさ。

ラストシーンは現場に生き残った虫が一匹ちょろりと顔を出して、事件は終わってないよー的ないつものアレなんだけど。
この映画での昆虫脅威は、虫をコントロールする技術のほうじゃん、別に特殊な虫じゃないんだから、あまり効果的でないラスト。

映画を観た後でかるく調べてみたんだけど、さすがに15年も前だと詳細はわからず。
ただ、劇中で警官二人が家を捜索しようとしたら爆発、という場面はラスト・アクション・ヒーローを連想させるなと思ったら、まんま流用シーンなんだって。
他にもそんな場面はあるようで、もしかしたら冒頭のバス暴走からのカークラッシュとか80年代の映画からなんじゃないの?
そもそも絵のトーンが旧い件も、昔の映画から流用する予定な場面とか想定してたと考えれば納得だし。

映画を造る技術はあるが、しょーもないモノしか造りません、というある意味立派な作品。
だが深夜放送や午後のロードショーなどで見慣れた普通の映画ではある。
仕事ナメてる的な底辺映画はなかなかないもんですね。


●エクソダス:神と王

なんかiTunesStoreでは毎週、百円セールをやっているんだけど、実はホーム画面に出ていない百円レンタルもあって、こちらは一週間とかの期間ではなく、よくわからない気まぐれで運営している模様。

その中から、エクソダス:神と王を借りて観たんだけど。
エクソダスっていう言葉は、オーバーマン・キングゲイナーではじめて知った言葉で、民族大脱出みたいな意味合いがあり、代表例として出エジプト記が筆頭。
今回、リドリー・スコット監督がエクソダスを扱うってことで、まあ若干、不安があった。

とゆのも以前、プロメテウスという映画で脚本通りに話が進まず、映画がガタガタになっていた、という事があったんで。 まあアレは、エイリアン前日譚ということで、特殊な事情があったのかもだが。
で、今回はエクソダスという大イベントを取り扱う超大作ってことで、やや不安を交えながら視聴。
話はじまってすぐにモーゼとラムセスが登場、ああエクソダスって出エジプト記なのかと思った。
リドリー・スコット監督が新しい視点で歴史的なエクソダスのひとつを映像化! とかじゃなくて、出エジプト記そのものを描くんだ、そーいや予告編でモーゼって言ってたような記憶もあるような。
しかもチャールトン・ヘストンの十戒で観たようなシーンが多いなと思って視聴後にぐぐったら、そーゆー側面もあるんだってさ、新しい視点映画じゃないんだなるほど。

前半ではかなり違和感の連続で、話はわかるんだよね何故か。
おそらくは十戒をテレビで観た遠い記憶が補正しているためだと思うが、シーンの意味は分かるが、それはその描写で正しいのか? と何度も何度も首を傾げた。
例えばモーゼの母と姉が出てきて王の詰問で結果、モーゼが追放されるという、流れはわかるんだけどさ、詳細がぜんぜんわからん。 前半の各シークエンスがことごとくそんな感じで、場面が終わったあとにああなるほど、と理解が遅れてついてくる奇妙な現象。
というかリドリー・スコット監督って大河ドラマに向かないのかもしれないな、大河ドラマって一年後、二年ごと話がポンポン飛ぶじゃん。 ディティール重視のスコット映画ではそれが戸惑いの原因になるのでわ。

その仮説が正しいとするならば、後半がやや安定しているのも納得だ。
王は伏せった次のシーンはもうミイラ、じゃあ今はラムセスが王なの? というあんばいで話わかるが戸惑う。
あとエジプトの風景だけどあんだけくねった川のまわりにピラミッドって正しいのかと、時代考証的にもなーんか不安で落ち着かないところもあった。

出エジプト記といえば見どころのひとつはエジプト厄災だよな。
今回はまずワニワニパニックからはじまり、次は川の変色で魚が全滅、鉱毒かなんかなのかね、農作物も悲惨なことになり、さらにカエルが川から陸に逃れて町中で干からびて死骸から虫が大量発生、疫病蔓延という流れであり、徹底した描写に背中が凍る思いだ。
これだけでも悲惨極まりないのに、さらに無慈悲なイナゴ来襲。
エジプトに同情するだろ観客が。
もうこれ以上はない、と思われる凄まじさだが、このうえヒョウの嵐がっ。
しかも、多くの人が知っての通り、さらに決定的な厄災がやってくるわけで。

やっかい者、出てけと王に追い出され、エクソダス〜♪となる。
不謹慎だが、王子の揺りかごを揺らす王女が「病んでいるなー」と笑いそうに。
リドリー・スコット的にはこのへんがいちばんやりたかった事なのかな、続く紅海横断編は詰めが甘い感じで。
というのも、十戒をまんまなぞっている感じで、十戒は旧約聖書をまんまなぞっている的な話なので、結果的に出エジプト記をなぞっている話っぽくて。

有名なエピソードなんだけど、いったんヘブライ人を追い出したラムセスが数日後、思い直して出兵、エクソダス団を殲滅しようとする心変わりの場面が薄いような。
さらにモーゼの一団も単に追われるだけで、それも原作をまんまなぞっただけなのかな。
今風に描くなら、ラムセスが兵を率いて追ってきても、その意図がすぐわからずに会議となりそうな。
「ラムセス軍に追いつかれたら全滅する!」原作、つまり旧約聖書を大雑把にでも知っている我々はその事実がわかるから無問題なんだけど、稀に出エジプト記を知らない者(小学生とか)がいるんでないの?

オチもなんかね、十戒は中頃の見せ場が例の紅海横断編だったわけで、このエクソダス:神と王という映画ではそこがクライマックスになるように設計されているが、最後は同じ感じ。
ヘブライ人たちの苦難の度は何十年も続く、って話でしょモーゼが老けていたし。
要は紅海からイキナリ飛んでラストみたいな。
まあいいけどね。
マジで出エジプト記を知らないひとはポカーンとなりそう。

あとは細かいことだけど、神の使いで年をとらない少年とか原作にあったっけ。
ほとんどの出来事がコイツとの会話ではじまるし、十戒を掘ったのも山にこもったモーゼが使いと対話して納得がいくことだけ書いた、となってるし。
でもって紅海が真っ二つの見せ場が、なーんか津波の引き潮で通れたみたいになってるやん。
そこがよくわからない改変なんだよね。
いろいろ「神の手」を見せない造りにはなってるけどさ、エジプト編の最悪の災厄って上空になんもないのに街を巨大な影が覆う、というか闇が通り過ぎる的な演出だったじゃん。
これはじゅーぶん超自然現象的な演出であり、ぜんぶそうすべきなのに。

災厄と奇跡部分だけ新しい視点で描く今風映画、なんだよね。
奇跡は奇跡で普通に映像化してだな。
モーゼがうりゃあああと踏ん張って、紅海がぐももももと真っ二つ!!
という絵を観たいんですけど。
まあいいか、面白くない映画ではないよいろいろ言ったけど。

というわけでわりと楽しんだ次第。


●ツーリスト

なんかB級映画が楽しみな今日このごろ。
いちど観たいと思っていた映画、ツーリストがHULUに登場、確か先週あたりPCサイトで検索したら無かったので、つい最近入荷したっぽい。
いやあマジで使えるなHULU。

ツーリストはごく最近に知ったハリウッドの不評映画で、ジョニー・デップ&アンジェリーナ・ジョリーというベストメンバーでそれなりに予算もかけた話題作、という触れ込みだったが上映したところアメリカでも日本でも、おそらくは全世界で駄作と言われてしまった的な映画だという。
嘘かホントか制作費は一億ドル、つまり百億円クラス。
まあ確かに絵は豪華だけどさ、ホントかなあ、出資者への配当をごまかす詐欺的な数字じゃないの?
この作品の特徴は、酷評ではなく、力なくぐったりと「面白くない・・・・」というタイプの映画らしいということ。 断片的な情報のみなんで、それだけ覚えて視聴にのぞんだ次第。

えー結論から言うと。
つまらなかったです・・・・。
やーなんかね、マイケル・ベイ監督やローランド・エメリッヒ監督ってやっぱエラいわ。
良くも悪くも、という言葉があるが、悪いならそれはそれでまだ苦言を呈する余地があって、つまり楽しめるということを改めて思う。
ほらマイケル・ベイ演出で、明らかにやり過ぎな場面ってあって、何やってんだコイツ、と皆が思うけど、そんな感想でもあればまだいいという。
エメリッヒ演出も肝心なドラマを薄くして余分な部分に力入れたり、アホかといいつつ、彼は人気作家なわけで。
そーゆー見せ場とか、文句を言う楽しみもあまりない映画がツーリスト、みたいな。

偶然なんだけど、直前に似た話・・・でもないか、共通点のある話を観てて。
昔の人気ドラマ、ダークエンジェルのシーズン2、15話で超能力で人を操る話、悪そうな組織がいて会計担当がいて、そのカップルがいろいろ引っ掻き回すという点では同じなわけだが。 ダークエンジェルの該当回は物凄く面白くて、ホントマジで面白いんで、テレビドラマと比較するのはどうかと思うが、やっぱりついつい比べてしまう。 ネタバレかもだが、ダークエンジェルで登場するのは暗示や記憶操作を使うほぼ無敵の超能力女ミアで、まあ彼氏の会計士はかなりのボンクラでツーリストに登場する何の変哲もない(皮肉です)ジョニー・デップと共通かもだが、なんで無敵のミアがボンクラと付き合ってんだという点が非常に興味深いというか、言葉で言えば単純なのだが奥が深い。
そっか、世界で唯一操れない男はボンクラでも魅力なんだ・・・みたいな。
ツーリストにもそのテイストは、ちょっとあったかも。

つまらない映画ではあるが、まあツッコミどころも多少はあるんだけどね。
アンジェリーナ・ジョリーがもう絵に描いたような謎の美女やってて、どんなつもりで演出しとるんだとか。
その他いくつかあるけど、熱心に思い出して語る気になれないので割愛。
ただ観ていて思うのは、何も考えずにつまらなくなったわけではなく、おそらくは古い映画の雰囲気を出そうとして失敗しただけかと。
このアンジェリーナ・ジョリーは中盤、実は諜報員だったとわかるわけだが、ジョニー・デップも実はそうなんだろ、みたいに思えてくる。
が、展開としては予想の上を行ってあのような事に。
それだけはないだろ、という話であり、今どきそれはねえよというか、嬉しくもない意外性、いや意外ですらないような、つか辻褄があっとらんし。

もうなんかね、面白くもないガッカリ展開なんだよね、ジョニー・デップの正体は。
クライマックスでいっそアンジェリーナ・ジョリーに向かって「実は私がお前の父親だ!」くらいのバカをやってくれれば観客はみんな「NOOOOOOOOOOo!!」と叫んで悪い意味で印象に残る映画になっただろうに。
正体がわかったとたん、「あっそうですか、はいはい」みたいにどーでも良くなるとゆうラストでした。
人によってはハンサム★スーツの大どんでん返し(のつもり)よりも怒るかも。
また活劇はせっかくジョニー・デップなんだから、ジャック・スパロウ的な大脱走を演じてくれればいいのに、地味すぎて。
アクションふくめて何もかも盛り上がらないで終わってしまってなんだかなー。
あ、でもティモシー・ダルトン出演はよかったね、最後にアレキサンダー・ピアーズを認めるような形で「ジェームズ・ボンドも脱帽した男」みたいな感じがいい。
だがそれはティモシー・ダルトンが良いキャラってだけで、映画がよかったわけでもないかも。
余談ながら007のリビング・デイライツ、消されたライセンスは当時、原作をけっこう読んでいた時期であって、最もイメージに近いボンド俳優と思ったものだティモシー・ダルトン。 つかロジャー・ムーアのイメージが遠いだけなのかもだが。


最近観た映画だとダークナイト・ライジングもツッコんでいくと楽しい映画だったね、それにひきかえ・・。
なにもかもが不十分なツーリストでした。
事前情報には織田裕二主演の何だコリャ映画「アマルフィ女神の報酬」を引き合いに出す意見が多くて、どんだけバカな作品かとスゲえ期待したんだけど、そーゆー「悪い」意味でも薄くて困る。 アンジェリーナ・ジョリーはちゃんと美女だし、風景はちゃんとキレイだし、ホテルなどはちゃーんと豪華だし、「チッ」って感じ。
ま、B級映画を堪能したという意味ではじゅうぶんか。


●カンフーハッスル

つまらない映画を観たなら次は面白い映画をと。
約束された勝利の作品、だって何度も観てるから知ってるわけで。

とゆわけでツーリストの次はカンフーハッスル、原題は単にカンフーですね、少林サッカーで「カンフー+球技」というちょっとした奇策で勝利したチャウ・シンチーが、今度はサッカーを抜いて単なる功夫という・・・日本ではコレまた奇抜な映画みたいな風に「ありえねー」という単語を使って宣伝してたけど、むしろ直球。
また映画として実にうまいというか、どこをどうデフォルメするかという妙技がなかなか。 そこも少林サッカーゆずり。
まあこの映画独自のルールとして、天性が全てみたいな部分だけは従来のジャッキー・チェンはじめとするカンフー映画と違って違和感だが、とにかく楽しい。
なんつても技を競うという奇妙な世界において、なにをどうすれば完璧な勝利なのかが描かれていて実にいい。

ちょっと話をかえて、最近最後まで観たテレビシリーズの「ダークエンジェル」だけど、ジェネティックという遺伝操作で創りだされた兵士たちが反旗をひるがえして何をどうすれば最終的な勝利なのかは難しい問題だぞといった感じなのだが、ダークエンジェルというドラマにはスタッフがかなり意図的に組み込んだ「ひとつの具体的な決着方法」が用意されてた、と思う。 それは主人公マックスが働くジャンポニー運送の上司、ノーマルで、コイツはもうウザいくらい仕事人間で嫌なヤツだしドライで明らかに人情が足りない、特に子供から見れば最高にたちの悪い大人だろうが、さらに後半では研究所が壊滅してアメリカ各地に逃げ出したジェネティックたちを排斥運動という流れに乗って、愛国市民代表なマジ天敵みたいになってゆくが、このノーマルとの和解がひとつの、目指すべき勝利だと思えて。
それは達成されるんだけど、グダグダしないで実に見事な描き方だった。
カンフーハッスルもまた、同じように理想的な勝利を描いた作品と言える。

正義の達人六人と悪の達人三人が戦い、誰が頂点なのかという構図もいい。
全編ほとんどバトルみたいな映画だが、どのシーンも見どころで、こんな素晴らしい無双はハリウッドにだってそうそうないんでわ?ってくらい。
戦いが進むにつれて一撃の重さがスゴいことになっていき、とにかくヤヴァい。
だから攻撃したりそれを受け止めたり、そんな挙動がイチイチ意味合いがあってスゲえ盛り上がるんだよね。

むろん完璧な映画ではないし、おかしい部分もあって、例えば正義の素質がありながら悪の道をゆこうとする主人公が突然心変わりすぎ〜みたいな。
クライマックスあたりではもう別人みたいじゃん、でもそれでいいんだよね。
そこまで人間が変わる(体質含めて)だけの衝撃(物理)があったことは劇中示されているんで、この作品ではオッケーとするべきかと。 それに一応、彼は元々正義になりたかったのだと語られているし、ちょっと唐突すぎるが、結果的に「なりたい自分」になってるのでギリ無問題。
またあのアホ親父、実は太極拳の達人かよ・・・というのも面白いからいいとしよう。
かようにいくつか唐突な設定があるんだけど、とにかくテンポがいいから許す、みたいになっている。

好きな作品であり、語るべきことも多いのだが、とりまこのへんで。

●ウォーターワールド

ネストという恐ろしくB級なモンスター映画に登場するまで落ち込んでいるケビン・コスナーが、転落人生を歩むきっかけみたいに語られる作品ということで、いちどは観たいと思っていたがHULUにあって助かった。

というわけで視聴してみました。
結論かいうと、思ったほどつまらない作品ではないですな。
ひとことで言うとマッドマックス海上版みたいな、それもマッドマックス3・サンダードーム的な。
じっさい文芸的にはそのまんまマッドマックスだね、行く先々の街や環境は何々ワールド、伝説の土地は何々ランド、というネーミングセンスとか。
長い映画なんで計画的に二度に分けて視聴、とちゅうでちょっとだけズルして素早くネットで情報みたけど、どうやら映画はコケたがUSJなどのアトラクションの方は利益をあげているそうな。 つまりケビン・コスナーが転落したきっかけというほどでもないのかな。
じっさいこの映画を知ったのはCNNか何かのアトラクション関連みたいなニュースだったし、知名度は高い。
ディズニーランドのカリブの海賊が映画化されてパイレーツ・オブ・カリビアンシリーズになったのとは逆なんだな、雰囲気は似ていると思うが。

さて映画だが、先述したように思ったほどつまらない映画ではなく、ちゃんと楽しめた。
むろん設定は雑だし、おかしいところばかりだし、人物に求心力がなくてストーリーに物足りない部分はあるが、そんなのは全然オッケー。
かつて午後のロードショーより以前にやっていた2時のロードショーとか、あるいはVHSレンタルのB級映画とか、いろんなもん観ているからウォーターワールドくらいまったく問題なし。 設定的にも80年代の低予算SF的な話で違和感もなし、いやあるけど許容範囲内。

ま、ちょっとだけ言うとどのくらい未来かしらんが人類の記憶失われすぎ〜というのが代表かな、海上生活におっぽり出されて、島や大陸、つまりドライランドなど伝説に・・・とか普通あり得ねえだろ、ミクロネシアの人なら何らかの方法で陸地を探り当てるよ、海鳥とか観察すればわかるのかな、詳細不明だが。
それと徹底的に水を節約しているオープニングとか面白くはあるが、アレ人類絶滅レベルの資材不足だから。
しかしワンピースの空島編で土つまりヴァースが宝石より貴重というネタ、これが原典なのかな、知らんかったわけだが。
ともあれ陸地がなくて、大きな船もなくて小さな船を数珠つなぎにした拠点に人が住んで、そこに貴重な土をまいて農作物育てても無駄だろ、言ったように人類絶滅しか見えてこない。 資材足りなさすぎ、食料間に合わなさすぎ。

このレベルになるとヒャッハーしてる野盗軍団とか生存する余地もないはずなんだけどね、つか大きな船はないと言ったが後半でそれが覆るというか、アイツラの拠点がなぜか巨大タンカーであり、じゃあまづは甲板に土まいてジャガイモでも植えろよと思った。
繰り返すが人数分の生産はできなくて手遅れなんだけどリアルに考えれば。
うーむ普通にリサイクル生活をしている人々が小さな船を数珠つなぎで砦みたいにした村で、盗賊がでかい船って変だよな。 生産する側より強盗団がでかいって世界のバランスが変。 家族の遺体ですらリサイクルにまわさなくてはならないほど何もない世界でねえ。
つか陸地の記憶がないって時点でもうおかしいし、どんだけ急に海に放り出されたんだよ人類、って感じ。
それと真水は貴重ってのはわかるが、雨はふらない世界なんか? ドライランドにはフツーに川があったが、雨くらいはふるんでないか?
まー雨はふるにしても、基本的に海上に存在する資材ってたまーに浮いている魚の死骸などをのぞけば人造物だけなんで、なおさら陸地なしで人類存続は絶望的だろ、船なんていつかは沈むんだし。
まーこんな具合にアラばかりの映画ではあるが、まあちゃんとアクションもあって楽しめるという。
このウォーターワールドが失敗だとするなら、原因はおそらく別な部分だろう。
なんというか・・・アホらしいほどスケールがデカいんですわ、海上村やら巨大なタンカーとか実物大のセットに見えるし。
内容的にはかようなB級映画はたくさん観たが、どれもミニチュアやらマット画でスケールをごまかしていて、それは正しい判断なのだが、これはどうかなと。
だって制作費一億ドル突破の部類だもん、ふつうなら三十億円とか五十億円とかの興行収益あれば成功なのに、制作費がそれよか高い映画だととーぜん赤字となるわけで。
じっさいそーゆー意味での失敗作、というところみたい。

他にもビジュアル的には成功しているが、言ったように文芸や設定がダメダメなんで、派生小説もドラマも期待できない行き詰まり映画でもある点が。
アトラクションは成功したが、他はなんもないのではないかな。
それでも何もない空虚な映画「ツーリスト」などと違い、勘違いでも失敗でもいろいろ想いを詰め込んだ作品は観る方としても嬉しいに決まっている。
つまりウォーターワールドはそんな映画とゆうことで。

ホント、コケた映画というから脚本や演出がガタガタなのかと思って期待したけどね。
採算がとれないだけで通常のB級映画なんでわりと面白いと。
まあそんな感じ。

●シャーロック・ホームズ/バスカヴィル家の獣犬

HULUにあったので視聴。
なんだけど、どうも個人的な事情で気が散って仕方ない感じに。

どういうことかというと、この作品過去に観たことねえか? という感覚に終始囚われてしまって。
レンタルビデオで借りたか、あるいは午後のロードショーとかで観たことね? という次第。
結論からいうとそれは正しかった模様。
クライマックスで登場の「犬」がCGで、あまり迫力がないのが逆に唯一の印象的シーンで、他はあまり記憶に残らないが、そもそも最近、バスカヴィル家の犬を映画化というかテレビスペシャルではあるが、映像化したものがそんなにないというか、年中シャーロック・ホームズを映像化してるわけもないから、過去に観たのもコレであるとほぼ特定。

バスカヴィル家の犬について語ると、まさにTHE MOVIE、劇場版といった作品で、知っての通りシャーロック・ホームズは基本が短編シリーズで、時々長編が出るんだけど、ほとんどが事件の背景などが大半という構成で、短編同様に最初から最後までホームズ活躍というのが珍しく、途中の展開や謎解きの場面など、小説なのにホント「劇場版!」といったグラフィカルな演出であり、現在のファンにとっては例えるならオリジナルなテレビシリーズを見慣れてからの映画化みたいな雰囲気。
というかレイダース/失われたアーク以降のハリウッド活劇を思わせるストーリーだし。

今回のバスカヴィル家の獣犬について語ると、登場人物が終始シガレット、つまり紙巻きを吸っているのが違和感。
仮に1900年の時代設定だとして、その時期に紙巻煙草が普及していたかは関係ない、イギリス紳士たちが、いきなり従来のパイプ喫煙からこぞって紙巻煙草に乗り換えるなどあり得ないから。 そいやホームズ宅にタバコスリッパ、あったっけ。
あとは絵的にも多少違和感はあって、例えばワトソンくんはちょっと小柄で細すぎないかというのが気になる。 大学ではラグビーかなんかの選手で、元気に戦場にも行っているのだから柔道選手みたいにゴツいくらいがちょうどいいのだが。
そして何より、ホームズ自身がやや違うというか、小説でもホームズは極めて具体的な外見特徴が記されており、例えばロバート・ダウニーJrなどはいかに優れた俳優であろうと、単純に見かけがシャーロック・ホームズに似ていないという問題点がある。
でもって今回のテレビスペシャル版は、リチャード・ロクスバーグという方が演じてらっしゃるが、うーむ見た感じアメリカ人なんだよね、笑顔が似合う。
まあでもいいよ、そのくらいは許容範囲内だよ、と思っていると、問題が発生。
ステープルトン役のリチャード・E・グラントという人のほうが挿絵などでおなじみのホームズ像にずっと近い!
ホームズとステープルトンは同一画面上で対決する場面も多いためになんか変な作品となっている。

「この作品、観たような観たような・・・」といった事にはじまり、落ち着かない作品だった。
でもまあ、やっぱりシャーロック・ホームズは面白いね。

●宇宙戦艦ヤマト 復活編 ディレクターズ・カット

さいきん無性に観たい映画だったが、これはビックリ、去年あたりだろうか録画していたのを発見。
いやー何でもとりあえず録画しておくもんですね。

話を戻すとYouTubeなどで映画の話題を聞いていて、主に酷評レベルのB級映画を発見するのに役立っているわけだが。
有名タイトルということでなんとなーく見過ごしてきた宇宙戦艦ヤマトの復活編というものに気づいた次第。 そもそも昔からヤマトを追う趣味はなく、テレビで映画をやっているのをたまに観るていどで、記憶にあるのは敵要塞で白兵戦をする作品とヤマトが海で真っ二つになって沈む作品とあとふたつみっつくらい。
テレビシリーズは再放送してたのを普通に楽しんだんだけどね、映画はホラ、やたらしつこいことで有名じゃん。
毎度毎度のお誘いに嫌だ嫌だでホホホのホイ♪ってテレビCMがあったけど、それのヤマト版パロディもあったっけ。
毎年またヤマトの映画かよ、と苦言を呈しつつ観に行ってしまうファンの悲しい習性を歌ったように聴こえるな確かに。
復活編もそのひとつだと思っていたら、まったく別な存在であると理解できてきたのがごく最近、というわけ。

具体的にどこで話題を聞いたかというと、町山智浩映画解説と宇多丸の映画評、というか宇多丸喉のトラブルで声が出ず、代理に町山智浩という珍しいシネマハスラーと、声が戻った宇多丸が再度ヤマト復活編を扱うという、これもまた珍しい二重の映画論を聞くことができた。
他にもニコニコ動画などでのコメントなど、多くの声が集まっていたので参照に。
つまり復活編は80年代のシリーズとは別で、つか自分がテレビ放送で観たヤマト真っ二つというのが、いちおうのラストだったんだなやっぱり。 いや放送当時からそう聞かされていたけどさ、どうせ何年かするとまた新しい映画が出るんでしょ? 思っていたらあんがい長引いて、ほんの数年前にようやく実現という。
ふーん知らなかった。

つまり二十数年ぶりのヤマト映画なわけかふむ。
そのブランクは長いですよ〜、ギャグアニメの分野ですとね、タイムボカンシリーズってあったじゃん、それもまた長いブランクを経て怪盗きらめきマンが2000年に登場するんだけどさ、そのタイムボカンシリーズは途中で全く新しいタイプの作品である「Dr.スランプ アラレちゃん」とぶつかって、明らかに敗北してたと思うわけ。 あのころは日進月歩だったからね、お笑い番組だって「8時だョ!全員集合」という定番がしだいに危うくなり、カックラキン大放送とかのライバル登場で苦しんで、オレたちひょうきん族に負けた、という雰囲気で、タイムボカンシリーズも時代に負けた形となった、と思う。
そのタイムボカンシリーズのライバル、「Dr.スランプ」が97年にもリメイクされていて、その後に復刻版タイムボカン的なニュアンスできらめきマンが出たわけで、要は十五年ほどのブランクでさえ、途中でいろんな新機軸が登場し派生し、Dr.スランプさえも古典として一巡している後にタイムボカン新作、でもやっぱりパッとしない出来でした怪盗きらめきマン。
なんかえらく横道でした。

話を宇宙戦艦ヤマト映画にもどすと。
二十数年のブランクは大丈夫かいな、何しろ過去のヤマトとの間には機動戦士ガンダム、超時空要塞マクロス、そして何より銀河英雄伝説にスター・ウォーズという・・・そんだけ巡り巡ったスペースオペラ界でまたやってけんの? くらいに思えるが。
復活編はみごと、スベったそうな。
そーゆー話題を聞いたため、とっても観たかったわけだ復活編。
ただ、SFやスペースオペラって便利なもんで、何か新しい概念が生まれたら貪欲に取り込んでいけばすむ話なんだよね。 宇宙戦艦ヤマト復活編もそのような感じで出来ているのだが、それでもスベった。
うーん、船が飛んでいるとか宇宙に上下があるとかの、ヤマト独自のスペースオペラ文法はかまわないわけだよ全くもって。
今回の復活編失敗は、つまり単純に出来が悪かったためだという。

ここでちょっと、録画していたのを観た話だけど、まづタイトルに「ディレクターズ・カット版」とかなんとか追加されていて、さらにラジオトークで解説聞いた内容とだいぶん違うようだ。 さすがにいろいろとマヅイんで直したのだろう。 とくに音楽では失敗というかうまくない感じで、例の主題歌も観客の想定以上に音域が高い歌声なんで皆がズッコケた的な話とか聞いたし、バトルシーンの音楽はまったく盛り上がりがないとか言われていた。
そこ、直したのかな。
また事前に知っていた、詳しく説明されていた「変な」シーンも楽しみにしてたのに見当たらず。
やっぱかような酷評、いや単純に苦言、あいや苦評とでも名付けようか、そう言われて編集ごと直した可能性アリ。
ライオンのようにと比喩されていたブラックホールの場面でホントにライオンの映像が出たり、森雪の服だけがふっとぶギャグシーンとか、第三艦橋大破シーンとか観たかったんだけどね、カットというよりウヤムヤにしたのだろうか。

編集と音楽はそうやって直せても、どうしようもないのがいちばんの問題点である「絵」。
絵が変、というのは修正できないからね、新たな大予算がおりないかぎり。
とにかく絵が変で不安になる、という意見はまあ本当だった。 ただ、思ったより酷くないというか、コレって要するにテレビアニメのレベルってだけじゃん。
作業手順、チェック項目など、手数がテレビアニメの何倍もある宮監督アニメ、細田監督アニメ、庵野監督アニメを見慣れているから違和感なだけで、昔ながらのテレビアニメ、例えばそれこそ銀河英雄伝説(第一期はビデオ限定だっけ?)と同レベルです。 ただちゃんと予算がある劇場版であることは確かなんで、作画枚数だけはすごく多くて・・・つまりは作画レベルは低くて作画枚数は多い昔のアメリカアニメによく似た雰囲気を醸し出してるわけ。
おまけに背景を描く美術のほうは極めて優秀で、逆にチグハグとか。
そら観ていて不安になるし、混乱もするかもね。

また事前に聞いていた話で確認できたのは、絵の統一感がなくてやっぱり不安になるという点。
天元突破グレンラガンの裏番組(失礼)であるギガンティック・フォーミュラは何カ国ものロボットが登場し、それぞれ別なデザイナーが手掛けるという、巨大ロボット専門のデザイナーがたくさんいるという異常な国日本ならではのナイス演出だったが、宇宙戦艦ヤマトの復活編もいろんな種族ごとに別なキャラクターデザイナーが・・・というわけではなく。 同じヤマトの乗組員で別なデザイナーとか摩訶不思議な状況に。
しかも過去の、松本零士調なアニメのシーンも平気で使ってるからさらにわけわからんという。
まあいろいろ修正されているっぽいディレクターズ・カット版だが、そこを確かめられてよかった。

逆に神アニメだよな、神が降臨したとしか思えないよね。
我、制作現場に下って皆の言葉を乱し、たがいに疎通できなくしてやろう、ひとつの統一された事業が完成しないように・・・。
って神は神でもバベル的な感じですねこれは。

あ、SF、スペースオペラ的な改変とかはもうぜんぶオッケーくらいにしといたほうが観る方も楽かと。
変な部分も笑って許す、くらいでないとね。 むろん許せない部分は明確にしておかないと。
コレがキャプテン・ハーロックの最新作映画でいえば、SF設定の変更は仕方ないと思っている、宇宙って実は広いことを視聴者観客が知ってしまった現在、ダークマター機関くらい採用しないと逆に不都合だしね、ただしハーロックのヘタレキャラ変更は許せん。

そいやテレビアニメ版でも新しいヤマトってあったっけ。
映画はよく思い出せないし、オリジナルな旧作テレビシリーズしかしっかり観てないから、かえって正しいヤマト像がわかるかも。

で、続編とか造るんか復活編の。

●チェンジリング

なんか先日、宇宙戦艦ヤマトの復活編という非常に興味深い作品を観たわけだが。
事前に聞いた情報の中に、いろいろおもしろい話があって、その中にクリント・イーストウッド監督のチェンジリングという作品が引き合いに。
オリジナルなヤマトに似ているようで何か違うだろという話題の中でチェンジリングが例え話になってたわけだが。

そもそもタイトルを知らなかったし、クリント・イーストウッド監督って多作なんで把握しきれてないのだが、機会だから観ることに。
つかまたしてもHULUにあったってのが有り難い限りだよな、すべてのタイトルが揃う夢のレンタル屋さんは存在しない、少なくともこれまでは無かったという認識を念頭に置いたうえで、つまり分かったうえでHULU加入してみたんだけど、思ったより有能で助かる。
チェンジリング、行方不明の息子のかわりに別な人間が来て押し付けられるという、話だけ聞くとコントのような物語だが、マジで見入ったわ。
しかも実話らしいし。
ハリウッドに多い原作TRUE STORYってヤツで、まるでそーゆー題名の本があって、いろんなストーリーを編纂した聖書のようなスゴい文献みたいだが、まあそれは置いておいて。

イーストウッド監督の近代史ものはやっぱいいね、映画らしい割り切りでうまくまとまっていて。
フーバー長官を描いた作品もあったが、あんな歴史的大悪党なのに観ていると気の毒なヤツだと同情したり、とにかく巧み。
つても映画史にのこる大天才というほどでもなくて、イーストウッド監督作品があるなら観て損はないくらいの感じか。
またアンジェリーナ・ジョリー(どうしてもこの名が覚えられなくて未だアンジョリーナ・ジェリーとなりそうになるが)も良かったね、とにかく出演作に恵まれない女優さん、という印象はたぶん先日観たツーリストなどの影響だろうか、よっく考えると付け胸までしてララ・クロフトを演じたり、けっこういい感じに活躍中だけどね。

内容的には奇跡体験!アンビリーバボー。
ひとことで言うとそうなる。
つても悲劇という展開であり、救いのない話ではあるが、かような番組にありそうな不思議さで、近代のアメリカでこんなことが・・・と驚く。
でも銃撃戦のないアンタッチャブルみたいに盛り上がるし、想像以上に恐ろしい展開部分には青ざめたが、でも戦いは終わらせないという。
イーストウッド近代史映画らしく、わからない部分はわからないままに、また何が真実なのかはハッキリさせず、流しているところも逆に誠実で、かといってお上品というわけではなく、ココはたぶん創作だろ、という割りきった造り方もしている。
また映画を観ていていくつかの具体的なメッセージも受け取ったが、どうも観た後でうまく思い出せない。
ただ長い時間を経て死後、誰が地獄へ堕ちるのかという問いかけはハッキリしてるっぽい。
それとイーストウッドに限らず近年のハリウッド近代史もので共通のテーマとして、アメリカの歴史はあんだけ嫌っていた共産圏とさほど違わないだろ、という部分もあるかも。
同調圧力はいつの時代の、どこの国にも存在するから要注意、ということも語られているかな、よく出来た映画の共通言語なんだけど。

何度も言っているように、出来の悪いB級映画や底辺映画などをわざわざ探して視聴するようなことを繰り返しているが、たまにこんな良い映画を観るのもいい。
というわけ。


●コン・ティキ

なんかHULUにあったので視聴。
子供の頃にも読んだし、有名でもあるトール・ヘイエルダールの話。

まあ日本人であれば誰でも思いつくのが「大後悔! コン・ティキ=ショー」みたいな。
航海と後悔とショー的な公開をかけているんだけど。
そんなダジャレとは無縁な淡々として真面目な映画。
いやーしかし有名人になったよね、トール・ヘイエルダール。 指輪物語で世界的な人気作家に・・・ってそれはトールキンか。
じゃあマチュ・ピチュを発見した探検家・・・でもないな。 とにかく冒険旅行をして最後に「あれが巴里の灯だ」・・ってこれはリンドバーグですな。
いろいろとごっちゃになりがちだが、コン・ティキ号で大航海をした人です。

さて映画の方はあまり面白くもなかったような。
内容的にはスゲえツボなんだけどね、ヘイエルダールは終始「先人の知恵を信じろ」と唱えるばかりで、なんかね。
また彼の子供時代がオープニングなんだけど、特に回収されないというか、最後のアレが回収だったのか、うまくないし。
内容的にも何がテーマなんだか、学術の尊さなのか、検証することの重要性なのか、折れない意志を称える映画なのかわからん。
それといろんな苦難はあるが、周囲の理解が得られない辛さとか資金繰りに奔走したシーンもあっけなく解決したし、海へ出た瞬間の孤独感もまあそれなりだし、縄が切れやしないか問題の不安感もずっとしつこく描いてはいるし、無線が通じない苛立ちも語られてはいるが、どうもなんかな。
苦労話はそのように苦しく描いてみればいいのに、どーにも薄くて。
とゆか最後の最後に手紙を開いたあの凶報が、最大の厄災だったのかも。

それと最後に参加した冒険家たちのその後が語られるいつもの方式からのエンドロールなんだけど。
言うほどクルーの一人ひとりが、個性的に描かれていないという問題が。
あとはヘイエルダールがこっそり飼っていたカニが無事ポリネシアにたどり着いてよかったね、と率直になれん。 オウムのほうはサメにやられてんじゃん、原作(の、子供向け本)はよく覚えていないが、史実通りだとしてもうまく描いてくれよ。
とゆかドキュメンタリータッチか面白おかしい創作話風か、なんか納得ができる方向に振り切ってくれれば有り難いのだが、どっちつかずで。
ついでに言うと、まあ創作なんだろうけど原作ではギョギョッとするような海の恐ろしさを描いたワンシーンがあって、でも映画ではうまく再現できていないな。 「海の中に何かいるのか?」という恐怖をさりげない表現で書いたものだが、映画ではそのまんまサメがたくさんいる映像で見せているし。

つうわけでなーんかうまくないなー、楽しめないなーという作品だが。
まるで当時のハリウッド映画のようなカラーデザインは最高だったな。
それに再現ドラマとして、観る価値がないわけでもないし。

とまあそんな感じ。

日記など


●2015.9.21 電子タバコもいいね

なんか以前、禁煙場所が増えたんで代替え手段を構築、という感じで、その時は「電子タバコは違う」と感じて、ハッカパイプを選んだんだけど、けっきょくハッカパイプはさほど使わず。

で、電子タバコは違う、と思ったのは街中とかで使うのは明らかに恥ずかしい代物だから。
街でみんなが電子タバコをプカプカやってれば問題ないよ、でも今んとこ誰もやっとらんし、自分は開拓者にはならず、フォロワー精神なので先駆者に追従する心構えで時期を待ってみるというわけで。

通常のタバコより大型で、ものによってはものすごい水蒸気をプッカ〜と吐き出す電子タバコは、とにかく街で吸えん。
勇気がいる。
だが、自室で吸うにはまったくもんだいないのでわと、興味はいだいていた。
そしてつい最近、ドン・キホーテとファミリーマートの投げ売り値下げ品で、千円まで下がった電子タバコを見つけたのでひとつづつ買った。
最初にファミリーマートの値下げ処分品だけど、こちらはいわゆるスターターキットで、充電器もリキッドも付属していた小型のもの。
これで使い勝手を確かめ、決して不味いものではないことも確認、またバッテリーとアトマイザーという二つの部品から構成されることは事前にYouTubeなどで調べて知っていたのだが、コレに互換性があることも知った。
じゃあなんでもいいから最初に買って、バッテリーが充電できないほど消耗したらバッテリーを、アトマイザーが焦げ付いたらアトマイザーを買い換えていけばいいわけだ。


つまり、電子タバコってまったくもって敷居が低い。
説明書とか読まず、過去に観たYouTubeの解説動画とか思い出して充電もリキッド補充もすぐできたし。

ファミリーマートで買ったのは非常にスリムな小型で、コレはこれでなかなかいいものだ。
でも予備バッテリーとか必ず必要になると思い、ドン・キホーテで千円投げ売りのも買った。
こちらは全部ピンクしかなかったが、マットブラックで塗装してみた。


互換性も試したが、言われるように問題なく両者くっつく。
バッテリーのボタンを押して吸うとリキッドが熱で気化するので、その水蒸気を吸う仕組みだが、思ったほど水っぽくない、ドライな雰囲気。
またフレーバーがキツいのでわという懸念のほうも大丈夫で、わずかに味がついていてタバコとあまりかわらない濃度くらいに調整されているっぽい。
タバコを吸うには数分間止まっているわけだが、その時間は自分的に大切なれど、ちょっとだけ吸いたい場面もある。
そーゆータバコとタバコの合間に電子タバコが活躍、というわけ。
マッチもライターも要らず、本当にちょっとだけ吸うには手早くて好都合。

でもまあズーズーうるさいよね、安い入門用だからなのか、普通の電子タバコもそうなのか。
また、YouTubeなどでみるように盛大な煙は出ないのも、バッテリー、アトマイザーともに低出力なのかも。
自分的には問題ないが。


しかしこれ、外ではまだ恥ずかしい代物だが、テレビとか観ているようなシーンだと大活躍ですよ電子タバコ。
なんかタバコ代を、最低でも二割は節約できるような気がする。
今年に入って、なーんかマメにタバコを吸うような感じになったんだよね、うまいことシケモクとかも吸って、タバコ代はおさえているけど。
だいたい、マメにタバコ吸うってことは、マメに火をつけるってことで、忙しいったらありゃしない。
じっさいこうして文章を書くさいにも、手元に電子タバコ置いておけばちょっと数十秒考えながら一服できるし便利。

ふたつ買っておけばまず不便はないと思う。
充電器はどちらもUSBで、ポートがふたつついたACタップとかがあればiPhoneと同時に充電できるな。
いまんとこキーボードのUSB1.1ポートで間に合うが。

ちな電子タバコの弱点として、くわえタバコができないというのがあるが、そこはハッカパイプ、ハッカホルダーが最適なんだよね。
まあ使い分けかな、タバコ、電子タバコ、タバコと交互に吸ってれば、いままで経済的理由で避けていたチェーンスモーキングも実現できるし。
あいや、パイプタバコやら葉巻やら、なんかかえって忙しくなった気も・・・まあいいか。

とまあそんな話。






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次はabout-15.10となります。
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